カスタマーサクセスのプロセスを設計したいけれど、どこから始めればいいか分からない…
B2B SaaS企業のカスタマーサクセス担当者やマネージャーの多くが、「顧客の継続率を高めたい」「LTV(顧客生涯価値)を最大化したい」といった課題を抱えています。しかし、「カスタマーサクセスのプロセスはどう設計すればいいのか?」「各フェーズでどんな活動をすべきか?」「KPIは何を設定すべきか?」といった疑問は尽きません。
この記事では、カスタマーサクセスのプロセス設計を、フェーズ別の活動と成功指標とともに詳しく解説します。
この記事のポイント:
- カスタマーサクセスは4つのフェーズ(オンボーディング→アダプション→エクスパンション→チャーン)で構成される
- 2024年調査では取り組み企業の66.7%が成果を実感(前年度比3.7ポイントUP)
- タッチモデル(ハイタッチ・ロータッチ・テックタッチ)を構築している企業の44.3%が効果を実感
- 組織立ち上げは「目標設定」「チーム編成」「プロセス設計」「ツール導入」の4ステップで進める
- KPIはカスタマージャーニーの節目ごとに設定し、ビジネスゴールと紐づける
1. カスタマーサクセスのプロセス設計が重要な理由
(1) SaaS/サブスクリプション事業における継続率・LTV向上の鍵
カスタマーサクセスのプロセス設計は、SaaS/サブスクリプション事業における継続率・LTV向上の鍵です。
サブスクリプションビジネスでは、顧客の継続利用が収益の源泉となるため、顧客の成功を能動的に支援するカスタマーサクセスが重要な経営課題となっています。
カスタマーサクセスがもたらす効果:
- チャーンレート(解約率)の低減: 顧客の成功体験を提供し、解約を防止
- リテンションレート(顧客維持率)の向上: 継続利用を促進
- LTV(顧客生涯価値)の最大化: アップセル・クロスセルにより顧客単価を向上
- NRR(Net Revenue Retention:売上継続率)の向上: 既存顧客からの収益維持・拡大
プロセス設計が不十分だと、顧客の成功を支援できず、解約率が上昇し、LTVが低下するリスクがあります。
(2) 2024年調査:取り組み企業の66.7%が成果を実感
2024年の調査では、カスタマーサクセスに取り組んでいる企業の66.7%が成果を実感しています(前年度比3.7ポイントUP)。
(出典: growwwing「2024:カスタマーサクセス実態調査」https://www.growwwing.jp/download/2024_cs_data.html)
また、SaaS/サブスクリプション事業者の85.3%がカスタマーサクセス組織を設立済みであり、カスタマーサクセスが標準的な取り組みとなっています。
タッチモデル(ハイタッチ・ロータッチ・テックタッチ)を構築している企業の44.3%がカスタマーサクセスの効果を実感しており、プロセス設計の重要性が実証されています。
(出典: VirtualEx「【2024年カスタマーサクセス日本市場動向&実態調査(4)】タッチモデル構築がカスタマーサクセスの効果を最大化」https://www.virtualex.co.jp/news/2024/09/2024CS-research-4.html)
2. カスタマーサクセスの基礎知識
(1) カスタマーサクセスとは何か(顧客の成功を能動的に支援)
カスタマーサクセス(Customer Success)は、顧客の成功を能動的に支援し、製品・サービスの価値を最大化するための活動・専門職です。
(出典: Salesforce「カスタマーサクセスとは?カスタマーサポートとの違いや流れ、事例を解説」https://www.salesforce.com/jp/resources/articles/crm/customer-success/)
カスタマーサクセスの特徴:
- 顧客の成功を能動的に支援(問題が起きる前にサポート)
- 顧客の継続利用とアップセルを促進
- データに基づく顧客の健康状態(ヘルススコア)の管理
(2) カスタマーサポートとの違い(受動的対応 vs 能動的支援)
カスタマーサクセスとカスタマーサポートの違いは以下の通りです:
| 項目 | カスタマーサポート | カスタマーサクセス |
|---|---|---|
| 対応方法 | 受動的(問い合わせに対応) | 能動的(問題が起きる前に支援) |
| 目的 | 問題解決 | 顧客の成功体験を提供 |
| KPI | 問い合わせ件数、解決時間 | チャーンレート、LTV、NRR |
| タイミング | 問題発生後 | 問題発生前から継続的に |
カスタマーサポートは問題解決に焦点を当てる受動的活動で、カスタマーサクセスは顧客の成功を能動的に支援し製品価値の最大化を目指す活動です。
(3) THE MODEL:営業プロセスとの関係性
THE MODELは、セールスフォース・ジャパンが提唱した営業プロセスモデルで、営業プロセスを4段階に分けて顧客獲得から継続的な関係構築を行います。
(出典: Salesforce「カスタマーサクセスとは?カスタマーサポートとの違いや流れ、事例を解説」https://www.salesforce.com/jp/resources/articles/crm/customer-success/)
THE MODELの4段階:
- マーケティング: リード獲得
- インサイドセールス: 見込み客の育成・商談設定
- 営業(フィールドセールス): 商談・契約
- カスタマーサクセス: 顧客の成功支援・継続利用促進
カスタマーサクセスは、THE MODELの最終段階に位置し、顧客の継続利用とアップセルを担います。
(4) タッチモデル(ハイタッチ・ロータッチ・テックタッチ)の概念
タッチモデルは、顧客との接触方法をハイタッチ・ロータッチ・テックタッチの3つに分ける考え方です。
ハイタッチ:
- 専任担当者による1対1の手厚いサポート
- 対象: 大口顧客(エンタープライズ)
- 例: 定期的な訪問、専用の成功プラン作成
ロータッチ:
- セミナーやワークショップなど1対多のサポート
- 対象: 中堅顧客(ミッドマーケット)
- 例: ウェビナー、ユーザー会、グループ研修
テックタッチ:
- テクノロジーを活用した自動化・セルフサービス型サポート
- 対象: 多数の顧客(スモールビジネス)
- 例: 自動メール配信、FAQサイト、チャットボット
タッチモデルを構築している企業の44.3%がカスタマーサクセスの効果を実感しており、顧客セグメント別のサポート設計が重要です。
(出典: VirtualEx「【2024年カスタマーサクセス日本市場動向&実態調査(4)】タッチモデル構築がカスタマーサクセスの効果を最大化」https://www.virtualex.co.jp/news/2024/09/2024CS-research-4.html)
3. カスタマーサクセスの4つのフェーズと活動内容
(1) オンボーディング(契約から導入支援)
オンボーディングは、商品・サービスの契約から導入を図るまでのフェーズで、顧客の初期利用をサポートします。
(出典: cano-pus「カスタマーサクセスのオンボーディング、アダプション、エクスパンションを学ぶ」https://cano-pus.com/lab/2024/09/03/knowledge-customersuccess-007/)
オンボーディングの目的:
- 顧客がサービスを使い始めるまでの障壁を下げる
- 早期に価値を感じてもらう(タイムトゥバリューの短縮)
- 基本的な機能の理解と利活用を促進
オンボーディングの具体的活動:
- キックオフミーティング(導入目的・ゴールの確認)
- 初期設定のサポート(アカウント作成、データ移行)
- トレーニング・ワークショップ(基本機能の使い方)
- 導入マニュアル・動画チュートリアルの提供
- 「最初の30日でやるべきこと」チェックリスト
オンボーディングでの基本的な機能理解だけでは不十分で、顧客ビジネスでの利活用につながらなければ解約リスクがあります。
(2) アダプション(製品の定着・活用促進、タイムトゥバリューの短縮)
アダプションは、顧客が製品・サービスを積極的に活用し、定着している状態・フェーズです。
(出典: TechTouch「カスタマーサクセスのアダプションとは?オンボーディングとの関係性も解説」https://techtouch.jp/media/cx/cs-adpption/)
アダプションの目的:
- 顧客がサービスを日常的に活用する状態を作る
- タイムトゥバリュー(顧客が価値を感じるまでの時間)を短縮
- 顧客の成功体験を継続的に提供
アダプションの具体的活動:
- 定期的なチェックイン(利用状況の確認、課題のヒアリング)
- ベストプラクティスの共有(成功企業の活用方法)
- Tips集・活用ガイドの提供(「知っておくと便利な10の機能」)
- ウェビナー・勉強会の開催(活用レベル別の研修)
- ヘルススコアのモニタリング(利用頻度・機能活用度の測定)
アダプションが成功すると、顧客はサービスを手放せなくなり、解約リスクが低下します。
(3) エクスパンション(アップセル・クロスセルによる契約拡大)
エクスパンションは、契約内容の拡大を目指すフェーズで、アップセル・クロスセルが発生します。
(出典: cano-pus「カスタマーサクセスのオンボーディング、アダプション、エクスパンションを学ぶ」https://cano-pus.com/lab/2024/09/03/knowledge-customersuccess-007/)
エクスパンションの目的:
- 顧客単価の向上(LTVの最大化)
- 追加機能・上位プランの提案
- 関連サービスのクロスセル
エクスパンションの具体的活動:
- アップセル提案(上位プランの機能紹介、ROI計算)
- クロスセル提案(関連サービスとの連携)
- 高度な機能の活用支援(API連携、カスタマイズ支援)
- ビジネスレビュー(四半期ごとの成果報告、次の目標設定)
- 成功事例の共有(他社の活用事例を紹介)
エクスパンションが成功すると、NRR(売上継続率)が100%を超え、既存顧客からの収益が拡大します。
(4) チャーン(解約予兆の早期発見と防止)
チャーンは、顧客がサービスや契約を解約するフェーズです。
チャーン防止の目的:
- 解約予兆の早期発見
- 解約リスクのある顧客への集中的なサポート
- 解約理由の分析と改善
チャーン防止の具体的活動:
- ヘルススコアのモニタリング(利用頻度・ログイン頻度の低下を検知)
- リスク顧客への早期アプローチ(課題のヒアリング、改善提案)
- 解約防止策の提案(割引、追加サポート、機能改善)
- 解約理由の分析(解約後のインタビュー、フィードバック収集)
チャーンが発生した場合は、解約理由を分析し、プロセス改善に活かすことが重要です。
(5) 各フェーズの具体的施策とポイント
各フェーズの具体的施策とポイントをまとめます:
| フェーズ | 目的 | 具体的施策 | 重要ポイント |
|---|---|---|---|
| オンボーディング | 早期の価値実感 | キックオフ、初期設定、トレーニング | タイムトゥバリューの短縮 |
| アダプション | 定着・活用促進 | 定期チェックイン、ベストプラクティス共有 | ヘルススコアのモニタリング |
| エクスパンション | 契約拡大 | アップセル提案、ビジネスレビュー | ROIの明確化 |
| チャーン | 解約防止 | リスク顧客への早期アプローチ | 解約予兆の早期発見 |
これらのフェーズを理解し、各フェーズに応じた施策を設計することが、カスタマーサクセスの成功の鍵です。
4. カスタマーサクセス組織の立ち上げと運用
(1) 立ち上げの4ステップ(目標設定→チーム編成→プロセス設計→ツール導入)
カスタマーサクセス組織の立ち上げは、以下の4ステップで進めます:
(出典: QAC「何から始めたらいい?カスタマーサクセス導入の4つのステップと立上げ成功のポイント」https://service.qac.jp/sapo-topi/sales-DX/customer-success/J/point)
ステップ1: 目標設定
- KGI(重要目標達成指標)の設定(例: 3年後にチャーンレートを10%→5%に)
- KPI(重要業績評価指標)の設定(例: オンボーディング完了率90%)
ステップ2: チーム編成
- カスタマーサクセスマネージャーの配置
- オンボーディング担当、アダプション担当、エクスパンション担当の役割分担
- 立ち上げ初期は1〜2つの役割に絞りスモールスタート
ステップ3: プロセス設計
- カスタマージャーニーマップの作成
- タッチモデルの定義(ハイタッチ・ロータッチ・テックタッチ)
- ヘルススコアの設計
ステップ4: ツール導入
- カスタマーサクセスツール(Gainsight、ChurnZero等)の選定
- CRM(Salesforce、HubSpot等)との連携
- データ分析ツールの導入
立ち上げ初期段階では1〜2つの役割に絞ってスモールスタートし、段階的に拡大することが推奨されます。
(2) カスタマージャーニーマップの作成
カスタマージャーニーマップは、顧客がサービスを利用する流れを可視化したものです。
(出典: PERSOL「カスタマーサクセス組織立ち上げ・構築に欠かせない3つのステップと4つのポイント」https://www.persol-pt.co.jp/salesmarketingservice/blog/customer-success_launch/)
カスタマージャーニーマップの作成手順:
- 顧客のフェーズを定義(オンボーディング→アダプション→エクスパンション→チャーン)
- 各フェーズでの顧客の行動・感情を整理
- 各フェーズでのタッチポイント(接触機会)を設計
- 各フェーズでのKPIを設定
(3) タッチモデルの定義(顧客セグメント別のサポート設計)
タッチモデルは、顧客セグメント別にサポート方法を設計する考え方です。エンタープライズ(年間契約1,000万円以上)にはハイタッチ(専任担当者・定期訪問)、ミッドマーケット(100〜1,000万円)にはロータッチ(グループ研修・ウェビナー)、スモールビジネス(100万円未満)にはテックタッチ(自動メール・FAQサイト)を適用します。顧客の状況やヘルススコアの変化に応じて移行が必要であり、固定的ではありません。
(4) ヘルススコアの設計(解約リスク・成功度合いの数値化)
ヘルススコアは、顧客の健康状態(解約リスクや成功度合い)を数値化した指標です。ログイン頻度、機能活用率、サポート満足度、契約更新予定などの指標を組み合わせ、80点以上を健康、50〜79点を注意、50点未満をリスクと判定します。これにより、リスク顧客を早期に発見し、解約を防止できます。
(5) スモールスタートで1〜2つの役割に絞り段階的に拡大
立ち上げ初期段階では、1〜2つの役割に絞ってスモールスタートし、段階的に拡大することが推奨されます。
スモールスタートの例:
- フェーズ1(初期): オンボーディングのみに集中
- フェーズ2(3ヶ月後): アダプション支援を追加
- フェーズ3(6ヶ月後): エクスパンション活動を追加
- フェーズ4(1年後): チャーン防止策を体系化
スモールスタートで始めることで、初期の負担を減らし、PDCAサイクルを回しながら段階的に拡大できます。
5. KPI設計と成功指標の設定
(1) KPI設定の重要性(遅行指標を段階的に可視化)
KPI設定は、カスタマーサクセスの成果を測定し、改善につなげるために重要です。
(出典: Salesforce「カスタマーサクセスで重要なKPI13選|設定する理由と手順を解説」https://www.salesforce.com/jp/hub/crm/customer-success-kpi/)
カスタマーサクセスの成果は遅行指標となるため、進捗状況を段階的に可視化できるKPI設定が必要です。
遅行指標と先行指標:
- 遅行指標: 最終的な成果を示す指標(チャーンレート、LTV、NRR)
- 先行指標: 遅行指標に先行して変化する指標(オンボーディング完了率、ログイン頻度、機能活用率)
先行指標を定期的にモニタリングすることで、遅行指標が悪化する前に対策を打てます。
(2) 主要なKPI指標(チャーンレート、リテンションレート、NRR、LTV、オンボーディング完了率)
カスタマーサクセスの主要なKPI指標は以下の通りです:
チャーンレート(解約率):
- 一定期間内に解約した顧客の割合
- 計算式: 解約顧客数 ÷ 期初顧客数 × 100
- 目標: 業界平均以下(SaaSは5〜10%が一般的)
リテンションレート(顧客維持率):
- 一定期間内に継続利用している顧客の割合
- 計算式: 継続顧客数 ÷ 期初顧客数 × 100
- 目標: 90%以上
NRR(Net Revenue Retention:売上継続率):
- 既存顧客からの収益維持・拡大の度合いを示す指標
- 計算式: (期初の収益 + アップセル - ダウンセル - 解約) ÷ 期初の収益 × 100
- 目標: 100%以上(既存顧客からの収益が拡大)
LTV(Life Time Value:顧客生涯価値):
- 1人の顧客が取引期間全体を通じてもたらす利益の総額
- 計算式: 平均顧客単価 × 平均継続期間
- 目標: 継続的に向上
オンボーディング完了率:
- 初期設定・トレーニングを完了した顧客の割合
- 計算式: オンボーディング完了顧客数 ÷ 新規顧客数 × 100
- 目標: 90%以上
これらのKPIを定期的にモニタリングし、改善につなげることが重要です。
(3) カスタマージャーニーの節目ごとに指標を設定
KPIは、カスタマージャーニーの節目ごとに設定します。
(出典: Commune「カスタマーサクセスのKPI、何を設定すべき?主要な10種を解説」https://commune.co.jp/magazine/20240327_000517/)
カスタマージャーニー別KPI設定例:
| フェーズ | KPI | 目標値 |
|---|---|---|
| オンボーディング | オンボーディング完了率 | 90%以上 |
| オンボーディング | タイムトゥバリュー | 30日以内 |
| アダプション | ログイン頻度 | 週3回以上 |
| アダプション | 機能活用率 | 5機能以上 |
| エクスパンション | アップセル率 | 20%以上 |
| エクスパンション | NRR | 110%以上 |
| チャーン | チャーンレート | 5%以下 |
| チャーン | リテンションレート | 95%以上 |
カスタマージャーニーの節目ごとに指標を設定することで、各フェーズの進捗状況を可視化できます。
(4) 数値を追うこと自体が目的化しないよう自社のビジネスゴールと紐づける
KPIは競合が追っているからという理由だけで設定すると、数値を追うこと自体が目的化し、ビジネスゴールに繋がらないリスクがあります。
(出典: シナジーマーケティング「CRM導入成功のカギとは?」https://www.synergy-marketing.co.jp/blog/crm_point)
ビジネスゴールと紐づけたKPI設定例:
- ビジネスゴール: 3年後に売上を2倍に
- カスタマーサクセスのKGI: NRRを110%以上に(既存顧客からの収益を拡大)
- カスタマーサクセスのKPI: アップセル率20%以上、チャーンレート5%以下
KPIは自社のビジネスゴールと紐づけて設定し、定期的に見直すことが重要です。
(5) フェーズごとのKPI例
フェーズごとのKPI例をまとめます:
オンボーディングフェーズ:
- オンボーディング完了率: 90%以上
- タイムトゥバリュー: 30日以内
- 初回ログイン率: 95%以上
アダプションフェーズ:
- ログイン頻度: 週3回以上
- 機能活用率: 5機能以上
- ヘルススコア: 80点以上
エクスパンションフェーズ:
- アップセル率: 20%以上
- クロスセル率: 10%以上
- NRR: 110%以上
チャーンフェーズ:
- チャーンレート: 5%以下
- リテンションレート: 95%以上
- 解約予兆検知率: 80%以上(リスク顧客の早期発見)
これらのKPIを定期的にモニタリングし、改善につなげましょう。
6. まとめ:カスタマーサクセスを成功させるには
カスタマーサクセスを成功させるためには、以下のポイントを押さえることが重要です:
1. 4つのフェーズを理解し各フェーズに応じた施策設計:
- オンボーディング(契約から導入支援)
- アダプション(製品の定着・活用促進)
- エクスパンション(アップセル・クロスセルによる契約拡大)
- チャーン(解約予兆の早期発見と防止)
2. タッチモデル構築が効果を最大化(44.3%が実感):
- ハイタッチ(大口顧客向け、専任担当者)
- ロータッチ(中堅顧客向け、グループ研修)
- テックタッチ(多数の顧客向け、自動化・セルフサービス)
3. ヘルススコアとKPIで顧客状態を可視化:
- ヘルススコアで解約リスクを早期発見
- KPIをカスタマージャーニーの節目ごとに設定
- 先行指標(オンボーディング完了率、ログイン頻度)と遅行指標(チャーンレート、LTV)を組み合わせる
4. スモールスタートから継続的改善のPDCA運用:
- 立ち上げ初期は1〜2つの役割に絞る
- PDCAサイクルを回しながら段階的に拡大
- 成功企業の46%が外部専門家を活用(早期の課題認識と対策)
カスタマーサクセスは、2024年調査で取り組み企業の66.7%が成果を実感しており、SaaS/サブスクリプション事業における継続率・LTV向上の鍵となっています。
自社に合ったカスタマーサクセスのプロセスを設計し、顧客の成功と自社の成長を同時に実現しましょう。
