リードの質が悪いクレームの原因と改善策|47%が不満のリード品質を解消

著者: B2Bデジタルプロダクト実践ガイド編集部公開日: 2026/1/910分で読めます

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営業から「リードの質が悪い」とクレームを受ける本当の原因

リードの質に関するクレームは、リード品質の定義が曖昧なまま運用していることが原因であり、営業・マーケで共通の定義を明文化し、SFA/MAで可視化・改善する仕組みを構築することで解決できます。

BtoB営業・IS部門のうち、マーケ部門から提供されるリードの品質に不満を持つ割合は47.0%(約半数)に達しているという調査結果があります(IDEATECH調査、2025年6月、n=315、BtoB企業の営業責任者・担当者対象)。一方で、マーケティング部門側でも「営業部門からリードの温度感の低さを指摘される」という課題が40.6%で挙げられており、両部門ともに問題を認識しながら解決できていない状況が浮き彫りになっています。

この背景には「リードの質が悪い」という言葉の定義が曖昧なまま、部門間でやり取りされていることがあります。営業が求める「質の高いリード」と、マーケが考える「獲得すべきリード」の認識にズレがあるのです。

この記事で分かること

  • リードの質を評価する軸と判定基準の考え方
  • クレームが発生する根本原因と回避すべきパターン
  • 営業・マーケ間でリード品質を合意するためのSLA設計
  • SFA/MAを活用したリード品質の可視化・改善手法

リードの質とは何か|評価軸と判定基準の考え方

「リードの質が悪い」という評価は、評価軸と判定基準が明確でなければ主観的なものになりがちです。営業がリード品質に不満を持つ理由の1位は「導入時期が不明確なリードが多いから」で45.9%という調査結果からも、営業が求めているのは「いつ商談化できるか」という見通しの情報であることがわかります。

BANTとは、Budget(予算)・Authority(決裁権)・Need(ニーズ)・Timeline(導入時期)の4要素でリードを評価する基準です。これらの情報が揃っているほど、営業がフォローしやすいリードと言えます。

ICP(Ideal Customer Profile) は、自社にとって理想的な顧客像を定義したもので、業種・規模・課題等の属性条件を含みます。BANT基準での情報充足度と、ICP適合度の二軸で評価することで、「質の高いリード」を客観的に定義できます。

【比較表】リード品質評価軸と判定基準表

評価軸 判定項目 高品質の基準 低品質の傾向
Timeline(導入時期) 検討フェーズ 具体的な導入時期が明確 情報収集段階で時期未定
Budget(予算) 予算確保状況 予算枠が確定または検討中 予算化の見込みなし
Authority(決裁権) 担当者の役職 決裁者または推進担当者 情報収集担当のみ
Need(ニーズ) 課題の明確さ 具体的な課題認識あり 漠然とした興味のみ
ICP適合度 企業属性 ターゲット業種・規模に合致 対象外セグメント
行動スコア Web行動 価格・事例ページ閲覧 資料DLのみで離脱

なお、リード品質の定義は企業・業界により異なるため、上記はあくまで一般的な考え方として参考にしてください。自社の商材特性や営業プロセスに応じたカスタマイズが必要です。

MQLとSQLの違いと引き継ぎ基準

MQL(Marketing Qualified Lead) とは、マーケティング施策で獲得し、一定のスコアリング基準を満たした見込み顧客を指します。営業にパスする前段階のリードです。一方、SQL(Sales Qualified Lead)は、営業が商談化可能と判断し、実際に引き受けたリードを指します。

よくある失敗パターンとして、「資料DL=商談見込みあり」と判断してMQL化するケースがあります。情報収集段階のリードが営業にパスされると、フォローしても商談化の見込みが立たず、不満が蓄積する原因となります。MQLの定義を厳格にし、引き継ぎ基準を明確にすることが重要です。

リード品質クレームが発生する根本原因

リード品質クレームは、場当たり的な対応と「数を追うか質を追うか」の二項対立に陥ることで深刻化します。このアプローチでは根本的な解決には至りません。

BtoB企業経営者のうち「リードの質」の観点で理想通りの獲得ができていないと回答した企業は48.6%で、前年から7.6ポイント増加しています(n=107、経営層対象の調査)。課題は年々深刻化していると言えます。また、「リードの受注率管理の必要性が高まっていると思うか」という問いに対して68.4%が「そう思う」と回答しており、単なるリード数ではなく、質を重視した管理への意識変化が見られます。

クレームが発生するたびに「もっと質の高いリードを」と要求しても、何が「質の高いリード」なのか定義されていなければ、マーケ側は対応のしようがありません。一方で、マーケ側が「まずは数を確保すべき」と主張しても、営業リソースには限りがあり、すべてをフォローすることは現実的ではありません。

量を追うか質を追うかの二項対立に陥らないために

「リード数を増やせば商談も増える」という考え方は誤りです。質の低いリードが増えれば、営業の工数が無駄に消費され、結果として商談化率は下がります。

重要なのは、量と質を対立軸として捉えるのではなく、「どのような条件を満たしたリードを、どれだけ獲得するか」という目標設定を両部門で合意することです。ICP適合度の高いリードに絞って施策を打てば、数は減っても商談化率は向上し、結果として効率的なパイプライン構築につながります。

リード品質を営業・マーケで合意するプロセス

リード品質に関するクレームを解消するには、両部門でリード品質の定義を合意し、SLA(Service Level Agreement) として明文化することが不可欠です。SLAとは、営業・マーケ間でリードの引き継ぎ基準やフォローアップ時間等を明文化した部門間合意を指します。

合意形成のプロセスとしては、まず過去の商談データを分析し、受注に至ったリードの共通特性を洗い出します。次に、その特性を元にMQLの定義を策定し、営業が「この条件なら引き受ける」という基準を明確にします。策定したSLAは四半期ごとに見直し、実態との乖離があれば調整するサイクルを回すことが重要です。

【チェックリスト】リード品質定義・SLA合意チェックリスト

  • ICPが文書化され、営業・マーケ双方で共有されている
  • MQLの定義(スコアリング基準)が明文化されている
  • SQLへの引き継ぎ条件が具体的に定められている
  • リード引き継ぎ後のフォローアップ期限が設定されている
  • 営業がリードを差し戻す場合の基準と手順が決まっている
  • フォーム項目でBANT情報(特に導入時期)を取得している
  • リードソース別の商談化率を定期的にレビューしている
  • MQL→SQL転換率の目標値が設定されている
  • SQL→商談化率の目標値が設定されている
  • 月次または四半期でSLA見直しミーティングを実施している
  • 営業・マーケ共通のダッシュボードでKPIを可視化している
  • リード品質に関するフィードバックループが機能している
  • 商談化しなかったリードの理由分析を行っている
  • ナーチャリング対象リードの再MQL化基準が定められている
  • 両部門の責任者がSLA内容に合意し署名している

SLA(部門間合意)で定義すべき項目

SLAに含めるべき主な項目は、MQLの定義、引き継ぎ条件、フォローアップ期限、差し戻し基準、レビュー頻度です。特にBANT情報のうち、Timeline(導入時期)の取得は重要です。リード獲得フォームで「導入検討時期」を選択式で設問に入れることで、営業が優先度を判断しやすくなります。

また、SLAは一度作って終わりではなく、定期的な見直しが必要です。市場環境や商材の変化に応じて、MQL基準やフォローアップ期限を調整していくことで、実態に即した運用が可能になります。

SFA/MAでリード品質を可視化・改善する仕組み

リード品質の定義とSLAが合意できたら、次はSFA/MAを活用してリード品質を可視化し、継続的に改善する仕組みを構築します。

リードスコアリングとは、リードの属性(企業規模・役職等)と行動(Web閲覧・資料DL等)を点数化し、商談化確度を定量評価する手法です。ある事例では、リードスコアリング導入により営業1人あたりの対応件数が半減し、商談化率が1.8倍に改善したという報告があります。ただし、これは個社事例であり、再現性は企業の状況・商材・組織体制に依存する点に留意が必要です。

「リードの受注率を上げるために必要な取り組み」として「発信するコンテンツの見直し」が50.5%で1位という調査結果もあり、質の高いリードを獲得するにはコンテンツ戦略の見直しも重要な施策となります。

リードスコアリングの設計ポイント

スコアリングは「属性スコア」と「行動スコア」の二軸で設計することが一般的です。属性スコアは企業規模・業種・役職などの固定情報、行動スコアはWeb閲覧履歴・資料DL・セミナー参加などの動的情報に基づきます。

設計時に重要なのは、営業の現場感と擦り合わせることです。「このスコアなら商談化しやすい」という感覚値と、実際のスコアリング結果を照合し、ギャップがあれば調整します。机上の理論だけでなく、営業からのフィードバックを取り入れながら精度を高めていくことが成功の鍵です。

まとめ|リード品質クレームを解消するために

約半数(47.0%)のBtoB営業・IS部門がマーケ部門から提供されるリードの品質に不満を持っているという調査結果が示すように、リード品質クレームは多くの企業に共通する課題です。しかし、その解決策は明確です。

ポイントを整理すると:

  1. 定義の明確化: 「質の高いリード」をBANT基準とICP適合度で具体的に定義する
  2. SLAの締結: 営業・マーケ間でMQL/SQLの定義、引き継ぎ基準、フォローアップ期限を明文化する
  3. 仕組み化: SFA/MAでリードスコアリングを導入し、品質を可視化・改善するサイクルを回す

リードの質に関するクレームは、リード品質の定義が曖昧なまま運用していることが原因であり、営業・マーケで共通の定義を明文化し、SFA/MAで可視化・改善する仕組みを構築することで解決できます。

まずは本記事のチェックリストを活用し、自社のリード品質定義とSLAの現状を点検してみてください。両部門が共通認識を持ち、データに基づいて改善を続けることで、クレームのない健全なパイプライン運用が実現します。

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よくある質問

Q1営業がリード品質に不満を持つ主な理由は何ですか?

A1「導入時期が不明確なリードが多い」が45.9%で1位です。営業がフォローしても商談化の見込みが立たないリードが渡されることへの不満が大きく、フォームでBANT情報(特に導入時期)を取得し、SLAで引き継ぎ基準を設定することが解決策となります。

Q2マーケから営業へのリード品質に不満を持つ企業はどのくらいありますか?

A2BtoB営業・IS部門のうち47.0%(約半数)がマーケ部門から提供されるリードの品質に不満を持っているという調査結果があります(IDEATECH調査、2025年6月、n=315)。多くの企業に共通する課題と言えます。

Q3リードスコアリングを導入するとどのくらい効果がありますか?

A3ある事例では、リードスコアリング導入により営業1人あたりの対応件数が半減し、商談化率が1.8倍に改善しました。ただし個社事例であり、再現性は企業の状況・商材・組織体制に依存します。

Q4リードの質を上げるために必要な取り組みは何ですか?

A4「発信するコンテンツの見直し」が50.5%で1位という調査結果があります。ターゲット顧客(ICP)に合ったコンテンツで集客することで、商談化しやすいリードを獲得できます。併せてSLAの設定とスコアリングの導入も効果的です。

Q5MQLとSQLの違いは何ですか?

A5MQL(Marketing Qualified Lead)はマーケティング施策で獲得し一定のスコアリング基準を満たした見込み顧客、SQL(Sales Qualified Lead)は営業が商談化可能と判断し引き受けたリードです。両者の定義と引き継ぎ基準をSLAで明文化することが重要です。

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B2Bデジタルプロダクト実践ガイド編集部

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