ユニバーサルアナリティクス終了後の対応|GA4移行と過去データ活用法

著者: B2Bデジタルプロダクト実践ガイド編集部公開日: 2025/12/18

ユニバーサルアナリティクスが使えなくなって困っている...

Webサイトのアクセス解析に長年使われてきたユニバーサルアナリティクス(UA)は、2024年7月1日に完全終了しました。「過去のデータはどうなったの?」「GA4への移行は何をすればいい?」と悩んでいるB2B企業のWeb担当者は少なくありません。

この記事では、ユニバーサルアナリティクス終了後の対応として、過去データの取り扱い方とGA4への移行手順を実践的に解説します。

この記事のポイント:

  • UAは2024年7月1日に完全終了し、データは永久削除された
  • UAとGA4はデータ構造が全く異なり、自動移行はできない
  • GA4はイベントベースの計測で、セッションベースのUAとは分析の視点が変わる
  • GA4への移行は既に必須であり、早急な対応が求められる
  • GA4では機械学習による予測機能やBigQuery連携など新機能が利用可能

1. ユニバーサルアナリティクス終了の背景とスケジュール

(1) UAとは何だったのか(2014年〜2024年)

ユニバーサルアナリティクス(UA)は、2014年4月に正式リリースされたGoogleアナリティクスの旧版です。Webサイトのアクセス解析ツールとして世界中の企業で広く使われ、セッションやページビューを軸とした分析を提供してきました。

UAの主な特徴は以下の通りです:

  • セッションベースの計測:訪問から離脱までを1セッションとして記録
  • Webサイト専用:Webサイトのみの計測に対応
  • 直帰率:サイトを訪問後、他のページを見ずに離脱した割合を計測

(2) 終了のスケジュール(2023年7月1日計測終了、2024年7月1日完全終了)

2022年3月16日、Googleは公式にUAのサポート終了を発表しました。終了のスケジュールは以下の通りです:

2023年7月1日: UAでのデータ処理終了

  • この日以降、新しいデータの計測が停止
  • 過去データの閲覧は可能

2024年7月1日: UAの完全終了

  • すべてのUAプロパティとAPIが完全にアクセス不可
  • データが永久削除され、復元不可能に

※出典:Web担当者Forum「さよならUAまで3か月! 2024年7月1日以降、Google アナリティクスは完全終了」(2024年4月3日)

(3) なぜ終了したのか(プライバシー保護への対応)

UA終了の背景には、プライバシー保護への対応があります。近年、GDPRやCCPAなどの個人情報保護規制が強化される中、Cookie依存の計測からイベントベース計測へと移行する必要性が高まっていました。

GA4は、プライバシー重視の設計により、以下のような対応が可能です:

  • Cookieに依存しない計測:ユーザーIDやデバイスIDを活用
  • データ保持期間の設定:企業のプライバシーポリシーに合わせた設定が可能
  • IPアドレスの匿名化:デフォルトで有効

2. ユニバーサルアナリティクスとGA4の主な違い

(1) 計測の軸:セッションベース vs イベントベース

UAとGA4の最も大きな違いは、計測の軸です。

ユニバーサルアナリティクス(UA):セッションベース

  • 訪問から離脱までを1セッションとして計測
  • ページビュー数、セッション数、直帰率などが主要指標

Google アナリティクス 4(GA4):イベントベース

  • ユーザーのあらゆる行動を個別のイベントとして計測
  • ページビューもイベントの1つとして扱われる
  • より柔軟なデータ分析が可能

※出典:Data-be「UAとGA4の違い比較まとめと両方併用する方法

(2) 対象:Webのみ vs Webとアプリの統合

UAはWebサイトのみの計測に対応していましたが、GA4ではWebサイトとモバイルアプリの両方を統合して計測できます。これにより、以下のような分析が可能になります:

  • クロスデバイス分析:同一ユーザーがPCとスマホでどう行動するか
  • クロスプラットフォーム分析:Webとアプリをまたいだユーザージャーニーの把握

(3) 主要指標の違い(直帰率 → エンゲージメント率)

UAの「直帰率」は、サイトを訪問後、他のページを見ずに離脱した割合を示していました。GA4では、この指標が「エンゲージメント率」に置き換えられています。

エンゲージメント率とは: 10秒以上の滞在、2ページ以上の閲覧、コンバージョンのいずれかが発生したセッションの割合を示します。直帰率よりも、ユーザーの関与度を正確に測定できると言われています。

(4) データ構造の違いと過去データとの比較の注意点

UAとGA4はデータ構造が全く異なるため、過去データとの直接比較はできません。

注意点:

  • セッション定義の違い:UAとGA4ではセッションの定義が異なる
  • 指標の違い:直帰率とエンゲージメント率は計算方法が異なる
  • 比較する場合は:同じ期間をUAとGA4の両方で計測し、傾向を把握する

3. UAの過去データの確認・エクスポート方法

(1) 2024年7月1日以降のデータアクセス状況

2024年7月1日以降、UAのすべてのプロパティとAPIが完全にアクセス不可となり、データは永久削除されました。事前にエクスポートしていなかった場合、過去データへのアクセスはできません。

※出典:ミツエーリンクス「2024年に7月1日以降にデータが削除!UAのデータのエクスポートはお済みですか?」(2024年3月18日)

(2) エクスポートが間に合わなかった場合の対応

エクスポートが間に合わなかった場合、以下の対応が考えられます:

1. 社内に保存されたレポートを確認

  • 定期的にダウンロードしていたレポート(Excel、PDF)
  • スクリーンショットや記録資料

2. 過去の意思決定資料を活用

  • 月次・四半期レポート
  • 経営会議資料

3. GA4で新たに計測開始

  • 過去データは失われたが、今後のデータをGA4で蓄積
  • 年次比較は1年後から可能に

(3) 今後のデータバックアップの重要性

GA4でも、定期的なデータバックアップが重要です。以下の方法が推奨されます:

定期的なエクスポート:

  • 月次または四半期ごとにレポートをエクスポート
  • BigQuery連携で自動的にデータを保存(無料枠あり)

長期保存が必要なデータ:

  • 年間・四半期の集計データ
  • 主要KPIの推移データ
  • コンバージョンデータ

4. GA4への移行手順と注意点

(1) GA4プロパティの作成

GA4への移行は、まずGA4プロパティの作成から始めます。Google公式の移行ガイド(※)に従って、以下の手順で作成できます:

手順:

  1. Googleアナリティクスにログイン
  2. 管理画面から「プロパティを作成」を選択
  3. プロパティ名を入力し、GA4を選択
  4. トラッキングIDを取得

※出典:Google公式ヘルプ「[UA→GA4] 移行ガイド: 初心者向け

(2) タグの設定と計測の開始

GA4のトラッキングタグを、Webサイトの全ページに設置します。以下の方法があります:

方法1: Googleタグマネージャー(GTM)を使う

  • 推奨される方法
  • タグの一元管理が可能

方法2: 直接HTMLに埋め込む

  • GTMを使わない場合の方法
  • すべてのページに手動で追加する必要がある

(3) 目標(コンバージョン)の移行

UAで設定していた目標(ゴール)は、GA4では「コンバージョン」として設定します。

手順:

  1. UAで設定していた目標を確認
  2. GA4で「イベント」として同様の行動を計測
  3. イベントを「コンバージョン」としてマーク

注意: UAとGA4では目標の定義方法が異なるため、完全に同じ設定にはなりません。UAでの目標達成数とGA4でのコンバージョン数は、定義の違いにより差異が出る可能性があります。

(4) UAとGA4の併用期間の活用

移行期間中は、UAとGA4を併用しながら徐々にGA4のみの運用へ移行していくのが推奨されていました(※)。しかし、2024年7月以降は既にUAが完全終了しているため、GA4のみでの運用となります。

※出典:PLAN-B「ユニバーサルアナリティクス(UA)とは? GA4への移行の必要性や違いについて解説

(5) データ自動移行はできない点に注意

UAからGA4へのデータ自動移行はできません。これは、UAとGA4でデータ構造が全く異なるためです。必要な過去データは、事前にエクスポートして別途保存する必要がありました。

5. GA4で実現できる新機能と活用法

(1) BigQuery連携による高度な分析

GA4では、Googleのクラウドデータウェアハウス「BigQuery」との連携が標準機能として提供されています(無料枠あり)。これにより、以下のような高度な分析が可能になります:

BigQuery連携のメリット:

  • 生データの直接分析
  • SQLクエリによる柔軟なデータ抽出
  • 他のデータソースとの統合分析
  • 長期間のデータ保存

(2) 機械学習による予測機能

GA4では、機械学習を活用した予測機能が利用できます。

主な予測機能:

  • 購入予測:今後7日間で購入する可能性の高いユーザーを予測
  • 離脱予測:今後7日間で離脱する可能性の高いユーザーを予測
  • 収益予測:今後28日間で得られる収益を予測

これらの予測データをもとに、リターゲティング広告やメール配信のセグメントを作成できます。

(3) クロスデバイス・クロスプラットフォーム計測

GA4では、Webサイトとモバイルアプリをまたいだユーザー行動を統合して計測できます。

活用例:

  • スマホアプリで商品を閲覧したユーザーが、後日PCで購入したかを追跡
  • アプリとWebの両方を利用するユーザーのLTV(顧客生涯価値)を分析

(4) プライバシー重視の計測設計

GA4は、プライバシー保護を重視した設計になっています。

プライバシー保護機能:

  • IPアドレスの自動匿名化
  • データ保持期間の設定(2ヶ月、14ヶ月、自動削除なしから選択)
  • Cookieに依存しない計測オプション

※出典:Advertimes「Googleユニバーサルアナリティクスが完全終了したのはなぜ?GA4で実現できることとは」(2024年8月30日)

6. まとめ:GA4時代のデータ分析に向けて

ユニバーサルアナリティクス(UA)は2024年7月1日に完全終了し、データは永久削除されました。GA4への移行は既に必須となっており、早急な対応が求められます。

GA4はイベントベースの計測に変わり、UAと比べて学習コストは高めですが、機械学習による予測機能やBigQuery連携など、高度な分析が可能になります。

次のアクション:

  • GA4プロパティを作成し、トラッキングタグを設置する
  • UAで設定していた目標(ゴール)をGA4のコンバージョンとして設定する
  • Google公式の移行ガイドや各種学習リソースを活用する
  • BigQuery連携を検討し、データのバックアップ体制を整える

GA4での計測を開始し、新しい時代のデータ分析に対応していきましょう。

※この記事は2025年12月時点の情報です。最新の機能や料金については、Google アナリティクス公式サイトをご確認ください。

よくある質問

Q1ユニバーサルアナリティクスとGA4の違いは何ですか?

A1UAはセッション・ページベースの計測でWebサイトのみ対応、GA4はイベントベースの計測でWebとアプリの両方に対応しています。主要指標も変わり、UAの直帰率はGA4ではエンゲージメント率に置き換えられました。

Q22024年7月1日以降、UAのデータはどうなりましたか?

A22024年7月1日にすべてのUAプロパティとAPIが完全にアクセス不可となり、データは永久削除されました。事前にエクスポートしていなかった場合、過去データへのアクセスはできません。

Q3UAからGA4へのデータ移行はできますか?

A3UAとGA4はデータ構造が全く異なるため、過去データの自動移行はできません。必要なデータは手動でエクスポートし、別途保存する必要があります。GA4では新たに計測を開始する形になります。

Q4GA4への移行をしないとどうなりますか?

A42024年7月1日以降、UAでの計測は完全停止しているため、GA4に移行しないとアクセス解析データが取得できません。GA4への移行は既に必須となっており、早急な対応が求められます。

Q5GA4は初心者でも使えますか?

A5GA4はUAと比べて自由度が高く、高度な分析が可能な反面、学習コストは高めです。イベントベースの計測に慣れるまで時間がかかりますが、Google公式の移行ガイドや各種学習リソースを活用して段階的に習得することをおすすめします。

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B2Bデジタルプロダクト実践ガイド編集部

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