MQL増やす方法|定義の精緻化とスコアリング設計で実現

著者: B2Bデジタルプロダクト実践ガイド編集部公開日: 2026/1/419分で読めます

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MQLが増えない原因は『定義の曖昧さ』と『部門間の認識ずれ』にある

結論から言えば、MQL増加は、マーケティング部門と営業部門が合意した『明確な定義』と『引き渡しルール(SLA)』を整備すれば実現できます。

リードは獲得できているのに、営業に渡しても商談化率が低い――こうした課題を抱えるマーケティング責任者は少なくありません。原因をリード数の不足だと考え、闇雲に広告費を増やしたりコンテンツを量産したりしていませんか。しかし、MQLが増えない原因を『施策不足』だと考え、闇雲に広告費を増やしたりコンテンツを量産したりしても、MQL定義が曖昧なままでは営業に渡せるリードは増えず、部門間の不信感だけが募ります

MQLが増えない根本原因は、施策の量ではなく、マーケティングと営業の間で『質の高いリード』の認識がずれていることにあります。MQL定義が曖昧だと、マーケティングが『購買意欲が高い』と判断したリードでも、営業は『まだ早い』『ニーズが不明確』と感じてしまい、結果的に商談化率が低いまま放置されることになります。

この記事で分かること

  • MQLとSQLの違いと、なぜ明確な定義が必要なのか
  • MQLスコアリング基準の設計方法(属性スコア・行動スコアの2軸)
  • コピペで使えるMQLスコアリングシート(CSV骨格+列定義)
  • 部門間SLA設計のチェックリストと、MQL→SQL転換率を向上させる実践方法
  • 商談化率を高めるための、マーケティングと営業の連携体制の整備方法

この記事では、MQL定義の精緻化からスコアリング設計、部門間SLAの設計まで、実践的な手法を具体的なツール(スコアリングシート・チェックリスト)とともに提供します。読み終えた瞬間から、自社で実装を開始できる状態を目指します。

MQLとSQLの違いを正しく理解する

MQLを増やすための第一歩は、MQL(Marketing Qualified Lead)とSQL(Sales Qualified Lead)の違いを正しく理解することです。両者の定義が曖昧なままでは、マーケティングと営業の間で『質の高いリード』の基準がずれ、部門間の不信感につながります。

MQL(Marketing Qualified Lead) とは、マーケティング活動によって創出された、購買意欲が高いと判断された見込み顧客です。一方、SQL(Sales Qualified Lead) とは、MQLから営業部門が受注可能性が高いと判断し、商談化に近いリードを指します。MQLは主にスコアリング基準(属性+行動)で自動的に判定されるのに対し、SQLは営業が個別に評価・判定するプロセスを経ます。

スコアリングには主に2つの軸があります。属性スコアは、リードが自社にとって顧客になりやすい条件(業種・役職・企業規模等)を満たしているかを評価する指標です。行動スコアは、見込み客の購買ジャーニーの進行状況を示す行動(ページ閲覧・資料DL等)に基づく評価指標です。この2軸を組み合わせることで、リードの購買準備度を定量的に評価できます。

MQL定義が曖昧だと、営業現場で『マーケからのリードは薄い』という不信感が生まれます。マーケティングが『質の高い』と判断したリードでも、営業が同じ基準で評価しなければ、商談化率は低いままです。部門間で合意した明確な定義を設定し、定期的に見直すことが重要です。

MQL(Marketing Qualified Lead)とは

MQL(Marketing Qualified Lead) とは、マーケティング活動によって創出された、購買意欲が高いと判断された見込み顧客です。具体的には、Webサイトでのコンテンツ閲覧、資料ダウンロード、セミナー参加などの行動を起こし、スコアリング基準(属性+行動)で一定の評価を得たリードを指します。

MQLの判定は、主に以下の2つの要素を組み合わせて行われます。

  • 属性スコア: 業種、役職、企業規模など、自社にとって顧客になりやすい条件を満たしているかを評価
  • 行動スコア: ページ閲覧、資料ダウンロード、セミナー参加など、購買ジャーニーの進行状況を示す行動を評価

これらのスコアを合計し、一定の閾値(例:80点以上)を超えたリードがMQLとして営業に引き渡されます。ただし、スコアリングだけでなく、日本市場ではインサイドセールスによる目視判定を並用するケースが多く見られます。

SQL(Sales Qualified Lead)との違い

SQL(Sales Qualified Lead) とは、MQLから営業部門が受注可能性が高いと判断し、商談化に近いリードです。MQLがスコアリング基準で自動的に判定されるのに対し、SQLは営業担当者が個別に評価・判定します。

MQL→SQLへの移行プロセスは、通常以下のステップで行われます。

  1. MQL判定: スコアリング基準で一定の評価を得たリードがMQLとしてマーケティングから営業に引き渡される
  2. 営業による評価: 営業担当者またはインサイドセールスが、MQLに対してヒアリングや初期コンタクトを行い、受注可能性を評価
  3. SQL判定: 営業が受注可能性が高いと判断したリードをSQLとして商談化プロセスに進める

このプロセスが円滑に機能するためには、マーケティングと営業が合意したMQL定義と引き渡しルール(SLA)が不可欠です。定義が曖昧だと、営業が『このリードはまだMQLとは言えない』と判断し、マーケティングの努力が無駄になってしまいます。

MQLを増やすための基本施策

MQLを増やすための基本施策として、リードジェネレーションとナーチャリングがあります。

リードジェネレーションは、WebサイトやSNS、展示会等を通じて見込み顧客の連絡先を獲得する活動です。ナーチャリングは、見込み客に有益な情報・コンテンツを提供し、購買意欲を高める育成プロセスを指します。

ナーチャリングの効果については、顧客育成プログラム(ナーチャリング)を導入することで、販売機会が平均20%増加するという調査結果があります(ただし、グローバル平均値ベースであり、一次調査元不明のため参考値として扱い、日本BtoB企業への適用時は自社データで検証が必要です)。

ナーチャリングの手法としては、メールマーケティング、ホワイトペーパー提供、ウェビナー開催などが一般的ですが、近年ではSMS(ショートメッセージサービス)も注目されています。SMS開封率は最高で98%に達し、ナーチャリングのタイミング最適化に有効とされています。

また、ABM(Account Based Marketing) も重要な施策です。ABMは、特定の重要アカウント(企業)に焦点を当て、パーソナライズした施策を展開するマーケティング手法です。特に高額商材や企業規模の大きいターゲットに対しては、ABMによる集中的なアプローチが効果的です。

ただし、これらの施策だけではMQLは増えません。リード数が増えても、MQL定義が曖昧なままでは、営業に渡せる質の高いリードは増えず、商談化率は向上しません。次のセクションでは、MQLスコアリング基準の設計方法について詳しく解説します。

MQLスコアリング基準の設計方法

MQLスコアリング基準は、属性スコアと行動スコアの2軸で設計します。スコアリングにより、リードの購買準備度を定量的に評価し、営業に渡すべきタイミングを判断できます。

MQL定義は単一指標ではなく、複数要素の組み合わせ(例:スコア80以上+価格ページ閲覧済み+企業規模100名以上)で設定することが推奨されます。これにより、より精度の高いMQL判定が可能になります。

日本市場では、スコアリングだけでなく、インサイドセールスによる目視判定を並用するステップを設けることが有効です。米国式のスコアリングモデルをそのまま導入せず、日本市場の特性(市場規模・意思決定プロセス)に合わせた調整が必要です。

以下に、コピペで使えるMQLスコアリングシートを提供します。

【管理シート】MQLスコアリングシート

項目カテゴリ,評価項目,配点,判定基準,備考
属性スコア,業種,0-20,自社ターゲット業種=20点 / 関連業種=10点 / その他=0点,ターゲット業種を事前定義
属性スコア,役職,0-30,経営層・Cレベル=30点 / 部長=20点 / 担当者=10点,決裁権の有無を考慮
属性スコア,企業規模,0-20,100名以上=20点 / 50-99名=15点 / 50名未満=10点,従業員数で判定
属性スコア,予算権限,0-15,予算決定権あり=15点 / 予算提案権あり=10点 / なし=0点,フォーム入力項目で確認
行動スコア,価格ページ閲覧,25,価格ページを閲覧した場合,購買検討の進行を示す
行動スコア,事例資料DL,20,導入事例資料をダウンロードした場合,具体的な検討段階
行動スコア,問い合わせフォーム入力開始,15,問い合わせフォームの入力を開始した場合,高い購買意欲
行動スコア,セミナー参加,15,ウェビナーまたは対面セミナーに参加した場合,関心度の高さ
行動スコア,資料DL,10,ホワイトペーパー等の資料をダウンロードした場合,情報収集段階
行動スコア,製品ページ閲覧,10,製品紹介ページを複数回閲覧した場合,継続的な関心
行動スコア,メール開封・クリック,5,マーケティングメールを開封・リンクをクリックした場合,基本的なエンゲージメント
MQL判定,合計スコア閾値,80,属性スコア+行動スコアの合計が80点以上,閾値は自社データで調整
MQL判定,必須条件1,,-,価格ページ閲覧済み または 事例資料DL済み,購買検討段階の確認
MQL判定,必須条件2,,-,企業規模50名以上,ターゲット企業規模の下限

計算列の定義:

  • 合計スコア = 属性スコア(業種+役職+企業規模+予算権限)+ 行動スコア(各行動の合計)
  • MQL判定 = 合計スコア ≧ 80 かつ 必須条件1・2を満たす

このシートを自社の状況に合わせてカスタマイズし、マーケティングと営業が合意した上で運用を開始してください。配点や閾値は、過去の受注データを分析し、定期的に見直すことが重要です。

属性スコアの設計

属性スコアは、リードが自社にとって顧客になりやすい条件(業種・役職・企業規模等)を満たしているかを評価する指標です。属性スコアを設計する際は、自社の過去の受注データを分析し、受注に至った顧客の共通属性を抽出することが推奨されます。

属性スコアの主な評価項目と配点例は以下の通りです。

(例)属性スコアの配点例

  • 役職: 経営層・Cレベル=30点 / 部長=20点 / 担当者=10点
  • 業種: 自社ターゲット業種=20点 / 関連業種=10点 / その他=0点
  • 企業規模: 100名以上=20点 / 50-99名=15点 / 50名未満=10点
  • 予算権限: 予算決定権あり=15点 / 予算提案権あり=10点 / なし=0点

※実際の配点は、自社の受注データに基づいて調整してください。

米国式のスコアリングモデルをそのまま導入せず、日本市場の特性に合わせた調整が必要です。例えば、日本企業では意思決定プロセスが複雑で、担当者レベルでも情報収集の影響力が大きい場合があります。こうした特性を考慮し、役職の配点バランスを調整することが重要です。

行動スコアの設計

行動スコアは、見込み客の購買ジャーニーの進行状況を示す行動(ページ閲覧・資料DL等)に基づく評価指標です。行動スコアを設計する際は、購買ジャーニーの各段階に応じた行動を定義し、購買意欲の高さに応じて配点を設定します。

行動スコアの主な評価項目と配点例は以下の通りです。

(例)行動スコアの配点例

  • 価格ページ閲覧: 25点(購買検討の進行を示す重要な行動)
  • 事例資料ダウンロード: 20点(具体的な検討段階に入っている)
  • 問い合わせフォーム入力開始: 15点(高い購買意欲を示す)
  • セミナー参加: 15点(関心度の高さを示す)
  • 資料ダウンロード: 10点(情報収集段階)
  • 製品ページ複数回閲覧: 10点(継続的な関心)
  • メール開封・クリック: 5点(基本的なエンゲージメント)

※実際の配点は、自社の購買ジャーニーに基づいて調整してください。

購買ジャーニーの進行状況を示す行動ほど高配点にすることが推奨されます。例えば、価格ページの閲覧や問い合わせフォームの入力開始は、購買検討が進んでいることを示すため、高配点を設定します。

MQL閾値の設定と目視判定の並用

MQL閾値(例:属性スコア+行動スコア合計80点以上)の設定は、過去の受注データを分析し、受注に至ったリードの平均スコアを参考にします。閾値が低すぎると質の低いリードが営業に渡り、高すぎると商談機会を逃すため、バランスが重要です。

日本市場では、スコアリングだけでなく、インサイドセールスによる目視判定を並用するステップを設けることが有効です。スコアリングで一定の評価を得たリードに対し、インサイドセールスが電話やメールでヒアリングを行い、購買意欲や予算、導入時期などを確認した上で、営業に引き渡すプロセスを設計します。

複数要素の組み合わせでMQL判定する例としては、以下のようなケースがあります。

  • スコア80点以上 かつ 価格ページ閲覧済み かつ 企業規模100名以上
  • スコア70点以上 かつ 事例資料ダウンロード済み かつ 役職が部長以上

このように、スコアだけでなく特定の行動や属性を必須条件として組み合わせることで、より精度の高いMQL判定が可能になります。

部門間SLA設計とMQL→SQL転換率の向上

MQLを増やすだけでなく、MQL→SQL転換率を向上させるためには、マーケティングと営業の連携を強化する部門間SLA(Service Level Agreement)の設計が不可欠です。SLAとは、マーケティングと営業が合意した引き渡しルール(MQL定義、対応時間、フィードバックプロセス)を指します。

SLAを設計する際の重要なポイントは、対応スピードです。MQL判定後は24時間以内に営業またはインサイドセールスが対応することが推奨されます。リードの関心が高いタイミングで迅速に対応することで、商談化率が大きく向上します。

成功事例として、Tenable社がTRENDEMONのパーソナライゼーション機能を活用した結果、MQLコンバージョン率が7倍向上し、SQL影響コンバージョン率が8倍向上したという報告があります(2025年)。パーソナライゼーションとデータ追跡を組み合わせることで、ナーチャリング成功率が向上することが示されています。ただし、これらは特定企業の実績であり、企業規模・業種により効果は変動するため、自社での再現性は保証されません。自社データでの検証が必須です。

以下に、部門間SLA設計のチェックリストを提供します。

【チェックリスト】部門間SLA設計チェックリスト

  • マーケティングと営業でMQL定義を合意した
  • 属性スコアと行動スコアの配点をマーケティングと営業で合意した
  • MQL閾値(例:80点以上)をマーケティングと営業で合意した
  • MQL判定の必須条件(特定行動・属性)を設定した
  • MQL判定後の対応時間(例:24時間以内)を営業と合意した
  • MQL引き渡しのプロセス(自動通知・手動確認等)を設計した
  • インサイドセールスによる目視判定のステップを設けた
  • 営業からマーケティングへのフィードバックプロセスを確立した
  • 営業が受け取ったMQLの質を定期的に評価する仕組みを作った
  • 商談化率・受注率のデータをマーケティングと営業で共有する仕組みを作った
  • MQL定義を定期的に見直す会議体を設定した(例:月次)
  • MQL→SQL転換率の目標値を設定した
  • SQL→受注転換率の目標値を設定した
  • MQLスコアリングシートを両部門で共有し、運用を開始した
  • SLA違反時のエスカレーションプロセスを設計した
  • マーケティングと営業の責任範囲を明確にした
  • リードナーチャリングの責任者を明確にした(マーケティング or インサイドセールス)
  • MQLが失注した場合のフィードバックループを設計した
  • MQL定義の変更時の通知プロセスを設計した
  • 両部門が合意したKPI(MQL数・SQL数・商談化率等)を設定した

このチェックリストを活用し、マーケティングと営業が合意した上で、SLAを文書化し、運用を開始してください。SLAは一度設定したら終わりではなく、定期的に見直し、改善を続けることが重要です。

SLA設計の具体的ステップ

部門間SLAを設計する具体的なステップは以下の通りです。

1. MQL定義の合意: マーケティングと営業が定期的に会議を開き、MQL定義(属性スコア・行動スコア・閾値・必須条件)を合意します。過去の受注データを分析し、受注に至った顧客の共通属性・行動パターンを抽出して定義に反映させます。

2. 対応時間の設定: MQL判定後、営業またはインサイドセールスが何時間以内に対応するかを明確にします。24時間以内の対応が推奨されますが、自社のリソース状況に応じて調整してください。対応時間を守れない場合のエスカレーションプロセスも設計します。

3. フィードバックプロセスの確立: 営業からマーケティングへ、受け取ったMQLの質や商談化率に関するフィードバックを定期的に受け取る仕組みを構築します。例えば、週次または月次でマーケティングと営業が会議を開き、MQL→SQL転換率、SQL→受注転換率を共有し、問題点を議論します。

マーケティングと営業が定期的に会議を開き、MQL定義を見直すことが推奨されます。市場環境や顧客ニーズは変化するため、半年〜1年に一度はスコアリング基準を見直し、最適化を図ることが重要です。

MQL→SQL転換率を向上させる実践方法

MQLからSQLへの転換率を向上させる実践方法として、以下のポイントが重要です。

対応スピードの重要性: MQL判定後は24時間以内に営業またはインサイドセールスが対応することが推奨されます。リードの関心が高いタイミングで迅速に対応することで、商談化の可能性が大きく向上します。対応が遅れると、リードが競合他社に流れたり、購買意欲が低下したりするリスクがあります。

パーソナライゼーションとデータ追跡の活用: Tenable社の事例では、TRENDEMONのパーソナライゼーション機能を活用した結果、MQLコンバージョン率が7倍向上し、SQL影響コンバージョン率が8倍向上しました(2025年)。パーソナライゼーションとは、リードの行動履歴や属性に基づいて、個別最適化されたコンテンツやメッセージを提供することです。データ追跡と組み合わせることで、リードの購買ジャーニーを可視化し、最適なタイミングで最適なアプローチを行うことが可能になります。

ただし、企業規模・業種により効果は変動するため、自社データでの検証が必須です。海外の成功事例をそのまま日本市場に適用するのではなく、自社の顧客特性や購買プロセスに合わせた調整が必要です。

ナーチャリング成功率を向上させるためには、リードの行動履歴を詳細に追跡し、購買意欲の高まりを示すシグナル(価格ページ閲覧、問い合わせフォーム入力開始等)を検知した際に、即座にフォローアップを行う仕組みを構築することが有効です。

まとめ - MQL増加は定義とSLAの整備で実現できる

MQL増加は、マーケティング部門と営業部門が合意した『明確な定義』と『引き渡しルール(SLA)』を整備すれば実現できます。

この記事では、MQLとSQLの違い、基本施策(リードジェネレーション・ナーチャリング)、スコアリング設計(属性スコア・行動スコアの2軸)、部門間SLA設計の具体的な方法を解説しました。

MQLが増えない原因を施策不足だと考え、闇雲に広告費を増やしても、MQL定義が曖昧なままでは営業に渡せるリードは増えません。重要なのは、マーケティングと営業が『質の高いリード』の基準を合意し、スコアリングシートで定量的に評価し、SLAで引き渡しプロセスを明確化することです。

次のアクションとして、以下のステップを推奨します。

  1. MQLスコアリングシートで自社のMQL定義を設計: この記事で提供したスコアリングシート(CSV骨格)を自社の状況に合わせてカスタマイズし、マーケティングと営業が合意する
  2. 部門間SLA設計チェックリストで合意形成を促す: チェックリストを活用し、対応時間・フィードバックプロセス・KPI設定など、部門間の連携体制を整備する
  3. 運用を開始し、定期的に見直す: MQL定義やスコアリング基準は一度設定したら終わりではなく、商談化率や受注率のデータを分析し、継続的に改善を続ける

MQLを増やし、商談化率を高めることは、一朝一夕には実現できません。しかし、明確な定義と部門間の合意形成を地道に進めることで、営業が喜ぶ質の高いリードを安定的に提供できる体制を構築できます。自社のデータに基づいた検証と改善を継続し、マーケティングと営業の連携を強化していきましょう。

「記事は出してるのに商談につながらない」を解決する。
御社を理解して書くから、刺さる。この記事はMediaSprintで作成しました。

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よくある質問

Q1MQLスコアリングの配点はどのように決めればよいですか?

A1属性スコア(業種・役職・企業規模等)と行動スコア(ページ閲覧・資料DL等)の2軸で設計します。自社の過去の受注データを分析し、受注に至った顧客の共通属性・行動パターンを抽出して配点を決めることを推奨します。例えば、役職は経営層・Cレベル=30点、部長=20点、担当者=10点といった形で設定します。米国モデルをそのまま導入せず、日本市場の特性(市場規模・意思決定プロセス)に合わせた調整が必要です。配点や閾値は定期的に見直し、商談化率のデータに基づいて最適化を図ることが重要です。

Q2MQL判定後、営業はどのくらいの時間内に対応すべきですか?

A2MQL判定後は24時間以内に営業またはインサイドセールスが対応することが推奨されます。リードの関心が高いタイミングで迅速に対応することで、商談化の可能性が大きく向上します。対応が遅れると、リードが競合他社に流れたり、購買意欲が低下したりするリスクがあります。部門間SLAで対応時間を明確に設定し、マーケティングと営業が合意することが重要です。対応時間を守れない場合のエスカレーションプロセスも設計しておくと、運用がスムーズになります。

Q3MQLを増やす施策として、どのようなナーチャリングが効果的ですか?

A3顧客育成プログラム(ナーチャリング)を導入することで、販売機会が平均20%増加するとされています(ただし、グローバル平均値ベースであり、日本BtoB企業への適用時は自社データで検証が必要です)。具体的には、メールマーケティング、ホワイトペーパー提供、ウェビナー開催などが有効です。近年ではSMS(ショートメッセージサービス)も注目されており、開封率が最大98%に達するため、ナーチャリングのタイミング最適化に有効です。Tenable社の事例では、パーソナライゼーション機能の活用でMQLコンバージョン率が7倍向上しました。ただし、企業規模・業種により効果は変動するため、自社での検証が必須です。

Q4MQLとSQLの違いは何ですか?

A4MQL(Marketing Qualified Lead)はマーケティング活動によって創出された購買意欲が高いリードで、属性スコア・行動スコアで自動判定されます。SQL(Sales Qualified Lead)は営業が受注可能性が高いと判断し商談化に近いリードで、営業が個別に評価・判定します。MQL→SQLへの移行は、マーケティングがスコアリング基準で判定したMQLを営業に引き渡し、営業がヒアリングや初期コンタクトを行って受注可能性を評価し、SQLとして商談化プロセスに進めるという流れです。このプロセスが円滑に機能するためには、部門間で合意したMQL定義と引き渡しルール(SLA)が不可欠です。

Q5MQL定義が曖昧だと何が問題ですか?

A5MQL定義が曖昧だと、営業現場で『マーケからのリードは薄い』と不信感が生まれ、部門間連携が失敗します。マーケティングが『質の高いリード』と判断しても、営業が同じ基準で評価しなければ、商談化率が低く、営業の時間が無駄になります。結果的に、マーケティングの努力が成果につながらず、営業からのフィードバックも『質が悪い』というネガティブなものになり、部門間の不信感だけが募ります。部門間で合意したMQL定義を設定し、スコアリングシートで定量的に評価し、定期的に見直すことが重要です。定義を明確にすることで、営業が喜ぶ質の高いリードを安定的に提供できる体制を構築できます。

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B2Bデジタルプロダクト実践ガイド編集部

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