SlackとSalesforceの連携方法|メリット・設定手順・活用事例を徹底解説

著者: B2Bデジタルプロダクト実践ガイド編集部公開日: 2025/12/11

SlackとSalesforceを両方使っているけれど、うまく連携できていない...

B2B企業の多くがSlackとSalesforceを導入していますが、「情報がツール間で分断されている」「商談の進捗がリアルタイムで共有されない」といった課題を抱えているケースは少なくありません。2021年にSalesforceがSlackを買収して以降、両ツールの連携機能は大幅に強化されています。

この記事では、SlackとSalesforceの連携方法について、設定手順・メリット・活用事例を詳しく解説します。

この記事のポイント:

  • 2021年にSalesforceがSlackを約277億ドル(約2.9兆円)で買収
  • 連携により商談更新の通知、Slack上でのレコード検索・編集が可能に
  • 2025年6月から全Salesforce顧客がSlack無料プランを利用可能に
  • 新機能「Salesforce Channels」でCRMレコードがAI搭載会話に変換
  • 連携には「私のドメイン設定」などの事前準備が必要

SlackとSalesforceの連携が注目される背景

2021年7月、SalesforceはSlackの買収を完了しました。買収金額は約277億ドル(約2.9兆円)で、SaaS業界史上最大規模の買収となりました。日本では2021年12月にSlack Japan株式会社との合併が完了しています。

買収の狙い:

  • Customer 360の開発強化(顧客情報の統合管理)
  • Microsoftに対抗(Teams対策)
  • Slack Connectの獲得(企業間コミュニケーション)

日本企業の導入状況: 日本でも多くの大手企業がSlackを導入しています。

  • DeNA: 2017年10月から利用開始、3,300ユーザー、150ワークスペース
  • Yahoo Japan: 2018年4月に導入、約12,000ユーザーライセンス
  • DMM: 日本で初めてSlack Enterprise Gridを導入

SlackとSalesforce連携の基礎知識

(1) SalesforceによるSlack買収の経緯

買収の詳細:

  • 買収完了: 2021年7月
  • 買収金額: 約277億ドル(約2.9兆円)
  • 買収条件: Slack株1株につき26.79ドルの現金と0.0776株のSalesforce普通株式
  • 日本での合併完了: 2021年12月

買収後、SlackはすべてのSalesforce Cloudに深く統合され、「Slack-first Customer 360」として提供されています。

(2) Customer 360とSlackの統合

Customer 360は、Salesforceのクロスクラウドテクノロジーイニシアティブです。

Customer 360の特徴:

  • B2Cマーケティング、コマース、サービス製品を連携して動作
  • 顧客レコードを中央ハブ内部にある固有の顧客IDにマッピング
  • 関係部門が連携して顧客ニーズに対応可能

SlackとCustomer 360を活用することで、顧客情報を部門横断で共有し、迅速な意思決定が可能になります。

連携のメリットと活用シーン

(1) 業務自動化と情報共有の効率化

SlackとSalesforceの連携により、以下のメリットが得られます。

主なメリット:

  • 業務自動化の実現(通知・タスク割り当ての自動化)
  • 部門を超えた意思決定の精度とスピード向上
  • 顧客情報と活動データの一元化
  • 連携ミスの防止
  • サポート業務の問題解決時間の短縮

(2) 営業現場での活用パターン

パターン1: 商談更新の通知

  • Salesforceのレコード更新時に、Slackの任意のチャンネルに通知
  • リアルタイムでの情報共有が可能
  • チーム全体で商談の進捗を把握

パターン2: Slack上でのレコード検索・共有

  • 6つの標準オブジェクト(取引先・ケース・取引先責任者・リード・商談・タスク)を検索可能
  • 検索結果をSlackチャンネルで共有
  • 外出先からスマホでSalesforceレコードを確認・編集

パターン3: 承認フローの効率化

  • Slack上で承認依頼を受信
  • その場で承認・却下が可能
  • 承認プロセスの迅速化

(3) 2025年の新機能(Salesforce Channels)

2025年6月に「Salesforce Channels」が導入されました。

Salesforce Channelsの特徴:

  • CRMレコードをリアルタイムでAI搭載の会話に変換
  • Salesforce UI内に直接埋め込み
  • 両プラットフォーム間でシームレスに連携

さらに2025年10月のDreamforceでは、Slackのネイティブ AIとエージェントアプリが発表されました。

発表された新機能:

  • 完全に再構築されたSlackbot
  • Channel Expertエージェント
  • Agentforce(SalesforceのAI機能)との統合

Slackは「企業向けエージェントOS(Agentic OS)」として位置づけられ、CRM、HR、IT、Tableauからのデータを接続する統一会話インターフェースとして機能するようになっています。

連携設定の手順

(1) 事前準備(私のドメイン設定)

連携を開始する前に、Salesforce側で「私のドメイン設定」を行う必要があります。

事前準備のチェックリスト:

  • Salesforceの「私のドメイン」が設定されているか確認
  • システム管理者権限を持つアカウントを用意
  • 連携するSlackワークスペースを決定

(2) SlackとSalesforce両方でのアプリ設定

Step 1: Slack側でのアプリ追加

  • Slackのアプリディレクトリから「Salesforce」アプリを検索
  • ワークスペースにインストール
  • 必要な権限を付与

Step 2: Salesforce側でのアプリインストール

  • Salesforce AppExchangeから「Slack」アプリをインストール
  • 組織へのインストールを承認
  • ユーザー権限を設定

Step 3: アカウント接続

  • Slack上でSalesforceアカウントと接続
  • 認証を完了
  • 接続テストを実施

(3) 主な連携機能(通知・レコード検索・編集)

レコード通知の設定:

  • Salesforceのワークフローまたはプロセスビルダーで通知を設定
  • 通知先のSlackチャンネルを指定
  • トリガー条件(レコード作成、更新等)を設定

レコード検索・編集:

  • Slackのメッセージ入力欄で「/salesforce search」コマンドを使用
  • 検索結果からレコードを選択
  • プレビュー表示から直接編集が可能

導入時の注意点とよくある課題

(1) 設定時の技術的要件

必要な技術的知識:

  • Salesforceの標準およびカスタムオブジェクトの構成
  • ユーザー権限の設定
  • ワークフロー・プロセスビルダーの設定

よくある課題と対策:

  • 課題1: 私のドメイン設定の不備 → 事前に設定を確認
  • 課題2: 権限不足でインストールできない → システム管理者に依頼
  • 課題3: 通知が多すぎる → トリガー条件を適切に設定

(2) 2025年の価格改定

2025年6月にSlackの価格・パッケージが更新されました。

主な変更点:

  • 全Salesforce顧客がSlack無料プランを利用可能に
  • Slack無料プランでSalesforce統合機能にアクセス可能
  • Business+プラン: 月額12.50ドル → 月額15ドルに値上げ
  • 新たにEnterprise+プランを導入

既存のSlack利用企業は、価格改定の影響を確認することが推奨されます。

まとめ:連携を成功させるポイント

SlackとSalesforceの連携は、業務効率化と情報共有の強化に大きな効果をもたらします。特に2025年の新機能(Salesforce Channels、AI機能)により、両ツールの統合は一層深まっています。

連携を成功させるためのポイント:

  • 事前準備(私のドメイン設定)を確実に実施
  • システム管理者による初期設定を行う
  • 通知の頻度やトリガー条件を適切に設定
  • まずは基本機能から始め、段階的に活用を拡大
  • 2025年の価格改定・新機能を確認

導入を検討する際の次のアクション:

  • 自社のSlack・Salesforce利用状況を整理する
  • システム管理者と連携設定の計画を立てる
  • 無料プランで連携機能を試用する
  • 営業チームの活用シーンを具体化する
  • 公式ドキュメントで最新の設定手順を確認する

※この記事は2025年時点の情報です。料金・機能は変更される可能性があるため、最新情報は各社公式サイトをご確認ください。

よくある質問:

Q: SlackとSalesforceの連携設定は難しいか? A: 基本設定は管理画面から行えますが、「私のドメイン設定」などの事前準備が必要です。システム管理者による初期設定が推奨されます。技術的知識がない場合は、パートナー企業への支援依頼も検討してください。

Q: 連携に追加費用はかかるか? A: 2025年6月から全Salesforce顧客がSlack無料プランを利用可能になりました。無料プランでもSalesforce統合機能にアクセスできます。有料プランはBusiness+が月額15ドル、Enterprise+プランも用意されています。

Q: どのSalesforceオブジェクトが連携できるか? A: 取引先・ケース・取引先責任者・リード・商談・タスクの6つの標準オブジェクトが検索・共有可能です。カスタムオブジェクトについては、設定によって対応可能な場合があります。

Q: Salesforce Channelsとは何か? A: 2025年6月に導入された新機能で、CRMレコードをリアルタイムでAI搭載の会話に変換します。Salesforce UI内に直接埋め込まれ、両プラットフォーム間でシームレスに連携できます。

よくある質問

Q1SlackとSalesforceの連携設定は難しいか?

A1基本設定は管理画面から行えますが、「私のドメイン設定」などの事前準備が必要です。システム管理者による初期設定が推奨されます。技術的知識がない場合は、パートナー企業への支援依頼も検討してください。

Q2連携に追加費用はかかるか?

A22025年6月から全Salesforce顧客がSlack無料プランを利用可能になりました。無料プランでもSalesforce統合機能にアクセスできます。有料プランはBusiness+が月額15ドル、Enterprise+プランも用意されています。

Q3どのSalesforceオブジェクトが連携できるか?

A3取引先・ケース・取引先責任者・リード・商談・タスクの6つの標準オブジェクトが検索・共有可能です。カスタムオブジェクトについては、設定によって対応可能な場合があります。

Q4Salesforce Channelsとは何か?

A42025年6月に導入された新機能で、CRMレコードをリアルタイムでAI搭載の会話に変換します。Salesforce UI内に直接埋め込まれ、両プラットフォーム間でシームレスに連携できます。

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