営業組織の課題を解決したいが、社内だけでは限界を感じている...
「受注率が伸び悩んでいる」「営業が属人化していて、標準化が進まない」「新規開拓が思うように進まない」——B2B企業の経営層や営業責任者の多くが、こうした営業課題に直面しています。
社内リソースだけでは解決が難しい営業課題に対して、外部の専門家による「セールスコンサルティング」を活用する企業が増えています。しかし、サービス内容・費用・効果が不明確で、導入を迷っている方も多いのではないでしょうか。
この記事では、セールスコンサルティングのサービス内容、選び方、活用事例を詳しく解説します。営業力強化を目指す実務担当者の方に、具体的な判断材料をお届けします。
この記事のポイント:
- セールスコンサルティングは営業戦略立案・プロセス改善・人材育成などの「仕組みづくり」が中心
- 営業代行は実際の営業活動を代行するサービスで、目的が異なる
- 料金相場は時間単価型(3万〜10万円/時間)、成果報酬型があり、期間は3-12ヶ月が一般的
- セミナー開催で3億円以上の見込み案件を発掘した事例もある
- 自走体制構築支援の有無が、コンサル後の継続的な改善を左右する
セールスコンサルティングとは?営業代行との違い
セールスコンサルティングは、営業組織の課題を解決するための専門サービスです。まず、その定義と他サービスとの違いを整理しましょう。
(1) 営業コンサルティングの定義と必要性
営業コンサルティングとは、現状分析を通じて営業課題を明確にし、効果的な営業戦略の立案・営業プロセス改善・人材育成・ツール導入支援などを行うサービスです。
2025年現在、インターネットの普及や従来のマーケティング手法が通用しなくなったことで、営業コンサルティングの需要が高まっています。顧客の購買行動が複雑化し、営業担当者には高度な専門知識と戦略的なアプローチが求められるようになりました。
(参考: 起業LOG「おすすめ営業コンサルティング会社比較21選!実績・料金・業界で解説」)
(2) 営業代行との違い(戦略立案 vs 実行代行)
営業コンサルティングと営業代行は、しばしば混同されますが、目的と手段が異なります。
営業コンサルティング:
- 営業戦略の立案・プロセス改善・人材育成など「仕組みづくり」が中心
- 自社の営業組織が自走できる体制を構築することが目的
- 社内に営業ノウハウが蓄積される
営業代行:
- 実際の営業活動(テレアポ、商談、クロージング等)を代わりに実行
- 短期的なリード獲得や受注拡大が目的
- 代行終了後は社内にノウハウが残りにくい
自社の営業組織を強化したい場合は営業コンサル、一時的に営業リソースを補いたい場合は営業代行が適しています。
(参考: アスピック「営業コンサル比較15選。支援内容や代行との違い、タイプを紹介」)
(3) コンサルティングセールスとの違い(サービス vs 営業手法)
「コンサルティングセールス」という用語もありますが、これは営業手法を指します。
コンサルティングセールスとは、顧客が抱える本質的な課題やニーズを明確にし、それらを解決するための提案を行う営業活動です。顧客視点で自社製品の受注よりも顧客の課題解決を優先する姿勢が特徴で、論理的思考力(ロジカルシンキング)が求められます。
一方、営業コンサルティングは、営業組織を改善するための外部サービスです。混同しないよう注意しましょう。
(参考: Mazrica「コンサルティングセールスとは?他の営業手法との違いと成果を出すための秘訣」)
(4) 2025年の営業コンサル市場動向
2025年の営業コンサル市場では、以下のトレンドが見られます:
- DX推進との統合: 営業・マーケティング戦略とDX推進を一体的に支援
- AI活用の増加: AI を活用したソリューション提供や、データ分析に基づく戦略立案
- 成果報酬型の拡大: 時間単価型だけでなく、成果に連動した料金体系の普及
これらのトレンドにより、営業コンサルティングはより実践的で成果志向のサービスに進化しています。
セールスコンサルティングの主要サービス内容
営業コンサルティングは、6つの主要なサービス領域に分類できます。
(1) 営業戦略立案(市場分析・ターゲット設定・競合調査)
顧客のニーズを分析し、市場動向や競合状況を調査することで、効果的な営業戦略を策定します。
具体的な内容:
- ターゲット市場の選定(業界・企業規模・地域等)
- 競合分析と差別化ポイントの明確化
- 営業目標とKPIの設計
(参考: インプレックスアンドカンパニー「営業コンサルティングとは?サービス内容、メリット、料金などを解説」)
(2) 営業プロセス改善(業務フロー最適化・仕組み化)
営業組織のマネジメントに必要な業務を洗い出し、現状の業務フローに組み込むなど仕組み化を行います。
具体的な内容:
- 営業プロセスの可視化(リード獲得〜商談〜受注〜フォローアップ)
- ボトルネックの特定と改善策の提案
- 標準的な営業フローの構築と運用マニュアル整備
(参考: Grand Central「営業コンサルティングとは? サービス内容と得られる効果を解説」)
(3) 人材育成・研修(スキル向上・マネジメント強化)
営業担当者やマネージャーのスキル向上を目的とした研修プログラムを提供します。
具体的な内容:
- 営業スキル研修(ヒアリング、提案、クロージング等)
- マネジメント研修(KPI管理、チームビルディング等)
- ロールプレイングと実践フィードバック
(4) 営業ツール導入支援(CRM・SFA選定・実装)
CRM(顧客管理システム)やSFA(営業支援システム)の選定から導入、運用定着までを支援します。
具体的な内容:
- 自社に適したツールの選定(機能・料金・使いやすさ)
- システム設定と既存データの移行
- 運用ルール策定と定着支援
(5) 新規顧客開拓サポート(リード獲得・商談支援)
新規顧客開拓のための具体的な施策を企画・実行支援します。
具体的な内容:
- リード獲得施策の企画(セミナー、ウェビナー、展示会等)
- アプローチリストの作成とターゲティング
- 商談同行やクロージング支援
成功事例: セミナーによる顧客開拓を営業支援で企画・運営した結果、3億円以上の見込み案件を発掘した事例があります。
(参考: Sales Marker「営業コンサルに依頼できる業務と効果。依頼先おすすめ7選と料金相場」)
(6) マネジメント業務代行(KPI設計・レポート作成)
営業マネジメントに必要な業務を一時的に代行し、営業責任者の負担を軽減します。
具体的な内容:
- KPI設計と進捗管理
- 営業レポートの作成と分析
- 定例会議の運営サポート
営業課題別のコンサル活用方法
営業課題は企業によって異なります。代表的な課題別に、コンサルティングの活用方法を見てみましょう。
(1) 受注率低迷・売上停滞の改善
課題: 商談は増えているが、受注率が低い。売上が伸び悩んでいる。
コンサル活用方法:
- 営業プロセスの分析でボトルネック特定(ヒアリング不足、提案力不足等)
- 商談同行とフィードバックによるスキル向上
- 提案資料のブラッシュアップと勝ちパターンの標準化
営業コンサルティングを活用して営業プロセスの見直しや個々のスキル向上策を実施すれば、質の高いリード獲得やアポイント数の向上、有効商談数の増加、受注・売上アップが期待できます。
(参考: clabel「営業コンサルティングとは|営業コンサルのサービス内容と活用のメリット・実施の流れ」)
(2) 営業の属人化解消・標準化推進
課題: 特定の営業担当者に依存しており、チーム全体の生産性が低い。
コンサル活用方法:
- トップセールスの営業プロセスをモデル化
- 営業フローの標準化と運用マニュアル整備
- CRM・SFAツール導入による情報共有の促進
(3) 新規開拓強化・市場開拓
課題: 新規顧客の開拓が進まない。新市場への参入方法が分からない。
コンサル活用方法:
- ターゲット市場の選定と競合分析
- リード獲得施策の企画・実行(セミナー、ウェビナー等)
- 新規開拓専任チームの立ち上げ支援
(4) 既存顧客深耕・チャーン削減
課題: 既存顧客の解約率(チャーンレート)が高い。アップセル・クロスセルが進まない。
コンサル活用方法:
- カスタマーサクセスプロセスの設計
- 既存顧客のセグメント分析と育成施策立案
- 解約予兆の検知と防止策の実施
セールスコンサル会社の選び方と比較ポイント
セールスコンサル会社は数多く存在し、それぞれ得意分野や支援内容が異なります。自社に適した会社を選ぶポイントを見てみましょう。
(1) 業界知見・実績の確認(自社業界の支援経験)
営業課題は業界によって異なるため、自社の業界に関する知見や支援実績があるかを確認することが重要です。
確認ポイント:
- 同業種・同規模企業での導入事例
- 業界特有の営業プロセスへの理解
- 業界ネットワークの有無
例えば、セレブリックスは27年以上の経験、12,600サービス以上の支援実績を持ち、幅広い業界に対応しています。
(参考: セレブリックス「実践型セールスコンサルティング」)
(2) コンサルタイプの分類(大手総合系・営業特化系・SaaS特化系)
セールスコンサル会社は、以下のタイプに分類できます:
大手総合系:
- 戦略コンサルティングから営業改革まで幅広く対応
- 大規模プロジェクトに強い
- 料金は高めだが、豊富なリソースとノウハウ
営業特化系:
- 営業組織改革に特化した専門性
- 中小企業から大企業まで対応
- 実践的なノウハウとカスタマイズ対応力
SaaS特化系:
- SaaS企業の営業・マーケティングに特化
- カスタマーサクセス支援も含む
- 業界特有のメトリクス(MRR、チャーンレート等)への理解が深い
(3) カスタマイズ対応力と柔軟性
営業コンサルタントの選定時は、業界や企業特性に柔軟に対応できるか、カスタマイズされた提案が可能かを確認することが重要です。
テンプレート的な提案ではなく、自社の現状分析に基づいた独自の改善策を提示できるかがポイントです。
(4) 自走体制構築支援の有無
優れた営業コンサル会社は、単なる戦略提供だけでなく、社内への知見移転・マネジメント人材育成・運用マニュアル整備などを通じて、コンサル終了後も自社で営業改善を継続できる体制構築を支援します。
確認ポイント:
- 社内メンバーへのノウハウ移転プロセス
- 運用マニュアル・チェックリストの整備
- 伴走期間終了後のフォローアップ体制
コンサル依存にならず、自走できる組織を作れるかが、長期的な成果を左右します。
料金体系と導入効果・ROIの考え方
(1) 料金体系の種類(時間単価型・成果報酬型・固定報酬型)
セールスコンサルティングの料金体系は、主に以下の3タイプに分類されます:
時間単価型:
- コンサルタントの稼働時間に応じて料金が発生
- 相場: 3万〜10万円/時間
- メリット: 柔軟なスコープ調整が可能
- デメリット: 総額が予測しづらい
成果報酬型:
- アポイント獲得数や売上増加などの成果に連動
- メリット: 成果が出ない場合のリスクが低い
- デメリット: 成果が大きい場合は総額が高額になる可能性
固定報酬型:
- プロジェクト全体で固定の料金
- メリット: 予算計画が立てやすい
- デメリット: スコープ変更時の追加費用が発生する場合がある
(参考: Sales Marker「営業コンサルに依頼できる業務と効果。依頼先おすすめ7選と料金相場」)
(2) 料金相場(時間単価3万〜10万円、期間3-12ヶ月)
一般的なプロジェクト期間は3-12ヶ月で、総額は数百万円〜数千万円規模になることが多いです。
規模別の目安:
- 小規模企業(従業員50名未満): 月額30万〜100万円程度、期間3-6ヶ月
- 中堅企業(従業員50〜500名): 月額100万〜300万円程度、期間6-12ヶ月
- 大企業(従業員500名以上): 月額300万円以上、期間12ヶ月〜
※これらは執筆時点の目安です。最新の料金情報は各社公式サイトをご確認ください。
(3) 導入効果の事例(リード獲得増、受注率向上、3億円案件発掘等)
営業コンサルティングの導入効果として、以下のような成果が報告されています:
- 質の高いリード獲得数の増加
- アポイント数の向上
- 有効商談数の増加
- 受注率の向上
- 売上アップ
具体的な事例として、セミナーによる顧客開拓を営業支援で企画・運営した結果、3億円以上の見込み案件を発掘したケースがあります。
ただし、効果は企業規模・業種・現状の営業力により異なるため、一律の成果を保証するものではありません。
(4) ROI測定と中長期的な効果評価
営業コンサルティングのROI(投資対効果)は、以下の視点で評価します:
短期的な効果(3ヶ月程度):
- リード獲得数の増加
- 商談化率の改善
- 営業プロセスの可視化
中長期的な効果(6ヶ月〜1年):
- 受注率の向上
- 営業サイクルの短縮
- 営業の標準化と属人化解消
- 自走可能な営業組織の構築
成果が出るまで中長期的な取り組みが必要です。短期的な成果を期待しすぎず、6ヶ月〜1年のスパンで効果を評価することが適切です。
まとめ:自社に適したセールスコンサル活用法を見極めよう
セールスコンサルティングは、営業組織の課題を解決し、自走可能な営業体制を構築するための専門サービスです。営業戦略立案・プロセス改善・人材育成・ツール導入支援など、幅広いサービス領域があります。
営業代行が「実行代行」であるのに対し、営業コンサルは「仕組みづくり」が中心です。自社の営業組織を根本的に強化したい場合に適しています。
料金相場は時間単価型(3万〜10万円/時間)、成果報酬型があり、プロジェクト期間は3-12ヶ月が一般的です。セミナー開催で3億円以上の見込み案件を発掘した事例もあり、適切に活用すれば大きな効果が期待できます。
次のアクション:
- 自社の営業課題を整理する(受注率低迷、属人化、新規開拓等)
- 営業コンサルと営業代行のどちらが適切か判断する
- 業界知見・実績のあるコンサル会社を3-5社リストアップする
- カスタマイズ対応力と自走体制構築支援の有無を確認する
- 初回相談で現状分析と提案内容を確認する
営業コンサルを依頼する際は、自社の課題やニーズが明確でないと効果が薄いため、事前に自社の営業課題を整理することが重要です。また、コンサルティング会社によって得意分野や支援内容が異なるため、自社のニーズに合った会社を選定しましょう。
※この記事は2025年11月時点の情報です。最新の料金・サービス内容については、各社公式サイトをご確認ください。
