営業ステージ設計|SFA実装まで一貫した進め方を解説

著者: B2Bデジタルプロダクト実践ガイド編集部公開日: 2026/1/1910分で読めます

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営業ステージ設計が進捗管理に活かせない企業の共通課題

先に答えを言うと、営業ステージ設計を成功させるには、ステージ定義だけでなくSFA設定・ダッシュボード実装まで一貫して行うことが重要であり、設計から実装まで対応できる専門家の支援が効果的です。

近年、BtoB購買のプロセスは大きく変化しています。BtoB購買プロセス白書2025によると、営業面談前に85%が候補選定を完了しているとされています。つまり、顧客が営業担当者と接触する前に、すでに多くの情報収集と比較検討を終えている状況です。

このような環境下で営業成果を上げるには、リードの進捗状況を正確に把握し、適切なタイミングでアプローチすることが不可欠です。しかし、「営業ステージは定義したがSFAに正しく反映できておらず、進捗管理が属人的なまま」という課題を抱える企業は少なくありません。

この記事で分かること

  • 営業ステージの基本概念と代表的な分類(The Modelの位置づけ含む)
  • 商談ステージ設計の具体的な手順と移行基準
  • ステージ管理のメリットと形骸化を防ぐポイント
  • SFA実装から運用定着までの進め方とチェックリスト

営業ステージの基本定義と代表的な分類

営業ステージとは、営業プロセスを顧客の購買行動に沿って細分化した段階を指します。認知→興味→商談→契約が基本構成であり、各ステージでの進捗を管理することで営業活動を可視化できます。

The Modelとは、マーケティング→インサイドセールス→フィールドセールス→カスタマーサクセスの分業モデルです。近年、多くのBtoB企業がこのモデルを採用し、各部門の役割を明確化しています。

商談化率とは、獲得したリードのうち商談(営業提案)に進んだ割合を指します。営業効率を測る重要指標であり、ステージ管理によってこの指標を改善することが多くの企業の目標となっています。

The Modelにおけるステージの位置づけ

The Modelでは、各部門が担当するステージが明確に分かれています。

  • マーケティング部門: リード獲得からMQL(Marketing Qualified Lead)化まで
  • インサイドセールス部門: MQLからSQL(Sales Qualified Lead)への育成・選別
  • フィールドセールス部門: 商談化から契約締結まで
  • カスタマーサクセス部門: 契約後の継続支援

各部門間でステージの定義と移行基準を合意しておくことで、リードの引き継ぎがスムーズになり、商談機会の取りこぼしを防ぐことができます。

商談ステージ設計の具体的な手順

商談ステージは、自社の商材や営業プロセスに合わせて設計する必要があります。BtoB購買プロセス白書2025によると、BtoB高額取引では検討から契約まで半年以上かかる割合が54%とされています。このため、長期商談に対応したステージ設計が重要です。

リードスコアリングとは、見込み顧客の属性・行動情報に基づいて優先度を数値化し、営業対応の優先順位を決める手法です。ステージ設計と組み合わせることで、効率的な営業活動が可能になります。

【比較表】BtoB商談ステージ定義例

ステージ名 定義基準 次ステージへの移行条件 主なアクション
リード発生 問い合わせ・資料DL等の行動 インサイドセールスが初回接触完了 リード情報の確認・初回架電
ニーズ確認 課題・予算・時期のヒアリング完了 BANT条件を満たす ヒアリング・課題の深掘り
提案準備 提案内容の合意 提案書提出・プレゼン実施 提案書作成・社内調整
提案済み 提案書提出完了 顧客側で検討開始 フォローアップ・質疑対応
交渉中 価格・条件の交渉段階 合意形成 条件調整・決裁者対応
契約締結 契約書締結完了 - 契約手続き・導入準備
失注 案件中止・競合敗退 - 失注理由の記録・分析

※ ステージ名や定義基準は企業・商材によって異なります。自社の営業プロセスに合わせてカスタマイズしてください。

リード優先順位付けとステージ移行基準の設計

リードの優先順位付けは、商談化率向上に直結する重要な取り組みです。2025年ラクス調査(118人対象)によると、商談化率50%超の企業の6割超がリード優先順位付けを実施しているとされています(サンプル数が限定的な調査のため、参考値として扱う必要があります)。

リードスコアリングの基本的な考え方は以下の通りです。

  • 属性スコア: 企業規模、業種、役職などの情報に基づく評価
  • 行動スコア: Webサイト閲覧、資料ダウンロード、セミナー参加などの行動に基づく評価
  • タイミングスコア: 直近の行動頻度や最終接触日からの経過日数

これらのスコアを組み合わせて、優先的に対応すべきリードを特定します。ステージ移行基準は、定性的な判断ではなく、できるだけ客観的な条件で設計することが重要です。

ステージ管理のメリットと形骸化を防ぐポイント

ステージ管理を適切に運用することで、営業活動の可視化、属人化防止、成果向上といったメリットが得られます。

可視化のメリット: 各ステージにどれだけの案件があるか、どこで停滞しているかが一目で分かるようになります。これにより、ボトルネックの特定と改善が可能になります。

属人化防止: 営業担当者ごとに異なる基準でステージを判断していた状態から、全社共通の基準で管理できるようになります。担当者の異動や退職時にも、案件情報を引き継ぎやすくなります。

成果向上: 2025年ラクス調査によると、商談化率50%超の企業の25.4%がリード発生当日に初回接触しているとされています。ステージ管理によってリードの状態を把握し、迅速な対応ができる体制を構築することで、商談化率の向上が期待できます。

また、BtoB展示会で「導入検討中」と回答した来場者の商談率は47.4%という調査結果もあります(リンクストラテジー調査)。ただし、これは展示会という特定チャネルのデータであり、他チャネルへの一般化には注意が必要です。

ステージ管理が形骸化する原因と対策

営業ステージを定義しただけで満足し、SFA設定やダッシュボード開発を後回しにした結果、ステージ管理が形骸化して営業成果が向上しないケースは典型的な失敗パターンです。 この考え方は誤りであり、設計だけでは成果につながりません。

形骸化の主な原因は以下の通りです。

  • SFA未設定: ステージを定義しても、SFAに反映されていないため入力されない
  • 運用ルール未定着: いつ・誰が・どの基準でステージを更新するかが曖昧
  • 部門間連携不足: マーケティングとセールスの間でステージ定義が共有されていない
  • フィードバック欠如: ステージ管理の結果が分析・改善に活かされていない

対策としては、ステージ定義だけでなく、SFA設定・ダッシュボード構築・運用ルール策定まで一貫して取り組むことが重要です。

SFA実装から運用定着までの進め方

ステージ設計をSFAに実装し、運用を定着させるためには、段階的なアプローチが効果的です。

SSOT(Single Source of Truth) とは、データの一元管理を指す概念です。MA/SFA連携でデータの重複・齟齬を防ぎ、正確な情報に基づいた意思決定を可能にします。

【チェックリスト】営業ステージ設計から実装完了までのチェックリスト

  • 現状の営業プロセスを棚卸しし、ステージ候補を洗い出した
  • 各ステージの定義基準を明文化した
  • ステージ間の移行条件を具体的に設定した
  • マーケティング・セールス間でステージ定義を合意した
  • 経営層・マネージャー層の承認を得た
  • SFAのステージ設定を完了した
  • 必須入力項目を設定した
  • 入力ルール・タイミングを文書化した
  • ダッシュボードでステージ別案件数を可視化した
  • ダッシュボードで商談化率・転換率を可視化した
  • ダッシュボードで滞留日数を可視化した
  • 運用担当者への研修を実施した
  • パイロット運用で課題を洗い出した
  • 定期レビュー会議の体制を構築した
  • 運用開始後のフィードバック収集体制を整備した

ダッシュボードによる進捗可視化のポイント

ダッシュボードを活用した進捗管理では、以下の指標を可視化することが一般的です。

  • ステージ別案件数: 各ステージにどれだけの案件があるかをファネル形式で表示
  • 商談化率・転換率: 各ステージから次ステージへの転換率を把握
  • 滞留日数: 各ステージでの平均滞留日数を把握し、停滞案件を特定
  • 担当者別実績: 担当者ごとの案件数・進捗状況を比較

特定のツールを推奨するものではありませんが、SFAに標準搭載されているダッシュボード機能や、BIツールとの連携によってこれらの可視化が可能です。重要なのは、可視化した情報を定期的にレビューし、改善アクションにつなげることです。

まとめ|営業ステージ設計を実装・運用まで完遂する

本記事では、営業ステージ設計の基本からSFA実装・運用定着までの進め方を解説しました。

要点を整理します。

  • ステージ定義: 認知→興味→商談→契約の基本構成を理解し、自社の営業プロセスに合わせてカスタマイズする
  • 移行基準設計: 定性的な判断ではなく、客観的な条件でステージ移行基準を設計する
  • SFA実装: ステージ定義をSFAに反映し、必須入力項目と入力ルールを設定する
  • ダッシュボード構築: ステージ別案件数、商談化率、滞留日数などを可視化する
  • 運用定着: 定期レビュー会議とフィードバック収集体制で継続的に改善する

繰り返しになりますが、営業ステージ設計を成功させるには、ステージ定義だけでなくSFA設定・ダッシュボード実装まで一貫して行うことが重要であり、設計から実装まで対応できる専門家の支援が効果的です。

まずは本記事のチェックリストで自社の状況を確認し、未対応の項目から優先的に取り組んでみてください。ステージ定義の棚卸しから始め、段階的にSFA実装・運用定着へと進めることで、営業活動の可視化と成果向上を実現できます。

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よくある質問

Q1営業ステージとは何ですか?

A1営業ステージとは、営業プロセスを顧客の購買行動に沿って細分化した段階のことです。認知→興味→商談→契約が基本構成で、各ステージでの進捗を管理することで営業活動を可視化できます。

Q2BtoB営業で商談ステージはいくつ設定すべきですか?

A2企業や商材によって異なりますが、リード発生・ニーズ確認・提案・交渉・契約の構成が一般的です。BtoB高額取引では検討から契約まで半年以上かかる割合が54%というデータもあり(BtoB購買プロセス白書2025)、長期商談に対応したステージ設計が重要です。

Q3営業ステージ管理で商談化率を上げるコツは?

A3商談化率50%超の企業では6割超がリード優先順位付けを実施しているという調査結果があります(2025年ラクス調査、参考値)。また、リード発生当日に初回接触している企業の割合が高い傾向があります。優先順位付けと迅速な対応が重要です。

Q4営業ステージ設計をSFAに反映する際の注意点は?

A4ステージ定義だけで終わらせず、SFA設定・ダッシュボード構築・運用ルール策定まで一貫して行うことが重要です。設計だけで満足し実装を後回しにすると、ステージ管理が形骸化するリスクがあります。

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B2Bデジタルプロダクト実践ガイド編集部

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