MAツールを探しているけれど、PardotとMarketing Cloud Account Engagementって何が違うの?
B2B企業のマーケティング担当者の多くが、「Salesforceを導入しているけれど、Pardotって何?」「Marketing Cloud Account Engagementとの違いは?」「料金はどのくらい?」といった疑問を抱えています。MAツールを検討している中で、Pardotという名前を目にしたものの、詳細が分からず困っている方も多いでしょう。
この記事では、Pardot(現Marketing Cloud Account Engagement)の機能・料金・導入メリットを、Salesforce CRMとの連携を中心に解説します。他のMAツールとの比較も含めて、実践的な情報をお届けします。
この記事のポイント:
- Pardotは2022年4月にMarketing Cloud Account Engagementに名称変更、機能は同じB2Bマーケティングオートメーションプラットフォーム
- Salesforce CRMとシームレスに統合されるため、既にSalesforce導入済みの企業には導入効果が高い
- GROWTHプランは月150,000円から、初期費用無料だが無料トライアルはなし
- Webトラッキング、スコアリング、Engagement Studio、フォーム・LP作成などB2B向け機能が充実
- 高額で管理者コストもかかるため、予算に余裕のある中堅〜大企業向け
1. Pardot(Marketing Cloud Account Engagement)とは
(1) Pardotの概要とB2B向け特化
「Marketing Cloud Account Engagement(旧Pardot)」(出典: Salesforce公式)は、Salesforceが提供するB2Bマーケティングオートメーション(MA)プラットフォームです。リード生成・スコアリング・メールマーケティングに特化しており、マーケティングとセールスの連携を促進する設計となっています。
「Complete Guide To Salesforce Pardot 2025」(出典: Cyntexa)によれば、Pardotは見込み客の関心度を可視化し、営業の優先順位づけに活用できるツールとされています。
B2B向けに特化した理由:
- 長い営業サイクル(数ヶ月〜1年以上)に対応
- 複数の意思決定者が関与する購買プロセスをサポート
- リード育成(ナーチャリング)機能が充実
「Companies using Salesforce Pardot in 2025」(出典: Landbase)によれば、2025年時点で27,976社が導入しており、製造業、ビジネスサービス、ソフトウェア業界での利用が多いと報告されています。
(2) Marketing Cloud Account Engagementへの名称変更の経緯
「【2024年最新版】Account Engagement(旧Pardot)の価格や機能について解説」(出典: カルテットコミュニケーションズ)によれば、2022年4月7日にPardotからMarketing Cloud Account Engagementに名称変更されました。
名称変更の背景:
- Salesforceのマーケティングクラウド製品群への統合
- ブランド統一と製品体系の整理
- 機能は変わらず、あくまで名称のみの変更
ただし、検索では「Pardot」が多く使われているため、この記事でも両方の名称を併記しています。
(3) Salesforce CRMとの統合
Pardot(Marketing Cloud Account Engagement)の最大の特徴は、Salesforce CRMとのシームレスな統合です。
「Marketing Cloud Account Engagement(旧Pardot)- Salesforce公式」によれば、Account EngagementはSalesforce CRMとの統合を前提に設計されており、連携によって最大効果を発揮すると言われています。
統合によるメリット:
- マーケティング活動と営業活動のデータが一元管理される
- リード情報がリアルタイムでCRMに反映される
- 営業担当者がリードの行動履歴を確認できる
Salesforce未導入企業は、他のMAツール(HubSpot、SATORI、BowNowなど)も検討する選択肢があります。
2. Pardotの主要機能
(1) Webトラッキング
「Marketing Cloud Account Engagement(旧 Pardot)とは」(出典: toBeマーケティング)によれば、Webトラッキング機能により顧客のWebページ閲覧履歴を追跡し、興味・関心を把握できます。
Webトラッキングの活用シーン:
- どのページを閲覧したか(製品ページ、料金ページ、導入事例など)
- 閲覧回数・滞在時間
- ダウンロードした資料
これらの情報を基に、見込み客の関心度を可視化し、営業の優先順位づけに活用できます。
(2) スコアリング・グレーディング
スコアリング機能とグレーディング機能により、見込み客の「関心度」と「質」を評価できます。
スコアリング(関心度の評価):
- 顧客の行動データ(ページ閲覧、メール開封、フォーム送信など)から見込み度合いを数値化
- スコアが高い顧客を優先的に営業にパスする
グレーディング(質の評価):
- 顧客の属性情報(企業規模、業種、役職など)から見込み客の質を評価
- ターゲット層に合致する顧客を識別
スコアリングとグレーディングを組み合わせることで、「関心度が高く、質も良い」リードを効率的に抽出できます。
(3) Engagement Studio(シナリオメール)
Engagement Studioは、シナリオ設定に基づき、顧客の状況に応じて自動的にメールを配信する機能です。
Engagement Studioの活用例:
- ホワイトペーパーをダウンロードした顧客に、3日後にフォローメールを送信
- メールを開封した顧客には、さらに詳しい資料を送信
- 開封しなかった顧客には、別のアプローチメールを送信
シナリオメール設定をしておけば、顧客の状況に応じて最適なタイミングで自動配信が可能です。
(4) フォーム・LP作成
「Marketing Cloud Account Engagement(旧 Pardot)とは」(出典: toBeマーケティング)によれば、ドラッグ&ドロップでフォームやランディングページ(LP)を作成できるため、技術知識がなくても運用可能です。
フォーム・LP作成機能:
- 資料請求フォーム、セミナー申込フォームなどを簡単に作成
- LPデザインのカスタマイズ
- フォーム送信データをSalesforce CRMに自動反映
「Pardot AppExchange Package Download and Release History」(出典: Pardot AppExchange)によれば、2025年1月にPackage v5.0がリリースされ、アセットクエリの上限が10,000レコードに拡大し、より多くのアセットコピーが可能になりました。また、2025年2月にはPackage v5.3がリリースされ、Apexクラスがバージョン45に更新されICUローカルフォーマット対応が追加されました。
3. 料金体系とプラン比較
(1) 料金プラン(GROWTHプラン月150,000円~)
「Marketing Cloud Account Engagementの価格 - Salesforce公式」によれば、4つのプランが用意されており、GROWTHプランは月150,000円からとなっています(1ユーザー単位の月額制、初期費用無料)。
「Complete Guide To Salesforce Pardot 2025」(出典: Cyntexa)によれば、ライセンス料金は月額$1,250以上(約150,000円)と高額で、中小企業やスタートアップには導入ハードルが高いと指摘されています。
プラン選定のポイント:
- リード数(月間の想定リード獲得数)
- 必要な機能(基本機能か、高度な分析機能か)
- ユーザー数(マーケティングチームの規模)
※料金は米ドル建て($1,250/月~)のため為替変動の影響を受けます。執筆時点(2025年11月)の情報ですので、最新の料金は公式サイトでご確認ください。
(2) 無料トライアルについて
「【2024年最新版】Account Engagement(旧Pardot)の価格や機能について解説」(出典: カルテットコミュニケーションズ)によれば、無料トライアル期間はありません。
導入前の確認方法:
- デモ(Salesforceの営業担当またはパートナー企業に依頼)
- コンサルティング(導入支援会社による機能説明)
- 公式ドキュメント(Salesforce公式サイト)
無料トライアルがないため、導入前に十分な機能確認・検証が重要です。
(3) 導入コスト(ライセンス料以外)
「Complete Guide To Salesforce Pardot 2025」(出典: Cyntexa)によれば、ライセンス料金に加えて、導入費用と管理者のコストも必要と指摘されています。
追加で必要なコスト:
- 導入構築費用(初期設定、Salesforce CRM連携設定など)
- 管理者のトレーニングコスト(Pardot admin)
- 運用サポート費用(導入支援会社への委託)
専門の管理者(Pardot admin)の雇用・トレーニングコストが別途必要で、運用体制の構築が課題になると言われています。
4. 導入メリットとデメリット
(1) メリット(CRM連携、スコアリング、シナリオ自動化)
Salesforce CRMとのシームレスな連携: 既にSalesforce導入済みの企業には導入効果が高いと言われています。マーケティング活動と営業活動のデータが一元管理され、営業担当者がリードの行動履歴を確認できます。
スコアリング・グレーディング: スコアリング機能とWebトラッキングを組み合わせて、見込み客の関心度を可視化し、営業の優先順位づけに活用できます。
Engagement Studioによる自動化: シナリオメール設定をしておけば、顧客の状況に応じて最適なタイミングで自動配信が可能です。
技術知識不要: ドラッグ&ドロップでフォームやランディングページを作成できるため、技術知識がなくても運用可能です。
(2) デメリット(高額、無料トライアルなし、管理者コスト)
高額な料金: ライセンス料金が月額$1,250以上(約150,000円)と高額で、中小企業やスタートアップには導入ハードルが高いと指摘されています。
無料トライアルがない: 無料トライアルがないため、導入前に十分な機能確認・検証ができない可能性があります。
専門管理者のコスト: 専門の管理者(Pardot admin)の雇用・トレーニングコストが別途必要で、運用体制の構築が課題になります。
Salesforce CRM前提: Account EngagementはSalesforce CRMとの統合を前提に設計されており、Salesforce未導入企業には他のMAツール(HubSpot、SATORI、BowNowなど)を検討する選択肢があります。
5. Pardotの導入に向いている企業
(1) Salesforce導入済み企業
Salesforce CRMを既に導入している企業は、Pardotとのシームレスな連携により最大効果を発揮できます。マーケティング活動と営業活動のデータが一元管理され、営業担当者がリードの行動履歴を確認できます。
(2) B2B長期営業サイクル企業
B2B企業で長い営業サイクル(数ヶ月〜1年以上)の製品・サービスを扱っている場合、Pardotのリード育成(ナーチャリング)機能が有効です。見込み客の関心度を段階的に高め、適切なタイミングで営業にパスできます。
(3) 予算に余裕のある中堅〜大企業
ライセンス料金が月額150,000円以上、導入構築費用や管理者コストも別途必要なため、予算に余裕のある中堅〜大企業向けです。
中小企業やスタートアップの選択肢:
- HubSpot(中小企業向け、無料プランあり)
- SATORI(国内企業に強い、月額10万円程度)
- BowNow(低価格、月額数万円)
複数のMAツールを比較し、自社の予算・要件に合ったツールを選定することが重要です。
6. まとめ:Pardot導入時の重要ポイント
Pardot(Marketing Cloud Account Engagement)は、Salesforce CRMとのシームレスな連携が最大の強みです。既にSalesforce導入済みで、B2B長期営業サイクルの企業には導入効果が高いと言われています。ただし、料金が月150,000円~と高額で、無料トライアルがないため、導入前に十分な機能確認が必要です。
次のアクション:
- Salesforce CRMの導入状況を確認する
- 自社の予算とリード数を整理する
- デモまたはコンサルティングで機能確認を行う
- 他のMAツール(HubSpot、SATORI、BowNowなど)と比較する
- 管理者のトレーニング計画を立てる
※この記事は2025年11月時点の情報です。2022年4月に名称変更(Pardot→Marketing Cloud Account Engagement)されており、最新情報は公式サイトでご確認ください。料金は米ドル建てのため為替変動の影響を受けます。パッケージは定期的に更新されており、機能仕様が変わる可能性があります。
