SVF Cloud for Salesforceとは?帳票出力機能・料金・導入メリットを解説

著者: Decisense編集部公開日: 2025/12/7

Salesforceの帳票出力、Excel手作業で時間がかかっていませんか?

Salesforceで営業や顧客管理を効率化している企業でも、見積書・請求書・契約書などの帳票出力は意外と手間がかかっていることがあります。「Salesforceのデータをいちいちエクスポートして、Excelで整形している」「レイアウトが複雑で、標準機能では対応できない」といった課題を抱えている情報システム部門・営業企画部門の方は多いのではないでしょうか。

SVF Cloud for Salesforceは、Salesforceと連携して帳票の設計・出力を効率化するクラウド型帳票サービスです。プログラミング不要で複雑な帳票を設計でき、累計導入社数35,000社以上の実績があります。

この記事では、SVF Cloud for Salesforceの機能、料金プラン、導入メリット・デメリット、競合ツールとの比較、導入事例を詳しく解説します。

この記事のポイント:

  • SVF Cloud for SalesforceはSalesforceと連携し、プログラミング不要で帳票の設計・出力を可能にするツール
  • Excel・Wordデザイナーで誰でも簡単に帳票設計が可能、OCR機能で既存PDFからの自動レイアウト作成にも対応
  • 料金は月額30,000円から、年間出力枚数に応じてプランが変動
  • クラウドサイン連携により、契約書の作成〜締結〜管理の一気通貫が可能(2023年6月〜)
  • 競合ツール(Office File Creator、Fleekform、帳票DX for Salesforce)との比較では、導入実績と機能の豊富さが特徴

1. なぜSalesforceの帳票出力に専用ツールが必要なのか

まず、Salesforce標準機能での帳票出力の課題と、専用ツールが必要な理由を整理しましょう。

(1) Salesforce標準機能の帳票出力の限界

Salesforceには標準で帳票出力機能がありますが、以下のような制約があります:

レイアウトの自由度が低い: VisualforceやLightning Componentsでカスタマイズできますが、複雑なレイアウト(表の結合、複数ページにわたる明細、画像配置など)には対応が難しいケースがあります。

開発工数がかかる: 標準機能でカスタマイズする場合、プログラミングスキル(Apex、Visualforce等)が必要で、情報システム部門の工数がかかります。

帳票ごとに個別開発が必要: 見積書・請求書・契約書など、帳票種類ごとに個別開発が必要で、メンテナンスコストも高くなります。

(2) 見積書・請求書・契約書の複雑なレイアウト対応

B2B企業では、以下のような複雑な帳票が求められることが一般的です:

見積書:

  • 複数ページにわたる明細行(商品・数量・単価・金額)
  • ヘッダー・フッターでの会社ロゴ・捺印欄
  • 備考欄での条件記載

請求書:

  • 振込先情報、税込/税抜表示、消費税計算
  • 請求書番号の自動採番

契約書:

  • 複数ページにわたる条文レイアウト
  • 署名欄、捺印欄の配置
  • クラウドサインなど電子契約サービスとの連携

こうした複雑なレイアウトに対応するため、専用の帳票ツールが必要になるのです。

(3) 本記事で解説する内容

この記事では、SVF Cloud for Salesforceの以下の点を解説します:

  • SVF Cloudの基本機能と特徴
  • 主要機能(Excel・Wordデザイナー、OCR自動レイアウト、クラウドサイン連携等)
  • 料金プラン、導入メリット・デメリット
  • 競合帳票ツールとの比較
  • 導入事例と導入判断のポイント

2. SVF Cloud for Salesforceの基礎知識:できること・特徴

SVF Cloud for Salesforceの概要と基本的な特徴を確認しましょう。

(1) SVF Cloudとは:累計導入35,000社の帳票サービス

SVF Cloudは、ウイングアーク1st株式会社が提供するクラウド型帳票サービスです。累計導入社数35,000社以上の実績があり、2022年のSalesforce AppExchange大企業部門で2位にランクインしています。

SVF Cloudは、Salesforce以外のシステム(基幹システム、SFA、CRM等)とも連携できますが、SVF Cloud for Salesforceは特にSalesforceとの連携に特化したソリューションです。

(2) Salesforce連携の仕組み:AppExchangeアプリ

SVF Cloud for Salesforceは、Salesforce AppExchangeで提供されているアプリケーションパッケージとしてインストールします。インストール後、Salesforceのリストビューやレコード詳細画面から直接帳票出力が可能になります。

連携方法:

  • AppExchangeからパッケージをインストール
  • Salesforceのオブジェクト(取引先、商談、カスタムオブジェクト等)とSVF Cloudを連携
  • Apex連携で高度なカスタマイズも可能(プロシージャ機能を使用)

(3) プログラミング不要の帳票設計

SVF Cloud for Salesforceの最大の特徴は、プログラミング不要で帳票を設計できる点です。

Excel・Wordデザイナー: ExcelやWordで帳票をデザインし、専用アドインでSalesforceデータを指定の場所にマッピングします。プログラミング知識がなくても、Excelが使える担当者なら誰でも帳票設計が可能です。

OCR自動レイアウト作成: 既存のPDF帳票をインポートするだけで、OCR技術により自動的にレイアウトを作成できます。既存帳票を元にした自動作成により、工数を大幅削減できます。

(4) 主な利用シーン:見積書・請求書・契約書・レポート

SVF Cloud for Salesforceは、以下のような帳票に活用できます:

見積書: Salesforceの商談データから見積書を自動生成。複数ページの明細行、ヘッダー・フッターのレイアウトに対応。

請求書: 受注データから請求書を自動生成。振込先情報、消費税計算、請求書番号の自動採番に対応。

契約書: 契約情報から契約書を自動生成。クラウドサインと連携すれば、契約書作成〜締結〜管理の一気通貫が可能(2023年6月〜)。

レポート: Salesforceのレポートデータから、複雑なレイアウトのレポートを自動生成。

3. 主要機能:帳票設計から出力・連携まで

具体的な機能を4つのポイントで解説します。

(1) Excel・Wordデザイナー:プログラミング不要の帳票作成

Excel・Wordデザイナーは、ExcelやWordで帳票をデザインし、専用アドインでSalesforceデータをマッピングする機能です。

使い方:

  1. ExcelまたはWordで帳票レイアウトを作成
  2. SVF Cloud専用アドインで、Salesforceのフィールドをセル・テキストボックスに割り当て
  3. 帳票テンプレートをSVF Cloudにアップロード
  4. Salesforceから帳票を出力

メリット:

  • プログラミング不要で誰でも設計可能
  • Excel・Wordの表現力を活用できる(表の結合、条件付き書式、画像配置等)
  • 既存のExcel・Word帳票を活用できる

(2) OCR自動レイアウト作成:既存PDFから自動設計

OCR(光学文字認識)機能を使えば、既存のPDF帳票から自動的にレイアウトを作成できます。

使い方:

  1. 既存のPDF帳票をSVF Cloudにインポート
  2. OCR技術で文字・レイアウトを自動認識
  3. Salesforceのフィールドをマッピング
  4. 帳票テンプレート完成

メリット:

  • 既存帳票をゼロから作り直す必要がない
  • 工数を大幅削減(従来の手動設計と比べて50%以上削減の事例もあり)

(3) 多様な出力形式:PDF、Excel、Word、印刷、メール送信

SVF Cloud for Salesforceは、以下の出力形式に対応しています:

PDF出力: 最も一般的な形式。見積書・請求書・契約書などで使用。

Excel出力: データの再編集が必要な場合に使用。レポート出力などで活用。

Word出力: 契約書など、文書の編集が必要な場合に使用。

印刷: VPNレス直接印刷機能により、クラウドから社内のローカルプリンターへ直接出力可能。リモートワーク環境でも便利。

メール送信: 生成した帳票をメールに添付して送信可能。Salesforceのワークフロー・プロセスビルダーと連携して自動送信も可能。

一括出力: Salesforceのリストビューから複数レコードを選択して、ボタン1つで一括出力が可能。

(4) クラウドサイン連携:契約書の作成〜締結〜管理の一気通貫

2023年6月に、クラウドサイン(弁護士ドットコム株式会社が提供する電子契約サービス)とSVF Cloud for Salesforceが連携しました。

連携の流れ:

  1. Salesforceの契約情報からSVF Cloudで契約書を自動生成
  2. 生成した契約書をクラウドサインに送信
  3. クラウドサインで電子署名・締結
  4. 締結状況をSalesforceに自動反映

メリット:

  • 契約書作成〜締結〜管理の一気通貫で効率化
  • ペーパーレス化、郵送コスト削減
  • 契約状況の一元管理(Salesforceで進捗確認)

4. 導入メリット・デメリット・料金プラン

導入を検討する際のポイントを整理します。

(1) メリット:帳票作成時間削減、ミス削減、VPNレス直接印刷

帳票作成時間の削減: Excelでの手作業と比べて、帳票作成時間を50%以上削減できる事例が多いです。特に、月に数十件〜数百件の帳票を出力する企業では、年間で数百時間の工数削減が期待できます。

ミス削減: 手作業でのデータ転記ミス、計算ミスを防止できます。Salesforceのデータを自動的に帳票に反映するため、ヒューマンエラーが減少します。

VPNレス直接印刷: リモートワーク環境でも、VPN接続不要でクラウドから社内プリンターへ直接出力できます。複雑なネットワーク設定が不要で、導入ハードルが低いです。

一括出力: リストビューから複数レコードを選択して一括出力できるため、月末の請求書発行などの大量出力作業が効率化されます。

(2) デメリット:年間出力枚数による料金変動、初期設定の学習コスト

年間出力枚数による料金変動: SVF Cloudは年間出力枚数に応じて料金プランが変動します。出力枚数が少ない企業(月100枚未満)では、コスト対効果が見合わない可能性があります。

初期設定の学習コスト: Excel・Wordデザイナーはプログラミング不要ですが、初めて使う場合は操作習得に1〜2週間程度かかることがあります。複雑な帳票の場合は、導入支援を受けるのが確実です。

ポイント管理: プレビュー表示は無料ですが、実際の出力にはポイントが消費されます。ポイント残高の管理が必要です。

(3) 料金プラン:月額30,000円〜(年間出力枚数に応じたプラン)

料金は年間出力枚数に応じて変動します。目安は以下の通りです:

基本プラン:

  • 月額30,000円から
  • 年間出力枚数に応じてプランが分かれる
  • プレビュー表示は無料、出力時にポイント消費

料金の考え方: 年間出力枚数が多い企業(月500枚以上)では、コスト対効果が高いと言われています。少ない企業では、他の低コストツール(後述の帳票DX for Salesforce等)も検討する価値があります。

※料金は2024年時点の情報です。最新情報はWingArc1st公式サイトをご確認ください。

(4) ROI試算:帳票作成時間50%削減の効果

簡単なROI試算例を示します:

前提条件:

  • 月間帳票出力件数:500件
  • 従来の手作業:1件あたり10分(Excelでの転記・整形)
  • SVF Cloud導入後:1件あたり5分(50%削減)
  • 担当者の時給:3,000円

削減効果:

  • 月間削減時間:500件 × 5分 = 2,500分(約42時間)
  • 月間削減コスト:42時間 × 3,000円 = 126,000円
  • 年間削減コスト:126,000円 × 12ヶ月 = 1,512,000円

SVF Cloud導入コスト:

  • 月額30,000円 × 12ヶ月 = 360,000円

ROI: (1,512,000円 - 360,000円)/ 360,000円 = 320%

この試算では、年間削減コストが導入コストの約4倍となり、高いROIが期待できます。

5. 競合帳票ツール比較と導入事例

他の帳票ツールとの比較と、導入事例を紹介します。

(1) Office File Creator:Office形式出力に特化

Office File Creatorは、Salesforceのデータを元にOffice形式(Excel、Word、PowerPoint)のファイルを生成するツールです。

特徴:

  • Office形式の出力に特化
  • テンプレートベースで帳票作成
  • 料金は比較的リーズナブル

SVF Cloudとの違い: Office File CreatorはOffice形式出力に特化しているのに対し、SVF CloudはPDF出力、印刷、メール送信など多様な出力形式に対応しています。

(2) Fleekform:フォーム作成〜帳票出力

Fleekformは、フォーム作成から帳票出力まで一気通貫で対応するツールです。

特徴:

  • Webフォーム作成機能が充実
  • フォーム入力データを元に帳票自動生成
  • モバイル対応

SVF Cloudとの違い: Fleekformはフォーム作成から帳票出力までのワークフローに強いのに対し、SVF Cloudは帳票設計・出力の自由度と実績に強みがあります。

(3) 帳票DX for Salesforce:シンプル設計・低コスト

帳票DX for Salesforceは、シンプルな設計と低コストが特徴の帳票ツールです。

特徴:

  • シンプルな帳票に対応
  • 料金が比較的安価
  • 導入ハードルが低い

SVF Cloudとの違い: 帳票DXはシンプルさと低コストに強みがあるのに対し、SVF Cloudは複雑なレイアウト対応、OCR機能、クラウドサイン連携など高度な機能に強みがあります。

選定の目安:

  • 複雑な帳票、年間出力枚数が多い、クラウドサイン連携が必要 → SVF Cloud
  • シンプルな帳票、出力枚数が少ない、コスト重視 → 帳票DX for Salesforce
  • Office形式出力が中心 → Office File Creator
  • フォーム作成から帳票出力まで一気通貫 → Fleekform

(4) 導入事例:ニチエネ(Service CloudからFax連携)、タスク(顧客向け帳票基盤)

株式会社ニチエネ: Service CloudからのFax連携事例。見積書をワンクリックで出力し、Faxで自動送信する仕組みを構築しました。これにより、見積書作成〜送信の時間を大幅に削減し、顧客対応のスピードアップを実現しました。

株式会社タスク: 北海道のクラウドサービス導入支援企業。自社の顧客向けに帳票基盤ソリューションを提供する際、SVF Cloud for Salesforceを活用しています。多様な業種・業務に対応できる帳票設計の柔軟性が評価されています。

※導入事例は企業規模・業種・業務内容により結果が異なります。自社の状況に合わせて検討してください。

6. まとめ:SVF Cloud導入判断の3つのポイント

SVF Cloud for Salesforceの導入判断のポイントを整理します。

(1) ポイント1:年間出力枚数が一定以上(月500枚以上が目安)

年間出力枚数が多い企業(月500枚以上)では、帳票作成時間削減のROIが高く、導入効果が大きいと言われています。出力枚数が少ない企業では、他の低コストツールも検討する価値があります。

(2) ポイント2:複雑なレイアウトの帳票が必要

見積書・請求書・契約書などで、複数ページにわたる明細行、複雑な表の結合、画像配置などが必要な場合、SVF CloudのExcel・WordデザイナーやOCR機能が有効です。シンプルな帳票のみであれば、他のツールでも十分な場合があります。

(3) ポイント3:他サービス連携(クラウドサイン等)を活用

クラウドサイン連携により、契約書作成〜締結〜管理の一気通貫が可能です。電子契約を活用している企業では、この連携機能が大きなメリットになります。

(4) 次のアクション:無料トライアル・デモ依頼

SVF Cloud for Salesforceの導入を検討する際は、以下のステップが推奨されます:

1. 自社の年間帳票出力枚数を把握する: 月間・年間でどれくらいの帳票を出力しているか、種類別に整理します。

2. 無料トライアル・デモを依頼する: WingArc1st公式サイトから無料トライアル・デモを依頼し、実際の操作性を確認します。

3. 競合ツールと比較する: Office File Creator、Fleekform、帳票DX for Salesforceなど、複数のツールを比較検討します。

4. ROI試算を行う: 帳票作成時間の削減効果、導入コストを試算し、ROIを確認します。

5. 導入支援を検討する: 複雑な帳票の場合、初期設計時に導入支援を受けることで、スムーズな運用開始が可能です。

Salesforceの帳票出力を効率化し、業務時間削減とミス削減を実現しましょう。

※製品の機能や料金プランは更新される可能性があります。この記事は2024年12月時点の情報です。最新情報はWingArc1st公式サイトをご確認ください。

よくある質問

Q1SVF Cloud for Salesforceの料金体系は?

A1月額30,000円からです。年間出力枚数に応じてプランが変動します(プレビューは無料、出力時にポイント消費)。自社の月間帳票出力数を把握して適切なプランを選定する必要があります。

Q2導入から運用開始までどのくらいかかるか?

A2AppExchangeからパッケージインストール後、帳票設計に1〜2週間、テスト・調整に1〜2週間が目安です。Excel・Wordデザイナーを使えばプログラミング不要ですが、複雑な帳票は初期設計時に導入支援を受けるのが確実です。

Q3どこまでカスタマイズできるか?

A3Excel・Wordの表現力の範囲で柔軟に帳票設計可能です。Apex連携でプログラミングによる高度なカスタマイズにも対応します。OCR機能で既存PDF帳票からの自動レイアウト作成も可能です。

Q4他の帳票ツールとの違いは?

A4SVF Cloudは35,000社以上の導入実績があり、2022年AppExchange大企業部門で2位にランクインしています。VPNレス直接印刷、クラウドサイン連携など他ツールにない機能もありますが、料金やシンプルさを重視するなら帳票DX for Salesforce等も検討する価値があります。

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Decisense編集部

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