Pardotとは?機能・料金・Salesforceとの連携を簡単に解説

著者: B2Bデジタルプロダクト実践ガイド編集部公開日: 2025/12/25

BtoB企業のPardot導入が本当に正解なのか?

「MAツールを導入したいけれど、どれを選べばいいか分からない...」「Pardotって名前を聞くけど、実際どんなツールなのか?」と悩んでいるBtoBマーケティング担当者は多いのではないでしょうか。

Pardot(パードット)は、SalesforceがBtoB向けに提供するマーケティングオートメーション(MA)ツールです。2022年4月に「Account Engagement」へ名称変更されましたが、現在も「Pardot」という名称で呼ばれることが多いです。

この記事では、Pardotの基本概念・主要機能・料金プラン・Salesforce連携のメリット・導入時の注意点を、初心者でも理解できるよう簡潔に解説します。

この記事のポイント:

  • PardotはBtoB向けのMAツールで、リード獲得・育成・選別の3機能を自動化する
  • 最安プランで月額15万円〜(別途Salesforceライセンス費用が必要)
  • Salesforceとのシームレスな連携がPardotの最大の強み
  • 導入には専門知識が必要な場合があり、運用支援の利用も検討すべき
  • 2024年にAIアシスタント機能が追加され、コンテンツ作成が効率化された

1. Pardotとは?BtoB向けMAツールの基本

(1) Pardot(Account Engagement)の基本定義

Pardot(パードット)は、Salesforceが提供するBtoB向けのマーケティングオートメーション(MA)ツールです。リード(見込み客)の獲得・育成・選別を自動化し、営業活動の効率化を支援します。

MAツールとは、マーケティング活動を自動化するソフトウェアのことです。メール配信・フォーム作成・ランディングページ作成・リードスコアリング(見込み客の興味度を数値化)などの機能を統合し、マーケティング担当者の業務を効率化します。

(2) MAツールとしての位置づけ

PardotはBtoB向けに特化したMAツールで、以下の特徴があります:

  • SalesforceのCRMとシームレスに連携:マーケティングと営業のデータを一元管理
  • ドラッグ&ドロップでフォーム・LP作成:HTML/CSSの知識がなくても作成可能
  • スコアリング・グレーディング機能:見込み客の優先順位付けを自動化
  • クローズドループレポート:キャンペーン単位でROI(投資対効果)を測定

(3) 2022年の名称変更について

2022年4月に「Marketing Cloud Account Engagement」へ名称変更されました。ただし、機能は変わらず、現在も「Pardot」という名称で呼ばれることが多いです。公式サイトでは両方の名称が併記されています。

※この記事では、一般的に使われる「Pardot」という名称で解説します。

2. Pardotの主要機能(獲得・育成・選別)

Pardotは「獲得」「育成」「選別」の3つの機能でリード管理を自動化します。

(1) リード獲得機能(フォーム・LP作成)

フォーム作成:

  • ドラッグ&ドロップで作成可能(HTML/CSS不要)
  • 問い合わせフォーム・資料請求フォーム・セミナー申込フォームなどに対応
  • フォーム送信後の自動メール配信も設定可能

ランディングページ作成:

  • テンプレートを使って短時間で作成
  • A/Bテストでページの効果を検証可能

(2) リード育成機能(スコアリング・グレーディング)

スコアリング機能:

  • Webサイト訪問・メール開封・資料ダウンロードなどのアクションに点数を付与
  • 見込み客の興味度を数値化し、ホットリード(商談化の可能性が高い)を自動抽出

グレーディング機能:

  • 企業規模・業種・役職などの属性情報に基づき、ターゲット適合度を評価
  • スコアリング(興味度)とグレーディング(適合度)の組み合わせで、優先順位を判断

ナーチャリング(リード育成):

  • メールを段階的に自動配信し、見込み客を育成
  • Engagement Studio(自動化ツール)でシナリオを設定

(3) リード選別機能(営業連携・自動化)

営業への自動通知:

  • スコア・グレードが一定基準を超えたリードを自動で営業担当者に通知
  • Salesforceと連携し、CRM上でリード情報を共有

自動化ルール:

  • 条件を満たしたリードに対して自動でアクション(メール配信・営業通知・タグ付け等)

(4) 2024年の最新アップデート(AI機能等)

2024年Spring'24リリース:

  • AIアシスタント機能が追加され、フォーム・ランディングページ・メール本文を自動生成可能に
  • 作業時間の大幅な短縮が期待できます

2024年Summer'24リリース:

  • Engagement Studioでオペレーショナルメール(重要な通知メール)を送信可能に

2024年Winter'25リリース:

  • Data Cloudとの連携が強化され、重複レコード処理ツールが追加
  • Gmail・Yahooのスパムフィルタリング変更に対応し、DKIMレコードの検証が必須化

※最新のアップデート情報は公式サイトで確認してください。

3. 料金プラン:導入コストと費用対効果

(1) 各プランの料金体系

Pardotの料金プランは以下の通りです(2025年1月時点):

Growth(成長プラン):

  • 月額15万円〜(年間契約)
  • 基本機能(リード管理・メール配信・フォーム作成等)

Plus(プラスプラン):

  • 月額25万円〜(年間契約)
  • Growth機能に加え、A/Bテスト・高度な自動化機能

Advanced(アドバンスプラン):

  • 月額40万円〜(年間契約)
  • Plus機能に加え、AIアシスタント・Data Cloud連携

Premium(プレミアムプラン):

  • 月額50万円〜(年間契約)
  • Advanced機能に加え、専任サポート・カスタマイズ対応

※料金は変更される可能性があるため、公式サイトで最新情報を確認してください。

(2) Salesforceライセンス費用との関係

Pardot単体では動作しません。別途Salesforceのライセンス費用が必要です:

  • Salesforce Essentials(小規模企業向け):月額3,000円/ユーザー
  • Salesforce Professional(中堅企業向け):月額9,600円/ユーザー
  • Salesforce Enterprise(大企業向け):月額19,800円/ユーザー

例:Pardot Growth + Salesforce Professional(5ユーザー)= 月額15万円 + 4.8万円 = 月額19.8万円〜

(3) ROI測定の考え方

Pardotの投資対効果(ROI)は、以下の指標で測定します:

測定指標:

  • リード獲得数(月間)
  • 商談化率(リードから商談への転換率)
  • 受注率(商談から受注への転換率)
  • 受注金額(月間・年間)

ROI算出例:

  • 月額20万円(年間240万円)の投資
  • 年間120件のリード獲得、商談化率20%、受注率50%、平均受注額200万円
  • 受注件数:120件 × 20% × 50% = 12件
  • 受注金額:12件 × 200万円 = 2,400万円
  • ROI:(2,400万円 - 240万円)/ 240万円 = 900%(9倍)

※実際のROIは業種・商材・営業体制により大きく変動します。6ヶ月〜1年で評価するのが一般的です。

4. SalesforceとのCRM連携のメリット

Pardotの最大の強みは、SalesforceのCRMとシームレスに連携できることです。

(1) マーケティングと営業の連携強化

データの一元管理:

  • PardotのリードデータがSalesforce上で自動同期
  • 営業担当者はCRM上でリードの行動履歴(Webサイト訪問・メール開封等)を確認可能

営業活動の効率化:

  • スコア・グレードが高いリードを優先的にフォロー
  • ホットリード(商談化の可能性が高い)を見逃さない

(2) クローズドループレポートによる効果測定

クローズドループレポート:

  • マーケティング施策(キャンペーン)ごとにROIを測定
  • 「どのキャンペーンがどれだけの売上を生んだか」を可視化

データドリブンな改善:

  • 効果の高い施策に予算を集中
  • 効果の低い施策は改善または停止

(3) Data Cloudとの連携(2024年強化)

Data Cloud連携:

  • Salesforceの統合データプラットフォーム「Data Cloud」と連携
  • 複数システムのデータを統合し、顧客の360度ビューを実現

2024年Winter'25リリース:

  • 重複レコード処理ツールが追加され、データ品質が向上
  • より精度の高いマーケティング施策が可能に

5. Pardot導入時の注意点とリスク

(1) 導入コストと運用リソース

高価格帯:

  • 最安プランでも月額15万円〜(別途Salesforceライセンス費用)
  • 中小企業には負担が大きい場合がある

運用リソースの確保:

  • 専任のマーケティング担当者が必要
  • 営業との連携体制を構築する必要がある

(2) 初期設定の複雑性と専門知識の必要性

初期設定が複雑:

  • スコアリングルール・グレーディング基準の設定に専門知識が必要
  • Salesforceとの連携設定も複雑な場合がある

運用支援サービスの利用:

  • 初期設定・運用立ち上げ支援サービスを提供するパートナー企業が多数
  • 導入コストに加えて、運用支援費用も考慮すべき

(3) 明確な目標設定の重要性

目標設定がないと効果が出ない:

  • 「何のためにPardotを導入するのか」を明確にする
  • リード獲得数・商談化率・受注率などの具体的なKPIを設定

機能を使いこなせない恐れ:

  • 高機能だが、使いこなせないと投資対効果が低下
  • 段階的に機能を導入し、PDCAサイクルを回すのが推奨される

6. まとめ:Pardot導入を検討すべき企業

Pardotは、BtoB向けマーケティングの効率化と営業連携の強化に有効なMAツールです。ただし、導入コストや運用リソースを考慮し、自社に合ったツールかを慎重に判断する必要があります。

Pardot導入が向いている企業:

  • Salesforceを既に導入している(またはこれから導入予定)
  • BtoBビジネスで月間リード獲得数が50件以上
  • マーケティングと営業の連携を強化したい
  • 専任のマーケティング担当者を確保できる

Pardot導入が向いていない企業:

  • Salesforceを導入していない(他のCRMを使っている)
  • 月間リード獲得数が少ない(50件未満)
  • 予算が限られている(月額20万円以上の投資が難しい)

次のアクション:

  • Salesforce公式サイトでPardotの最新情報を確認する
  • 無料デモ・トライアルで実際に操作性を試す
  • 導入実績のあるパートナー企業に相談する
  • 明確なKPI(リード獲得数・商談化率・ROI等)を設定する

自社の課題・予算・体制を整理し、Pardot導入が本当に最適な選択肢かを検討しましょう。

よくある質問

Q1PardotとSalesforceはどう違うのか?

A1SalesforceはCRM(顧客管理)ツールで、営業活動全般を支援します。一方、PardotはBtoB向けMAツール(マーケティング自動化)で、リード獲得・育成・選別に特化しています。両者を連携させることで、マーケティングから営業までシームレスに管理できます。

Q2Pardotの導入コストはどのくらい?

A2最安プランで月額15万円〜(年間契約)です。別途Salesforceライセンス費用(月額3,000円〜/ユーザー)が必要です。初期設定や運用支援の費用も考慮すべきです。公式サイトで最新の料金を確認してください。

Q3Salesforce未導入でもPardotは使える?

A3技術的には可能ですが、Salesforceとの連携がPardotの最大の強みのため、単体利用は推奨されません。Salesforce未導入の場合、HubSpot・Marketo・SATORIなど他のMAツールを検討した方が良い場合があります。

Q4Account Engagementへの名称変更で何が変わった?

A42022年4月に「Marketing Cloud Account Engagement」へ改称されましたが、機能は変わりません。現在も「Pardot」という名称で呼ばれることが多く、公式サイトでは両方の名称が併記されています。

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B2Bデジタルプロダクト実践ガイド編集部

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