ポストセールスとは?定義とプリセールス・カスタマーサクセスとの違い
B2B企業(特にSaaS・IT業界)の経営層やカスタマーサクセス責任者の多くが、「契約後の顧客対応体制を強化したい」「解約率(チャーン)を減らしたい」「既存顧客からの収益を拡大したい」といった課題を抱えています。こうした課題を解決するために重要視されているのが、ポストセールスです。
しかし、「ポストセールスとは具体的に何を指すのか」「プリセールスやカスタマーサクセスとの違いは何か」「どのような業務を担当するのか」「必要なスキルやKPIは何か」といった疑問も多く聞かれます。特に、ポストセールスとカスタマーサクセスは混同されやすく、役割の違いが不明確な企業も少なくありません。
この記事では、ポストセールスの定義・プリセールス/カスタマーサクセスとの違い、主要業務(オンボーディング・活用促進・アップセル・更新契約・事業拡大支援)、必要なスキルとKPI設計、プリセールスとの効果的な連携方法、2024-2025年の最新トレンド(AI統合・ハイブリッドモデル・価値ベース販売)まで、実務担当者が知りたい情報を網羅的に解説します。
この記事のポイント:
- ポストセールスは販売後の営業活動で、顧客満足度を高め、顧客維持を図る
- プリセールス(契約前)とポストセールス(契約後)は営業プロセスの異なる段階
- カスタマーサクセスは予測的・戦略的、ポストセールスは受動的・対応的という違いがある
- 主要業務はオンボーディング、活用促進、アップセル・クロスセル、更新契約、事業拡大支援の5つ
- プリセールスとの効果的な連携が顧客満足度向上の鍵
- 2024-2025年はAI統合、ハイブリッド営業モデル、価値ベース販売が重要トレンド
(1) ポストセールスの定義:販売後の営業活動で顧客満足度を高め、顧客維持を図る
ポストセールスとは、製品やサービスを販売した後の営業活動を指します。具体的には、メンテナンス、導入支援、活用促進、トラブルシューティング、買い替えや上位プランの提案などを通じて、顧客満足度を高め、顧客維持(リテンション)を図ることを目的とします。
ポストセールスの主な目的:
- 顧客満足度(CSAT)の向上
- 長期的な顧客関係の構築
- 契約更新率(リテンションレート)の向上
- チャーン(解約)の削減
- アップセル・クロスセルによる既存顧客からの収益拡大
(2) プリセールスとの違い:契約前(プリセールス)vs 契約後(ポストセールス)
プリセールスとポストセールスは、営業プロセスの異なる段階を担当します。
プリセールス: 契約前の商談場面でIT専門知識や技術を活かして、顧客への提案やプレゼンを行う営業活動です。具体的には、製品デモ、PoC(概念実証)、技術的な質問への回答、カスタマイズ提案などを担当します。
ポストセールス: 製品・サービス販売後の営業活動で、導入支援、活用促進、アップセル・クロスセル、更新契約などを担当します。顧客が製品を最大限活用できるようサポートし、長期的な関係を構築します。
両者の関係: プリセールスとポストセールスは、営業プロセスの前後を担当する関係です。効果的な連携(契約前の顧客情報や課題認識の共有)により、スムーズな顧客サポートと高い顧客満足度を実現できます。
(3) カスタマーサクセスとの違い:受動的・対応的(ポストセールス)vs 予測的・戦略的(カスタマーサクセス)
ポストセールスとカスタマーサクセスは混同されやすいですが、アプローチに違いがあります。
ポストセールス(受動的・対応的): 顧客からの問い合わせやトラブルに対応し、購入後のサポートを提供します。基本的には受動的な対応が中心です。
カスタマーサクセス(予測的・戦略的): 顧客が製品・サービスを通じて目標を達成し、成功を収めることを能動的に支援します。顧客の利用状況をモニタリングし、問題が発生する前に先回りして対策を提案する予測的・戦略的なアプローチです。
役割の進化: 2024-2025年は、カスタマーサクセスの役割が「顧客育成」から「顧客の成長と成功を持続的に支援する戦略的パートナー」へと進化しています。ポストセールスも単なる「対応」から、より能動的な「顧客の成功支援」へとシフトする傾向があります。
実際の運用: 企業によっては、ポストセールスとカスタマーサクセスを明確に区別せず、同じチームが両方の役割を担うケースもあります。また、ポストセールスが受動的な対応(トラブルシューティング等)を、カスタマーサクセスが能動的な支援(活用促進、戦略的アドバイス等)を担当するという役割分担もあります。
(4) アフターセールスとの関係(ほぼ同義)
アフターセールスは、販売後のフォロー活動を指します。ポストセールスとほぼ同義で使われることが多く、明確な区別はありません。
(5) ポストセールスが重要視される背景:サブスクリプションモデル、LTV重視、チャーン削減
ポストセールスが重要視される背景には、以下のような市場環境の変化があります。
サブスクリプションモデルの普及: SaaS企業を中心にサブスクリプション(月額・年額課金)モデルが普及し、「契約を獲得して終わり」ではなく、「契約後の継続利用と満足度向上」が収益の鍵となっています。
LTV(顧客生涯価値)重視: 既存顧客からの長期的な収益(LTV)が重視され、新規顧客獲得コスト(CAC)とのバランスが経営指標として重要になっています。
チャーン削減の重要性: 2022年以降のリセッション(景気後退)局面では、新規顧客獲得が困難になり、既存顧客のチャーン(解約)を削減することが最優先課題となりました。
エクスパンション(既存顧客からの収益拡大): アップセル・クロスセルにより、既存顧客からの収益を拡大することが成長戦略の中核となっています。
ポストセールスの主要業務:顧客ライフサイクル段階別の役割
(1) 業務①:オンボーディング・導入支援(契約直後の初期設定・トレーニング)
オンボーディングは、契約直後の顧客が製品・サービスをスムーズに利用開始できるよう支援する業務です。
具体的な業務内容:
- 初期設定のサポート(アカウント作成、権限設定、データ移行等)
- 製品の基本的な使い方のトレーニング(操作説明、マニュアル提供等)
- 顧客の利用目的に合わせたカスタマイズ提案
- 導入スケジュールの策定と進捗管理
重要性: 最初の印象(ファーストインプレッション)が顧客満足度に大きく影響します。スムーズなオンボーディングにより、早期の解約(アーリーチャーン)を防止できます。
(2) 業務②:活用促進・トラブルシューティング(顧客満足度向上と長期的関係構築)
顧客が製品・サービスを継続的に活用できるよう支援し、トラブル発生時に迅速に対応する業務です。
具体的な業務内容:
- 顧客の利用状況をモニタリングし、活用度が低い場合にフォローアップ
- 新機能のリリース時に活用方法を案内
- トラブル発生時の原因調査と解決策の提示
- 定期的なチェックイン(顧客との定例ミーティング)
重要性: 製品を十分に活用できていない顧客は解約リスクが高いため、活用促進は解約防止に直結します。
(3) 業務③:アップセル・クロスセル(上位プラン提案・関連製品販売)
アップセルは既存顧客に対してより上位のプランや追加機能を販売すること、クロスセルは関連する別の製品やサービスを販売することです。
具体的な業務内容:
- 顧客の利用状況から、上位プランが適している場合に提案
- 顧客の課題解決に役立つ関連製品を提案
- ROI(投資対効果)を示し、追加投資の価値を説明
重要性: アップセル・クロスセルは、既存顧客からの収益拡大(エクスパンション)の中核です。新規顧客獲得よりも低コストで収益を増やせます。
(4) 業務④:更新契約(リテンション・チャーン削減)
契約更新時期が近づいた顧客に対して、契約継続を促す業務です。
具体的な業務内容:
- 契約更新時期の数ヶ月前から顧客とコミュニケーションを開始
- 顧客満足度をヒアリングし、改善点があれば対応
- 契約継続のメリット(継続利用による効果、割引プラン等)を提示
- 解約リスクが高い顧客を早期に特定し、重点的にフォロー
重要性: 契約更新率(リテンションレート)は、SaaS企業などのサブスクリプションモデルにおける最重要KPIです。
(5) 業務⑤:顧客の事業拡大支援(コンサルティング力を活用した戦略的パートナー化)
ポストセールスの最も高度な業務は、顧客の事業拡大を支援し、戦略的パートナーとして機能することです。
具体的な業務内容:
- 顧客の事業目標やKPIを理解し、製品活用による達成を支援
- 業界のベストプラクティスや成功事例を共有
- 経営層との関係構築(エグゼクティブビジネスレビュー等)
- 顧客のビジネス戦略に合わせた長期的な活用ロードマップの策定
重要性: 営業力・技術力に加えて、経営力やコンサルティング力を活用することで、単なる「製品サポート」から「戦略的パートナー」へと関係性が深化します。これにより、競合への乗り換えリスクが大幅に低減します。
ポストセールスに必要なスキルとKPI設計
(1) スキル①:技術理解(製品・サービスの深い知識)
ポストセールス担当者は、自社の製品・サービスに関する深い知識が必要です。
具体的に求められる知識:
- 製品の機能・仕様・アーキテクチャ
- 顧客の業界や業務プロセスに関する理解
- 他社製品との違い(競合比較)
- 技術的なトラブルシューティング能力
(2) スキル②:顧客折衝力(コミュニケーション・問題解決能力)
顧客との良好な関係を構築し、課題を解決するコミュニケーション能力が必要です。
具体的に求められる能力:
- 顧客の課題やニーズをヒアリングする傾聴力
- 複雑な技術的内容を分かりやすく説明するプレゼン力
- トラブル発生時に冷静に対応し、解決策を提示する能力
- 顧客との信頼関係を構築するコミュニケーション力
(3) スキル③:データ分析力(顧客利用状況の可視化・改善提案)
顧客の利用状況をデータで可視化し、改善提案を行う分析力が必要です。
具体的に求められる能力:
- 顧客の利用データ(ログイン頻度、機能利用状況等)を分析
- チャーンリスクの高い顧客を早期に特定(ヘルススコア等)
- データに基づく改善提案(「〇〇機能の利用が少ないため、△△のように活用すると効果的」等)
(4) スキル④:営業スキル(アップセル・クロスセル提案)
アップセル・クロスセルを提案する営業スキルも必要です。
具体的に求められる能力:
- 顧客の課題を理解し、上位プランや関連製品で解決できることを提案
- ROI(投資対効果)を示し、追加投資の価値を説明
- 契約交渉・価格交渉のスキル
(5) KPI設計:CSAT(顧客満足度)、リテンションレート(契約維持率)、アップセル・クロスセル率、NPS、利用率
ポストセールスの成果を測定するKPIは以下の通りです。
主要なKPI:
- CSAT(Customer Satisfaction:顧客満足度): 製品・サービスに対する顧客の満足度を測定
- リテンションレート(契約維持率): 契約更新率。チャーンレート(解約率)の逆
- アップセル・クロスセル率: 既存顧客からの収益拡大(エクスパンション)の割合
- NPS(Net Promoter Score): 顧客が製品を他者に推奨する意向を測定
- 利用率: 製品の活用度合い(ログイン頻度、機能利用状況等)
KPI設計のポイント: これらのKPIを総合的に評価し、「顧客の成功」と「ビジネスへの貢献度」の両面を測定することが重要です。単に顧客満足度が高いだけでなく、収益にも貢献しているかを確認します。
プリセールスとの効果的な連携方法:情報共有と顧客満足度向上
(1) プリセールスとの連携の重要性:契約前の顧客情報・課題認識を共有
プリセールスとポストセールスが効果的に連携することで、スムーズな顧客サポートと高い顧客満足度を実現できます。
連携により得られるメリット:
- 契約前にプリセールスが把握した顧客の課題やニーズをポストセールスに引き継ぐことで、スムーズなオンボーディングが可能
- 顧客の期待値(プリセールスが提案した内容)を正確に理解し、それに応える導入支援ができる
- プリセールスが提案したカスタマイズや機能を確実に実装できる
(2) 連携不足のリスク:顧客の期待値とのギャップ、満足度低下、チャーン
プリセールスとポストセールスの連携が不十分だと、以下のようなリスクがあります。
主なリスク:
- 顧客の期待値(契約前の提案内容)とポストセールスの対応にギャップが生じる
- 顧客が「契約前の話と違う」と感じ、満足度が低下
- 最悪の場合、早期解約(アーリーチャーン)につながる
(3) 効果的な連携のポイント①:営業プロセスの可視化と情報共有の仕組み化
効果的な連携のためには、営業プロセスを可視化し、情報共有を仕組み化することが重要です。
具体的な施策:
- CRM(Salesforce等)やカスタマーサクセスツールで、プリセールスの商談情報(顧客の課題、提案内容、デモ内容等)を記録
- ポストセールスがCRMにアクセスし、契約前の情報を確認できる体制を整備
- 引き継ぎドキュメント(契約前のサマリー)を作成し、ポストセールスに共有
(4) 効果的な連携のポイント②:定期的な情報交換会・引き継ぎミーティング
定期的な情報交換会や引き継ぎミーティングを実施することで、連携を強化できます。
具体的な施策:
- 契約成立後、プリセールスとポストセールスが引き継ぎミーティングを実施
- 顧客の課題、提案内容、期待値、注意点などを直接共有
- 定期的な情報交換会で、プリセールスとポストセールスの双方向の情報共有(ポストセールスから「顧客の実際のニーズ」をプリセールスにフィードバック)
(5) 圧倒的成果を生む連携事例:スムーズな顧客サポートと高いリテンション率
プリセールスとポストセールスが効果的に連携した企業では、以下のような成果が報告されています。
成功事例のポイント:
- 契約前の提案内容をポストセールスが正確に実行することで、顧客の期待値とのギャップがゼロ
- スムーズなオンボーディングにより、顧客が早期に製品を活用開始
- 高いリテンション率(90%以上)を達成
- アップセル・クロスセル率も向上(顧客との信頼関係が構築されているため、追加提案が受け入れられやすい)
ポストセールスの最新トレンド(2024-2025年):AI統合・ハイブリッドモデル・価値ベース販売
(1) トレンド①:リセッション局面でのポストセールス体制の再設計(2022年以降)
2022年以降のリセッション(景気後退)局面では、ポストセールス体制の再設計が重要視されています。
背景: 新規顧客獲得が困難になり、既存顧客のチャーン(解約)やダウンセル(下位プランへの変更)のリスクが増大しました。
対応策:
- チャーン・ダウンセルのリスク最小化に注力
- リテンション(顧客維持)とエクスパンション(既存顧客からの収益拡大)をミッションの中核に
- ポストセールス体制全体の再設計(人員配置、KPI設計、プロセス改善)
(2) トレンド②:営業自動化とAI統合(2025年)- 生成AIが競争力強化の必須要素
2025年は、営業自動化と生成AIの統合が重要トレンドとなっています。
具体的な活用例:
- 生成AIによる顧客対応の自動化(よくある質問への自動回答、トラブルシューティングガイドの自動生成等)
- 顧客の利用データをAIが分析し、チャーンリスクの高い顧客を自動検出
- AIが最適なアップセル・クロスセル提案を自動生成
- 顧客とのコミュニケーション(メール、チャット等)をAIが支援
重要性: 顧客のAI導入が増加しており、営業活動の自動化プロセスが必須要素となっています。AIを活用しない企業は競争力を失う可能性があります。
(3) トレンド③:ハイブリッド営業モデル(デジタル営業とフィールド営業の組み合わせ)
ハイブリッド営業モデル(デジタル営業とフィールド営業を組み合わせた手法)が注目されています。
背景: B2Bバイヤーの83%がデジタルチャネル(メール、ウェビナー、オンライン会議等)を好む傾向があります。一方、高額商談や重要顧客には対面(フィールド営業)も依然として重要です。
具体的な実践:
- 通常の顧客対応はデジタルチャネル(メール、チャット、オンライン会議等)で効率化
- 重要顧客やエグゼクティブレベルとの面談は対面で実施
- Digital Sales Rooms(DSR)を活用し、見込み顧客との効率的なコラボレーションを実現
(4) トレンド④:価値ベース販売とパーソナライズ販売の組み合わせ
2025年は、価値ベース販売(製品の機能ではなく、顧客にもたらす価値に焦点を当てた販売手法)とパーソナライズ販売の組み合わせが成功の鍵となっています。
具体的な実践:
- 顧客の業界・業務・課題に合わせた個別の価値提案
- ROI(投資対効果)や具体的な成果(売上増加、コスト削減等)を示す
- 顧客ごとにカスタマイズされた提案資料・デモ・成功事例の提示
(5) トレンド⑤:Digital Sales Rooms(DSR)活用による効率的な顧客コラボレーション
Digital Sales Rooms(DSR)は、見込み顧客との効率的なコラボレーションを実現するデジタルプラットフォームです。
具体的な機能:
- 提案資料、契約書、FAQ、デモ動画などを一元管理し、顧客と共有
- 顧客の閲覧状況(どの資料をいつ見たか)をトラッキング
- 顧客との双方向のコミュニケーション(質問・回答、コメント等)
ポストセールスでの活用: ポストセールスでもDSRを活用し、オンボーディング資料、トレーニング動画、FAQなどを顧客と共有することで、効率的なサポートを実現できます。
まとめ:ポストセールス体制構築のチェックリストと次のアクション
ポストセールスは、製品・サービス販売後の営業活動で、顧客満足度を高め、顧客維持(リテンション)を図ることを目的とします。プリセールス(契約前)とポストセールス(契約後)は営業プロセスの異なる段階を担当し、カスタマーサクセスは予測的・戦略的なアプローチで顧客の成功を能動的に支援します。
主要業務は、①オンボーディング・導入支援、②活用促進・トラブルシューティング、③アップセル・クロスセル、④更新契約(リテンション)、⑤顧客の事業拡大支援(コンサルティング)の5つです。これらを顧客ライフサイクルの各段階で実施することで、長期的な顧客関係を構築します。
必要なスキルは、技術理解、顧客折衝力、データ分析力、営業スキルの4つです。KPIは、CSAT(顧客満足度)、リテンションレート、アップセル・クロスセル率、NPS、利用率を総合的に評価します。
プリセールスとの効果的な連携(情報共有の仕組み化、定期的な引き継ぎミーティング)が顧客満足度向上の鍵です。
2024-2025年のトレンドは、リセッション局面での体制再設計、営業自動化とAI統合、ハイブリッド営業モデル、価値ベース販売とパーソナライズ販売の組み合わせ、Digital Sales Rooms(DSR)活用の5つです。
ポストセールス体制構築のチェックリスト:
- 自社のポストセールス業務を明確に定義する(カスタマーサクセスとの役割分担を含む)
- 主要業務(オンボーディング、活用促進、アップセル、更新契約、事業拡大支援)を整理
- 必要なスキル(技術理解、顧客折衝力、データ分析力、営業スキル)を持つ人材を配置
- KPI(CSAT、リテンションレート、アップセル・クロスセル率、NPS、利用率)を設計
- プリセールスとの情報共有の仕組みを構築(CRM活用、引き継ぎミーティング等)
- AI活用による業務自動化を検討(顧客対応の自動化、チャーンリスク検出等)
- ハイブリッド営業モデル(デジタル+フィールド)の導入を検討
- 価値ベース販売とパーソナライズ販売を実践
- Digital Sales Rooms(DSR)の活用を検討
次のアクション:
- 現在のポストセールス体制を評価する(課題の洗い出し)
- リテンションレート、チャーンレート、アップセル・クロスセル率を測定
- プリセールスとの連携状況を確認(情報共有が十分か)
- 顧客満足度調査(CSAT、NPS)を実施
- AI活用や自動化の可能性を調査
- 他社の成功事例を参考に、改善策を立案
- 小規模なパイロットプロジェクトで新しい施策を試行
- 効果を測定し、全社展開
自社に最適なポストセールス体制を構築し、顧客満足度向上と長期的な収益拡大を実現しましょう。
よくある質問
Q: ポストセールスとプリセールスの違いは何ですか?
A: プリセールスは契約前の商談場面でIT専門知識や技術を活かして提案・プレゼンを行う営業活動です。具体的には、製品デモ、PoC(概念実証)、技術的な質問への回答、カスタマイズ提案などを担当します。一方、ポストセールスは製品・サービス販売後の営業活動で、オンボーディング・導入支援、活用促進、トラブルシューティング、アップセル・クロスセル、更新契約などを通じて顧客満足度を高め、顧客維持を図ります。両者は営業プロセスの前後を担当する関係で、効果的な連携がスムーズな顧客サポートの鍵です。
Q: ポストセールスとカスタマーサクセスの違いは何ですか?
A: ポストセールスは受動的・対応的な顧客サポート活動で、顧客からの問い合わせやトラブルに対応します。一方、カスタマーサクセスは顧客が製品・サービスを通じて目標を達成し、成功を収めることを能動的に支援する予測的・戦略的アプローチです。カスタマーサクセスは顧客の利用状況をモニタリングし、問題が発生する前に先回りして対策を提案します。2024-2025年は、カスタマーサクセスの役割が「顧客育成」から「顧客の成長と成功を持続的に支援する戦略的パートナー」へと進化しています。実際の運用では、企業によって両者を明確に区別しない場合もあります。
Q: ポストセールスの主な業務は何ですか?
A: 主な業務は5つです。①オンボーディング・導入支援(契約直後の初期設定・トレーニング)、②活用促進・トラブルシューティング(顧客満足度向上と長期的関係構築)、③アップセル・クロスセル(上位プラン提案・関連製品販売)、④更新契約(リテンション・チャーン削減)、⑤顧客の事業拡大支援(コンサルティング力を活用した戦略的パートナー化)。これらを顧客ライフサイクルの各段階で実施することで、長期的な顧客関係を構築し、既存顧客からの収益を最大化します。
Q: ポストセールスに必要なスキルは何ですか?
A: 4つのスキルが必要です。①技術理解(製品・サービスの深い知識、顧客の業界や業務プロセスに関する理解、トラブルシューティング能力)、②顧客折衝力(コミュニケーション・問題解決能力、傾聴力、プレゼン力、信頼関係構築力)、③データ分析力(顧客利用状況の可視化、チャーンリスクの早期特定、データに基づく改善提案)、④営業スキル(アップセル・クロスセル提案、ROI説明、契約交渉)。営業力・技術力に加えて、経営力やコンサルティング力も求められます。
Q: ポストセールスのKPIはどのように設計すべきですか?
A: 主要なKPIは5つです。①CSAT(Customer Satisfaction:顧客満足度)、②リテンションレート(契約維持率。チャーンレートの逆)、③アップセル・クロスセル率(既存顧客からの収益拡大の割合)、④NPS(Net Promoter Score:顧客が製品を他者に推奨する意向)、⑤利用率(製品の活用度合い。ログイン頻度、機能利用状況等)。これらの指標を総合的に評価し、「顧客の成功」と「ビジネスへの貢献度」の両面を測定することが重要です。単に顧客満足度が高いだけでなく、収益にも貢献しているかを確認します。
