マーケ責任者の仕事内容|実装力が成功の鍵を握る理由

著者: B2Bデジタルプロダクト実践ガイド編集部公開日: 2026/1/614分で読めます

「記事は出してるのに商談につながらない」を解決する。
御社を理解して書くから、刺さる。この記事はMediaSprintで作成しました。

MediaSprintについて詳しく見る →

マーケ責任者(CMO)とは|なぜ戦略策定だけでは成果が出ないのか

結論から言えば、CMOの成功は、マーケティング戦略策定だけでなく、MA/SFA実装・ツール開発まで実行できる実装力を持つことで実現します。

MA/SFAツールを導入したものの活用できていない企業の多くは、「CMOは戦略を考える人」という認識のまま、実装フェーズを外部委託や別部門に任せてしまい、戦略と現場が乖離して成果が出ていません。

CMO(Chief Marketing Officer) とは、企業のマーケティング部門を統括する最高責任者で、日本語では「最高マーケティング責任者」と訳されます。経営層として全社戦略に関与する役職であり、マーケティング戦略の策定・実行、部門統括、ブランディングなどを担います。

日本企業でのCMO設置率は約8-11%程度(2019年日本マーケティング協会調査)と低く、役割が明確でないまま配置されるケースが多いのが現状です。戦略策定だけで終わるのではなく、MA/SFA実装まで担える実装力が求められる時代になっています。

この記事で分かること

  • CMOの役割と、他のCxO(CEO、COO、CFO)との違い
  • CMOに求められる主要スキル(データ分析力、マネジメント力、MA/SFA活用能力)
  • 「戦略のみCMO」と「実装まで担うCMO」の違い
  • CMO採用・育成の具体的な評価基準とチェックリスト
  • フルタイムCMO、フラクショナルCMO、マーケコンサルの使い分け基準

CMOの定義と基本的な役割

CMO(Chief Marketing Officer) とは、企業のマーケティング部門を統括する最高責任者です。経営層として全社戦略に関与する役職であり、単なるマーケティング部長とは異なります。

CxOとは、CEO(最高経営責任者)、COO(最高執行責任者)、CFO(最高財務責任者)など、企業の経営層役職の総称です。CMOは、この経営層の一員として、マーケティング視点から企業全体の成長戦略を推進する役割を担います。

CMOの主要業務には以下のようなものがあります。

  • マーケティング戦略の策定と実行
  • ブランディング戦略の立案と推進
  • マーケティング部門の統括とマネジメント
  • 全社的な顧客獲得・育成戦略の構築
  • データ分析に基づく意思決定の推進
  • 営業部門やプロダクト部門との連携

日本企業でのCMO設置率は約8-11%程度(2019年日本マーケティング協会調査)と、欧米企業と比較して低い傾向にあります。これは、日本企業では伝統的にマーケティング機能が営業部門に内包されることが多く、独立した経営層ポジションとしてのCMOが定着しにくかった背景があります。

CMOに求められる主要スキルと他のCxOとの違い

CMOに求められる主要スキルは、基本的なマーケティングスキル、MA/SFA活用能力、データドリブン意思決定スキルの3軸で評価されることが推奨されています。特にMA/SFA活用能力は、現代のCMOに必須のスキルとして注目されています。

MA/SFAとは、マーケティングオートメーション(MA)とセールスフォースオートメーション(SFA)の総称で、デジタルマーケティングツールとして広く活用されています。CMOには、これらのツールを単に導入するだけでなく、実装・設定・運用まで理解し、組織に定着させる能力が求められます。

CMOに求められる主要スキル

CMO採用時には、基本的なマーケティングスキル、MA/SFA活用能力、データドリブン意思決定スキルの3軸で候補者を評価するアプローチが推奨されています。

1. 基本的なマーケティングスキル

マーケティング戦略の立案、ブランディング、コンテンツマーケティング、広告運用など、幅広いマーケティング知識が求められます。BtoB企業においては、特にリード獲得とナーチャリングのプロセス設計が重要になります。

2. MA/SFA活用能力

ツールの導入だけでなく、設定・カスタマイズ・データ連携まで理解し、現場で活用できる状態まで持っていく実装力が求められます。戦略を描くだけでなく、実際にツールを使いこなせる人材が必要とされています。

3. データドリブン意思決定スキル

データ分析力とは、顧客のニーズを正確に把握し、データから目標達成への道筋を割り出す能力です。KPI設計、ダッシュボード構築、データに基づく施策の効果検証など、データを経営判断に活かす力が不可欠です。

データドリブン意思決定とは、データに基づいて戦略的な意思決定を行うアプローチで、CMOに求められる重要なスキルの一つです。感覚や経験だけに頼らず、データから導き出された洞察をもとに施策を実行する姿勢が求められます。

4. マネジメント力

マーケティング部門の組織統率、部門横断的な連携の推進、メンバーの育成など、組織をマネジメントする能力も重要です。CEO、COO、CFOといった他の経営層と連携し、全社的な戦略を実現する調整力も求められます。

他のCxO(CEO、COO、CFO)との違い

CMOと他のCxOは、それぞれ異なる専門領域を持ち、経営層として連携しながら企業全体の成長を推進します。

CEO(最高経営責任者) は、企業全体の経営戦略を策定し、最終的な意思決定を行う役職です。ビジョン設定、事業計画の承認、株主対応など、企業全体を統括します。

COO(最高執行責任者) は、業務執行を担当し、事業オペレーションの効率化や組織体制の構築を推進します。CEOが描いた戦略を、実際のオペレーションに落とし込む役割を担います。

CFO(最高財務責任者) は、財務管理を担当し、資金調達、予算策定、財務報告などを統括します。企業の財務健全性を維持し、投資判断をサポートします。

これらに対し、CMOはマーケティング部門を統括し、顧客獲得・育成戦略を推進する役割です。CEOが定めた経営戦略をマーケティング視点から具体化し、実行します。COOと連携して営業・マーケティングのオペレーションを最適化し、CFOと連携してマーケティング予算の最適配分を行います。

「戦略のみCMO」vs「実装まで担うCMO」の違い

2026年のマーケティング予算について、経営幹部の74%が5~20%の増加を予想しているというデータがあり(グローバル調査のため日本市場に完全適用できない可能性がある)、CMOの重要性がさらに高まっています。しかし、CMOを採用しても成果が出ない企業には、ある共通した失敗パターンがあります。

よくある失敗パターン

「CMOは戦略を考える人」という認識で、実装フェーズを外部委託や別部門に任せると、戦略と現場が乖離し成果が出ません。戦略策定のみのCMOは、マーケティング計画や施策の方向性を描くことに特化しますが、MA/SFA実装やツール設定、データ連携の実務は他者に任せてしまいます。その結果、戦略と現場の間に乖離が生じ、ツールが活用されず、期待した成果が得られないケースが多いのです。

実装まで担うCMOの強み

一方、実装まで担うCMOは、戦略策定からMA/SFA実装、ツール開発、データ連携の設定まで、一気通貫で実行できる実装力を持っています。戦略を描くだけでなく、実際にツールを設定し、現場で使える状態まで持っていくことで、戦略と実行の整合性が保たれます。

実装まで担うCMOがいる企業では、以下のようなメリットがあります。

  • 戦略と実装の間にギャップが生じにくい
  • ツールが現場で実際に活用され、データが蓄積される
  • PDCAサイクルが高速で回り、改善が継続的に行われる
  • 外部委託コストが削減され、内製化が進む

MA/SFA活用能力を持つCMOは、ツールを導入するだけでなく、設定・カスタマイズ・データ連携まで自ら実行できるため、組織に定着させるスピードが速く、成果が出やすいと言われています。

【比較表】CMO vs フラクショナルCMO vs マーケコンサル比較表

項目 フルタイムCMO フラクショナルCMO マーケコンサル
役割範囲 戦略策定から実装・運用まで全て担当 戦略策定と実装支援(週1-2日程度の関与) 戦略策定とレポート提出が中心
実装能力 MA/SFA実装・ツール開発まで自ら実行 実装の方向性を示し、外部やチームに実装を委ねる 実装は別途、外部委託や内部チームが担う
関与期間 長期(フルタイム雇用) 中期(契約期間6ヶ月〜2年程度) 短期(プロジェクト単位、数ヶ月程度)
コスト目安 年収1,000万円以上(正社員) 月額数十万円〜(週1-2日関与) プロジェクト単位で数百万円〜
適用場面 実装まで担う長期的な組織構築が必要な場合 戦略策定中心で週1-2日の関与で十分な場合 短期プロジェクト型の支援が必要な場合
メリット 戦略と実装の整合性が高い、内製化が進む コストを抑えつつ専門知識を活用できる 短期間で戦略フレームワークを得られる
デメリット 人件費が高い、採用が難しい 実装フェーズは他者に依存、定着に時間がかかる 実装が進まず、戦略が絵に描いた餅になりやすい

CMO採用・育成の実践方法

CMOを採用・育成する際には、「戦略策定のみ」か「実装まで担える」かを明確に区別して評価することが重要です。ここでは、CMO候補者の評価基準と、フルタイムCMO、フラクショナルCMO、マーケコンサルの使い分け基準を解説します。

【チェックリスト】CMO採用・育成チェックリスト

基本的なマーケティングスキル評価

  • マーケティング戦略の立案経験があるか
  • ブランディング施策の実績があるか
  • コンテンツマーケティングの知見を持っているか
  • 広告運用(リスティング、ディスプレイ等)の経験があるか
  • BtoBマーケティング(リード獲得・ナーチャリング)の実務経験があるか

MA/SFA活用能力評価

  • MA/SFAツールの導入・運用経験があるか
  • ツールの設定・カスタマイズを自ら実行できるか
  • データ連携(CRM、SFA、MA等)の設計・実装経験があるか
  • シナリオ設計やスコアリング設定を自ら構築できるか
  • ツールを現場で活用できる状態まで定着させた実績があるか

データドリブン意思決定スキル評価

  • KPI設計とダッシュボード構築の経験があるか
  • データ分析ツール(Google Analytics、BIツール等)を使いこなせるか
  • データに基づく施策の効果検証と改善を継続的に行った経験があるか
  • 経営層に対してデータを用いた報告・提案ができるか

実装フェーズまで担えるか

  • 戦略策定だけでなく、実装・運用まで自ら実行できるか
  • ツールの設定やカスタマイズを外部に丸投げせず、自ら関与できるか
  • 現場のメンバーに対してツールの使い方を指導・定着させた経験があるか
  • PDCAサイクルを高速で回し、継続的な改善を実行できるか

CEO/COOとの連携能力

  • 経営層と対等にコミュニケーションできるか
  • 全社戦略をマーケティング視点から具体化できるか
  • 営業部門やプロダクト部門との連携を推進できるか
  • マーケティング予算の最適配分を経営層に提案できるか

組織マネジメント能力

  • マーケティング部門のメンバーをマネジメントした経験があるか
  • 部門横断的なプロジェクトをリードした実績があるか
  • メンバーの育成とスキルアップを支援できるか

CMO候補者の評価基準

CMO採用時には、基本的なマーケティングスキル、MA/SFA活用能力、データドリブン意思決定スキルの3軸で候補者を評価するアプローチが推奨されています。

基本的なマーケティングスキルでは、マーケティング戦略の立案、ブランディング、コンテンツマーケティング、広告運用など、幅広い実務経験を確認します。特にBtoB企業においては、リード獲得とナーチャリングのプロセス設計経験が重視されます。

MA/SFA活用能力では、単なるツールの導入経験だけでなく、設定・カスタマイズ・データ連携まで自ら実行できるかが重要なポイントです。ツールを現場で活用できる状態まで定着させた実績があるかを確認することで、「戦略策定のみ」か「実装まで担える」かを見極めることができます。

データドリブン意思決定スキルでは、KPI設計、ダッシュボード構築、データ分析に基づく施策の効果検証など、データを経営判断に活かす力を評価します。データ分析ツールを使いこなせるか、経営層に対してデータを用いた報告・提案ができるかを確認します。

フラクショナルCMO vs フルタイムCMO vs マーケコンサルの使い分け

自社に最適な人材タイプを選ぶには、以下の基準で判断することが推奨されます。

フルタイムCMOが適しているケース

  • 実装まで担う長期的な組織構築が必要な場合
  • MA/SFAツールを導入済みだが活用できていない企業
  • 戦略と実装の整合性を保ち、内製化を進めたい企業
  • マーケティング部門を強化し、事業成長を加速させたい企業

フラクショナルCMOが適しているケース

  • 戦略策定中心で週1-2日の関与で十分な場合
  • コストを抑えつつ専門知識を活用したい企業
  • フルタイムCMOを雇用するほどの規模ではないが、戦略的な視点が必要な企業

マーケコンサルが適しているケース

  • 短期プロジェクト型の支援が必要な場合
  • 特定の課題(例: ブランディング、リード獲得施策)に対する専門的なアドバイスが欲しい企業
  • 戦略フレームワークを短期間で構築したい企業

ただし、マーケコンサルの場合、実装フェーズは別途、外部委託や内部チームが担う必要があり、戦略が絵に描いた餅になりやすいリスクがあることに注意が必要です。

まとめ|CMO採用のために

本記事では、CMOの仕事内容と、戦略策定だけでなくMA/SFA実装まで担う実装力の重要性を解説しました。

要点の整理

  • CMOは、企業のマーケティング部門を統括する最高責任者で、経営層として全社戦略に関与する役職である
  • CMOに求められる主要スキルは、基本的なマーケティングスキル、MA/SFA活用能力、データドリブン意思決定スキルの3軸で評価される
  • 「CMOは戦略を考える人」という認識で、実装フェーズを外部委託や別部門に任せると、戦略と現場が乖離し成果が出ない
  • 実装まで担うCMOは、戦略策定からMA/SFA実装、ツール開発まで一気通貫で実行でき、成果が出やすい
  • CMO採用時には、「戦略策定のみ」か「実装まで担える」かを明確に区別して評価することが重要
  • フルタイムCMO、フラクショナルCMO、マーケコンサルの使い分けは、自社の課題と予算に応じて判断する

改めて結論を述べます。CMOの成功は、マーケティング戦略策定だけでなく、MA/SFA実装・ツール開発まで実行できる実装力を持つことで実現します。

CMO採用・育成を検討している企業は、本記事で紹介したチェックリストと比較表を活用し、自社に最適な人材タイプを判断してください。戦略と実装の整合性を保ち、ツールを現場で活用できる状態まで持っていくことが、マーケティング成果を最大化する鍵となります。

「記事は出してるのに商談につながらない」を解決する。
御社を理解して書くから、刺さる。この記事はMediaSprintで作成しました。

MediaSprintについて詳しく見る →

この記事の内容を自社で実践したい方へ

リード獲得〜商談化の課題を診断し、設計から実装まで支援します。
戦略だけで終わらず、作って納品。まずは30分の無料相談から。

よくある質問

Q1CMO(最高マーケティング責任者)とは何ですか?

A1CMOは企業のマーケティング部門を統括する最高責任者で、経営層として全社戦略に関与する役職です。マーケティング戦略の策定・実行、部門統括、ブランディングなどを担います。日本企業でのCMO設置率は約8-11%程度(2019年日本マーケティング協会調査)と低く、役割が明確でないまま配置されるケースが多いのが現状です。

Q2CMOに求められる主要なスキルは何ですか?

A2CMOには、基本的なマーケティングスキル、MA/SFA活用能力、データドリブン意思決定スキルの3軸が重要です。特にMA/SFA活用能力は現代のCMOに必須のスキルとされ、ツールの導入だけでなく設定・カスタマイズ・データ連携まで自ら実行できる実装力が求められます。また、組織マネジメント能力や、CEO/COOといった他の経営層と連携する調整力も必要です。

Q3CMOと他のCxO(CEO、COO、CFO)の違いは何ですか?

A3CEOは企業全体の経営戦略を策定し最終的な意思決定を行う役職、COOは業務執行を担当し事業オペレーションの効率化を推進、CFOは財務管理を担当し資金調達や予算策定を統括します。これらに対し、CMOはマーケティング部門を統括し、顧客獲得・育成戦略を推進する役割です。マーケティング視点から企業全体の成長戦略を具体化し、他の経営層と連携して実行します。

Q4「戦略のみCMO」と「実装まで担うCMO」の違いは何ですか?

A4戦略のみCMOは戦略策定に特化しますが、実装フェーズを外部委託や別部門に任せるため、戦略と現場が乖離し成果が出にくいと言われています。一方、実装まで担うCMOはMA/SFA実装・ツール開発まで自ら実行できる実装力を持ち、戦略と実行の整合性が保たれます。2026年のマーケティング予算について、経営幹部の74%が5~20%の増加を予想しているというデータもあり、実装力を持つCMOの重要性が高まっています。

Q5フラクショナルCMOとフルタイムCMOの使い分け基準は?

A5フルタイムCMOは実装まで担う長期的な組織構築が必要な場合に適しており、戦略と実装の整合性を保ち内製化を進めたい企業に向いています。フラクショナルCMOは戦略策定中心で週1-2日の関与で十分な場合に適し、コストを抑えつつ専門知識を活用したい企業に向いています。自社の課題(MA/SFA活用不全、組織強化の必要性等)と予算に応じて、最適な人材タイプを選択することが重要です。

B

B2Bデジタルプロダクト実践ガイド編集部

「B2Bデジタルプロダクト実践ガイド」は、デシセンス株式会社が運営する情報メディアです。B2Bデジタルプロダクト企業のマーケティング・営業・カスタマーサクセス・開発・経営に関する実践的な情報を、SaaS、AIプロダクト、ITサービス企業の実務担当者に向けて分かりやすく解説しています。