Salesforceの導入を検討しているけれど、本当に自社に合うのか分からない…
CRM/SFAツールの導入を検討するB2B企業にとって、Salesforceは候補として挙がることが多い製品です。しかし「世界シェアNo.1だから」という理由だけで選んでも、自社に合わなければ期待した効果は得られません。
「実際の導入企業はどう評価しているのか」「料金に見合う価値はあるのか」「他のCRMと比べてどうなのか」といった疑問を持つ担当者は少なくないでしょう。
この記事では、Salesforceの導入企業からの評価(良い点・悪い点)を公平に紹介し、他社CRMとの比較、向いている企業・向いていない企業の判断基準を解説します。
この記事のポイント:
- Salesforceは世界・日本でCRM市場シェアNo.1、10万社以上が導入
- 高評価ポイント:カスタマイズ性の高さ、機能の豊富さ、セキュリティの信頼性
- 低評価ポイント:料金の高さ(月額19,800円/ユーザー〜)、導入・運用の複雑さ
- 大企業・DX投資余力がある企業に向いている一方、中小企業には負担が大きい場合も
- HubSpot CRM、Zoho CRMなど他社ツールとの比較検討が重要
Salesforce評価の前に知っておくべきこと
Salesforceの評価を正しく理解するためには、CRM/SFAツールの選定における基本的な考え方を押さえておくことが重要です。
CRM選定で重要な3つの視点:
- 自社の課題と要件 - 何を解決したいのか、どの機能が必要なのか
- 予算と投資対効果 - 初期費用・月額費用・運用コストを含めたTCO(総所有コスト)
- 導入・運用の難易度 - 社内リソースで対応可能か、外部支援が必要か
「世界シェアNo.1」「導入実績が豊富」といった評判だけで選ぶと、機能過多で使いこなせない、コストが予算を大幅に超えるといった失敗につながるリスクがあります。自社の状況に照らし合わせて評価することが重要です。
Salesforceの基本情報(概要・市場シェア・特徴)
Salesforceの特徴と市場での位置づけを整理します。
(1) 世界・日本でシェアNo.1のCRMプラットフォーム
Salesforceは、世界で最も普及しているクラウド型CRM(顧客関係管理)プラットフォームです。
主な実績:
- 世界15万社以上が導入(2024年時点)
- 世界・日本ともにCRM市場シェアNo.1
- IDCの調査によると、Salesforceエコシステムは2026年までに全世界で930万人の新規雇用を創出すると予測
(2) 主力製品Sales Cloudの特徴
Salesforceの主力製品「Sales Cloud」は、営業活動全般を支援するCRM/SFAツールです。
主な機能:
- 顧客情報の一元管理
- 商談・案件管理
- 営業パイプラインの可視化
- レポート・ダッシュボード
- モバイル対応
(3) カスタマイズ性とエコシステム
Salesforceの特徴として、以下の点が挙げられます。
カスタマイズ性:
- 業務プロセスに合わせた柔軟なカスタマイズが可能
- ワークフローの自動化、独自オブジェクトの作成
- ただし、高度なカスタマイズには専門知識が必要
エコシステム:
- AppExchange(アプリマーケットプレイス)で拡張機能を追加可能
- 多数のパートナー企業による導入支援
- 製品ごとの認定資格制度あり
導入企業からの評価(良い点・悪い点)
実際の導入企業からの評価を、レビューサイトや導入事例をもとに紹介します。
(1) 高評価のポイント(機能・カスタマイズ性・セキュリティ)
ITreviewには449件以上のユーザーレビューが投稿されており、以下のような点が高く評価されています。
機能の豊富さ:
- 営業活動に必要な機能が網羅されている
- 商談管理、予実管理、レポート機能が充実
- 「営業日報の入力時間が30分から5分に短縮された」という事例も
カスタマイズ性:
- 自社の業務フローに合わせた柔軟な設定が可能
- 独自の項目やワークフローを追加できる
- 他システムとの連携が容易
セキュリティ:
- クラウドサービスとしてのセキュリティ対策が充実
- 大企業・金融機関でも採用される信頼性
- アクセス権限の細かな設定が可能
(2) 低評価のポイント(料金・導入難易度・複雑さ)
一方で、以下のような点が低評価として挙げられています。
料金の高さ:
- 一番人気のプランで1ユーザーあたり月額19,800円(税抜)
- 競合CRMと比較して高価格帯
- ユーザー数が増えるとコストが膨らみやすい
導入・運用の複雑さ:
- 機能が多すぎて使いこなせないことがある
- 初期設定に時間と専門知識が必要
- 認定資格があるほど専門性が求められる
中小企業への負担:
- ランニングコストが中小企業には重い
- 機能過多で、シンプルな要件には適さない場合も
(3) ITreviewなどのレビューサイトの評価
ITreviewでは、Salesforce Sales Cloudについて以下のような評価傾向が見られます(2024年時点)。
高評価が多い点:
- カスタマイズの柔軟性
- 営業活動の可視化
- データ分析・レポート機能
改善を求める声が多い点:
- 価格設定
- 学習コスト
- 初期設定の複雑さ
※評価は投稿時点のものです。最新のレビューは各サイトでご確認ください。
他社CRM/SFAとの比較(HubSpot・Zoho CRM等)
Salesforceと他社CRM/SFAツールを比較します。
(1) 機能比較(基本機能・拡張性)
| ツール | 基本機能 | カスタマイズ性 | 拡張性 |
|---|---|---|---|
| Salesforce | 非常に充実 | 非常に高い | AppExchangeで拡張可能 |
| HubSpot CRM | 充実 | 中程度 | マーケティング連携に強い |
| Zoho CRM | 充実 | 高い | 低コストで多機能 |
(2) 料金比較(初期費用・月額費用)
| ツール | 初期費用 | 月額費用(目安) | 無料プラン |
|---|---|---|---|
| Salesforce | 別途 | 19,800円/ユーザー〜 | なし(Starter Suite 40%オフ〜2025年7月) |
| HubSpot CRM | 無料〜 | 無料〜数万円/月 | あり(基本機能) |
| Zoho CRM | 無料〜 | 1,680円/ユーザー〜 | あり(3ユーザーまで) |
※2024年時点の情報です。最新の料金は各社公式サイトをご確認ください。
(3) 導入難易度とサポート体制
Salesforce:
- 導入難易度:高め(専門知識が必要な場合あり)
- サポート:認定パートナーによる支援、日本語サポートあり
- 向いている企業:大企業、複雑な業務プロセス
HubSpot CRM:
- 導入難易度:中程度(直感的なUI)
- サポート:日本語サポートあり、無料のアカデミーコンテンツ
- 向いている企業:中小企業、マーケティング連携重視
Zoho CRM:
- 導入難易度:低〜中程度
- サポート:日本語サポートあり
- 向いている企業:中小企業、コスト重視
Salesforceが向いている企業・向いていない企業
自社にSalesforceが合うかどうかの判断基準を整理します。
(1) 向いている企業(大企業・DX投資余力・複雑な業務プロセス)
以下のような企業には、Salesforceが適している可能性があります。
向いている企業の特徴:
- 従業員数が多く、営業組織が大規模
- DXへの投資予算に余裕がある
- 複雑な営業プロセス・承認フローがある
- 高度なカスタマイズや他システム連携が必要
- 長期的な運用を見据えている
(2) 向いていない企業(中小企業・シンプルな要件・予算制約)
以下のような企業は、他のCRMも比較検討することを推奨します。
向いていない可能性がある企業の特徴:
- 少人数の営業チーム(10名以下)
- CRMへの月額予算が限られている
- シンプルな顧客管理・商談管理で十分
- 社内に技術者がおらず、外部支援も難しい
- まずは試しにCRMを導入してみたい
(3) 導入前に確認すべきポイント
Salesforceの導入を検討する際は、以下の点を事前に確認することをおすすめします。
確認ポイント:
- 自社の課題と必要な機能は何か
- 予算(初期費用・月額費用・運用コスト)は適切か
- 社内で運用できるか、外部支援が必要か
- トライアルで実際の使い勝手を検証したか
- 競合CRMとの比較検討は十分か
まとめ:自社に合ったCRM選定のポイント
Salesforceは世界シェアNo.1のCRMプラットフォームであり、カスタマイズ性の高さ、機能の豊富さ、セキュリティ面で高い評価を受けています。一方で、料金の高さや導入・運用の複雑さについては課題として指摘されることもあります。
CRM選定の判断基準:
- 大企業・DX投資余力がある企業 → Salesforceは有力な選択肢
- 中小企業・予算制約がある企業 → HubSpot CRM、Zoho CRMなども比較検討
- シンプルな要件の企業 → 機能過多にならないツールを選定
次のアクション:
- 自社の課題と必要な機能を整理する
- 予算(TCO:総所有コスト)を算出する
- 複数のCRMツールの資料を取り寄せる
- 可能であればトライアルで実際に試す
- 必要に応じて導入パートナーに相談する
CRM選定は「世界シェアNo.1だから」という理由ではなく、自社の課題・要件・予算に合った製品を選ぶことが成功の鍵です。複数のツールを比較検討し、最適な選択をしてください。
