CRM運用改善の方法|失敗パターンとMA/SFA連携による根本解決

著者: B2Bデジタルプロダクト実践ガイド編集部公開日: 2026/1/128分で読めます

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CRM運用がうまくいかない企業が抱える共通の課題

CRM運用を改善するとは何か。CRM運用改善は、ツールの設定変更だけでなく、MA/SFA連携と部門間のデータ連携設計を同時に進めることで初めて成果に繋がります。

CRM(Customer Relationship Management) とは、顧客情報を一元管理し、営業・マーケ・CSが連携して顧客関係を最適化するシステム・手法です。2024年度の日本国内CRM導入率は37.2%(2023年度:36.2%から1.0ポイント上昇)と報告されています(HubSpot Japan「日本の営業に関する意識・実態調査 2025」。オンライン調査のため回答者層に偏りがある可能性があります)。

しかし、CRM導入の約6割が失敗と言われています(海外調査の引用が多く、日本限定データではない可能性があります)。導入したものの「データが更新されない」「部門間で活用されない」「導入効果が見えない」といった課題を抱える企業が少なくありません。

この記事で分かること

  • CRM運用が失敗するパターンとその原因
  • 対症療法と根本解決の違い
  • MA/SFA連携によるCRM運用改善の具体的アプローチ
  • 自社の状態を診断するチェックリスト

CRM運用が失敗するパターンとその原因

CRM運用が失敗する原因は、「データ入力の問題」と「部門間連携の不備」に大別されます。AI・SaaS導入企業の約7割が「成果が出ない構造問題」に直面しているという調査結果もあり、ツールを導入しただけでは成果に繋がらないことがわかります。

SFA(Sales Force Automation) とは、営業活動の自動化・効率化を支援するシステムです。商談管理・活動記録が中心機能ですが、CRMと連携することで顧客情報の一元管理が可能になります。

経営層の関与も課題です。「カスタマーサクセス」概念について経営層の78.6%が「聞いたことがない」と回答しているという調査結果があり、経営層のコミット不足がCRM運用の障壁になっているケースも見られます。

データ入力が定着しない・更新されない

CRM運用失敗の最も多いパターンは、データ入力が定着しないことです。入力ルールが不明確、入力のメリットが見えない、複数システムへの二重入力(名刺管理、Excel、グループウェア等と連携せず同じ情報を複数システムに入力する非効率な状態)が発生しているなどの問題が典型的です。

営業担当者は日々の業務に追われており、「入力しても自分にメリットがない」と感じると入力を後回しにしがちです。

部門間でデータが連携・活用されない

マーケ・営業・CSの部門横断連携がないと、CRMの効果は限定的になります。「数値で顧客を把握/カスタマーヘルスの管理」に取り組む企業は23.9%、「全社レベルでのカスタマーサクセスへの取り組み」は21.9%にとどまっています(バーチャレクス・コンサルティング「カスタマーサクセス日本市場動向&実態調査 2025」)。

データ連携(インテグレーション) とは、CRM・MA・ERP等の複数システム間でデータを自動同期・共有する仕組みです。部門ごとに別々のシステムを使い、データが分断されている状態では、顧客の全体像を把握できません。

CRM運用課題と改善策の対応表:対症療法と根本解決の違い

CRM運用がうまくいかないからといって、「入力ルールを厳格化する」「別のCRMに乗り換える」といった対症療法だけで済ませてしまう企業が多いですが、この考え方は誤りです。MA/SFA連携や部門間のデータ連携設計を後回しにしては、同じ問題が再発します。

【比較表】CRM運用課題と改善策 対応表

課題パターン 対症療法 根本解決アプローチ
データ入力が定着しない 入力ルール厳格化・罰則設定 入力メリットの可視化・自動入力の設計
入力項目が多すぎる 項目の削減 KPI計測に必要な最小項目への絞り込み+段階的拡張
部門間でデータが活用されない 定例会議での共有 MA/SFA連携によるデータ自動同期
ツールが使いにくい CRMの乗り換え 業務プロセスに合わせた設定変更+教育
導入効果が見えない レポート作成の強化 経営KPIとの連動設計

対症療法:入力ルール厳格化・ツール変更の限界

入力ルールを厳格化したり、別のCRMに乗り換えたりする対症療法は、一時的には効果があるかもしれません。しかし、根本原因である「入力のメリットがない」「部門間でデータが活用されない」といった構造問題を解決していないため、時間が経つと同じ問題が再発するリスクがあります。

根本解決:MA/SFA連携と部門横断のデータ連携設計

根本解決には、ツールの設定変更だけでなく、MA/SFA連携と部門間のデータ連携設計が必要です。マーケ・営業・CSで「同じ顧客データを見て判断できる状態」を作ることで、入力したデータが活用され、入力する側にもメリットが生まれます。

MA/SFA連携によるCRM運用改善の具体的アプローチ

MA/SFA連携によるCRM運用改善は、部門横断でデータを活用できる基盤を構築することから始まります。国内CRMアプリケーション市場は2021年度に1,812億1,800万円、2026年には2,917億9,000万円に達する見込み(年平均成長率10.0%)とされており、CRM活用の重要性は今後も高まっていくと考えられます。

従業員1,001名以上の企業でのCRM導入率は47.4%と、大企業ほど導入率が高い傾向にあります。一方、中堅企業ではまだ導入・活用が進んでいないケースも多く、MA/SFA連携を含めた一気通貫のアプローチが有効です。

マーケ・営業・CSで同じ顧客データを見れる状態を作る

最初のゴールは、マーケ・営業・CSで「同じ顧客データを見て判断できる状態」を作ることです。部門ごとに異なるシステムやExcelで顧客情報を管理していると、顧客の全体像が見えず、適切なアプローチができません。

CRM・MA・SFAを連携させ、リード獲得から商談、受注、カスタマーサクセスまでの顧客データを一元管理することで、部門間の情報共有がスムーズになります。

成約確度の高い案件を自動でパイプライン上位に表示

パイプライン管理とは、商談の進捗状況をステージ別に可視化し、売上予測や優先度判断を行う手法です。成約確度の高い案件を自動でパイプライン上位に表示するスコアリング設計を行うことで、営業の優先度判断が効率化されます。

AI活用による顧客データ分析・行動予測に取り組む企業も増えており、CRM運用改善の選択肢は広がっています。

CRM運用改善チェックリスト:自社の状態を診断する

CRM運用改善に取り組む前に、自社の現状を診断することが重要です。以下のチェックリストで、改善が必要なポイントを確認してください。

なお、ある企業の事例では、CRM/SFA導入により組織全体の受注件数が360%アップ、残業時間を30%カットしたと報告されています。ただし、これは個別企業の結果であり、すべての企業で同様の効果が保証されるものではありません。

【チェックリスト】CRM運用改善チェックリスト

  • CRMの導入目的・KPIが明確に定義されている
  • 入力ルール(必須項目・入力タイミング)が文書化されている
  • 営業担当者がCRM入力のメリットを理解している
  • データ入力率が把握されている
  • マーケ・営業・CSで同じ顧客データを参照できる状態になっている
  • MA/SFA連携によるデータ自動同期が設定されている
  • リードスコアリングのルールが定義されている
  • パイプライン管理が機能している
  • 経営層がCRM活用にコミットしている
  • 定期的な運用レビューの場が設けられている
  • CRMデータを活用した営業会議が実施されている
  • 二重入力(複数システムへの同じ情報入力)が解消されている
  • CRM導入効果を測定する仕組みがある
  • 運用改善のPDCAサイクルが回っている

CRM運用改善はMA/SFA連携と部門横断設計が鍵【まとめ】

本記事では、CRM運用改善の方法について、失敗パターンと根本解決アプローチを解説しました。

重要なポイント

  • CRM運用がうまくいかない原因は「データ入力の問題」と「部門間連携の不備」に集約される
  • 入力ルール厳格化やCRM乗り換えといった対症療法だけでは根本解決にならない
  • MA/SFA連携と部門横断のデータ連携設計を同時に進めることが重要
  • まずは「同じ顧客データを見て判断できる状態」を作ることがゴール

CRM運用改善は、ツールの設定変更だけでなく、MA/SFA連携と部門間のデータ連携設計を同時に進めることで初めて成果に繋がります。まずは本記事のチェックリストで自社の状態を診断し、改善が必要なポイントから着手することをお勧めします。

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よくある質問

Q1CRM運用がうまくいかない企業はどのくらいありますか?

A1CRM導入の約6割が失敗と言われています(海外調査の引用が多く、日本限定データではない可能性があります)。また、AI・SaaS導入企業の約7割が「成果が出ない構造問題」に直面しているという調査結果もあります。ツールを導入しただけでは成果に繋がらず、運用設計・定着化が重要です。

Q2日本企業のCRM導入率はどのくらいですか?

A22024年度の日本国内CRM導入率は37.2%(2023年度:36.2%から1.0ポイント上昇)です(HubSpot Japan調査)。従業員1,001名以上の企業では47.4%と、大企業ほど導入率が高い傾向にあります。

Q3CRM運用改善で成果を出している企業はどのような結果を出していますか?

A3ある企業の事例では、CRM/SFA導入により組織全体の受注件数が360%アップ、残業時間を30%カットしたと報告されています。ただし、これは個別企業の結果であり、すべての企業で同様の効果が保証されるものではありません。

Q4CRM運用改善で最初に取り組むべきことは何ですか?

A4まずはマーケ・営業・CSで「同じ顧客データを見て判断できる状態」を作ることが重要です。データ入力率を高め、部門横断でデータを活用できる基盤を整備した上で、スコアリングやパイプライン管理などの高度な活用に進むアプローチが推奨されます。

Q5CRMを別のツールに乗り換えれば運用改善できますか?

A5ツールを変えれば解決するというケースは限られています。CRM運用がうまくいかない原因の多くは、ツールではなく運用設計・定着化の問題です。MA/SFA連携や部門間のデータ連携設計を見直すことで、現在のツールでも運用改善できる可能性があります。

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B2Bデジタルプロダクト実践ガイド編集部

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