BtoBセールスとは?営業プロセスと成功のための戦略ガイド

著者: B2Bデジタルプロダクト実践ガイド編集部公開日: 2025/12/9

BtoB営業で成果が出ない...どうすれば効率的に受注できるの?

BtoB企業の営業活動では、「商談が長期化する」「決裁者にアプローチできない」「営業プロセスが属人化している」といった課題を抱えることが多いです。

BtoB営業は、BtoC営業と異なり、複数の決裁者が関与し、検討期間が数ヶ月〜1年と長期化します。そのため、体系的な営業プロセスの設計と、組織的なアプローチが成功の鍵となります。

この記事では、BtoB営業の基本、営業プロセスの4フェーズ、成功戦略、よくある課題と解決策まで実践的に解説します。

この記事のポイント:

  • BtoB営業は複数の決裁者が関与し、検討期間が長期化するのがBtoC営業との最大の違い
  • 営業プロセスは「リード獲得→商談化→契約獲得→顧客フォロー」の4フェーズで構成される
  • The Model型組織(分業制)やABM戦略など、最新の営業手法が効果的
  • 属人化・決裁者へのアプローチ不足・フォロー漏れが3大課題
  • SFA/CRMツールで営業プロセスを可視化し、組織で改善することが成功の鍵

BtoBセールスとは?BtoCとの違い

(1) BtoB営業の定義と特徴

BtoB営業(Business to Business)とは: 法人(企業)を対象とした営業活動です。企業向けのソフトウェア、機械設備、業務サービスなどを販売します。

主な特徴:

  • 対象は法人(企業の担当者・決裁者)
  • 取引金額が大きい(数十万〜数億円)
  • 検討期間が長い(数ヶ月〜1年以上)
  • 複数の決裁者が関与(窓口担当者と決裁者が異なる)
  • 継続的な関係構築が重要(長期契約・リピート取引)

(2) BtoC営業との比較(対象・検討期間・決裁者)

以下はBtoB営業とBtoC営業の違いです。

項目 BtoB営業 BtoC営業
対象 法人(企業) 一般消費者(個人)
取引金額 数十万〜数億円 数百円〜数十万円
検討期間 数ヶ月〜1年以上 即決〜数週間
決裁者 複数(窓口担当者・上司・経営層) 単独(本人または家族)
購買動機 論理的(業務効率化・コスト削減・売上向上) 感情的(好き・欲しい)
関係性 長期的(継続契約・リピート) 短期的(単発購入)

(参考: Mazrica「BtoB営業とは?特徴・手法・課題と成功のポイントを解説」

(3) BtoB営業が求められる背景

デジタル化の進展:

  • 顧客の購買行動がWebで完結する傾向が強まり、商談前に勝負が決まるケースが増加
  • インサイドセールスやデジタルマーケティングの活用が標準化

営業DXの加速:

  • SFA/CRM、MAツールの導入が進み、営業プロセスの可視化・自動化が求められる

(参考: ALUHA「営業DXとは?」

BtoB営業の4つのフェーズとプロセス

BtoB営業は、以下の4フェーズで進めます。

(1) フェーズ1:リード獲得(リードジェネレーション)

目的: 見込み顧客(リード)を獲得する

主な施策:

  • Webサイトからの問い合わせ・資料請求
  • セミナー・ウェビナー開催
  • 展示会・イベント出展
  • コンテンツマーケティング(ブログ・ホワイトペーパー)
  • Web広告(リスティング広告・ディスプレイ広告)

担当部門:

  • マーケティング部門

(2) フェーズ2:商談化(リードナーチャリング・BANT確認)

目的: リードを育成し、商談に転換する

主な施策:

  • インサイドセールスによる電話・メールでのフォロー
  • メールマガジン配信(定期的な情報提供)
  • BANT情報のヒアリング(予算・決裁権・必要性・導入時期)

BANTフレームワーク:

  • Budget(予算): 導入予算は確保されているか
  • Authority(決裁権): 誰が最終決定するか
  • Needs(必要性): 課題は明確か、自社サービスで解決できるか
  • Timeframe(導入時期): いつまでに導入したいか

担当部門:

  • インサイドセールス部門

(参考: Mazrica「商談の進め方|BtoB営業の基本フローと成功させる5つのコツ」Sales Marker「BtoB営業プロセスのフレームワーク」

(3) フェーズ3:契約獲得(提案・クロージング)

目的: 商談をクロージングし、契約を獲得する

主な施策:

  • フィールドセールスによる対面商談
  • 提案書・見積書の作成
  • デモ・トライアルの実施
  • 稟議申請サポート(決裁者向け資料提供)

重要なポイント:

  • 窓口担当者と決裁者が異なることが多いため、稟議申請をしやすくする資料提供が成約率向上のカギ

担当部門:

  • フィールドセールス部門

(4) フェーズ4:顧客フォロー(カスタマーサクセス)

目的: 顧客満足度を高め、継続契約・アップセルにつなげる

主な施策:

  • 定期的なフォローアップ(オンボーディング支援)
  • 活用状況の確認・改善提案
  • 契約更新・アップセル提案

担当部門:

  • カスタマーサクセス部門

(参考: BowNow「BtoB営業とは?成功するための5つのポイントや進め方6ステップを紹介」

BtoB営業の成功戦略と手法

(1) 営業戦略と営業戦術の違い

営業戦略:

  • どの市場で何を提供するかの大枠
  • 例: 「中小企業向けSaaSに特化」「製造業向けコンサルティングで差別化」

営業戦術:

  • 現場での具体的手法
  • 例: 「テレアポ100件/日」「セミナー月2回開催」

戦略なき戦術は非効率です。まず戦略を明確にし、それに基づいて戦術を選択します。

(参考: ALUHA「営業手法39種類を一覧で紹介」

(2) The Model型組織(マーケティング・インサイドセールス・フィールドセールス・カスタマーサクセスの分業)

The Modelとは: 営業プロセスを4部門に分業し、各部門が専門性を高める組織モデルです。

4部門の役割:

  1. マーケティング: リード獲得
  2. インサイドセールス: リード育成・商談設定
  3. フィールドセールス: 商談クロージング
  4. カスタマーサクセス: 顧客フォロー・契約更新

メリット:

  • 各部門が専門性を高め、成約率が向上
  • 営業プロセスが可視化され、ボトルネックが明確になる

(3) ABM(Account Based Marketing)戦略

ABMとは: 特定の企業(アカウント)を重点的にターゲティングし、個別にアプローチする戦略です。

適するケース:

  • 高額商材(数千万円以上)
  • 大企業向け営業
  • 受注1件で大きな売上が見込める

具体的なアプローチ:

  • ターゲット企業を事前リサーチ
  • 決裁者に直接アプローチ
  • カスタマイズした提案書・資料を作成

(4) 営業手法39種類の概要と使い分け

BtoB営業には、以下のような多様な手法があります。

代表的な手法:

  • テレアポ(電話営業)
  • メール営業
  • 訪問営業(飛び込み・アポイント)
  • セミナー・ウェビナー
  • 展示会出展
  • リファラル営業(紹介営業)
  • パートナー営業(代理店活用)

使い分けのポイント:

  • 商材の単価・複雑さ
  • ターゲット企業の規模
  • 営業リソース(人員・予算)

(参考: ALUHA「営業手法39種類を一覧で紹介」Magic Moment「BtoB営業手法と成功のポイント、陥りがちな点を解説」

BtoB営業でよくある課題と解決策

(1) 属人化による非効率

課題:

  • 営業ノウハウが個人に蓄積され、組織で共有されない
  • 担当者が退職すると、顧客情報・ノウハウが失われる

解決策:

  • SFA/CRMで営業データを蓄積・共有
  • 成功事例・トークスクリプトをマニュアル化
  • 定期的なノウハウ共有ミーティング

(2) 決裁者へのアプローチ不足

課題:

  • 窓口担当者との関係構築に時間をかけすぎ、決裁者にアプローチできない
  • 稟議申請で止まるケースが多い

解決策:

  • BANT情報を早期にヒアリング(決裁者が誰か確認)
  • 決裁者向けの資料を作成(上司への説明をサポート)
  • 決裁者との直接面談を設定

(3) 検討期間の長期化とフォロー漏れ

課題:

  • BtoB営業は検討期間が長く、フォローが途切れる
  • 「検討中」のリードを放置し、商談化のタイミングを逃す

解決策:

  • MAツールで自動フォロー(メール配信・ステップメール)
  • 定期的なタッチポイント設定(月1回のメール、3ヶ月に1回の電話)
  • SFA/CRMでフォロー期限を設定し、アラート通知

(4) 部門間連携の不足

課題:

  • マーケティング部門とインサイドセールス部門の連携不足
  • インサイドセールスとフィールドセールスの引き継ぎ基準が曖昧

解決策:

  • リード引き渡し基準を明確化(スコアリング基準など)
  • 定期的な部門間ミーティングで情報共有
  • 共通のKPI設定(マーケティング: リード獲得数、インサイドセールス: 商談化数)

(参考: Magic Moment「BtoB営業手法と成功のポイント、陥りがちな点を解説」

BtoB営業を支援するツールとDX化

(1) SFA/CRMツールの活用(営業プロセスの可視化)

SFA(Sales Force Automation): 商談〜受注までの営業活動を可視化・自動化するツールです。

主な機能:

  • 商談管理(進捗状況・確度・金額)
  • 活動ログ(架電・メール・訪問履歴)
  • 売上予測・パイプライン管理

CRM(Customer Relationship Management): 受注後の顧客関係を管理するツールです。

主な機能:

  • 顧客情報の一元管理
  • 契約更新・アップセル管理
  • カスタマーサポート履歴

代表的なツール:

  • Salesforce(グローバルシェアNo.1)
  • HubSpot(中小企業向け、無料プランあり)
  • Mazrica(国内企業向け、日本語サポート充実)

※料金は変更の可能性があります。最新情報は各公式サイトでご確認ください。(参考: Magic Moment「CRM/SFA比較で失敗しない!」ferret One「BtoBで使える営業支援ツール「SFA」!プロ厳選おすすめ7選」

(2) MAツールの活用(リード育成の自動化)

MA(Marketing Automation): マーケティング活動を自動化し、リード育成を効率化するツールです。

主な機能:

  • メール配信自動化(ステップメール・シナリオメール)
  • リードスコアリング(見込み客の関心度を数値化)
  • Webページ閲覧履歴の追跡

効果:

  • 継続的なフォローにより、商談化率が向上
  • 営業担当者の手間が削減

(3) 営業DXの推進(デジタル技術による営業変革)

営業DXとは: デジタル技術を活用して営業部門を根本から変革することです。

攻めのDX:

  • デジタルマーケティング(Web広告・SEO・コンテンツマーケティング)
  • インサイドセールス導入
  • オンライン商談の活用

守りのDX:

  • SFA/CRM導入による営業プロセスの可視化
  • データ分析による営業戦略の改善
  • AIを活用した商談予測・リード優先度判定

(参考: ALUHA「営業DXとは?」Canon「BtoB営業のための営業DX推進のポイントと自社実践事例」

まとめ:BtoB営業で成果を出すためのポイント

BtoB営業は、複数の決裁者が関与し、検討期間が長期化するため、体系的な営業プロセスの設計と組織的なアプローチが重要です。

成功のポイント:

  1. 営業プロセスの明確化: 「リード獲得→商談化→契約獲得→顧客フォロー」の4フェーズを可視化
  2. The Model型組織の導入: 各部門が専門性を高め、成約率を向上
  3. BANT情報の早期確認: 決裁者が誰か、予算・導入時期を早めにヒアリング
  4. 属人化の解消: SFA/CRMで営業データを蓄積・共有
  5. 継続的なフォロー: MAツールで自動フォロー、タッチポイントを設定
  6. 営業DXの推進: デジタル技術を活用し、営業プロセスを変革

次のアクション:

  • 自社の営業プロセスを4フェーズで整理
  • 各フェーズのボトルネックを特定
  • SFA/CRMツールの導入を検討(無料トライアルで試す)
  • The Model型組織への移行を計画

自社の状況に合わせて営業戦略をカスタマイズし、BtoB営業で成果を出しましょう。

※この記事は2025年12月時点の情報です。ツール料金・仕様は変更の可能性があるため、最新情報は各社公式サイトでご確認ください。営業戦略は自社の状況に合わせたカスタマイズが必要です。

よくある質問

Q1BtoB営業とBtoC営業の最も大きな違いは?

A1対象(法人vs個人)と意思決定プロセスです。BtoB営業は複数の決裁者が関与し、検討期間が数ヶ月〜1年と長期化します。BtoC営業は個人判断で即決が多いです。

Q2BtoB営業で成果が出ない原因は?

A2属人化(ノウハウが共有されない)、決裁者へのアプローチ不足、継続的なフォロー不足が3大要因です。SFA/CRMで営業プロセスを可視化し、組織で改善することが重要です。

Q3SFAとCRMの違いは?

A3SFAは商談〜受注までの営業活動支援、CRMは受注後の顧客関係管理です。最近は両機能を統合したツールが主流で、営業全体を一元管理できます。

Q4The Model型組織とは?

A4営業プロセスを4部門(マーケティング・インサイドセールス・フィールドセールス・カスタマーサクセス)に分業し、各部門が専門性を高める組織モデルです。成約率の向上と営業プロセスの可視化が実現します。

Q5ABM(Account Based Marketing)戦略とは?

A5特定の企業(アカウント)を重点的にターゲティングし、個別にアプローチする戦略です。高額商材や大企業向け営業に適しており、ターゲット企業を事前リサーチして決裁者に直接アプローチします。

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B2Bデジタルプロダクト実践ガイド編集部

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