CRMツール選び方完全ガイド|MA/SFA連携を優先すべき理由

著者: B2Bデジタルプロダクト実践ガイド編集部公開日: 2026/1/414分で読めます

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CRMツール選定で失敗する企業の共通点

MA/SFA導入済み企業がCRMを選ぶ際は、機能の多さや価格の安さより「既存ツールとの連携性」と「運用定着化までのサポート体制」を優先すべきです。

多くの企業がCRMツールを導入する際、「機能が豊富で価格が安い」という基準で選定し、失敗しています。その結果、既存のMA(Marketing Automation)やSFA(Sales Force Automation)と連携できず、データがバラバラに管理され、営業・マーケティング部門の間で情報共有ができない状況に陥ります。最終的には「また使われないツール」が増えてしまい、投資が無駄になるケースが後を絶ちません。

この記事で分かること

  • CRMツール選定で失敗する共通パターンと、その回避方法
  • MA/SFA導入済み企業が優先すべき選定基準(連携性とサポート体制)
  • 主要CRMツールの比較と、自社に合ったツールの選び方
  • クラウド型・オンプレミス型の料金相場と導入コスト
  • 選定成功のための具体的なチェックリストと比較表

CRMツールとは?SFA・MAとの違いと連携の重要性

CRM(Customer Relationship Management) とは、顧客関係管理を指します。顧客に関するあらゆるデータをまとめて管理し、顧客との信頼関係を築き売上を高めるためのITシステムです。日本企業のCRM導入率は37.2%で、米国の91%(社員11人以上企業)と比較して低水準ですが、年々増加傾向にあります。

CRMは顧客データの一元管理を目的としており、SFAやMAとは役割が異なります。しかし、これら3つのツールは連携することで相乗効果を発揮するため、MA/SFA導入済み企業がCRMを追加導入する際は、連携性を最優先に考える必要があります。

CRMの基本機能

CRMツールの主要機能は、以下の通りです。

  • 顧客情報の一元管理: 顧客の基本情報、購買履歴、問い合わせ履歴などを一箇所で管理
  • 顧客分析: 顧客の行動パターンや購買傾向を分析し、セグメント化
  • マーケティング支援: メール配信、キャンペーン管理、リード育成などをサポート
  • カスタマーサービス支援: 問い合わせ管理、チケット管理、サポート履歴の記録
  • レポート・ダッシュボード: 営業・マーケティング活動の可視化と分析

これらの機能により、顧客との接点を全社で共有し、一貫した顧客体験を提供できるようになります。

SFA・MAとの違い

SFA(Sales Force Automation) とは、営業支援システムです。営業活動の効率化を目的とし、案件管理や商談管理などの営業プロセスを支援するツールです。一方、MA(Marketing Automation) とは、マーケティングオートメーションを指します。マーケティング活動を自動化し、リード獲得から育成までを支援するツールです。

CRM、SFA、MAの違いを以下の表で整理します。

ツール 目的 主な機能 対象ユーザー
CRM 顧客関係管理全般 顧客情報の一元管理、顧客分析、カスタマーサービス支援 営業・マーケティング・カスタマーサポート全部門
SFA 営業活動の効率化 案件管理、商談管理、営業プロセスの可視化 営業部門
MA マーケティング活動の自動化 リード獲得、メール配信、スコアリング、育成 マーケティング部門

これら3つのツールを連携させることで、リード獲得(MA)→育成(MA/CRM)→商談(SFA)→顧客管理(CRM)という一貫したプロセスを実現できます。データが分断されると、各部門が独自にデータを管理し、情報共有が滞り、顧客体験が損なわれるリスクがあります。

MA/SFA導入済み企業がCRMツールを選ぶ際の比較ポイント

MA/SFA導入済み企業がCRMを選定する際は、以下のチェックリストを活用してください。機能の豊富さや低価格だけで判断せず、既存ツールとの連携性と運用定着化までのサポート体制を優先することが重要です。

【チェックリスト】MA/SFA連携を前提としたCRM選定チェックリスト

  • 既存のMA/SFAとAPI連携が可能か
  • データの双方向同期(リアルタイムまたは定期的)ができるか
  • 顧客情報、リード情報、商談情報の統合が実現できるか
  • 既存ツールのベンダーが提供する公式連携機能があるか
  • サードパーティの連携ツール(Zapier、iPaaSなど)を使った連携が可能か
  • データ移行時のサポート体制が整っているか
  • 導入時のトレーニングプログラムが提供されるか
  • 導入後の定着化支援(オンボーディング、ヘルプデスク)があるか
  • 専任のカスタマーサクセス担当者がアサインされるか
  • 運用開始後の定期的なフォローアップがあるか
  • 既存ツールとの連携設定を代行してもらえるか
  • 無料トライアル期間中に連携テストができるか
  • 導入後の定着率や活用事例を公開しているか
  • セキュリティ要件(データ暗号化、アクセス制御)を満たしているか
  • カスタマイズ性(項目追加、ワークフロー設定)が十分か
  • ユーザー数の増減に柔軟に対応できるか(スケーラビリティ)
  • モバイル対応しているか(外出先での利用)
  • レポート・ダッシュボード機能が充実しているか
  • 既存ツールのユーザーインターフェースと操作感が似ているか(学習コスト削減)
  • ベンダーの日本語サポート体制が充実しているか

このチェックリストを基に、自社の状況に合わせて優先順位を付けて検討してください。

既存ツールとの連携性

MA/SFA導入済み企業がCRMを選ぶ際、最も重視すべきは既存ツールとの連携性です。API連携の有無、データ統合の実現性を具体的に確認する必要があります。

連携ができない場合、以下のリスクが発生します。

  • データサイロ化: MA、SFA、CRMそれぞれで顧客データが分散し、全体像が把握できない
  • 二重入力: 同じ情報を複数のツールに手動で入力する手間が発生し、現場の負担が増大
  • 情報共有の遅延: 営業・マーケティング間でリアルタイムの情報共有ができず、機会損失が発生
  • 顧客体験の低下: 部門ごとに異なる情報を基に対応するため、顧客に一貫性のない対応をしてしまう

特に、既存のMAやSFAのベンダーが提供する公式連携機能がある場合は、それを優先的に検討しましょう。公式連携は動作保証があり、トラブル時のサポートも受けやすいためです。また、サードパーティの連携ツール(Zapier、iPaaSなど)を使った連携も選択肢として検討できますが、コストや保守性を考慮する必要があります。

運用定着化までのサポート体制

ツール導入後の定着化は、多くの企業が苦戦するポイントです。調査によると、ツール導入後の定着率が低いケースが多く、教育不足や運用体制の不備が主な原因とされています。そのため、ベンダーのサポート体制を事前に確認することが重要です。

確認すべきサポート体制のポイントは以下の通りです。

  • 導入時のトレーニング: ハンズオン研修、オンラインセミナー、マニュアル提供など
  • オンボーディング支援: 導入初期(最初の3ヶ月程度)の集中サポート
  • カスタマーサクセス: 専任担当者によるフォローアップ、定期的な活用状況レビュー
  • ヘルプデスク: 日本語対応、営業時間内の即座な対応、チャット・電話・メールでの問い合わせ対応
  • コミュニティ・ナレッジベース: ユーザーコミュニティ、FAQサイト、活用事例の共有

サポート体制が充実しているベンダーを選ぶことで、導入後の「使われないツール」リスクを大幅に低減できます。無料トライアル期間中にサポート体制を実際に体験し、対応の質を確認することをお勧めします。

その他の比較ポイント

連携性とサポート体制以外にも、以下の比較ポイントを補足的に確認してください。

  • セキュリティ: データ暗号化、アクセス制御、GDPR/個人情報保護法対応など
  • カスタマイズ性: 自社の業務フローに合わせた項目追加、ワークフロー設定の柔軟性
  • 拡張性: ユーザー数の増減、新機能の追加、外部ツールとの連携拡張に対応できるか
  • クラウド型 vs オンプレミス型: クラウド型CRMとは、インターネット経由でアクセスするSaaS型のCRMツールです。初期費用が低く、導入が容易で、場所を問わず利用可能です。一方、オンプレミス型CRMとは、自社サーバーに構築するCRMシステムです。初期費用が高額ですが、カスタマイズ性が高く、セキュリティ要件の厳しい企業向けです。

これらのポイントを総合的に評価し、自社の業務フローや企業規模、セキュリティ要件に自社の業務フローや企業規模、セキュリティ要件に適したツールを選定してくださいなツールを選定してください。

主要CRMツールの比較

日本国内のCRMツール導入シェアは、Salesforce Sales Cloudが38.82%でトップ、次いでSansan 16.13%、eセールスマネージャー 11.21%、kintone 7.33%、HubSpot 6.40%となっています(BOXIL 2023年調査、上位5社で約80%)。また、Salesforceの世界シェアは20.7%(IDC 2024年、全CRM分野1位)で、日本含むアジア太平洋地域でも1位となっています。

以下の比較表では、主要CRMツールをMA/SFA連携・運用サポート観点で比較します。特定ツールの推奨は避け、各ツールの特徴を公平に記載しています。

【比較表】主要CRMツールの比較(MA/SFA連携・運用サポート観点)

ツール名 シェア(国内) MA/SFA連携 運用サポート 主な強み 適した企業規模
Salesforce Sales Cloud 38.82% ◎(公式連携多数) ◎(専任CSM、充実したトレーニング) 高機能、拡張性、グローバル対応 中〜大規模(100名以上)
Sansan 16.13% ○(名刺管理に特化) ○(日本語サポート充実) 名刺管理、人脈可視化 小〜中規模(10〜300名)
eセールスマネージャー 11.21% ○(国産ツールとの連携) ○(日本語サポート充実) 国産、使いやすさ、営業支援に特化 小〜中規模(10〜300名)
kintone 7.33% ○(API連携可能) ○(カスタマイズ支援) 柔軟なカスタマイズ、低価格 小〜中規模(10〜200名)
HubSpot 6.40% ◎(MA/SFA統合) ◎(無料プランあり、豊富なリソース) 無料プランあり、MA/SFA/CRM統合 小〜中規模(10〜300名)
Zoho CRM - ○(API連携可能) ○(多言語サポート) 低価格、多機能 小規模(10〜100名)
Microsoft Dynamics 365 - ◎(Microsoft製品と連携) ○(グローバルサポート) Microsoft製品との統合、AI機能 中〜大規模(100名以上)

この表は一般的な特徴を示したものであり、実際の連携性やサポート体制は契約プランや導入規模によって異なります。無料トライアルを活用し、自社の既存ツールとの連携テストを行うことを強くお勧めします。

CRMツールの料金相場と導入コスト

CRMツールの料金は、クラウド型とオンプレミス型で大きく異なります。ここでは、2026年1月時点の224ツール集計に基づく料金相場を紹介します。

クラウド型CRMの料金相場

クラウド型CRMの料金相場は、初期費用0〜5万円程度、月額1ユーザーあたり500〜1,000円(小規模向け)が主流で、中規模以上では5,000〜15,000円/ユーザーが一般的です(2026年1月時点の224ツール集計)。

ユーザー数による料金の変動例は以下の通りです。

  • 小規模(10〜20名): 月額1〜2万円程度(1ユーザーあたり500〜1,000円)
  • 中規模(50〜100名): 月額25〜150万円程度(1ユーザーあたり5,000〜15,000円)
  • 大規模(100名以上): 月額50万円以上(エンタープライズプランでカスタム割引あり)

クラウド型は初期費用が低く、導入が容易なため、小〜中規模企業に適しています。ただし、実際のコストはカスタム割引や追加機能、ユーザー数の増減によって変動するため、ベンダーに見積もりを依頼することをお勧めします。

オンプレミス型CRMの料金相場

オンプレミス型CRMの料金相場は、月額5〜10万円/ライセンス、初期費用50〜215万円(20人規模)となっています(2026年1月時点の224ツール集計)。

オンプレミス型はクラウド型と比較して初期費用が高額ですが、以下のメリットがあります。

  • 高いカスタマイズ性: 自社の業務フローに完全に合わせたシステム構築が可能
  • セキュリティ要件対応: 金融機関や官公庁など、セキュリティ要件が厳しい業界向け
  • オフライン利用: インターネット接続が不安定な環境でも利用可能

ただし、サーバー保守、システム更新、セキュリティ対策などの運用コストが別途発生するため、総所有コスト(TCO)を考慮して導入を検討してください。

CRMツール選定で成功するためのまとめ

MA/SFA導入済み企業がCRMツールを選定する際は、以下の3つのポイントを優先してください。

  1. 既存ツールとの連携性: API連携、データ統合の実現性を具体的に確認し、データサイロ化を防ぐ
  2. 運用定着化までのサポート体制: 導入時のトレーニング、オンボーディング支援、カスタマーサクセスの質を評価する
  3. 自社の業務フローとの適合性: 機能の多さより、自社の営業・マーケティングプロセスに合ったツールを選ぶ

MA/SFA導入済み企業がCRMを選ぶ際は、機能の多さや価格の安さより「既存ツールとの連携性」と「運用定着化までのサポート体制」を優先すべきです。

日本のCRM市場は年々成長しており、2024年度のクラウド型CRM市場規模は5,990億円(前年比114.9%)、2025年度は6,793億円(前年比113.4%)、2029年度は1.2兆円超に成長すると予測されています。また、2021年度の国内CRMアプリケーション市場規模は1,812億1,800万円(前年比13%増)で、2026年までに2,917億9,000万円に成長する見込みです(年間平均成長率10.0%)。市場の成長に伴い、AI搭載CRMやMA連携機能が充実したツールが増加しており、選択肢は豊富です。

次のアクションとして、以下を実施してください。

  • 本記事のチェックリストを使って、自社の既存ツール(MA/SFA)との連携要件を整理する
  • 主要CRMツールの比較表を参考に、候補を3〜5つに絞る
  • 無料トライアルを活用し、実際に連携テストを行う
  • ベンダーのサポート体制を体験し、導入後の定着化支援の質を確認する

これらのステップを踏むことで、「また使われないツール」を増やすリスクを回避し、CRM導入を成功させることができます。

「記事は出してるのに商談につながらない」を解決する。
御社を理解して書くから、刺さる。この記事はMediaSprintで作成しました。

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よくある質問

Q1CRMとSFAの違いは何ですか?

A1CRMは顧客関係管理全般を扱うシステムで、SFAは営業支援に特化したツールです。CRMは顧客情報の一元管理や顧客分析を行い、SFAは案件管理や商談管理など営業プロセスを支援します。連携させることで、リード獲得から顧客管理までの一貫したプロセスを実現し、相乗効果が生まれます。

Q2CRMツールの料金相場はどのくらいですか?

A2クラウド型CRMの場合、初期費用0〜5万円程度、月額1ユーザーあたり500〜1,000円(小規模向け)が主流です。中規模以上では5,000〜15,000円/ユーザーが一般的です。オンプレミス型は初期費用50〜215万円程度(20人規模)、月額5〜10万円/ライセンスと高額になります。実際のコストは契約プランや企業規模によって変動するため、ベンダーに見積もりを依頼することをお勧めします。

Q3MA/SFA導入済みの企業がCRMを選ぶ際の注意点は何ですか?

A3機能の多さや価格だけで選ばず、既存のMA/SFAとの連携性(API連携、データ統合の実現性)と運用定着化までのサポート体制を優先すべきです。連携できない場合、データサイロ化や二重入力のリスクがあり、使われないツールが増えてしまいます。無料トライアルで連携テストを行い、ベンダーのサポート体制を実際に体験することが重要です。

Q4無料のCRMツールはありますか?

A4HubSpot CRMやZoho CRMなど、無料プランを提供しているツールがあります。無料プランでは機能制限がある場合が多いですが、無料トライアルから始め、段階的に有料プランに移行することで導入リスクを低減できます。小規模企業や初めてCRMを導入する企業にとっては、無料プランで試してから本格導入するアプローチが有効です。

Q5日本企業のCRM導入率はどのくらいですか?

A5日本企業のCRM導入率は37.2%で、米国の91%(社員11人以上企業)と比較して低水準です(HubSpot「日本の営業に関する意識・実態調査2025」)。しかし年々増加中で、2021年度の国内CRMアプリケーション市場規模は1,812億1,800万円(前年比13%増)、2026年までに2,917億9,000万円に成長予測されており、年間平均成長率10.0%と高い成長率を示しています。

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B2Bデジタルプロダクト実践ガイド編集部

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