Pardotレポートの種類と活用法|判断基準と改善アクション対応表

著者: B2Bデジタルプロダクト実践ガイド編集部公開日: 2026/1/1512分で読めます

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Pardotのレポートを見ても改善に活かせていない問題

Pardotのレポートを見ているが改善アクションにつなげられていないという課題を解決したいなら、Pardotレポートの価値は「見る」ではなく「改善アクションを決める」ところにあり、レポート種類ごとの判断基準を理解すれば施策改善につなげられます。

この記事で分かること

  • Pardotで利用できるレポートの種類と基本的な見方
  • レポート種類別の判断基準と改善アクションの対応表
  • レポート活用で成果を出した企業の事例
  • レポートを継続的な改善につなげる運用設計のポイント

多くの企業がPardot(Account Engagement)のレポートを定期的に確認しています。しかし、レポートを定期的に確認しているが数値を眺めるだけで終わり、具体的な改善アクションに落とし込めていないという状態に陥っているケースが少なくありません。これは「よくある失敗パターン」です。

国内のMA(マーケティングオートメーション)市場は成長を続けており、2022年度には269億円(前年比14.7%増)に達し、2023年度は14.9%増が予測されています。MAツールの導入が進む一方で、レポート機能を活かしきれていない企業が多いのが実情です。なお、この数値はMA市場全体のものであり、Pardot固有の統計ではない点にご注意ください。

本記事では、Pardotレポートの種類ごとの「判断基準」と「改善アクション」をセットで解説し、レポートを見るだけで終わらない活用法を紹介します。

Pardotレポートの種類と基本的な見方

Pardotで利用できるレポートは、標準レポートとカスタムレポートの2種類に大別されます。まずはそれぞれの役割を理解し、目的に応じた使い分けができるようになることが重要です。

ライフサイクルレポートとは、リードのライフサイクルステージ(匿名→MQL→SQL→商談)の推移を可視化するレポートです。リードがどのステージで停滞しているかを把握し、ボトルネックの発見に活用できます。

エンゲージメント履歴レポートとは、キャンペーン、ランディングページ、リストメールのエンゲージメントをカスタムレポートタイプで作成・分析する機能です。標準レポートでは対応できない詳細な分析が必要な場合に活用します。

なお、PardotはAccount Engagementにリブランドされており、UI(ユーザーインターフェース)やレポート機能が更新されている可能性があります。最新の機能や画面構成については、Salesforce公式ドキュメントの確認を推奨します。

Pardot標準レポートの概要

Pardotの標準レポートには、主に以下の種類があります。

キャンペーンレポートは、キャンペーンごとのリード獲得数やコンバージョン数を確認できます。どのキャンペーンが成果を出しているかを把握するのに適しています。

メールレポートは、送信したメールの開封率、クリック率、配信停止率などを確認できます。メール施策の効果測定に不可欠なレポートです。

フォームレポートとは、フォーム/フォームハンドラーの参照数・登録数・コンバージョン数の合計を表示するPardot標準レポートです。フォーム経由のリード獲得状況を把握できます。

これらの標準レポートは、日々のマーケティング活動の即時確認に適していますが、より詳細な分析が必要な場合はカスタムレポートタイプの活用が有効です。

ライフサイクルレポートとSalesforce連携レポート

ライフサイクルレポートは、リードの進捗状況を把握するうえで重要なレポートです。

MQL(Marketing Qualified Lead) とは、マーケティング活動で獲得・育成され、営業へ引き渡す基準を満たしたリードを指します。SQL(Sales Qualified Lead) とは、営業がフォロー対象として認定し、商談化の可能性が高いリードです。

ライフサイクルレポートでは、MQL→SQL転換率のモニタリングが特に重要です。この転換率が低い場合、マーケティングが獲得したリードの質に問題があるか、営業との連携に課題がある可能性があります。

また、PardotはSalesforceと連携することで、Salesforce側のレポート・ダッシュボード機能を活用できます。Salesforceレポートでは、商談データとの統合分析や部門横断での可視化が可能になり、より高度な分析が実現できます。

レポート種類別の判断基準と改善アクション

レポートを見るだけでなく、数値をどう判断し、どのような改善アクションにつなげるかが重要です。以下に、レポート種類別の確認ポイントと改善アクションの対応表を示します。

【比較表】Pardotレポート種類別・確認ポイントと改善アクション対応表

レポート種類 確認すべき指標 判断基準(一般的な目安) 数値が低い場合の改善アクション
メールレポート 開封率 業種・リストの質により異なる 件名の見直し、送信時間の最適化、セグメント精緻化
メールレポート クリック率 開封数に対して一定割合あるか CTA(行動喚起)の明確化、コンテンツ内容の改善、リンク配置の最適化
メールレポート 配信停止率 急激な上昇がないか 配信頻度の見直し、コンテンツの質改善、ターゲティング精度向上
フォームレポート コンバージョン率 参照数に対する登録率 フォーム項目数の削減、フォームデザイン改善、ページ導線の最適化
キャンペーンレポート リード獲得数 前月比・前年比での成長 コンテンツの追加、プロモーション強化、チャネル拡大
キャンペーンレポート コスト効率 リード獲得単価の推移 高効率チャネルへの予算集中、低効率施策の見直し
ライフサイクルレポート MQL数 目標数に対する達成率 リードスコアリング基準の見直し、ナーチャリング施策強化
ライフサイクルレポート MQL→SQL転換率 安定的に維持されているか 営業との連携強化、MQL基準の見直し、リード品質の改善

※上記の判断基準は一般的な目安であり、業種・商材・リストの状態によって適正値は異なります。自社の過去データとの比較を基本としてください。

メールレポートの判断基準と改善アクション

メールレポートでは、開封率・クリック率・配信停止率が主要な確認指標です。

開封率が期待を下回る場合は、まず件名の見直しを検討します。読者の関心を引く件名になっているか、長すぎないかを確認してください。送信時間の最適化も効果的な改善施策の一つです。

クリック率が低い場合は、メール本文のCTA(行動喚起)が明確かどうかを見直します。リンクの配置場所やボタンのデザインも影響します。

配信停止率が急激に上昇した場合は、配信頻度が高すぎないか、コンテンツが読者のニーズに合っているかを確認してください。

なお、具体的な数値目安は業種・リストの質により大きく異なります。自社の過去データをベンチマークとして、推移を追跡することが重要です。

キャンペーン・ライフサイクルレポートの判断基準

キャンペーンレポートとライフサイクルレポートでは、MQL創出数とMQL→SQL転換率が重要な指標です。

MQL創出数は、前年同期比(Y/Y)での成長率をモニタリングすることで、マーケティング施策全体の効果を把握できます。成長が鈍化している場合は、新規施策の追加や既存施策の強化を検討します。

MQL→SQL転換率は、マーケティングと営業の連携状況を示す指標です。この転換率が低下傾向にある場合、MQLの定義見直しや営業との定期的なすり合わせが必要です。

ライフサイクルレポートでは、各ステージでの滞留数や滞留期間も確認することで、ファネルのどこにボトルネックがあるかを特定できます。

Pardotレポート活用で成果を出した企業の事例

レポート活用を含むPardot運用で成果を出した企業の事例を紹介します。なお、以下の事例はベンダー(Salesforce)提供のものであり、2021年時点の情報です。成功事例に偏っている点にご注意ください。また、成果の数値は各企業の状況に依存するため、一般化には注意が必要です。

コニカミノルタジャパンは、PardotとSalesforceの連携により案件創出を3倍に増加させました。マーケティングと営業のデータを統合し、リードの状況を可視化することで、適切なタイミングでのアプローチが可能になったと報告されています。

ロックオンは、既存MAツールからPardotへのリプレイスを実施し、Salesforce連携を強化することでアポイント獲得数を2倍に向上させました。レポート機能を活用した施策改善が成果につながった事例です。

日本経済新聞社は、Pardot活用により1年以内にリード獲得数を2倍に増加させました。レポートデータに基づいた継続的な施策改善が成果を生んだケースです。

これらの事例に共通するのは、レポートを「見る」だけでなく、データに基づいて改善アクションを実行し続けたことです。

レポートを「見て終わり」にしない運用設計

Pardotレポートを継続的な改善につなげるには、運用の仕組みを設計することが重要です。以下のチェックリストを活用して、自社の運用状況を確認してください。

【チェックリスト】Pardotレポート活用セルフチェックリスト

  • 週次でレポートを確認する担当者が決まっている
  • 確認するレポートの種類と優先順位が明確になっている
  • 各指標の判断基準(目標値・許容範囲)が設定されている
  • 数値が基準を下回った場合の改善アクションがリスト化されている
  • レポート確認結果を記録・共有する仕組みがある
  • 改善アクションの実施状況を追跡している
  • 月次で施策の効果検証を行っている
  • 営業チームとMQL/SQL基準のすり合わせを定期的に行っている
  • Salesforceレポートとの連携活用ができている
  • カスタムレポートタイプの活用を検討している
  • レポートのダッシュボード化ができている
  • 経営層・関係部門への定期報告の仕組みがある

上記のチェック項目で「できていない」ものがあれば、そこが改善のポイントです。

外部の支援を検討する場合、Account Engagement(Pardot)構築パートナーの相場は初期費用50〜300万円、月額10〜100万円程度となっています。ただし、費用は企業規模や要件により大きく変動するため、複数のパートナーから見積もりを取得することを推奨します。

週次レビューと改善サイクルの回し方

レポートを改善アクションにつなげるための基本サイクルは以下の通りです。

週次レビューでは、主要なレポート(メール・フォーム・ライフサイクル)を確認し、判断基準との差異を確認します。基準を下回っている指標があれば、改善アクションを決定します。

改善施策の実行では、決定したアクションを担当者にアサインし、実行期限を設定します。施策の実行状況は週次で追跡します。

KPI追跡では、改善施策の効果を翌週以降のレポートで確認します。効果が出ていれば施策を継続・拡大し、効果が出ていなければ別のアプローチを検討します。

このサイクルを継続的に回すことで、レポートが単なる「確認作業」から「改善ドライバー」に変わります。社内リソースが不足している場合は、月額支援サービスの活用も選択肢の一つです。

まとめ:Pardotレポートは「判断基準」を持てば改善につながる

本記事では、Pardotレポートの種類、判断基準、改善アクションへのつなげ方を解説しました。

Pardotレポートを活かすためのポイントは以下の3点です。

  1. レポートの種類と役割を理解する: 標準レポート(メール・フォーム・キャンペーン・ライフサイクル)とカスタムレポートの使い分けを把握する
  2. 判断基準を設定する: 各指標の目標値・許容範囲を事前に決め、基準との差異で判断する
  3. 改善アクションをセットで用意する: 数値が基準を下回った場合に取るべきアクションをリスト化しておく

レポートを定期的に確認しているが数値を眺めるだけで終わり、具体的な改善アクションに落とし込めていないという状態では、MAツールの投資効果を最大化できません。

繰り返しになりますが、Pardotレポートの価値は「見る」ではなく「改善アクションを決める」ところにあり、レポート種類ごとの判断基準を理解すれば施策改善につなげられます。本記事で紹介したチェックリストを活用して、自社のレポート運用を見直してみてください。

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よくある質問

Q1Pardotのレポートで最も重要な指標は何ですか?

A1目的によって異なりますが、一般的にはMQL創出数とMQL→SQL転換率が重要な指標とされています。MQL創出数はマーケティング施策全体の成果を示し、MQL→SQL転換率はマーケティングと営業の連携状況を反映します。メール施策の効果測定では開封率・クリック率を確認し、ライフサイクルレポートでリードの進捗を把握するのが基本的な見方です。

Q2PardotとSalesforceのレポートはどう使い分けるべきですか?

A2Pardot標準レポートはマーケティング活動の即時確認に適しており、日々の施策効果を素早く把握するのに便利です。一方、Salesforceレポート・ダッシュボードは部門横断の可視化や商談データとの統合分析に活用できます。Salesforce連携により、マーケティングから営業までの一気通貫の分析が可能になり、より高度な意思決定を支援します。

Q3Pardotレポートの運用支援を外部に依頼する場合の費用感は?

A3Account Engagement(Pardot)構築パートナーの相場は、初期費用50〜300万円、月額10〜100万円程度です。ただし、費用は企業規模や要件により大きく変動します。レポート活用に特化した支援であれば、月額の運用支援プランが効率的なケースが多いです。複数のパートナーから見積もりを取得し、自社の課題に合ったプランを選択することを推奨します。

Q4Pardotレポートを改善アクションにつなげるコツは?

A4週次でレポートを確認し、数値の判断基準を事前に決めておくことが最も重要です。「開封率がこの水準を下回ったら件名を見直す」「MQL→SQL転換率が低下したら営業とすり合わせる」など、数値に応じた改善アクションをあらかじめリスト化しておくと、迷わず対応できます。レポートを「確認して終わり」にせず、必ず次のアクションを決める習慣をつけることがポイントです。

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B2Bデジタルプロダクト実践ガイド編集部

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