TeamSpiritとSalesforceの連携で、勤怠・経費・工数管理を一元化できるのか?
B2B企業の情報システム担当者や人事・経理担当者にとって、「Salesforceを導入しているが、勤怠管理や経費精算は別のシステムを使っている」という状況は珍しくありません。データが分散することで、二重入力や集計作業の手間が発生しているケースも多いのではないでしょうか。
この記事では、Salesforceプラットフォーム上で動作する勤怠管理・工数管理・経費精算の統合ソリューション「TeamSpirit」について、その機能・料金・Salesforce連携のメリット、そしてジョブカンやKING OF TIMEなどスタンドアロン型勤怠ツールとの違いを解説します。
この記事のポイント:
- TeamSpiritはSalesforceのForce.comプラットフォーム上で動作する統合型バックオフィスツール
- 勤怠管理・工数管理・経費精算を一つのシステムで完結できる
- 料金は初期費用15万円、月額600円/名(基本プラン)が目安
- Salesforce導入済み企業にはデータ連携のメリットが大きい
- スタンドアロン型ツールとは導入要件・コスト構造が異なるため、自社の状況に応じた選定が重要
1. TeamSpiritとSalesforce連携が注目される背景
B2B企業では、営業活動の管理にSalesforceを導入しているケースが増えています。一方で、勤怠管理・経費精算・工数管理といったバックオフィス業務は、それぞれ別のシステムを使っている企業も多いのが実情です。
このような状況では、以下のような課題が発生することがあります。
- データの二重入力: 営業活動の工数をSalesforceと勤怠システム両方に入力する必要がある
- 集計作業の手間: 月次締め時に複数システムからデータを抽出・集計する作業が発生
- データ連携の難しさ: システム間のAPI連携に開発コストがかかる
TeamSpiritは、Salesforceのプラットフォーム上で動作することで、これらの課題を解消しようとするソリューションとして注目されています。2024年にはSalesforce Japan Partner Award 2024を2部門で受賞しており、Salesforceエコシステム内での評価も高まっています。
2. TeamSpiritの基礎知識(機能・料金・導入実績)
(1) TeamSpiritとは?勤怠・工数・経費精算の統合プラットフォーム
TeamSpiritは、株式会社チームスピリットが提供するクラウド型のバックオフィス統合ソリューションです。SalesforceのForce.comプラットフォーム上に構築されており、以下の機能を一つのシステムで提供しています。
主要機能:
- 勤怠管理: 出退勤打刻、休暇申請、残業管理
- 工数管理: プロジェクト別の作業時間記録、工数集計
- 経費精算: 交通費・経費の申請・承認ワークフロー
- 電子稟議: 各種申請・承認のワークフロー
- 社内SNS・カレンダー: コミュニケーション機能
特徴的なのは、勤怠管理と工数管理が一体となっている点です。勤務表上から画面を切り替えることなく工数入力が行え、工数の合計と実労働時間を常に一致させることができると言われています。
(2) 料金プラン(初期費用15万円・月額600円/名)
公式サイトによると、TeamSpiritの基本的な料金体系は以下の通りです(2024年時点)。
| 項目 | 金額 |
|---|---|
| 初期費用 | 15万円 |
| 月額利用料 | 600円/名 |
※上記は基本プランの目安です。従業員数や追加機能(TeamSpirit HR等)の利用により変動します。導入検討時は必ず公式サイトで最新の料金を確認し、見積もりを取得することをお勧めします。
(3) 導入実績(1,700社以上・40万ユーザー以上)
公式発表によると、TeamSpiritは1,700社以上、40万ユーザー以上に利用されています。導入企業にはKAGOME、フジテレビ、資生堂、三菱地所など大企業から、高成長ベンチャーまで幅広い規模の企業が含まれています。
また、2024年3月発表の「2023年AppExchangeアプリ人気ランキング」では、中小企業部門1位、大企業部門2位を獲得しており、全部門でトップ5入賞を果たしています。
3. Salesforce連携の仕組みとメリット
(1) Force.comプラットフォーム上での動作とAppExchange導入
TeamSpiritはSalesforceのForce.comプラットフォーム上に構築されたアプリケーションです。導入はSalesforce AppExchangeから行うことができます。
このアーキテクチャにより、以下のようなメリットがあると考えられます。
- 同一プラットフォーム上での運用: Salesforceと同じ環境で勤怠・工数管理ができる
- シングルサインオン: Salesforceアカウントでそのままログイン可能
- Salesforceのセキュリティ機能の活用: アクセス権限管理、監査ログなど
(2) SFA/CRMデータと勤怠・工数データの一元管理
Salesforceを既にSFA(営業支援)目的で利用している企業にとって、勤怠・工数データも同一プラットフォームで管理できることは大きなメリットとなる可能性があります。
期待されるメリット:
- 営業活動の工数をプロジェクト・案件単位で記録・分析できる
- 顧客別・案件別の収益性分析がしやすくなる
- データ連携のためのAPI開発が不要
(3) ワークログ活用による組織改善
TeamSpiritでは、勤怠・工数・経費などの業務データを「ワークログ」として蓄積できます。このデータを活用することで、業務の可視化や組織改善に役立てることができると言われています。
導入事例では、月次締め作業を4日短縮し、給与支払いを1日前倒しできた企業もあるとのことです。ただし、このような効果は企業規模や既存の業務フローにより異なるため、自社での効果は個別に検証する必要があります。
4. 他勤怠ツールとの比較(ジョブカン・KING OF TIME)
(1) Salesforce連携型とスタンドアロン型の違い
勤怠管理ツールは、大きく分けて以下の2つのタイプがあります。
| タイプ | 特徴 | 代表的なツール |
|---|---|---|
| Salesforce連携型 | Salesforceプラットフォーム上で動作 | TeamSpirit、mitoco Work |
| スタンドアロン型 | 独立したクラウドサービスとして動作 | ジョブカン、KING OF TIME、freee勤怠管理 |
Salesforce連携型は、既にSalesforceを導入している企業にとってはデータ連携がスムーズになるメリットがあります。一方、スタンドアロン型は、Salesforceの導入有無に関わらず利用でき、導入ハードルが比較的低いと言われています。
(2) 機能・料金・連携性の比較ポイント
以下は、勤怠管理ツールを比較する際の主要なポイントです。各ツールの詳細な料金・機能は公式サイトで最新情報を確認してください。
比較ポイント:
| 項目 | TeamSpirit | ジョブカン(参考) | KING OF TIME(参考) |
|---|---|---|---|
| 動作環境 | Salesforce上 | 独立クラウド | 独立クラウド |
| Salesforce連携 | ネイティブ | API連携が必要 | API連携が必要 |
| 工数管理 | 標準搭載 | オプション | オプション |
| 経費精算 | 標準搭載 | 別サービス | 別サービス |
※上記は一般的な傾向であり、各ツールの最新仕様は公式サイトでご確認ください。
(3) 企業規模・導入目的別の選定基準
勤怠管理ツールの選定は、以下のような観点で検討することが一般的です。
TeamSpiritが適している可能性が高いケース:
- Salesforceを既に導入済み、または導入予定
- 勤怠・工数・経費を一元管理したい
- 営業活動の工数を案件別に分析したい
スタンドアロン型が適している可能性が高いケース:
- Salesforceは導入していない/導入予定がない
- 勤怠管理に特化したシンプルなツールを求めている
- 導入コストを抑えたい
どちらが優れているということではなく、自社のシステム環境や業務要件に応じて選定することが重要です。
5. 導入時の注意点とリスク
(1) Salesforceライセンス要件の確認
TeamSpiritはSalesforceプラットフォーム上で動作するため、導入時にはSalesforceのライセンス要件を確認する必要があります。既存のSalesforceライセンスで利用可能か、追加のライセンスが必要かは、契約内容により異なります。
導入検討時は、TeamSpirit側とSalesforce側の両方に確認することをお勧めします。
(2) 導入効果は企業規模・既存業務フローにより異なる
導入事例で紹介されている効果(月次締め作業の短縮など)は、あくまで特定の企業での成果です。自社で同様の効果が得られるかは、以下のような要因により異なります。
- 現在の勤怠管理方法(紙・Excel・既存システム)
- 従業員数・拠点数
- 既存業務フローの複雑さ
- Salesforceの利用状況
導入前に無料トライアルやデモを活用し、自社の業務に適合するかを検証することをお勧めします。
6. まとめ:TeamSpirit×Salesforce連携が適している企業
TeamSpiritは、Salesforceプラットフォーム上で勤怠管理・工数管理・経費精算を一元化できるソリューションです。Salesforceを既に導入している企業にとっては、データ連携のしやすさや同一プラットフォームでの運用というメリットがあります。
一方、Salesforceを導入していない企業や、勤怠管理に特化したシンプルなツールを求める企業には、ジョブカンやKING OF TIMEなどスタンドアロン型のツールが適している可能性があります。
次のアクション:
- 自社のSalesforce導入状況・利用計画を確認する
- TeamSpirit公式サイトで最新の料金・機能を確認する
- 無料デモやトライアルで実際の操作性を確認する
- 比較対象のスタンドアロン型ツールも併せて検討する
自社の業務要件とシステム環境に合ったツールを選定し、バックオフィス業務の効率化を実現しましょう。
※この記事は2024年時点の情報に基づいています。料金・機能の詳細は各社公式サイトで最新情報をご確認ください。
よくある質問:
Q: TeamSpiritの導入にSalesforceは必須ですか? A: TeamSpiritはSalesforceのForce.comプラットフォーム上で動作するため、基本的にSalesforce環境が前提となります。Salesforce未導入の場合は、導入要件を公式サイトで確認することをお勧めします。
Q: TeamSpiritの料金体系はどうなっていますか? A: 公式サイトによると、初期費用15万円、月額600円/名(基本プラン)が目安です。従業員数や追加機能により変動するため、導入前に見積もりを取得することをお勧めします。
Q: ジョブカンやKING OF TIMEとの違いは何ですか? A: TeamSpiritはSalesforce上で動作するため、SFA/CRMとのデータ連携がネイティブで可能です。ジョブカン・KING OF TIMEはスタンドアロン型で、Salesforce導入有無に関わらず利用でき、導入ハードルが比較的低いと言われています。
Q: 導入効果はどのくらいの期間で実感できますか? A: 導入事例では、月次締め作業を4日短縮した例があります。ただし、効果は企業規模・既存業務フローにより異なるため、トライアルでの検証や、導入後3〜6ヶ月程度の運用を経て評価することが一般的です。
