IS FS 連携で商談化率18%→40%改善|引き継ぎルール明文化の実践ガイド

著者: B2Bデジタルプロダクト実践ガイド編集部公開日: 2026/1/1010分で読めます

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IS FS 連携で成果が出ない原因とは

IS/FS連携を成果につなげるには、引き継ぎルールの明文化とSFA/MAでの仕組み化が不可欠である。これが本記事の結論です。

IS導入とFSとの連携がうまくいった企業では、商談数1.5〜3倍程度の増加が多く報告されています(ベンダー・コンサル企業の導入事例が中心であり、成功側にバイアスがある点に注意)。一方で、多くの企業がIS/FS連携に課題を抱えているのが現状です。ISからFSへの引き継ぎで温度感のズレが生じ、商談化率が上がらないという声は少なくありません。

IS(インサイドセールス) とは、電話・メール・オンラインMTGで見込み顧客を育成・選別し、高確度リードをFSにパスする営業機能です。FS(フィールドセールス) は、ISから引き継いだ高確度案件に対し、訪問・オンライン商談でクロージングを担う営業機能を指します。

この記事で分かること

  • IS/FSの役割とKPIの違い、分業体制の基本
  • IS FS連携がうまくいかない理由と失敗パターン
  • 引き継ぎルールを明文化する具体的な方法とチェックリスト
  • SFA/MAで連携を仕組み化し成果を測定する方法

ISとFSの役割・KPIの違いを理解する

IS/FS連携の前提として、両者の役割とKPIの違いを理解することが重要です。15名体制のインサイドセールスで約2,000社のナーチャリングを実施し、年間約15億円規模の売上に貢献した事例もあります(単一企業事例であり、規模や体制によって成果は異なります)。

The Modelとは、MA→IS→FS→CSの分業型営業プロセスです。Salesforceが提唱し日本のBtoB企業で普及しています。この分業体制において、ISとFSはそれぞれ異なる役割とKPIを担います。

【比較表】IS/FSの役割・KPI比較表

項目 IS(インサイドセールス) FS(フィールドセールス)
主な役割 見込み顧客の育成・選別、高確度リードのパス 高確度案件のクロージング、受注獲得
主なKPI 商談化率、パイプライン量、SQL創出数 受注率、受注金額、案件化率
顧客接点 電話・メール・オンラインMTG 訪問・オンライン商談
対象リード MQL(マーケティング獲得リード) SQL(商談可能リード)
成功指標 質の高いリードをFSにパスすること 受注・売上を最大化すること
主な活動 ナーチャリング、ヒアリング、情報収集 提案、交渉、契約締結

MQLからSQLへの流れと責任範囲

リードはマーケティング施策で獲得された後、IS→FSの順に引き継がれていきます。MQL(Marketing Qualified Lead) とは、マーケティング施策で獲得し、一定条件を満たした見込み顧客です。ISがナーチャリングする対象となります。SQL(Sales Qualified Lead) は、ISが選別し、商談可能と判断された見込み顧客であり、FSに引き継がれる対象です。

MA→IS→FS→CSの流れでは、各部門が明確な責任範囲を持つことが重要です。ISの責任はMQLを育成してSQLに昇格させること、FSの責任はSQLを受注につなげることです。この責任範囲が曖昧だと、連携に問題が生じやすくなります。

IS FS 連携がうまくいかない理由と失敗パターン

IS/FS連携の失敗原因の多くは、引き継ぎ条件が曖昧なまま運用していることにあります。**「アポ数」だけを追いかけ、引き継ぎ情報の質や商談化率の検証を後回しにするという考え方は誤りです。**このアプローチでは、ISは数を追いかけてFSに低品質なリードをパスし、FSは商談化できない案件に時間を取られ、結果として両者の関係が悪化します。

SLA(Service Level Agreement) とは、IS/FS間でトスアップ基準や対応時間等を明文化した部門間合意です。連携品質を担保するルールとして機能します。IS/FSの引き継ぎ条件(SLA)を明確化し、「決裁者同席」「課題の数値化」「日程確定」等の基準を導入した結果、商談化率が18%から40%へ改善した事例があります(単一企業事例であり、再現性は企業の状況・商材・組織体制に依存します)。

引き継ぎ基準が曖昧なまま運用するリスク

IS→FS移行の条件が明確でないと、基準を満たさない案件がFSに流れ、商談化率が低下します。具体的には以下のような問題が発生します。

  • FSが受け取ったリードの温度感が低く、商談に至らない
  • ISのヒアリング精度や情報伝達の不正確さにより、商談のミスマッチが発生する
  • FSが「質の低いアポ」を受け取ることへの不満が蓄積し、部門間の信頼関係が損なわれる
  • FSが受け取りたいアポだけを選別する状況が発生し、連携が形骸化する

これらの問題を防ぐには、引き継ぎ基準を明文化し、両部門が共通のゴールを追う設計が必要です。

IS→FSの引き継ぎルールを明文化する方法

引き継ぎルールの明文化は、IS/FS連携を成功させるための基盤です。SLA導入による商談化率18%→40%改善事例でも、「決裁者同席」「課題の数値化」「日程確定」などの具体的な基準を設けることが効果的であったと報告されています(単一企業事例)。

また、会社概要ページ閲覧など行動履歴の高い顧客にISがアプローチした結果、商談化数が37%増加した事例もあります。行動履歴を活用した優先順位付けも、引き継ぎの質を高める有効な手段です。

引き継ぎ時に共有すべき情報は、「顧客情報、課題・ニーズ、検討背景、過去のコミュニケーション履歴、興味を示した商材、商談の目的、次回アクション予定」です。これらをテンプレート化して一元管理することで、引き継ぎの質が安定します。

【チェックリスト】IS→FS引き継ぎ必須項目チェックリスト

  • 顧客基本情報(会社名・部署・役職・担当者名・連絡先)が入力されている
  • 決裁者の有無と商談への参加可否を確認している
  • 顧客の課題・ニーズを具体的に把握している
  • 課題の数値化(現状の数値・目標値・ギャップ)ができている
  • 検討背景(なぜ今検討しているのか)を確認している
  • 予算感・予算取得時期を把握している
  • 導入時期・スケジュール感を確認している
  • 競合検討状況を把握している
  • 過去のコミュニケーション履歴をSFAに記録している
  • 顧客が興味を示した商材・機能を特定している
  • 商談の目的(ヒアリング・提案・見積もり等)を明確にしている
  • 次回アクション(商談日時・内容)が確定している
  • 顧客の行動履歴(Web閲覧・資料DL等)を確認している
  • リードスコアが引き継ぎ基準を満たしている
  • FSへの引き継ぎ連絡を完了している

ホットリードの定義を両部門で合意する

ホットリードの定義は、ISとFSが事前に合意しておくべき重要事項です。一般的なSLA基準例としては以下が挙げられます。

  • 決裁者同席: 商談に決裁権を持つ担当者が参加する見込みがあること
  • 課題の数値化: 顧客の課題が具体的な数値で把握されていること
  • 日程確定: 商談日時が確定していること
  • 予算確保: 予算が確保されている、または予算取得の見込みがあること
  • 導入時期: 具体的な導入時期のイメージがあること

これらの基準を4-5項目で明文化することで、トスアップ品質が安定します。ただし、基準を厳しくしすぎるとパイプラインが細くなるため、商談化率とパイプライン量のバランスを見ながら調整することが重要です。

SFA/MAで連携を仕組み化し成果を測定する

引き継ぎルールを明文化した後は、SFA/MAで仕組み化し、成果を継続的に測定することが重要です。部署・人物データの活用により、DMや架電から対話につながる件数が2〜3倍、直近2か月の商談件数が前月比約200%に増加した事例があります(成功側にバイアスがある点に注意が必要です)。

MA・SFA連携で案件数・進捗・売上予測を管理できるようにすると、IS/FS間の情報共有が改善しPDCAを回しやすくなります。商談化率・案件化率を共通KPIとして追跡することで、両部門が同じゴールに向かって活動できるようになります。

連携の成果を継続的に改善するPDCAサイクル

連携の成果を継続的に改善するには、定期的な振り返りとPDCAサイクルが欠かせません。以下のポイントを意識することで、連携の質を高められます。

  • 週次・月次での振り返り: IS/FS合同でパイプラインレビューを行い、商談化率や案件化率の推移を確認する
  • 音声データの共有: 音声データの共有体制と要約技術により、FS側が「読み解ける引き継ぎ情報」として活用できるようになる
  • 直接コミュニケーション: 同じ規模の企業を担当するISとFSが直接コミュニケーションする設計により、商談化や契約への影響が大きくなるケースが報告されている
  • SLA基準の見直し: 商談化率の推移を見ながら、SLA基準を定期的に見直す

まとめ|IS FS 連携を成果につなげるために

本記事では、IS/FS連携の課題と解決方法について解説しました。

ポイントの整理

  • IS/FSの役割・KPIの違いを理解し、明確な分業体制を構築する
  • 引き継ぎ条件(SLA)を「決裁者同席」「課題の数値化」「日程確定」などの項目で明文化する
  • 引き継ぎ必須項目チェックリストを活用し、情報共有の質を安定させる
  • SFA/MAで仕組み化し、商談化率・案件化率を共通KPIとして追跡する

IS/FSの引き継ぎ条件(SLA)を明確化した事例では、商談化率が18%から40%へ改善したケースがあります(単一企業事例)。また、IS導入とFSとの連携がうまくいった企業では、商談数1.5〜3倍程度の増加が多く報告されています(ベンダー事例の傾向であり、統計的な平均値ではありません)。

まずは本記事のチェックリストを使って自社のIS/FS連携体制を点検し、引き継ぎルールの明文化から始めてみてください。IS/FS連携を成果につなげるには、引き継ぎルールの明文化とSFA/MAでの仕組み化が不可欠です。

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よくある質問

Q1ISとFSの違いは何ですか?

A1ISは電話・メール・オンラインMTGで見込み顧客を育成・選別し、高確度リードをFSにパスする営業機能です。FSはISから引き継いだ高確度案件に対し、訪問・オンライン商談でクロージングを担います。ISは「商談化率・パイプライン量」の最大化、FSは「受注率・受注金額」の最大化を担う分業体制です。

Q2IS FS 連携で商談化率はどれくらい改善できますか?

A2引き継ぎ条件(SLA)を明確化した事例では、商談化率が18%から40%へ改善したケースがあります。ただし、これは単一企業の事例であり、再現性は企業の状況・商材・組織体制に依存します。日本ではIS/FSを切り分けた公的統計がほぼなく、業界平均は存在しません。

Q3ISからFSへの引き継ぎで共有すべき情報は何ですか?

A3顧客情報、課題・ニーズ、検討背景、過去のコミュニケーション履歴、興味を示した商材、商談の目的、次回アクション予定をテンプレート化して一元管理すると効果的です。「決裁者同席」「課題の数値化」「日程確定」などのSLA基準を両部門で合意しておくことで、最適なタイミングでの引き継ぎが可能になります。

Q4IS FS 連携がうまくいかない主な原因は何ですか?

A4主な原因は、引き継ぎ条件が曖昧なまま運用していることです。IS→FS移行の基準が明確でないと、基準を満たさない案件がFSに流れて商談化率が低下します。また「アポ数」だけを追いかけ、引き継ぎ情報の質や商談化率の検証を後回しにすることも失敗パターンです。

Q5IS導入でどれくらいの商談数増加が見込めますか?

A5IS導入とFSとの連携がうまくいった企業では、商談数1.5〜3倍程度の増加が多く報告されています。ただし、これはベンダー・コンサル企業の導入事例が中心であり、成功側にバイアスがある点に注意が必要です。統計的な平均値ではなく、うまく設計・運用できたときに狙える改善幅の目安として扱うべきです。

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B2Bデジタルプロダクト実践ガイド編集部

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