Salesforce API連携ガイド|種類・選定基準・運用設計を解説

著者: B2Bデジタルプロダクト実践ガイド編集部公開日: 2026/1/1610分で読めます

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Salesforce API連携の目的と企業が直面する課題

自社に適したAPIを選定し、MA/SFAツールとの連携設計・運用体制を構築するために必要なのは、Salesforce APIは12種類あるが、BtoB企業のMA/SFA連携では用途に応じた適切なAPI選定と、連携後の運用設計を事前に整備することで、データ連携の価値を最大化できるという認識です。

この記事で分かること

  • Salesforce APIの種類と各APIの特徴・用途
  • MA/SFAツール連携で適切なAPIを選定するための判断基準
  • API連携後の運用設計で失敗しないためのチェックリスト
  • 接続アプリケーションとOAuth認証の設定概要

国内CRM市場は2023年に2,497億8,600万円(前年比+13.4%)に達し、2023-2028年CAGR 9.6%で2028年には3,950億円へ成長予測されています(IDC調査)。この市場拡大に伴い、Salesforceと他システムとのAPI連携ニーズも高まっています。

一方で、Salesforceユーザーの33%のみがAI施策のROIを達成しており、経営層の69%がプラットフォーム間相互運用性の不足を課題として指摘しています(IBM IBV調査、2025年)。このデータはAI施策全般の数値であり、API連携単独の効果ではありませんが、連携設計の重要性を示唆しています。

Salesforce APIの種類と特徴

Salesforceには12種類のAPIが存在し、代表的なものにREST API、SOAP API、Bulk APIなどがあります。用途に応じて適切なAPIを選定することが、連携の成功に不可欠です。

グローバルAPI市場は2025年に101億米ドル、2035年には875億5,000万米ドルへ拡大予測されており(CAGR 24.1%)、API連携の重要性は今後さらに高まると考えられます。ただし、これはグローバル平均であり、日本市場への直接適用は慎重に判断する必要があります。

REST API:リアルタイム連携に最適

REST APIとは、HTTPプロトコルを使用したWebサービスAPIで、Salesforceデータへのリアルタイムアクセスに使用される軽量なAPIです。

REST APIは、MAツールとのリアルタイム連携に適しています。例えば、Webサイトでのフォーム送信をトリガーにSalesforceへリードを即時作成する、といったユースケースで活用されます。JSONフォーマットでデータをやり取りするため、開発者にとって扱いやすいという特徴があります。

SOAP API:複雑なデータ構造・厳密なセキュリティ向け

SOAP APIとは、XMLベースのプロトコルを使用するAPIです。複雑なデータ構造や厳密なセキュリティが必要な場合に使用されます。

SOAP APIは、REST APIに比べてより厳格な型定義とエラーハンドリングが可能です。金融系システムや基幹システムとの連携など、トランザクションの整合性が重要な場合に選択されるケースが多いです。

Bulk API:大量データ一括処理に特化

Bulk APIとは、大量データの一括処理に特化したAPIです。数万〜数百万件のデータ同期に使用されます。

Bulk APIは、日次バッチ処理やデータ移行など、大量のレコードを効率的に処理したい場合に適しています。API呼び出し回数の制限を回避しながら、大容量データを扱えるという利点があります。

用途別API選定の判断基準

適切なAPIを選定するには、連携の目的・データ量・リアルタイム性の要件を明確にすることが重要です。REST APIが万能ではなく、用途(リアルタイム/バッチ/大容量)に応じたAPI選定が必要です。

【比較表】Salesforce API種類別・用途別選定ガイド

API種類 主な用途 データ量の目安 リアルタイム性 適したユースケース
REST API CRUD操作・リアルタイム連携 少量〜中量 高い MAツール連携、Webフォーム連携
SOAP API 複雑なトランザクション 少量〜中量 高い 基幹システム連携、金融系連携
Bulk API 大量データ一括処理 大量(数万〜数百万件) 低い(バッチ) データ移行、日次同期
Streaming API リアルタイム通知 イベントベース 非常に高い ダッシュボード更新、アラート
Metadata API 設定情報の取得・変更 設定情報 低い 環境移行、設定バックアップ
Composite API 複数操作の一括実行 中量 高い 複数オブジェクト同時更新

MA/SFAツール連携でよく使われるAPI

BtoB企業のMA/SFA連携では、REST APIが最も多く使用されています。リアルタイムでリード情報を同期したり、キャンペーン反応を記録したりするユースケースに適しているためです。

Salesforce AI-API連携で顧客インサイト57%向上、パイプライン2倍化がリーダー企業の平均成果として報告されています(IBM IBV調査、2025年)。ただし、この数値はSalesforce公式発表に基づくものであり、企業寄りのバイアス可能性がある点に留意が必要です。

MuleSoft Anypointは、SalesforceグループのAPI統合プラットフォームです。異なるシステム間のAPI連携を管理・運用する基盤として活用されており、複数システムとの連携を一元管理したい場合に検討されます。

接続アプリケーションとOAuth認証の設定

API連携を実現するには、Salesforce側で接続アプリケーションを作成し、OAuth認証を設定する必要があります。この設定が連携のセキュリティ基盤となります。

接続アプリケーションの作成手順

接続アプリケーションは、外部システムがSalesforceにアクセスするための認証情報を管理する仕組みです。Salesforceの「設定」から「アプリケーションマネージャ」にアクセスして作成します。

詳細な設定手順については、Salesforce公式ドキュメント「接続アプリケーションの作成」を参照することを推奨します。設定時には、必要最小限の権限スコープを設定することが、セキュリティの観点から重要です。

OAuth認証フローの選択

OAuth認証フローは、連携するシステムの特性に応じて選択します。主な認証フローには以下があります。

  • Web Server Flow: サーバーサイドアプリケーション向け。最も一般的に使用される
  • JWT Bearer Flow: サーバー間連携向け。ユーザー介入なしの自動連携に適する
  • Device Flow: デバイスアプリケーション向け。入力が制限された環境で使用

連携するシステムの要件に応じて、適切なフローを選択してください。

API連携後の運用設計と定着のポイント

よくある失敗パターンとして、APIの種類を調べただけで連携を始め、運用設計やエラーハンドリングを後回しにするケースがあります。この進め方では、連携が不安定になり活用が進まない状態に陥りやすいです。

Salesforceユーザーの33%のみがAI施策のROIを達成しており、経営層の69%がプラットフォーム間相互運用性の不足を課題として指摘しています(IBM IBV調査、2025年)。この課題を克服するには、API選定だけでなく、連携後の運用設計を事前に整備することが不可欠です。

Agentforceは、SalesforceのAIエージェント統合プラットフォームです。API連携でカスタマーサポートやマーケティング自動化を実現する基盤として注目されています。Salesforce自社での導入では、年間サポートコスト削減1億ドル、商談創出6,000万ドルを達成したと報告されています(2025年)。ただし、これはSalesforce自社事例であり、一般企業への適用は異なる結果になる可能性があります。

【チェックリスト】Salesforce API連携 運用設計チェックリスト

  • 連携目的と期待する成果を明文化している
  • 用途に応じた適切なAPIを選定している
  • 接続アプリケーションの権限スコープを最小限に設定している
  • OAuth認証フローを連携システムの特性に応じて選択している
  • APIレスポンスのエラーハンドリングを実装している
  • API呼び出し失敗時のリトライロジックを設計している
  • API呼び出し制限(ガバナ制限)を把握している
  • 大量データ処理時はBulk APIの使用を検討している
  • API呼び出しログの監視体制を整備している
  • エラー発生時のアラート通知を設定している
  • 本番環境デプロイ前にSandboxでテストを実施している
  • 連携データの整合性チェック方法を定義している
  • 運用担当者への引き継ぎドキュメントを作成している
  • 障害発生時のエスカレーションフローを定義している
  • 定期的なAPI利用状況レビューの計画を立てている

エラーハンドリングと監視体制

API連携の安定運用には、エラーハンドリングと監視体制の整備が欠かせません。運用設計を後回しにする失敗パターンを避けるため、連携開始前に以下を整備することを推奨します。

  • APIレスポンスのステータスコードに応じた処理分岐
  • 一時的なエラー(タイムアウト等)に対するリトライロジック
  • 致命的なエラー発生時のアラート通知
  • API呼び出しログの保存と定期レビュー

API呼び出し制限と対策

SalesforceにはAPI呼び出し回数の制限(ガバナ制限)があります。制限を超過すると連携が停止するため、事前に制限値を把握し、対策を講じることが重要です。

大量データを扱う場合は、Bulk APIを活用することでAPI呼び出し回数を削減できます。数万〜数百万件のデータ同期が必要な場合は、REST APIではなくBulk APIの使用を検討してください。

まとめ:適切なAPI選定と運用設計でデータ連携の価値を最大化する

Salesforce APIを活用したMA/SFA連携では、12種類あるAPIの中から用途に応じた適切なAPIを選定することが重要です。リアルタイム連携にはREST API、大量データ処理にはBulk APIなど、要件に合ったAPIを選ぶことで、連携の安定性と効率性が向上します。

Salesforceエコシステムで2021-2026年に日本新規事業収益974億ドル、新規雇用44万3,000人創出予測されています(IDC調査)。この成長の恩恵を受けるためにも、API連携を戦略的に活用することが求められます。

APIの種類を調べただけで連携を始めるのではなく、用途に応じた適切なAPI選定と、連携後の運用設計を事前に整備することで、データ連携の価値を最大化できます。本記事で紹介した運用設計チェックリストを活用し、安定したAPI連携基盤を構築してください。

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よくある質問

Q1Salesforce APIは何種類ありますか?

A1Salesforceには12種類のAPIがあります。代表的なものにREST API、SOAP API、Bulk API、Streaming API、Metadata API、Composite APIなどがあり、用途に応じて適切なAPIを選定することが重要です。

Q2REST APIとSOAP APIの違いは何ですか?

A2REST APIはHTTPベースで軽量、JSONフォーマットを使用し、リアルタイム連携に適しています。SOAP APIはXMLベースで複雑なデータ構造や厳密なセキュリティが必要な場合に使用されます。MAツール連携ではREST APIが一般的に使用されています。

Q3SalesforceのAPI連携でROIを出すには何が必要ですか?

A3IBM IBV調査(2025年)によると、Salesforceユーザーの33%のみがAI施策のROIを達成しています。課題はプラットフォーム間相互運用性の不足で、経営層の69%が指摘しています。API選定だけでなく、エラーハンドリングや監視体制など運用設計の整備が成功の鍵となります。

Q4大量データの連携にはどのAPIを使えばよいですか?

A4数万〜数百万件の大量データ一括処理にはBulk APIが適しています。REST APIに比べてAPI呼び出し回数を大幅に削減でき、ガバナ制限を回避しながら効率的にデータ同期が可能です。日次バッチ処理やデータ移行に活用されています。

Q5MA/SFAツールとのAPI連携で効果を出すコツは?

A5用途に応じたAPI選定に加え、連携後の運用設計を事前に整備することが重要です。エラーハンドリング、監視体制、API呼び出し制限対策を整えることで、データ連携の価値を最大化できます。IBM IBV調査ではリーダー企業でパイプライン2倍化などの成果が報告されています。

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B2Bデジタルプロダクト実践ガイド編集部

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