展示会リード獲得からMA/SFA連携設計まで|商談化率を上げる実装ガイド

著者: B2Bデジタルプロダクト実践ガイド編集部公開日: 2026/1/1514分で読めます

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展示会リード獲得の課題とMA/SFA連携設計の必要性

展示会リード獲得の答えは明確で、ブース設計や当日運営だけでなく、MA/SFA連携の実装設計(データフロー、リード→商談の引き渡しルール、営業・マーケ横断のKPI設計)を事前に行うことで、商談化率が向上します。

従業員50-300名のBtoB企業では、展示会で名刺は集まるものの商談につながらない、フォローが遅れたり属人化している、MA/SFAは導入しているが活用できていない—そんな課題を抱えているケースが多いです。BtoB企業のリード獲得施策として展示会を実施している企業は27.1%に達しますが、効果を実感している企業は17.2%にとどまり、約3割が「成果判断できない」と回答しています(2025年、n=107、FNN調査)。

一方で、展示会出展目的でリード獲得を挙げる企業は56.5%(認知度向上55.6%に次ぐ)に達し、実施施策として52.3%が採用、49.1%が効果を評価しています(2025年、IT-COMM調査)。これらのデータから、展示会はリード獲得のポテンシャルが高い施策であるものの、多くの企業がその成果を十分に引き出せていない状況がうかがえます。

よくある失敗パターンは、名刺獲得数だけに注力し、MA/SFA連携設計やリード引き渡しルールを後回しにして、結局フォローが属人化・場当たり的になり商談につながらないケースです。この失敗を避けるには、展示会の企画段階からMA/SFA連携の実装設計を組み込むことが重要です。

この記事で分かること

  • 展示会リード獲得の基本フローとMA/SFA連携の仕組み
  • 事前準備(ターゲット設定、KPI設計、ブース設計)の具体的な手順
  • MA/SFA連携の実装設計(データフロー、カスタムオブジェクト、引き渡しルール)
  • 展示会当日の運営体制と48時間以内のフォローアップ実践方法
  • 展示会リード獲得設計チェックリストとリードステータス別フォロー施策マトリクス

展示会リード獲得の仕組みとMA/SFA連携の基礎知識

展示会リード獲得は、名刺獲得から商談化までの一連のプロセスを型化し、MA/SFA連携で自動化・効率化することで成果を最大化できます。展示会市場規模は2兆6,337億円(前年比126.6%)となり、コロナ前水準に回復しています(一般社団法人日本イベント産業振興協会、2023年)。市場の回復とともに、展示会を活用したリード獲得の重要性が高まっています。

展示会リード獲得の基本フロー

展示会リード獲得は、事前準備→当日運営→展示会後フォロー→商談化の4ステップで構成されます。

事前準備では、ターゲット設定(業種・企業規模・役職)、KPI設定(名刺獲得数、リード分類数、商談化率等)、ブース設計を行います。当日運営では、来場者との対話を通じてリード分類(ホット/ミドル/コールド)を行い、その場でMA/SFAに登録します。展示会後フォローでは、48時間以内にリードステータス別のアプローチを実施し、商談化につなげます。

各ステップで役割を明確化し、フォロー漏れを防ぐことが重要です。特に、当日の即時分類と48時間以内のフォローが商談化率を左右します。

MA/SFA連携の仕組み

MA(マーケティングオートメーション) とは、見込み客の獲得・育成・選別を自動化し、マーケティング活動を効率化するツールです。メール配信、スコアリング、レポート等の機能を提供します。SFA(Sales Force Automation) とは、営業活動を自動化・効率化するツールです。案件管理、顧客管理、活動記録等の機能を提供し、MAツールとの連携でマーケ→営業の一貫管理が可能になります。

国内のMA導入状況を見ると、調査対象約62.6万社中、MA導入企業は9,444社(1.5%)にとどまります。ただし、上場企業3,850社に限定すると562社(14.6%)となり、中堅・大企業ほど導入が進展しています(2025年調査、cross-com.jp)。MA/SFAツールの導入は、リード獲得を効率化する選択肢の一つですが、導入だけでは成果は出ません。実装設計が重要です。

リードスコアリングとは、見込み客の行動(サイト訪問、資料DL等)に点数を付け、購買意欲の高さを数値化する仕組みです。ホットリードの優先順位付けに活用されます。MA(リード獲得・育成・スコアリング)→SFA(商談管理・営業活動記録)の連携フローにより、マーケティング部門から営業部門へのスムーズなリード引き渡しが可能になります。

展示会リード獲得の事前準備|ターゲット設定・KPI・ブース設計

展示会の成果は、事前準備の質で大きく変わります。展示会準備期間は3-5ヶ月が49.23%、1-2ヶ月が36.99%となり、全体の86%以上が5ヶ月以内に準備を行っています。外部依頼で最多なのはブースデザイン・施工で45.66%です(マナミナ調査)。一般的には、3-6ヶ月前から準備を開始し、ターゲット設定、KPI設定、ブース設計、MA/SFA実装設計を順次進めることが推奨されます。

ターゲット設定とKPI設計

ターゲット設定では、誰に何を提供するかを明確化します。業種(SaaS・IT・HRTech等)、企業規模(従業員50-300名等)、役職(マーケティング責任者・IS責任者等)を具体的に設定することで、ブース設計やヒアリング内容を最適化できます。

KPI設計では、成果指標を設定します。名刺獲得数、リード分類数(ホット/ミドル/コールド)、商談化率、受注率などを設定し、展示会後の効果測定を可能にします。

(例)従業員50-300名のSaaS企業のマーケ責任者をターゲットとした場合

  • 名刺獲得数: 100件
  • ホットリード: 20件
  • 商談化率: 5%(5件) ※実際の成果は業種・単価・運用体制により大きく変動します

ブース設計と当日の役割分担

ブース設計では、集客・ヒアリング・分類の3機能を意識します。集客ではキャッチコピーやデモ展示で来場者の関心を引き、ヒアリングでは課題や予算感を把握、分類では即座にリードステータス(ホット/ミドル/コールド)を判定します。

役割分担では、受付担当・ヒアリング担当・分類担当を明確化し、フォロー漏れを防ぎます。特に、分類担当が即座にMA/SFAに登録することで、展示会後のフォローアップをスムーズに開始できます。

【チェックリスト】展示会リード獲得設計チェックリスト

  • ターゲット設定(業種・企業規模・役職)の明確化
  • KPI設定(名刺獲得数、リード分類数、商談化率)の完了
  • ブース設計(集客・ヒアリング・分類の3機能)の完了
  • 役割分担(受付・ヒアリング・分類担当)の明確化
  • MA/SFAツールの選定と契約
  • データフロー(リード登録→スコアリング→自動振り分け→SFA引き渡し)の設計
  • カスタムオブジェクト(リード属性・行動履歴・スコア)の設定
  • リード→商談の引き渡しルール(スコア閾値、営業通知)の設計
  • リードスコアリング項目(属性スコア・行動スコア)の設定
  • 営業・マーケ横断のKPIダッシュボード設計
  • 営業向けトレーニング・マニュアルの作成
  • ヒアリングシート(課題・予算・決裁権・導入時期)の作成
  • リード分類基準(ホット/ミドル/コールド)の明確化
  • 展示会当日のタイムスケジュール作成
  • 展示会後48時間以内のフォロー施策設計
  • ホットリード向けフォローメールテンプレート作成
  • ミドルリード向け育成シナリオ設計
  • コールドリード向けニュースレター設計
  • ブースデザイン・施工の外部委託先選定
  • キャッチコピー・デモ内容の決定
  • 来場者特典(ホワイトペーパー等)の準備
  • 名刺読み取りアプリの導入とテスト
  • MA/SFAへの即時登録フローのテスト
  • 展示会前リハーサルの実施
  • 受付スタッフへの教育
  • ヒアリング担当者へのロールプレイング実施
  • 分類担当者へのMA/SFA操作研修
  • 展示会当日の連絡体制(Slack等)の構築
  • 展示会後のレビュー会議日程の設定
  • 競合ブース調査の実施
  • 来場者リストの事前入手と分析
  • 既存顧客への事前案内メール送信
  • SNS・メルマガでの展示会告知
  • プレスリリースの配信(該当する場合)
  • 展示会後の成果レポートフォーマット作成
  • 商談化率の目標値設定
  • 予算管理表の作成
  • ROI計算方法の確認
  • 展示会後のフォローアップ担当者アサイン
  • 緊急連絡先リストの作成

MA/SFA連携の実装設計|データフロー・カスタムオブジェクト・引き渡しルール

MA/SFA連携の実装設計は、展示会リード獲得の成果を左右する最重要ポイントです。旭化成グループでは、MA/SFA統合により展示会リード自動振り分け・追跡、リードスコアリングモデル、共通KPIダッシュボードを実装し、商談数20%増加を達成しています(2025年、note.com)。ただし、この数値は企業公表値であり、第三者検証は限定的である点に注意が必要です。

山洋電気では、2024年10月にHubSpot MA/Sales Hubへ移行し、リード進捗/有望度をデータ標準化、MA→SFA自動同期により、新規案件創出金額5倍を達成しています(2024-2025年、impress.co.jp)。これらの事例から、MA/SFA連携の実装設計が商談化率向上の鍵であることがわかります。

データフローの設計

データフローは、リード登録→スコアリング→自動振り分け→SFA引き渡しの流れを明確化します。

  1. リード登録: 展示会当日に名刺情報をMA/SFAに即時登録(名刺読み取りアプリ活用)
  2. スコアリング: 属性スコア(企業規模・役職・業種)と行動スコア(資料DL・ウェビナー参加)を付与
  3. 自動振り分け: スコアに基づきホット/ミドル/コールドに自動分類
  4. SFA引き渡し: ホットリード(スコア70-80点超)を営業に自動通知

各ステップで必要な設定(スコアリング項目、振り分け条件等)を事前に決めておくことで、展示会後のフォローアップをスムーズに開始できます。

カスタムオブジェクトとリード引き渡しルールの設計

カスタムオブジェクトとは、MA/SFAシステムで自社独自のデータ項目(リード属性、行動履歴、スコア等)を管理するための設定です。標準オブジェクトにない項目を追加可能です。リード属性(企業規模・役職・業種等)と行動履歴(資料DL・ウェビナー参加等)を標準化することで、営業との共通認識を構築できます。

リード→商談の引き渡しルールとは、MAでスコアリングされたリードを、一定の条件(スコア閾値到達等)でSFAに自動移管し、営業に引き渡すための設定ルールです。例えば、スコア70-80点到達で営業に自動通知し、リード属性・行動履歴を添付することで、営業がスムーズに商談を開始できます。

営業向けトレーニング・マニュアルを作成し、リード引き渡しルールの理解を深めることも重要です。

展示会当日の運営と48時間以内のフォローアップ実践

展示会当日の運営体制と展示会後48時間以内のフォローアップが、商談化率を大きく左右します。当日の役割分担を明確化し、リードの即時分類でフォロー漏れを防ぐことが重要です。

当日の運営体制とリード分類

当日の運営体制では、受付担当・ヒアリング担当・分類担当の役割を明確化します。受付担当は来場者を迎え入れ、ヒアリング担当は課題や予算感を把握、分類担当は即座にリードステータス(ホット/ミドル/コールド)を判定し、MA/SFAに登録します。

リード分類の基準は以下の通りです。

  • ホット: すぐに商談化可能(予算確保済、決裁権あり、導入時期明確)
  • ミドル: 育成必要(課題あり、予算未確保、決裁権不明)
  • コールド: 長期フォロー(情報収集段階、予算なし、導入時期未定)

即時登録により、展示会後のフォローアップをスムーズに開始できます。

展示会後48時間以内のフォローアップ

展示会後48時間以内のフォローアップは、記憶が新しいうちにアプローチすることで、商談化率を向上させます。リードステータス別のフォロー施策を設計し、MA/SFAで自動化することが重要です。

【比較表】リードステータス別フォロー施策マトリクス

リードステータス フォロー施策 タイミング 担当者 MA/SFA自動化
ホットリード 電話架電 24時間以内 営業担当 営業に自動通知
ホットリード 個別提案メール送信 24時間以内 営業担当 テンプレート利用
ホットリード 商談日程調整 48時間以内 営業担当 カレンダー連携
ミドルリード お礼メール送信 24時間以内 マーケ担当 自動メール配信
ミドルリード ホワイトペーパー送付 24時間以内 マーケ担当 自動メール配信
ミドルリード ウェビナー案内 1週間以内 マーケ担当 自動メール配信
ミドルリード スコアリング更新 リアルタイム システム 行動トラッキング
コールドリード お礼メール送信 48時間以内 マーケ担当 自動メール配信
コールドリード ニュースレター配信 月次 マーケ担当 自動メール配信
コールドリード 定期的な情報提供 月次 マーケ担当 自動メール配信

MA/SFAで自動化できるフォロー施策(自動メール配信、スコアリング更新等)を活用することで、フォロー漏れを防ぎ、商談化率を向上できます。

まとめ|展示会リード獲得はMA/SFA実装設計で商談化率が向上する

展示会のリード獲得は、ブース設計や当日運営だけでなく、MA/SFA連携の実装設計(データフロー、リード→商談の引き渡しルール、営業・マーケ横断のKPI設計)を事前に行うことで、商談化率が向上します。

名刺獲得数だけに注力し、MA/SFA連携設計やリード引き渡しルールを後回しにすると、フォローが属人化・場当たり的になり、商談につながりません。展示会の企画段階からMA/SFA連携の実装設計を組み込むことが重要です。

要点整理

  • 事前準備(3-6ヶ月前): ターゲット設定、KPI設定、ブース設計、MA/SFA実装設計を順次進める
  • MA/SFA実装設計: データフロー、カスタムオブジェクト、リード引き渡しルールを明確化し、営業・マーケ横断の運用体制を構築する
  • 48時間フォロー: 展示会後48時間以内にリードステータス別のフォローアップを実施し、商談化率を向上させる

次のアクション

  • 展示会リード獲得設計チェックリストを活用し、事前準備を開始する
  • MA/SFA実装設計に着手し、データフロー・カスタムオブジェクト・引き渡しルールを設計する
  • 営業・マーケ横断のレビュー会議を設定し、運用体制を構築する

「記事は出してるのに商談につながらない」を解決する。
御社を理解して書くから、刺さる。この記事はMediaSprintで作成しました。

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よくある質問

Q1展示会でリード獲得する際のMA/SFA連携はどのように設計すればよいですか?

A1データフロー(リード登録→スコアリング→自動振り分け→SFA引き渡し)を明確化し、カスタムオブジェクトでリード属性・行動履歴を標準化、リード→商談の引き渡しルール(スコア閾値到達で営業通知)を設定することで、フォロー漏れを防ぎ商談化率を向上できます。旭化成グループでは、MA/SFA統合により展示会リード自動振り分け・追跡、リードスコアリングモデル、共通KPIダッシュボードを実装し、商談数20%増加を達成しています(2025年、note.com。ただし企業公表値で第三者検証は限定的)。

Q2展示会の準備期間はどれくらい必要ですか?

A2一般的には3-6ヶ月前から準備を開始します。展示会準備期間は3-5ヶ月が49.23%、1-2ヶ月が36.99%となり、全体の86%以上が5ヶ月以内に準備を行っています(マナミナ調査)。ターゲット設定、KPI設定、ブース設計、MA/SFA実装設計を順次進める必要があります。外部依頼で最多なのはブースデザイン・施工で45.66%です。

Q3展示会後のフォローアップはいつまでに行うべきですか?

A3展示会後48時間以内のフォローアップが推奨されます。記憶が新しいうちにアプローチすることで、商談化率が向上します。リードステータス別(ホット/ミドル/コールド)に施策を分けることが重要です。ホットリードには24時間以内に電話架電と個別提案メール、ミドルリードには24時間以内にお礼メールとホワイトペーパー送付、コールドリードには48時間以内にお礼メールと月次のニュースレター配信を行います。

Q4展示会でのリード獲得はどれくらい効果がありますか?

A4展示会はリード獲得施策として27.1%の企業が実施していますが、効果実感は17.2%と低く、約3割が「成果判断できない」と回答しています(2025年、n=107、FNN調査)。一方、展示会出展目的でリード獲得を挙げる企業は56.5%に達し、実施施策として52.3%が採用、49.1%が効果を評価しています(2025年、IT-COMM調査)。MA/SFA連携設計とフォロー体制の構築により、成果を最大化できます。

Q5MA/SFAツールを導入すれば展示会リード獲得の成果は自動で出ますか?

A5いいえ、ツール導入だけでは不十分です。調査対象約62.6万社中、MA導入企業は9,444社(1.5%)にとどまり、上場企業でも562社(14.6%)となっています(2025年調査、cross-com.jp)。データフロー、カスタムオブジェクト、リード引き渡しルールなどの実装設計を事前に行い、営業・マーケ横断の運用体制を構築することで、初めて成果につながります。山洋電気では、HubSpot MA/Sales Hubへ移行し、MA→SFA自動同期により、新規案件創出金額5倍を達成しています(2024-2025年、impress.co.jp)。

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B2Bデジタルプロダクト実践ガイド編集部

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