Zoomウェビナーとは?基本機能とミーティングとの違いを初心者向けに解説

著者: Decisense編集部公開日: 2025/12/3

オンラインセミナーを開催したいけれど、Zoomウェビナーって何...?

企業のイベント・マーケティング担当者の中には、オンラインイベント開催を検討し始めたばかりの方も多いです。「Zoomウェビナーって普通のZoomと何が違うの?」「無料で使えるの?」「どんな機能があるの?」といった基本的な疑問から始まります。

この記事では、Zoomウェビナーの基本概念と特徴を初心者向けに解説します。

この記事のポイント:

  • Zoomウェビナーは大規模オンラインセミナー向けツールで、最大5万人以上に配信可能
  • ウェビナー(Webinar)はWeb+Seminarの造語で、オンラインセミナーのこと
  • ミーティングは全員が話せる会議向け(最大1,000名)、ウェビナーは一方向配信の講演会向け(最大5万名以上)
  • Q&A、投票、YouTube同時配信、録画、AIアシスタンスなど充実した機能
  • 料金は年額114,050円から(基本プラン + ウェビナーアドオン)

1. Zoomウェビナーとは何か

(1) 大規模オンラインセミナー向けツール

Zoomウェビナーは、Zoomミーティングのオプション機能として提供される、大規模オンラインイベント特化型の配信システムです。

企業の製品発表会、マーケティングセミナー、オンライン講演会など、多数の参加者に情報を一方向的に配信する場面に適しています。

(2) 最大5万人以上に配信可能

Zoomミーティングが最大1,000名までなのに対し、Zoomウェビナーは最大5万名以上に配信できます。

ウェビナーライセンスにより異なりますが、最小で500名から、最大で5万名以上まで拡張可能です。米国市場では最大100万人まで対応しています。

(3) どんな用途に使える?

Zoomウェビナーは、以下のような用途で活用されています:

ビジネス用途:

  • オンラインセミナー
  • 製品説明会
  • 社内研修・新入社員研修
  • 商品発表会
  • 株主総会

その他の用途:

  • 教育・講演会
  • 展示会のオンライン配信
  • ライブ配信イベント

一方向配信が中心で、参加者が多い場面に適しています。

2. ウェビナー(Webinar)の意味と語源

(1) Web + Seminar の造語

ウェビナー(Webinar)は、Web(ウェブ)とSeminar(セミナー)を合わせた造語です。

インターネット経由で行うオンラインセミナーのことを指します。

(2) オンラインセミナーとの違い

「ウェビナー」と「オンラインセミナー」は基本的に同じものです。

呼び方が異なるだけで、実質的な違いはありません。他にも「Webセミナー」「インターネットセミナー」などの呼び方があります。

3. ZoomミーティングとZoomウェビナーの5つの違い

(1) 配信方向:双方向 vs 一方向

最大の違いは、配信の方向性です。

Zoomミーティング:

  • 双方向コミュニケーション
  • 全員が同等に話せる
  • 会議やディスカッションに適している

Zoomウェビナー:

  • 一方向配信がメイン
  • ホスト・パネリストのみが話せる
  • 講演会・セミナーに適している

(2) 参加者上限:最大1,000名 vs 最大5万名以上

参加可能人数も大きく異なります。

Zoomミーティング:

  • 無料プラン: 最大100名
  • 有料プラン: 最大1,000名

Zoomウェビナー:

  • 有料プラン: 500名〜最大5万名以上
  • 米国市場: 最大100万人対応

(3) 参加者の役割:全員同等 vs ホスト・パネリスト・視聴者

参加者の役割も異なります。

Zoomミーティング:

  • 全員が同等の権限
  • 全員がカメラ・マイクを使える

Zoomウェビナー:

  • ホスト(主催者): 全ての機能にアクセスでき、パネリストや視聴者を管理
  • パネリスト(登壇者): 画面や音声を共有でき、ホストの許可により発言可能
  • 視聴者(参加者): 基本的に一方向で視聴し、Q&A機能やチャットで質問可能

この役割分担により、大規模セミナーでも運営がスムーズになります。

(4) カメラ・マイク:全員利用可能 vs ホスト・パネリストのみ

カメラ・マイクの利用権限も異なります。

Zoomミーティング:

  • 全参加者がカメラ・マイクを操作可能

Zoomウェビナー:

  • ホスト・パネリストのみがカメラ・マイクを使用可能
  • 視聴者の映像は表示されない(プライバシー保護)
  • 視聴者は名前や顔を開示せずに視聴可能

(5) 専用機能:なし vs 練習セッション・収益化オプション

Zoomウェビナーには、ミーティングにはない専用機能があります。

練習セッション:

  • 本番前にホスト・パネリストが機能を試せる
  • 画面共有、Q&A、投票などの動作確認が可能

収益化オプション:

  • 参加費を設定してウェビナーを有料化できる
  • 有料セミナーやオンライン講座の販売が可能

Zoomミーティングにはこれらの機能はありません。

4. Zoomウェビナーの主な機能

(1) コミュニケーション機能(Q&A、投票、チャット)

視聴者とのコミュニケーションを支援する機能が充実しています。

Q&A機能:

  • 視聴者が質問を投稿
  • ホスト・パネリストがリアルタイムで回答
  • 質問の優先順位付けが可能

投票機能:

  • ホストが視聴者にアンケートを実施
  • リアルタイムで関心や理解度を測定
  • 結果を共有してエンゲージメントを高める

チャット機能:

  • リアルタイムでメッセージを送信
  • ホスト・パネリスト・全員への送信を選択可能

(2) 配信機能(YouTube/Facebook同時配信)

Zoomウェビナーは、YouTubeやFacebookでの同時配信が可能です。

同時配信のメリット:

  • リーチを拡大できる
  • 複数のプラットフォームで視聴者を獲得
  • SNSのエンゲージメントを活用

(3) 録画・アーカイブ機能

ウェビナーを録画し、イベント後も活用できます。

録画の活用例:

  • マーケティング資料として活用
  • 教育コンテンツとして再利用
  • 新入社員研修用の動画として保存
  • 見逃した視聴者向けにアーカイブ配信

(4) 登録・メール機能(確認メール、リマインダー)

参加者管理を自動化する機能があります。

登録・メール機能:

  • 事前登録フォームの作成
  • 確認メール自動送信
  • リマインダーメール自動送信
  • 参加用URL自動配信

これにより、手作業を大幅に削減できます。

(5) AIアシスタンス機能(登録フォーム作成など)

2024年以降、AI機能が強化されています。

AIアシスタンス機能:

  • 登録フォーム作成の自動化
  • フォローアップメールの作成支援
  • 煩雑な作業を自動化

最新のガイドでは、これらのAI機能により、ウェビナー準備の工数が削減されています。

5. Zoomウェビナーの料金プランと始め方

(1) 料金の仕組み:基本プラン + ウェビナーアドオン

Zoomウェビナーは、基本プランに追加するアドオン(オプション機能)として提供されます。

必要な料金:

  • 基本プラン(必須): Zoomミーティングの有料プラン
  • ウェビナーアドオン: 追加購入が必要

無料では利用できません。

(2) 最小構成:年額114,050円から

最小構成の料金は以下の通りです:

  • Zoomプロ(基本プラン): 年額20,100円
  • ウェビナーアドオン(500名まで): 約94,000円
  • 合計: 年額114,050円から

※料金は為替レートや契約形態により変動する可能性があります。最新情報は公式サイトでご確認ください(2024年時点の情報)。

(3) 参加者数別プラン(500名・1,000名・3,000名・5,000名・1万名)

参加者規模に応じて、以下のプランから選択できます:

  • 500名: 約94,000円/年
  • 1,000名: 公式サイトで確認
  • 3,000名: 公式サイトで確認
  • 5,000名: 公式サイトで確認
  • 1万名: 公式サイトで確認

想定参加者数に応じた適切なプランを選ばないと、コスト超過または機能不足のリスクがあります。

(4) 始め方の4ステップ

Zoomウェビナーを始める手順は以下の通りです:

ステップ1:ライセンス購入

  • Zoom公式サイトで基本プラン(プロ以上)を契約
  • ウェビナーアドオンを追加購入

ステップ2:スケジュール作成

  • Zoomウェブポータルにログイン
  • 「ウェビナー」→「ウェビナーをスケジュールする」をクリック
  • タイトル、日時、説明を入力

ステップ3:パネリスト・視聴者の招待

  • パネリスト(登壇者)を招待
  • 登録フォームを設定
  • 参加用URLを配信

ステップ4:本番配信

  • 練習セッションで事前確認(推奨)
  • スケジュールした時刻にウェビナーを開始
  • Q&A、投票でエンゲージメントを促進

6. まとめ:Zoomウェビナーを活用するために

(1) ミーティングとウェビナーの使い分け

用途に応じて、ミーティングとウェビナーを使い分けましょう。

Zoomミーティングが適した場面:

  • 社内会議・打ち合わせ
  • 少人数のディスカッション
  • 全員が発言する必要がある場面

Zoomウェビナーが適した場面:

  • 製品発表会・マーケティングセミナー
  • 大規模な講演会・オンライン講座
  • 一方向的な情報発信が中心

(2) 必要な機材とクオリティの重要性

Zoomウェビナーを開催するには、適切な機材が不可欠です。

必要な機材:

  • パソコン(推奨)
  • カメラ(内蔵または外付け)
  • 外付けマイク(音声のクオリティは満足度に直結)
  • 安定したインターネット接続

音声のクオリティが満足度に直結するため、外付けマイクなど機材への投資が重要です。

(3) 他のウェビナーツールとの比較

Zoomウェビナー以外にも、多様なウェビナーツールが存在します。

他のウェビナーツール:

  • Microsoft Teams(企業の社内セミナー・研修に適している)
  • Webex(セキュリティ重視の企業向け)
  • YouTube Live(無料で大規模配信が可能)
  • その他の専用ウェビナーツール

2025年版の比較記事では、ウェビナーツールが大規模配信だけでなく、マーケティング強化、データ分析機能を統合し、リード獲得・顧客エンゲージメント向上の総合プラットフォームへと進化しています。

Zoomウェビナーが適したケース:

  • Zoomミーティングを既に使っている企業
  • 大規模セミナー(500名以上)の開催
  • 充実したコミュニケーション機能が必要

Zoomウェビナーが適さないケース:

  • 予算が限られている(無料ツールを検討)
  • 社内研修のみ(Microsoft Teamsで十分な場合)
  • 少人数セミナー(Zoomミーティングで十分)

目的と予算に応じて、最適なツールを選択しましょう。

次のアクション:

  • 自社のイベント規模を確認する
  • Zoom公式サイトで最新の料金プランを確認する
  • 無料トライアルがあれば実際に試す
  • 必要な機材を準備する

適切な準備で、Zoomウェビナーを効果的に活用しましょう。

※2024年時点の情報です。ツール仕様(機能・料金・参加者上限)は更新される可能性があるため、最新情報は公式サイトをご確認ください。

よくある質問

Q1Zoomウェビナーは無料で使えますか?

A1いいえ、有料です。Zoomの基本プラン(プロ:年額20,100円)に加えて、ウェビナーアドオン(500名まで:約94,000円)が必要で、合計年額114,050円からとなります。

Q2何人まで参加できますか?

A2ウェビナーライセンスにより異なります。最小で500名から、最大で5万名以上まで拡張可能です。米国市場では最大100万人まで対応しています。

Q3録画はできますか?

A3はい、可能です。録画機能により、イベント後もマーケティング、教育、新入社員研修など多目的に動画を活用できます。

Q4スマホで開催できますか?

A4視聴は可能ですが、開催(ホスト)にはパソコンが推奨されます。カメラ、外付けマイクが不可欠で、音声のクオリティは満足度に直結します。

Q5ZoomミーティングとZoomウェビナーの違いは何ですか?

A5ミーティングは全員が同等に発言できる双方向の会議向け(最大1,000名)。ウェビナーは一方向配信の講演会向け(最大5万名以上)で、ホスト・パネリストのみが発言でき、視聴者はQ&A・チャットで参加します。

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Decisense編集部

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