Salesforceとは?初心者向けにわかりやすく機能・料金・導入効果を解説

著者: B2Bデジタルプロダクト実践ガイド編集部公開日: 2025/12/10

Salesforceとは何か?初心者が知るべき基本

B2B企業の営業責任者や情報システム担当の方から、「Salesforceとは何か?」「何ができるのか?」といった質問をいただくことがあります。

Salesforceは世界で12年連続トップシェアを維持するクラウドベースのCRMプラットフォームですが、機能が多岐にわたるため、初心者にはわかりづらい面もあります。本記事では、Salesforceの基本から主要機能、料金体系、導入メリット・デメリットまで、初心者向けにわかりやすく解説します。

この記事のポイント:

  • Salesforceはクラウドベースの顧客管理(CRM)プラットフォーム
  • Sales Cloud(営業支援)・Service Cloud(カスタマーサポート)など多彩なサービスを提供
  • 料金は月額3,000円/ユーザー〜、企業規模に応じてプラン選定
  • 顧客情報の一元管理と部門間連携が主なメリット
  • 機能過多で使いこなせないリスクもあるため、スモールスタートが推奨される

(1) Salesforceの定義(クラウドベースCRMプラットフォーム)

Salesforceは、クラウドベースの**CRM(Customer Relationship Management:顧客関係管理)**プラットフォームです。

CRMとは:

  • 顧客情報や行動履歴を一元管理し、良好な関係を構築・促進する仕組み
  • 営業・マーケティング・カスタマーサポートなど、部門をまたいで顧客情報を共有
  • 顧客との接点を増やし、満足度向上・リピート購入・アップセルを目指す

Salesforceの特徴:

  • クラウドベースのため、インターネット経由でどこからでもアクセス可能
  • オンプレミス(自社サーバー設置)と比べて初期費用が低く、導入期間も短い
  • 営業支援(SFA)・カスタマーサポート・マーケティング分析など、多様なサービスを統合的に提供

(2) 世界シェア12年連続No.1の実績と導入企業数

Salesforceは、2024年時点で12年連続世界トップシェアを維持しています。

導入実績:

  • 世界で15万社以上が導入
  • 日本国内でも大手企業から中小企業まで幅広く利用されている
  • 業種を問わず、製造業・金融・小売・IT・医療などで活用

最新動向:

  • 2024年にAI機能「Agentforce」が強化され、リードの引き渡しやミーティング予約提案が可能に
  • MFA(多要素認証)が2024年4月以降の新規組織で自動有効化され、セキュリティが強化されている

こうした実績と継続的な機能改善により、Salesforceは世界標準のCRMプラットフォームとして認知されています。

(3) CRM・SFA・MAの違いとSalesforceの位置づけ

Salesforceを理解するには、CRM・SFA・MAの違いを知ることが重要です。

CRM(Customer Relationship Management):

  • 顧客関係管理の総称
  • 営業・マーケティング・カスタマーサポート全体を統合的に管理

SFA(Sales Force Automation):

  • 営業支援システム
  • 商談管理・案件進捗管理・営業活動の効率化に特化

MA(Marketing Automation):

  • マーケティング自動化ツール
  • リード獲得・育成・スコアリング・メール配信などを自動化

Salesforceの位置づけ:

  • CRMプラットフォームとして、SFA・MA・カスタマーサポートを統合的に提供
  • Sales Cloud(SFA機能)、Marketing Cloud(MA機能)、Service Cloud(サポート機能)などを組み合わせて利用可能

このため、Salesforceは「CRMプラットフォーム」と呼ばれますが、実際にはSFA・MA・サポートツールの機能を包含しています。

Salesforceの主要機能とサービスラインナップ

(1) Sales Cloud(営業支援・顧客管理)

Sales Cloudは、Salesforceの中核となる営業支援・顧客管理サービスです。

主な機能:

  • リード管理: 見込み客情報を一元管理、営業活動の効率化
  • 商談管理: 商談の進捗状況・成約確度をリアルタイムで可視化
  • 活動履歴: 営業担当者の訪問・メール・電話履歴を記録
  • レポート・ダッシュボード: 売上予測・案件進捗状況をグラフ化
  • モバイル対応: スマートフォン・タブレットからアクセス可能

向いている企業:

  • 営業チームが複数名いる企業
  • 商談情報を部門間で共有したい企業
  • 売上予測・進捗管理を可視化したい企業

(2) Service Cloud(カスタマーサポート)

Service Cloudは、カスタマーサポートに特化したサービスです。

主な機能:

  • ケース管理: 顧客からの問い合わせを一元管理
  • ナレッジベース: よくある質問・トラブルシューティングをデータベース化
  • チャットボット: AI機能により、よくある質問に自動回答
  • オムニチャネル対応: 電話・メール・チャット・SNSからの問い合わせを統合管理

向いている企業:

  • カスタマーサポート部門がある企業
  • 問い合わせ対応を効率化したい企業
  • 顧客満足度向上を重視する企業

(3) Marketing Cloud(マーケティング分析)

Marketing Cloudは、マーケティング分析機能に優れたサービスです。

主な機能:

  • メール配信: セグメント別のメールマーケティング
  • カスタマージャーニー分析: 顧客の行動履歴を可視化
  • リードスコアリング: 見込み客の関心度を数値化
  • 広告連携: Google Ads・Facebook広告と連携

向いている企業:

  • マーケティング部門がある企業
  • リード獲得・育成を強化したい企業
  • データドリブンなマーケティングを実践したい企業

(4) その他のサービス(Slack連携・AI機能Agentforce等)

Salesforceは、Sales Cloud・Service Cloud・Marketing Cloud以外にも多様なサービスを提供しています。

主なサービス:

  • Slack連携: Slackと統合し、CRM情報をチャット上で共有
  • AI機能「Agentforce」: リードの引き渡し・ミーティング予約提案などをAIが支援
  • Commerce Cloud: EC機能(オンライン販売)
  • Tableau: データ可視化・分析ツール

これらのサービスを組み合わせることで、営業・マーケティング・サポート・ECまで統合的に管理できます。

料金体系とプラン選定のポイント

(1) Sales Cloudの料金プラン(Starter・Professional・Enterprise等)

Sales Cloudの料金プランは、以下の通りです(2024年時点、税抜・1ユーザーあたり月額):

Starter:

  • 月額3,000円/ユーザー
  • 小規模企業向け(10ユーザーまで)
  • 基本的なCRM機能のみ

Professional:

  • 月額9,600円/ユーザー
  • 中小企業向け(ユーザー数制限なし)
  • Sales Cloudの標準機能を利用可能

Enterprise:

  • 月額19,800円/ユーザー
  • 中堅〜大企業向け
  • カスタマイズ・ワークフロー自動化・高度なレポート機能

Unlimited:

  • 月額39,600円/ユーザー
  • 大企業向け
  • すべての機能を無制限に利用可能、24時間サポート

※料金は変更される可能性があります。最新情報はSalesforce公式サイトをご確認ください。

(2) 企業規模・業種別のプラン選定目安

小規模企業(従業員10名未満):

  • Starterプランが目安
  • 営業担当者が数名程度で、基本的なCRM機能があれば十分

中小企業(従業員10〜100名):

  • Professionalプランが目安
  • 営業チームが複数あり、レポート機能・モバイル対応が必要

中堅企業(従業員100〜500名):

  • Enterpriseプランが目安
  • カスタマイズやワークフロー自動化が必要

大企業(従業員500名以上):

  • UnlimitedまたはEnterpriseプランが目安
  • 全社的なCRM導入、24時間サポートが必要

(3) 追加コストの注意点(サポート・カスタマイズ等)

料金プラン以外に、以下の追加コストが発生する場合があります:

初期導入費用:

  • データ移行費用(既存システムからの移行)
  • カスタマイズ費用(自社の業務フローに合わせた設定)
  • トレーニング費用(社員向けの研修)

運用コスト:

  • サポート契約費用(手厚いサポートを受ける場合)
  • 追加ストレージ費用(データ量が増えた場合)
  • 外部ツール連携費用(Slack・Tableau等)

費用対効果の計算が重要:

  • 必要な機能だけを選び、段階的に展開する
  • スモールスタートで効果を検証してから全社展開

導入のメリット・デメリット

(1) メリット:顧客情報の一元管理・部門間連携・スモールスタート可能

メリット1: 顧客情報の一元管理

  • 営業・マーケティング・カスタマーサポートの情報を一元管理
  • 顧客対応の履歴が可視化され、引き継ぎがスムーズに

メリット2: 部門間連携の強化

  • マーケティング部門が獲得したリードを営業部門に引き渡し
  • カスタマーサポートの対応履歴を営業が参照可能

メリット3: スモールスタート可能

  • Starterプランなら月額3,000円/ユーザーから利用可能
  • 必要な機能だけを選んで段階的に展開できる

メリット4: クラウドベースで導入が早い

  • オンプレミスと比べて初期費用が低い
  • インターネット経由でどこからでもアクセス可能

(2) デメリット:機能過多で使いこなせない・成果が出るまで時間がかかる

デメリット1: 機能過多で使いこなせないケースがある

  • 多機能であるため、自社では不要な機能を含むプランを選択するとコスト過多になる
  • 管理画面が複雑で、トレーニングに時間がかかる

デメリット2: 成果が出るまでに時間がかかる

  • データがある程度蓄積されるまで成果が出ない
  • 導入後6ヶ月〜1年程度の運用期間が必要

デメリット3: 海外製のため管理画面がわかりづらい

  • 日本語対応はされているが、画面遷移や用語が日本の営業フローと異なる場合がある
  • しっかりとしたサポートを受けるにはある程度のコストが必要

(3) 向いている企業・向いていない企業

向いている企業:

  • 営業チームが複数名いる企業
  • 部門間で顧客情報を共有したい企業
  • 将来的に機能拡張を検討している企業

向いていない企業:

  • 営業担当者が1〜2名程度の小規模企業(スプレッドシート管理で十分な場合)
  • 低コストで導入したい企業(国産ツールの方が安価な場合がある)
  • すぐに成果を期待する企業(中長期的な視点が必要)

導入の流れと社内体制の準備

(1) 導入前の準備(現状分析・目的設定・要件定義)

Salesforce導入を成功させるには、導入前の準備が重要です。

ステップ1: 現状分析

  • 現在の顧客管理方法(スプレッドシート・エクセル・既存CRM等)
  • 営業プロセスの可視化(リード獲得→商談→成約までの流れ)
  • 課題の洗い出し(情報共有の遅れ・データの散在等)

ステップ2: 目的設定

  • 何を実現したいのか明確にする(売上予測の精度向上・営業効率化等)
  • KPIを設定(商談数・成約率・顧客満足度等)

ステップ3: 要件定義

  • 必要な機能を洗い出し(リード管理・商談管理・レポート等)
  • 予算と導入期間を決定

(2) 導入ステップ(初期設定・データ移行・トレーニング)

ステップ1: 初期設定(1〜2ヶ月)

  • ユーザー登録・権限設定
  • カスタマイズ(自社の業務フローに合わせた設定)
  • 外部ツール連携(メール・カレンダー・Slack等)

ステップ2: データ移行(1〜2ヶ月)

  • 既存の顧客データをSalesforceに移行
  • データクレンジング(重複・誤記の修正)

ステップ3: トレーニング(1〜2ヶ月)

  • 管理者向けトレーニング(カスタマイズ・運用管理)
  • ユーザー向けトレーニング(日常業務での使い方)

ステップ4: 運用開始

  • スモールスタート(一部の部門・チームで試験運用)
  • 効果測定と改善(KPIを定期的にチェック)

(3) 必要な社内体制(管理者・推進チーム)

Salesforce導入には、以下の社内体制が必要です:

Salesforce管理者:

  • カスタマイズ・ユーザー管理・トラブル対応を担当
  • 1名以上の専任が推奨される

推進チーム:

  • 営業・マーケティング・情報システム部門から選出
  • 要件定義・運用ルール策定を担当

経営層のコミット:

  • 全社的なCRM活用には経営層の理解と支援が不可欠
  • 予算確保・社内周知を主導

まとめ:Salesforce導入の判断基準と次のアクション

Salesforceは、クラウドベースのCRMプラットフォームとして、営業・マーケティング・カスタマーサポートを統合的に管理できます。顧客情報の一元管理と部門間連携が主なメリットですが、機能過多で使いこなせないリスクもあるため、スモールスタートが推奨されます。

導入判断の基準:

  • 営業チームが複数名いる企業
  • 部門間で顧客情報を共有したい企業
  • 中長期的な視点で効果を測定できる企業

次のアクション:

  • 現状分析と目的設定を行う
  • 必要な機能を洗い出し、予算を決定する
  • Salesforce公式サイトで最新の料金・機能を確認する
  • 無料トライアル(または導入支援ベンダーへの相談)で実際に試す
  • スモールスタートで効果を検証してから全社展開

自社の営業プロセスと予算に合わせて、適切なプランを選択することが成功のカギです。

よくある質問

Q1Salesforce導入にはどれくらいの期間がかかりますか?

A1スモールスタートなら1-3ヶ月程度、全社展開の場合は6ヶ月〜1年が目安です。要件定義・データ移行・トレーニングに時間がかかるため、段階的導入が推奨されます。

Q2中小企業でもSalesforceを使いこなせますか?

A2Starterプランなら月額3,000円/ユーザーから利用可能です。必要な機能だけを選んでスモールスタートできるため、中小企業でも導入可能ですが、サポート体制の確保が重要です。

Q3他のCRM/SFAツールとの違いは何ですか?

A3Salesforceは多機能で拡張性が高いですが、その分コストと習熟時間がかかります。国産ツール(kintone、Zoho CRM等)は管理画面が日本語で直感的ですが、機能面でSalesforceに劣る場合があります。

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B2Bデジタルプロダクト実践ガイド編集部

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