HubSpotダッシュボードの作り方|KPI可視化と効果的な活用方法を解説

著者: B2Bデジタルプロダクト実践ガイド編集部公開日: 2025/12/10

HubSpotダッシュボードとは?KPI可視化の重要性

「HubSpotを導入したけれど、レポート機能をうまく活用できていない」「毎週のミーティングで数字を報告するのに時間がかかる」といった悩みはありませんか?HubSpotのダッシュボード機能を活用すれば、重要なKPIを一画面で可視化し、チーム全体で成果を共有できます。

この記事では、HubSpotダッシュボードの作成方法から、効果的なKPI設計、ベストプラクティスまでを解説します。マーケティング・営業それぞれに役立つKPI設定例もご紹介しますので、すぐに実践できる内容となっています。

この記事のポイント:

  • HubSpotダッシュボードは複数のレポート・KPIを一画面で可視化できるインターフェース
  • 事前作成済みテンプレートまたは空のダッシュボードから作成可能
  • 「5秒ルール」に従い、必要な情報を5秒以内に見つけられる設計が重要
  • 人間の脳は一度に約7±2の情報しか処理できないため、レポート数を5-9個に制限
  • RevOps視点で部門横断的なPDCAサイクルを回せる

(1) ダッシュボードの役割:複数のレポート・KPIを一画面で可視化

ダッシュボードは、複数のレポートやKPIを一画面で可視化するインターフェースです。営業成績、マーケティング施策の成果、カスタマーサクセスの指標などを一箇所に集約することで、チームの意思決定を迅速化できます。

(2) HubSpotダッシュボードの特徴:レポートライブラリーとカスタマイズ性

HubSpotダッシュボードには以下の特徴があります:

レポートライブラリー:

  • 事前作成済みのレポートテンプレート集
  • デフォルトレポートを複製し、自社のKPI定義に合わせてカスタマイズ可能

カスタマイズ性:

  • 最大5つのクイックフィルターを追加可能
  • プロパティをピン留めして簡単にアクセス
  • ウィジェット配置を自由に変更

HubSpotでダッシュボードを作成、複製、削除、管理する方法

(3) RevOpsでのダッシュボード活用:部門横断的なPDCA

RevOps(Revenue Operations)は、マーケティング・営業・カスタマーサクセスを統合し、収益最大化を目指す組織運営手法です。HubSpotダッシュボードを活用することで、部門横断的なKPI管理と迅速なPDCAサイクルを実現できます(RevOps導入のKPI管理を効率化させるHubSpotのレポートライブラリー活用術!)。

HubSpotでダッシュボードを作成する基本手順

(1) 事前作成済みテンプレートから選択する方法

HubSpotは事前作成済みのダッシュボードテンプレートを提供しています。

手順:

  1. レポート画面にアクセス
  2. 「ダッシュボード」タブを選択
  3. 「新規作成」をクリック
  4. テンプレート一覧から目的に合ったものを選択(例:営業ダッシュボード、マーケティングダッシュボード)
  5. ダッシュボード名を設定して完了

テンプレートを使えば、すぐに基本的なKPI可視化を始められます。

(2) 空のダッシュボードを新規作成する方法

自社独自のKPIを可視化したい場合は、空のダッシュボードから作成します。

手順:

  1. レポート画面にアクセス
  2. 「ダッシュボード」タブを選択
  3. 「新規作成」→「空のダッシュボード」を選択
  4. ダッシュボード名を設定
  5. レポートライブラリーから必要なレポートを追加

ダッシュボードをカスタマイズする

(3) レポートライブラリーからレポートを追加

レポートライブラリーには、HubSpotが提供する事前作成済みレポートが豊富に用意されています。

レポート例:

  • マーケティング:リード獲得数、CV率、コストパーリード
  • 営業:商談数、商談化率、受注率、パイプライン金額
  • カスタマーサクセス:解約率、サポート対応時間

レポートライブラリーを活用することで、ゼロから設計する手間を省けます。

(4) レポートをカスタマイズして自社KPIに合わせる

デフォルトレポートを複製し、自社のKPI定義に合わせてカスタマイズできます。

カスタマイズ例:

  • データソースの変更(コンタクト→商談等)
  • 表示期間の変更(過去30日→過去90日等)
  • グラフタイプの変更(棒グラフ→折れ線グラフ等)

カスタマイズには「カスタムレポートへのアクセス権」が必要な場合があります(プランにより異なる)。

効果的なダッシュボード設計のベストプラクティス

(1) 5秒ルール:必要な情報を5秒以内に見つけられるように

ダッシュボード設計は「5秒ルール」に従い、必要な情報を5秒以内に見つけられるようにすることが重要です。情報が散在していると意思決定が遅れ、ダッシュボードの価値が下がります(効果的なダッシュボードを作成するための 10 のベストプラクティス)。

(2) 情報量の制限:人間の脳は一度に約7±2の情報しか処理できない

人間の脳は一度に約7±2の情報しか処理できないため、1ダッシュボードにレポート5-9個が目安です。重要なKPIに絞り込み、詳細は別ダッシュボードへのリンクで階層化することで、情報過多を防げます。

(3) 階層的デザイン:上部に「指標」、中間に「傾向」、下部に「詳細」

最も重要な「指標」は上部に、中間は「傾向」を、下部には「詳細」を表示するレイアウトが効果的です。

レイアウト例:

  • 上部: 今月のリード獲得数、受注件数、売上金額(指標)
  • 中間部: 月別リード獲得数推移、商談化率推移(傾向)
  • 下部: リードソース別内訳、商談ステージ別内訳(詳細)

(4) クイックフィルター活用:最大5つまで追加可能

ダッシュボードには最大5つのクイックフィルターを追加でき、プロパティをピン留めして簡単にアクセス可能です。

フィルター例:

  • 期間(過去7日、過去30日、過去90日)
  • 担当者
  • 商品カテゴリ
  • リードソース

クイックフィルターを活用することで、同じダッシュボードで複数の切り口から分析できます。

マーケティング・営業それぞれに役立つKPI設定例

(1) マーケティングKPI:リード獲得数、CV率、MQL数、コストパーリード

マーケティング部門で重視されるKPIは以下の通りです:

リード獲得数:

  • Webサイトからの問い合わせ数
  • ホワイトペーパーダウンロード数

CV率(コンバージョン率):

  • Webサイト訪問者のうち、リードになった割合

MQL数(Marketing Qualified Lead):

  • マーケティング部門が営業部門に引き渡す見込み度の高いリード数

コストパーリード:

  • 広告費やコンテンツ制作費を含む1リード獲得あたりのコスト

KPIを自動で確認!HubSpotのレポート事例集

(2) 営業KPI:商談数、商談化率、受注率、平均受注金額、パイプライン金額

営業部門で重視されるKPIは以下の通りです:

商談数:

  • 現在進行中の商談件数

商談化率:

  • MQLのうち商談化した割合

受注率:

  • 商談のうち受注に至った割合

平均受注金額:

  • 1件あたりの受注金額の平均

パイプライン金額:

  • 見込み案件の合計金額

これらのKPIをダッシュボードで可視化することで、営業活動の進捗を一目で把握できます。

(3) カスタマーサクセスKPI:解約率、顧客満足度、サポート対応時間

カスタマーサクセス部門で重視されるKPIは以下の通りです:

解約率:

  • 契約を解約した顧客の割合

顧客満足度:

  • NPS(Net Promoter Score)やCSAT(Customer Satisfaction)

サポート対応時間:

  • 問い合わせからクローズまでの平均時間

2025年にはBreeze顧客対応エージェントでサポートチケットの50%以上が自動解決、クローズ時間40%短縮を実現すると発表されており、AI活用による効率化が進んでいます(HubSpotが、AI機能をはじめとする200以上の製品アップデートを発表)。

(4) KPIチャートタイプでの比較分析

HubSpotのKPIチャートは、前年同月比・前月比などの変化率を自動計算し、グラフと数値で視覚的に比較可能です。

活用例:

  • 前月比でリード獲得数が+15%増加
  • 前年同月比で受注率が-5%減少

トレンド把握と施策効果測定に活用できます。

ダッシュボードの共有とアクセス権限管理

(1) チームでの共有方法

ダッシュボードはチーム全体で共有できます。

共有手順:

  1. ダッシュボード設定を開く
  2. 「共有」を選択
  3. チーム全体または特定ユーザーに共有リンクを送信

チームで同じダッシュボードを見ることで、共通認識が生まれ、議論が活性化します。

(2) アクセス権限の設定(閲覧のみ・編集可能)

ダッシュボードのアクセス権限は「閲覧のみ」と「編集可能」の2つから選べます。

権限設定の例:

  • 経営層: 閲覧のみ(誤操作防止)
  • 担当者: 編集可能(KPIの追加・削除を許可)

アクセス権限の細かい設定はEnterpriseプラン限定の場合があります。

(3) 経営層へのレポート提出に活用

ダッシュボードは経営層へのレポート提出にも活用できます。毎週のミーティングでスクリーンショットを共有したり、URLを送信してリアルタイムで確認してもらうことで、報告準備の時間を大幅に削減できます。

まとめ:HubSpotダッシュボードで成果を最大化する

HubSpotダッシュボードは、複数のレポート・KPIを一画面で可視化し、チーム全体の意思決定を迅速化する強力なツールです。事前作成済みテンプレートから始め、自社のKPIに合わせてカスタマイズすることで、マーケティング・営業・カスタマーサクセスの各部門で成果を最大化できます。

次のアクション:

  • HubSpotの公式ナレッジベースでダッシュボード作成手順を確認する
  • まずは事前作成済みテンプレートから始め、基本操作に慣れる
  • 5秒ルールと情報量制限(レポート5-9個)に従って設計する
  • クイックフィルターで複数の切り口から分析できるようにする
  • チームで共有し、週次ミーティングで活用する

ダッシュボード設計は一度作って終わりではなく、運用しながら改善していくものです。まずはシンプルな構成から始め、徐々に最適化していきましょう。

※この記事は2025年12月時点の情報です。HubSpotの機能・UIは頻繁にアップデートされるため、最新情報は公式サイトをご確認ください。

よくある質問

Q1HubSpotでダッシュボードを作成する基本的な手順は何か?

A1レポート画面から「ダッシュボード」タブを選択し、「新規作成」をクリックします。事前作成済みテンプレートまたは空のダッシュボードを選択し、レポートライブラリーからレポートを追加します。レポートを自社KPIに合わせてカスタマイズすることで、独自のダッシュボードを作成できます。

Q2ダッシュボードのアクセス権限をどのように設定すればよいか?

A2ダッシュボード設定から「アクセス権限」を選択し、チーム全体または特定ユーザーに閲覧のみまたは編集権限を付与します。経営層には閲覧のみ権限を設定し誤操作を防ぎ、担当者には編集権限を付与してKPIの追加・削除を許可するのが一般的です。アクセス権限の細かい設定はEnterpriseプラン限定の場合があります。

Q3ダッシュボードに表示する項目数の適切な数はどのくらいか?

A3人間の脳は一度に約7±2の情報しか処理できないため、1ダッシュボードにレポート5-9個が目安です。重要なKPIに絞り込み、詳細は別ダッシュボードへのリンクで階層化することで、情報過多を防ぎ、5秒以内に必要な情報を見つけられるダッシュボードを実現できます。

Q4KPIチャートタイプでどのような比較分析ができるのか?

A4HubSpotのKPIチャートは、前年同月比・前月比などの変化率を自動計算し、グラフと数値で視覚的に比較できます。例えば、前月比でリード獲得数が+15%増加、前年同月比で受注率が-5%減少といったトレンド把握と施策効果測定に活用できます。

Q5無料版と有料版でダッシュボード機能に違いはあるか?

A5無料版では基本的なレポート作成は可能ですが、カスタムレポートやアクセス権限の細かい設定はProfessional以上のプランで提供される場合があります。HubSpotの料金プランや機能は変更される可能性があるため、詳細は公式サイトで最新情報を確認することを推奨します。

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B2Bデジタルプロダクト実践ガイド編集部

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