商談化率向上のカギはプロセス設計|BtoB平均20-30%の目安と改善方法

著者: B2Bデジタルプロダクト実践ガイド編集部公開日: 2026/1/129分で読めます

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商談化率が低いのは営業スキルだけの問題ではない

意外かもしれませんが、商談化率を向上させるには、営業スキル向上だけでなく、MA/SFA連携とマーケ・IS間の引き渡しプロセスを整備することで、リード対応の属人化を解消し、再現性のある商談化体制を構築できます。

商談化率とは、獲得したリード(またはアプローチ数)のうち、営業商談(初回面談・アポ)まで進んだ割合を示す指標です。

BtoBマーケ担当者330名を対象とした調査によると、商談・受注まで追えている企業はわずか14.8%にとどまっています。つまり、多くの企業が商談化率を正確に測定できていない状況にあり、「なぜ商談につながらないのか」の原因を把握できていません。

この記事では、商談化率が低い本当の原因を明らかにし、プロセス設計とMA/SFA連携で再現性のある改善を実現する方法を解説します。

この記事で分かること

  • 商談化率の定義と業界別の目安
  • 商談化率が低い原因とプロセスの課題
  • リード対応の設計とスコアリング活用法
  • MA/SFA連携によるプロセス標準化
  • プロセス改善チェックリスト

商談化率の定義と計算方法、目安となる数値

商談化率は、リードソースによって大きく異なります。自社の商談化率を評価する際は、リードソース別に分けて分析することが重要です。

業界調査によると、BtoB企業全体の商談化率平均は20〜30%程度とされています。ただしリードソースにより大きく異なり、インバウンドは35〜40%、アウトバウンドは10〜15%が目安となっています(SaaSベンダーによる推計値であり公的統計ではない点に注意が必要です。自社の商材単価・リードソースにより±10ポイント以上のズレがあり得ます)。

また、広告経由リードに限ると、商談化率11〜20%がボリュームゾーン(31.3%の企業が回答)で、15%前後が及第点とされています。

商談化率の計算式は以下のとおりです。

商談化率(%)= 商談数 ÷ リード数(またはアプローチ数)× 100

リードソース別の商談化率の違い

リードソースによって商談化率は大きく変動します。

インバウンドリード(問い合わせ・資料ダウンロード等): 35〜40%が目安。顧客が自発的に接触しているため、ニーズが顕在化しているケースが多いです。

アウトバウンドリード(架電・メール・DM等): 10〜15%が目安。企業側からアプローチするため、ニーズが潜在的なケースが多く、商談化までに複数回の接触が必要になります。

自社のリードソース構成を把握し、それぞれの商談化率を測定することで、どこに改善余地があるかを特定できます。

商談化率が低い原因と見落としがちなプロセスの課題

商談化率が低い原因を「営業のスキル不足」と捉え、営業研修やトークスクリプト改善だけで対処しようとすることは、よくある誤解です。この考え方は誤りであり、実際はリード対応のプロセス設計やMA/SFA連携の未整備が原因であるケースが多いのです。

調査によると、BtoB購買行動において、営業面談前に85%の企業が候補を選定済みと報告されています。つまり、リードが発生した時点では既に競合との比較検討が進んでおり、対応の遅れや優先順位付けの誤りが商談機会の逸失に直結します。

営業スキルを向上させても、リード対応のタイミングやプロセス設計が不適切であれば、商談化率は改善しません。

【比較表】商談化率低下の原因と対策マトリクス

原因 症状 対策
リード対応の遅れ 獲得から初回接触まで数日〜1週間かかる 当日〜2日以内の初回接触ルール策定
優先順位付けの未実施 全リードに同じ対応をしている スコアリング導入・温度感で優先順位付け
1回で諦めている 初回架電・メール不通で終了 2〜3回の接触を標準運用化
MQL/SQL定義の不統一 マーケとISで「商談化」の定義が異なる MQL/SQL定義の部門間合意
MA/SFA未連携 リード情報が営業に伝わっていない リード情報自動連携の設定
対応履歴が残らない 誰がいつ対応したか不明 SFAへの活動記録ルール策定
リードの質が把握できない 商談化しやすいリードがわからない リードソース別の商談化率測定

商談化率を向上させるリード対応の設計

商談化率を向上させるには、リード対応のスピードと回数を適切に設計することが重要です。

調査によると、高商談化率企業(商談化率50%以上)の約半数が、リード獲得から当日中〜2日以内に初回接触しています。スピード対応が商談化率向上の重要な要因であることがわかります。

また、アポイント獲得は2〜3回の接触で成立するケースが最多です。1回の架電・メールで諦めず、最低2〜3回は追う運用が重要とされています。

さらに、高商談化率企業の66.1%が「リードの優先順位付け」を実施しています。すべてのリードに同じ対応をするのではなく、温度感の高いリードに優先的にアプローチすることで、効率的に商談化を実現できます。

リードスコアリングとは、行動ログや属性情報をもとにリードの優先度を点数化し、商談確度の高いリードを選別する手法です。

リード優先順位付けとスコアリングの活用

リードスコアリングを活用することで、優先的にアプローチすべきリードを自動的に特定できます。

スコアリングの基準例は以下のとおりです。

行動スコア(例)

  • 資料ダウンロード: +10点
  • 価格ページ閲覧: +15点
  • セミナー参加: +20点
  • 問い合わせフォーム送信: +30点

属性スコア(例)

  • ターゲット業種: +10点
  • 従業員規模(50名以上): +10点
  • 役職(課長以上): +15点

一定スコアを超えたリードをMQL(Marketing Qualified Lead) として営業に引き渡すルールを設定することで、対応の優先順位が明確になります。

MA/SFA連携によるプロセス標準化と属人化解消

MA/SFA連携により、リード対応の属人化を解消し、再現性のあるプロセスを構築できます。

インサイドセールスとは、電話やメール、オンライン会議など非対面の手法でリードにアプローチし、商談化を促進する営業活動です。

調査によると、日本のインサイドセールス導入率は40.6%にとどまっています。米国は80%超とされており、日本はまだ半数未満です。インサイドセールス体制を構築し、MA/SFA連携によるプロセス標準化を進めることが、競争優位の獲得につながります。

MA/SFA連携で実現できることは以下のとおりです。

  • リード情報の自動連携(対応漏れ防止)
  • スコアリングによる優先順位の可視化
  • 対応履歴の一元管理(引き継ぎ効率化)
  • MQL/SQL転換の自動トラッキング
  • 商談化率のリアルタイム測定

MQL(Marketing Qualified Lead) とは、マーケティング活動で獲得したリードのうち、一定の基準を満たし営業への引き渡し対象となる見込み顧客です。SQL(Sales Qualified Lead) とは、営業がアプローチし商談化の見込みがあると判断されたリードで、MQLから絞り込まれた状態を指します。

マーケティング部門とインサイドセールスでMQL/SQLの定義を統一することが、スムーズな引き渡しと商談化率向上の基盤となります。

【チェックリスト】商談化率向上プロセス改善チェックリスト

  • 商談化率を定期的に測定・モニタリングしている
  • リードソース別に商談化率を分析している
  • リード獲得から初回接触までの目標時間を設定している
  • 当日〜2日以内の初回接触を実現できている
  • アポ不通時の再接触回数ルールを決めている
  • 最低2〜3回のフォローを標準運用化している
  • リードスコアリングの基準を設計している
  • スコアに基づく優先順位付けを実施している
  • MQL(マーケ認定リード)の定義が明確になっている
  • SQL(営業認定リード)の定義が明確になっている
  • マーケとISでMQL/SQL定義を合意している
  • MAからSFAへのリード情報連携を自動化している
  • 対応履歴をSFAに記録するルールを設定している
  • インサイドセールス体制を構築している
  • 商談化率の目標値を設定している
  • 週次・月次で商談化率レビューを実施している
  • リードソース別のROIを測定している
  • 商談化しなかったリードの原因を分析している

まとめ|商談化率向上はプロセス設計で再現性を高める

本記事では、商談化率を向上させるためのプロセス設計とMA/SFA連携について解説しました。

重要なポイントを振り返ります。

  • 商談化率の目安: BtoB企業全体で20〜30%、インバウンド35〜40%、アウトバウンド10〜15%(リードソースにより大きく異なる)
  • 商談化率が低い本当の原因: 営業スキル不足ではなく、リード対応のプロセス設計やタイミングの問題が多い
  • スピード対応の重要性: 高商談化率企業の約半数が当日〜2日以内に初回接触
  • 複数回接触の運用: アポ獲得は2〜3回の接触が目安
  • 優先順位付けの効果: 高商談化率企業の66.1%がリードの優先順位付けを実施
  • MA/SFA連携: リード対応の属人化を解消し、再現性のあるプロセスを構築

商談化率を向上させるには、営業スキル向上だけでなく、MA/SFA連携とマーケ・IS間の引き渡しプロセスを整備することで、リード対応の属人化を解消し、再現性のある商談化体制を構築できます。

本記事で紹介したチェックリストを活用して、自社のプロセス改善点を洗い出してみてください。プロセス設計の見直しとMA/SFA連携の整備を進めることで、商談化率の向上が期待できます。

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よくある質問

Q1商談化率の平均・目安はどのくらいですか?

A1BtoB企業全体の商談化率平均は20〜30%程度です。ただしリードソースにより大きく異なり、インバウンド(問い合わせ・資料ダウンロード等)は35〜40%、アウトバウンド(架電・メール等)は10〜15%が目安とされています。広告経由リードは11〜20%がボリュームゾーンです。

Q2商談化率が低い原因は何ですか?

A2営業スキル不足よりも、リード対応のプロセス設計やタイミングの問題が多いです。調査によると、BtoB購買行動において営業面談前に85%の企業が候補を選定済みとされており、対応スピードの遅さ、優先順位付けの未実施、MA/SFA連携の未整備が主な原因となっています。

Q3リード対応のベストタイミングはいつですか?

A3高商談化率企業(商談化率50%以上)の約半数が、リード獲得から当日中〜2日以内に初回接触しています。リード獲得後できるだけ早く接触することが商談化率向上の重要な要因です。

Q4アポイント獲得には何回くらいの接触が必要ですか?

A4アポイント獲得は2〜3回の接触で成立するケースが最多です。1回の架電・メールで諦めず、最低2〜3回はフォローする運用が重要とされています。

Q5インサイドセールスは商談化率向上に効果がありますか?

A5日本のインサイドセールス導入率は40.6%と米国(80%超)に比べ半数未満です。インサイドセールス体制を構築し、MA/SFA連携によるプロセス標準化を進めることで、リード対応の属人化を解消し、商談化率向上につなげることができます。

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B2Bデジタルプロダクト実践ガイド編集部

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