リード育成KPIの設計方法|MA/SFAで自動計測する仕組みの作り方

著者: B2Bデジタルプロダクト実践ガイド編集部公開日: 2026/1/159分で読めます

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リード育成のKPIが形骸化する原因と解決策

リード育成のKPIとは何か。リード育成のKPIは、設計するだけでなくMA/SFAでの自動計測の仕組みを整備することで、継続的な改善サイクルを回すことができます。

しかし、多くの企業でKPI計測が形骸化しているのが実情です。ある調査では、リードの質で理想通りの獲得が「できていない」と回答した企業は48.6%に上り、前年比で7.6ポイント増加しています(2025年調査、n=93、調査対象は経営者で限定的)。また、育成が難しいという課題を抱える企業も29.9%と増加傾向にあります。

リードナーチャリングとは、見込み客(リード)を購買意欲の高い状態まで継続的に育成するマーケティングプロセスを指します。この育成プロセスを可視化し、改善するためにKPIが必要ですが、スプレッドシートでの手動計測では更新負荷で続かないことが多いです。

この記事で分かること

  • リードナーチャリングとKPIの基本概念(KGI・KPI・MQL・SQLの関係性)
  • KPI設計の具体的な手順とKGIからの逆算方法
  • 施策別(メール、ウェビナー等)のKPI指標と目安
  • MA/SFAで自動計測する仕組みの構築方法
  • すぐに使えるKPI設計チェックリストと施策別KPI一覧表

リードナーチャリングとKPIの基本概念

リードナーチャリングを成果につなげるには、適切なKPIを設定し、プロセス全体を可視化することが不可欠です。

KPI(Key Performance Indicator) とは、KGI達成に向けたプロセスの進捗を測る中間指標です。一方、KGI(Key Goal Indicator) は、事業の最終目標を示す指標であり、売上高や受注件数などがこれにあたります。

BtoBマーケティング施策の最重要KPIに関する調査(2024年、n=190)では、「新規リード獲得数」が32.1%で第1位、「受注率」が11.1%で第2位、「コンバージョン率」が7.9%で第3位という結果が出ています。新規リード獲得数を基軸に、ナーチャリングKPI(商談化率等)を連動させることで、プロセス全体の可視化が可能になります。

KGI・KPIの階層構造とMQL・SQLの位置づけ

KPI設計で重要なのは、KGI(売上・受注)から逆算して設計することです。

MQL(Marketing Qualified Lead) とは、マーケティング施策により一定の基準を満たした見込み客で、営業へ引き渡す前段階のリードを指します。SQL(Sales Qualified Lead) は、営業が商談可能と判断した見込み客であり、MQLからさらに絞り込まれた状態です。

階層構造で考えると、以下のようになります。

  • KGI: 売上高、受注件数(最終目標)
  • KPI: 商談化率、MQL→SQL転換率、SQL件数
  • 施策指標: メール開封率、ウェビナー参加率、資料DL数

この階層を意識することで、「なぜこの指標を追うのか」が明確になり、KPI管理に意味が生まれます。

リード育成KPIの設計手順

KPI設計は、KGIから逆算して具体的な指標に落とし込むことが基本です。

新規リード獲得数を最重要KPIとして優先する理由について、調査では「マーケティング施策でコントロールできるKPIだから」が58.0%、「経営側から求められている」が43.5%、「ナーチャリング前提の戦略」が34.8%という結果が出ています(2024年調査)。

また、リード受注率向上の最優先策として「コンテンツ見直し」が50.5%、「営業部門への顧客情報提供」が34.7%、「高受注チャネル強化」が34.2%という結果もあり(2024年調査)、KPI改善にはコンテンツの質も重要な要素となっています。

以下のチェックリストを活用して、KPI設計の前提となるデータ整備ができているか確認してください。

【チェックリスト】KPI自動計測前のデータ整備チェックリスト

  • KGI(売上目標、受注件数目標)が明確に定義されている
  • リードの定義(どの状態をリードとするか)が社内で統一されている
  • MQLの判定基準(スコアリング条件等)が設定されている
  • SQLの判定基準(営業引き渡し条件)が設定されている
  • リードの流入経路(チャネル)が識別・記録できている
  • MAツールでリードのスコアリングが設定されている
  • SFAでリードのステータス管理ができている
  • MAとSFAのデータ連携が設定されている
  • メール配信の開封・クリックデータがMAに蓄積されている
  • ウェビナー参加履歴がMAに記録されている
  • Webサイトの行動履歴(ページ閲覧等)がMAに記録されている
  • 商談情報(ステータス、金額)がSFAに登録されている
  • 受注・失注の結果がSFAに記録されている
  • レポート・ダッシュボードの要件が定義されている
  • KPIの集計・レポート担当者がアサインされている

施策別リード育成KPIの一覧と目安

リード育成施策ごとに追跡すべきKPIは異なります。以下に主要な施策とKPIの対応関係を整理します。

なお、施策別KPIの業界平均値は信頼できるデータが限定的であるため、まずは自社の現状値を把握し、そこからの改善を目標とすることを推奨します。

【比較表】施策別KPI一覧表

施策 主要KPI 補助KPI 測定頻度
メールナーチャリング 開封率、クリック率 配信成功率、解除率 配信ごと
ウェビナー 参加率、商談化率 申込率、視聴完了率 開催ごと
ホワイトペーパー DL数、MQL転換率 フォーム離脱率 月次
インサイドセールス架電 接続率、商談化率 コール数、会話時間 週次
リターゲティング広告 CVR、CPA インプレッション、CTR 週次
オウンドメディア リード獲得数、回遊率 PV、滞在時間 月次

ウェビナー施策のKPI例と成功事例

ウェビナー施策では、参加率と商談化率が重要なKPIとなります。特に、アプローチのタイミングが成果を大きく左右します。

BtoB領域のデータによると、ウェビナー後5日以内のアプローチで商談化率は平均の2.5倍になるとされています(2024年)。

具体的な成功事例として、ある企業では1ヶ月に22回のウェビナーを開催し、新規リード501件、プレ商談37件、売上1,000万円超(ROI 416%)という成果を上げています。ただし、これは個別事例であり、成果は業種や商材、開催頻度により大きく異なる点に注意が必要です。

MA/SFAでKPIを自動計測する仕組みの構築

KPIを設計しただけでは、継続的な改善には至りません。MA/SFAを活用して自動計測の仕組みを構築することが成功の鍵です。

ある導入企業の事例では、リード→商談転換率が10%から18%に、商談→契約転換率が12%から20%に改善したという報告があります(特定企業の事例であり、一般化には注意が必要です)。

ここで、よくある失敗パターンを指摘しておきます。 リードナーチャリングのKPIを設定してスプレッドシートで手動計算を始めるが、データ収集の手間と更新負荷で計測が形骸化し、結局「月次で見る」が実現できず改善サイクルが回らない—これは多くの企業で見られる課題です。

手動KPI管理が形骸化する原因と自動化のメリット

手動管理が形骸化する原因は明確です。

  • データ収集に時間がかかり、本来の分析・改善に時間を割けない
  • 担当者が異動・退職すると更新が止まる
  • 入力ミスや集計ミスで数値の信頼性が低下する
  • 更新頻度が落ち、「過去のデータ」しか見られなくなる

手動計算は更新負荷でメンテナンスされなくなり、改善サイクルが回らないという考え方は、多くの現場で実証されています。MA/SFAで自動計測の仕組みを構築することで、以下のメリットが得られます。

  • リアルタイムまたは日次でKPIを確認できる
  • ダッシュボードで関係者全員が同じ数値を見られる
  • データ品質が担保され、信頼性のある分析が可能
  • 担当者に依存せず、継続的な計測が可能

まとめ:KPI設計から自動計測まで一気通貫で整備する

本記事では、リード育成のKPI設計から自動計測の仕組み構築までを解説しました。

記事の要点

  • BtoBマーケティング施策の最重要KPIは「新規リード獲得数」(32.1%)であり、これを基軸にナーチャリングKPIを連動させる
  • KGI(売上・受注)から逆算してKPIを設計し、MQL→SQL→商談の各段階で指標を設定する
  • 施策別(メール、ウェビナー等)に適切なKPIを設定し、継続的に測定する
  • MA/SFAで自動計測の仕組みを構築し、手動計測の形骸化を防ぐ
  • ウェビナー後5日以内のアプローチで商談化率向上が期待できる

リードの質で理想通りの獲得が「できていない」企業が48.6%に上るという調査結果(2025年、n=93、調査対象は限定的)が示すように、KPIを設定するだけでは不十分です。

繰り返しになりますが、リード育成のKPIは、設計するだけでなくMA/SFAでの自動計測の仕組みを整備することで、継続的な改善サイクルを回すことができます。本記事で紹介したチェックリストと施策別KPI一覧表を活用し、自社に合ったKPI設計と計測体制の構築を進めてください。

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よくある質問

Q1リード育成で最も重要なKPIは何ですか?

A1BtoBマーケティング施策の最重要KPIは「新規リード獲得数」が32.1%で第1位という調査結果があります(2024年、n=190)。新規リード獲得数を基軸に、MQL→SQL転換率や商談化率などのナーチャリングKPIを連動させ、プロセス全体を可視化することが重要です。

Q2ウェビナー施策のKPI目安は?

A2ウェビナー後のアプローチタイミングが重要で、5日以内のアプローチで商談化率が平均の2.5倍になるというデータがあります(2024年)。また、ある企業では1ヶ月22回のウェビナーで501件の新規リード、37件のプレ商談を獲得した事例があります。ただし、これは個別事例であり成果は業種や商材により異なります。

Q3リード育成のKPIが形骸化する原因は?

A3スプレッドシートでの手動計測を続けると、データ収集の手間と更新負荷で計測が形骸化しやすいです。MA/SFAを活用して自動計測の仕組みを構築し、月次・週次でKPIを確認できる体制を整えることで、継続的な改善サイクルを回すことができます。

Q4リードの質を改善するKPI設定のコツは?

A4リードの質で理想通りの獲得が「できていない」と回答した企業は48.6%という調査結果があります(2025年、n=93、調査対象は限定的)。SQL件数だけでなくSQL商談化率を併用することでリード品質を評価し、受注率向上にはコンテンツ見直し(50.5%が実施)が最優先策とされています。

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B2Bデジタルプロダクト実践ガイド編集部

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