Salesforce類似サービス比較|代替CRM/SFA 8選と選定基準

著者: B2Bデジタルプロダクト実践ガイド編集部公開日: 2025/12/10

Salesforce以外の選択肢を検討する理由

B2B企業の営業責任者や情報システム担当の方から、「Salesforceは機能が多すぎて使いこなせない」「コストが高い」「もっとシンプルなツールはないか」といった相談をいただくことがあります。

Salesforceは世界トップシェアのCRMプラットフォームですが、すべての企業に最適とは限りません。企業規模・予算・必要な機能によっては、他のCRM/SFAツールの方が適している場合があります。本記事では、Salesforce類似サービス8選を公平に比較し、企業規模・目的別の選定基準を解説します。

この記事のポイント:

  • Salesforceの課題は機能過多・コスト高・使いこなせないこと
  • 2024-2025年現在、国内には約70社のSFA/CRM関連製品がある
  • 国産ツール(GENIEE SFA/CRM、Mazrica Sales等)は日本企業の業務フローに最適化
  • グローバルツール(HubSpot、Zoho CRM等)は多機能だが日本語対応に課題あり
  • 企業規模・予算・ITリテラシーを考慮した選定が重要

(1) Salesforceの課題(機能過多・コスト高・使いこなせない)

Salesforceは多機能で拡張性が高いですが、以下の課題が指摘されています:

課題1: 機能過多で使いこなせない

  • 大企業向けの高度な機能が多く、中小企業では不要な機能が多い
  • 管理画面が複雑で、現場が使いこなせず定着しないケースがある

課題2: コストが高い

  • Professionalプラン以上は月額9,600円/ユーザー〜と高額
  • カスタマイズ・サポート・データ移行などの追加コストも発生

課題3: 海外製のため管理画面がわかりづらい

  • 日本語対応はされているが、画面遷移や用語が日本の営業フローと異なる
  • しっかりとしたサポートを受けるにはある程度のコストが必要

これらの課題により、Salesforce導入後に費用対効果が疑問視され、他のツールへの乗り換えを検討する企業が増えています。

(2) 中小企業に適したツールの必要性

中小企業がCRM/SFAツールを選ぶ際、以下のポイントが重要です:

中小企業向けツールの条件:

  • 搭載機能がシンプルで直感的に使える
  • 初期費用が低く、月額料金も手頃(月額数千円/ユーザー程度)
  • 無料プランや低価格プランから始めて段階的に機能追加できる
  • 日本企業の業務フローに最適化されている
  • サポート体制が充実している

2024-2025年現在、国内には約70社のSFA/CRM関連製品があり、中小企業向けのシンプルなツールも多数提供されています。

(3) SFAとCRMの違いと統合ツールの登場

CRM/SFAツールを選ぶ前に、両者の違いを理解することが重要です。

SFA(Sales Force Automation):

  • 営業支援システム
  • 営業活動のデータを可視化し、営業管理の効率性・パフォーマンスを向上させる
  • 主な機能:商談管理、案件進捗管理、活動履歴、売上予測

CRM(Customer Relationship Management):

  • 顧客関係管理システム
  • 顧客情報を一元管理し、継続的な関係性づくりを支援する
  • 主な機能:顧客情報管理、購買履歴、顧客セグメント、マーケティング分析

統合ツールの登場:

  • 現在、SFA・CRMともに機能の充実化が進み、両方の機能を持ち合わせたツールが多数提供されている
  • Salesforce・HubSpot・Zoho CRM等は、SFA・CRM・MA(マーケティングオートメーション)機能を統合的に提供

CRM/SFAツール選定の比較軸と前提条件

(1) 企業規模・予算による選定軸

CRM/SFAツールは、企業規模・予算によって最適な選択肢が異なります。

小規模企業(従業員10名未満):

  • 予算:月額数千円/ユーザー程度
  • 選定軸:低価格・シンプル機能・直感的な操作性
  • 候補ツール:HubSpot(無料プランあり)、Zoho CRM(月額1,680円/ユーザー〜)

中小企業(従業員10〜100名):

  • 予算:月額3,000〜10,000円/ユーザー程度
  • 選定軸:機能と価格のバランス・日本語サポート充実
  • 候補ツール:GENIEE SFA/CRM(月額3,480円/ユーザー〜)、Mazrica Sales(月額27,500円〜/5ユーザー)

中堅企業(従業員100〜500名):

  • 予算:月額10,000〜20,000円/ユーザー程度
  • 選定軸:カスタマイズ性・拡張性・部門間連携
  • 候補ツール:eセールスマネージャー、Microsoft Dynamics 365

大企業(従業員500名以上):

  • 予算:月額20,000円/ユーザー以上
  • 選定軸:高度なカスタマイズ・大規模データ処理・全社統合
  • 候補ツール:Salesforce、SAP Sales Cloud

(2) 必要な機能(営業管理・顧客管理・MA連携等)

自社の営業プロセスに必要な機能を明確にすることが重要です。

基本機能(すべてのツールに共通):

  • 顧客情報管理
  • 商談管理・案件進捗管理
  • 活動履歴(訪問・電話・メール等)
  • レポート・ダッシュボード

上位機能(ツールによって差がある):

  • MA(マーケティングオートメーション)連携
  • 名刺管理・名刺スキャン機能
  • 見積書・請求書作成
  • 外部ツール連携(Slack、Gmail、カレンダー等)
  • モバイルアプリ対応

(3) ITリテラシーと定着率の重要性

CRM/SFAツールの導入では、現場の定着率が成否を分けます。

定着率を高めるポイント:

  • 現場の意見を聞いて業務実態を考慮したツール選定を行う
  • 管理画面が直感的で、トレーニング期間が短いツールを選ぶ
  • スモールスタートで一部部門から試験運用し、効果を検証する
  • 導入後のサポート体制が充実しているツールを選ぶ

定着率が低い場合のリスク:

  • 現場がツールを使わず、従来のスプレッドシート管理に戻ってしまう
  • 導入コストが無駄になる
  • 経営層の信頼を失い、今後のIT投資が困難になる

Salesforce類似サービス8選の特徴

(1) 国産ツール(GENIEE SFA/CRM、Mazrica Sales、eセールスマネージャー、kintone等)

GENIEE SFA/CRM:

  • 料金:月額3,480円/ユーザー〜
  • 特徴:定着率99%、シンプルで直感的な操作性
  • 向いている企業:中小企業、ITリテラシーが高くない企業
  • メリット:国産ツールならではの日本語サポート充実
  • デメリット:Salesforceと比べて拡張性が低い

Mazrica Sales:

  • 料金:月額27,500円〜/5ユーザー
  • 特徴:AI機能による商談予測、名刺管理機能
  • 向いている企業:営業効率化を重視する中小企業
  • メリット:Googleカレンダー・Gmail連携が充実
  • デメリット:ユーザー数が増えるとコスト増

eセールスマネージャー:

  • 料金:月額11,000円/ユーザー〜
  • 特徴:導入実績5,500社以上、定着率95%
  • 向いている企業:中堅企業、全社的なCRM導入を検討中
  • メリット:豊富な導入実績とサポート体制
  • デメリット:Salesforceほどの拡張性はない

kintone:

  • 料金:月額1,500円/ユーザー〜
  • 特徴:ノーコードでカスタマイズ可能、業務アプリ作成プラットフォーム
  • 向いている企業:柔軟なカスタマイズを重視する企業
  • メリット:CRM以外の業務アプリも作成可能
  • デメリット:CRM専用ツールと比べて標準機能が少ない

(2) グローバルツール(HubSpot、Zoho CRM、Microsoft Dynamics 365等)

HubSpot:

  • 料金:無料プランあり、有料版は月額2,160円/ユーザー〜
  • 特徴:マーケティング・営業・カスタマーサポートを統合
  • 向いている企業:MA・CRM・SFAを統合したい企業
  • メリット:無料プランで試せる、MA機能が充実
  • デメリット:高度な機能を使うと月額コストが高額化

Zoho CRM:

  • 料金:月額1,680円/ユーザー〜
  • 特徴:低価格で多機能、Zohoスイート(メール・プロジェクト管理等)と連携
  • 向いている企業:低価格で多機能を求める企業
  • メリット:コストパフォーマンスが高い
  • デメリット:日本語サポートがやや弱い

Microsoft Dynamics 365:

  • 料金:月額9,773円/ユーザー〜
  • 特徴:Microsoft製品(Office 365、Teams等)との連携が強い
  • 向いている企業:Microsoft製品を既に利用している企業
  • メリット:Office 365・Teamsとの統合が簡単
  • デメリット:Salesforceと同様に機能過多の可能性

(3) 各ツールの強み・弱み

国産ツールの強み:

  • 日本企業の業務フローに最適化
  • 日本語サポートが充実
  • 定着率が高い(現場が使いこなしやすい)

国産ツールの弱み:

  • Salesforce等グローバルツールと比べて拡張性が低い
  • グローバル展開している企業には不向き

グローバルツールの強み:

  • 多機能で拡張性が高い
  • グローバル展開している企業に対応
  • MA・CRM・SFA・サポート機能を統合

グローバルツールの弱み:

  • 英語表記や日本語訳の問題がある
  • 機能が豊富すぎて現場が使いこなせない
  • サポート体制が国産ツールに比べて弱い

機能・料金・サポート体制の比較

(1) 機能比較表(営業管理・顧客管理・MA連携・カスタマイズ性)

以下は主要ツールの機能比較です(○: 標準搭載、△: オプション、×: 非対応):

基本機能:

  • 顧客情報管理:すべてのツールが○
  • 商談管理:すべてのツールが○
  • 活動履歴:すべてのツールが○
  • レポート・ダッシュボード:すべてのツールが○

上位機能:

  • MA連携:HubSpot(○)、Salesforce(○)、Zoho CRM(○)、GENIEE SFA/CRM(△)
  • 名刺管理:Mazrica Sales(○)、eセールスマネージャー(○)、その他(△または×)
  • 見積書作成:kintone(○、カスタマイズで対応)、その他(△)
  • カスタマイズ性:Salesforce(◎)、kintone(◎)、HubSpot(○)、その他(○)

(2) 料金比較(初期費用・月額・ユーザー単価)

以下は主要ツールの料金比較です(2024年時点、税抜):

低価格帯(月額1,500〜3,500円/ユーザー):

  • kintone:月額1,500円/ユーザー〜
  • Zoho CRM:月額1,680円/ユーザー〜
  • HubSpot:無料プランあり、有料版は月額2,160円/ユーザー〜
  • GENIEE SFA/CRM:月額3,480円/ユーザー〜

中価格帯(月額5,000〜15,000円/ユーザー):

  • Mazrica Sales:月額27,500円〜/5ユーザー(月額5,500円/ユーザー相当)
  • Salesforce(Professionalプラン):月額9,600円/ユーザー
  • Microsoft Dynamics 365:月額9,773円/ユーザー〜
  • eセールスマネージャー:月額11,000円/ユーザー〜

高価格帯(月額20,000円/ユーザー以上):

  • Salesforce(Enterpriseプラン):月額19,800円/ユーザー
  • Salesforce(Unlimitedプラン):月額39,600円/ユーザー

※料金は変更される可能性があります。最新情報は各社公式サイトをご確認ください。

(3) サポート体制・言語対応の違い

国産ツール(GENIEE、Mazrica、eセールスマネージャー等):

  • 日本語サポートが充実(電話・メール・チャット対応)
  • オンボーディング支援(初期設定・運用立ち上げ支援)が手厚い
  • ユーザーコミュニティ・勉強会が活発

グローバルツール(Salesforce、HubSpot、Zoho CRM等):

  • 日本語サポートはあるが、英語での対応が必要な場合がある
  • オンボーディング支援は有料オプションの場合が多い
  • グローバルでのユーザーコミュニティは活発だが、日本語情報が少ない

企業規模・目的別の選定フロー

(1) 中小企業向け(低価格・シンプル機能重視)

選定フロー:

  1. 予算を決定(月額3,000〜5,000円/ユーザー程度)
  2. 必要な機能を洗い出し(顧客管理・商談管理が中心)
  3. 無料トライアルで操作性を確認(HubSpot、Zoho CRM、GENIEE等)
  4. 定着率を重視(現場が使いこなせるか)
  5. スモールスタートで導入(一部部門から開始)

おすすめツール:

  • HubSpot(無料プランで試せる)
  • Zoho CRM(月額1,680円/ユーザー〜)
  • GENIEE SFA/CRM(定着率99%、日本語サポート充実)

(2) 中堅企業向け(機能と価格のバランス重視)

選定フロー:

  1. 予算を決定(月額5,000〜15,000円/ユーザー程度)
  2. 必要な機能を洗い出し(MA連携・レポート機能・カスタマイズ性)
  3. 既存システムとの連携を確認(Slack、Gmail、カレンダー等)
  4. サポート体制を確認(オンボーディング・運用支援)
  5. 段階的に全社展開

おすすめツール:

  • Mazrica Sales(AI機能・名刺管理が充実)
  • eセールスマネージャー(導入実績5,500社以上)
  • Salesforce(Professionalプラン)

(3) 大企業向け(カスタマイズ性・拡張性重視)

選定フロー:

  1. 予算を決定(月額15,000円/ユーザー以上)
  2. 必要な機能を洗い出し(全社統合・部門間連携・大規模データ処理)
  3. カスタマイズ性・拡張性を確認(ワークフロー自動化・API連携)
  4. セキュリティ・コンプライアンスを確認(MFA、アクセス権限管理)
  5. 全社的な導入計画を策定

おすすめツール:

  • Salesforce(Enterprise・Unlimitedプラン)
  • Microsoft Dynamics 365(Office 365との統合)
  • SAP Sales Cloud(ERPとの統合)

まとめ:自社に最適なCRM/SFAツールの選び方

Salesforceは世界トップシェアのCRMプラットフォームですが、すべての企業に最適とは限りません。企業規模・予算・必要な機能によっては、他のCRM/SFAツールの方が適している場合があります。

選定のポイント:

  • 企業規模・予算に合ったツールを選ぶ(中小企業なら月額数千円の低価格ツール)
  • 必要な機能を明確にする(営業管理中心ならSFA、顧客管理中心ならCRM)
  • ITリテラシーと定着率を重視(現場が使いこなせるか)
  • 無料トライアルで操作性を確認する
  • スモールスタートで効果を検証してから全社展開

次のアクション:

  • 自社の予算と必要機能を整理する
  • 3〜5社の公式サイトで詳細を確認する
  • 無料トライアルで実際に操作性を試す(HubSpot、Zoho CRM、GENIEE等)
  • 現場の意見を聞いて業務実態を考慮する
  • スモールスタートで導入し、効果を測定する

自社の営業プロセスと予算に合わせて、適切なツールを選択することが成功のカギです。

よくある質問

Q1Salesforceからの移行コストはどれくらいかかりますか?

A1データエクスポート・インポート作業、社内トレーニング、並行運用期間を含めて初期コスト50万円〜、期間3-6ヶ月が目安です。無料プランから始められるツールなら移行リスクを低減できます。

Q2中小企業に適したCRM/SFAツールはどれですか?

A2GENIEE SFA/CRM(月額3,480円/ユーザー〜)、HubSpot(無料プランあり)、Zoho CRM(月額1,680円/ユーザー〜)が候補です。まずは無料トライアルで操作性を確認するのが推奨されます。

Q3外国産ツールと国産ツールの違いは何ですか?

A3外国産(Salesforce、HubSpot等)は多機能ですが英語表記や日本語訳の問題があります。国産(GENIEE、eセールスマネージャー等)は日本企業の業務フローに最適化されサポートも手厚いです。

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B2Bデジタルプロダクト実践ガイド編集部

「B2Bデジタルプロダクト実践ガイド」は、デシセンス株式会社が運営する情報メディアです。B2Bデジタルプロダクト企業のマーケティング・営業・カスタマーサクセス・開発・経営に関する実践的な情報を、SaaS、AIプロダクト、ITサービス企業の実務担当者に向けて分かりやすく解説しています。