MAツールを導入したいけれど、どのツールを選べばいいか悩んでいませんか?
B2Bマーケティング担当者がマーケティングオートメーション(MA)ツールを導入する際、「高機能なツールが必要」と考えて Marketo(マルケト)を候補に挙げる方は少なくありません。しかし、「料金はいくらかかるのか」「自社に本当に必要な機能なのか」「他のMAツールと何が違うのか」といった疑問を抱える場合もあるでしょう。
この記事では、Marketo(Adobe Marketo Engage)の特徴・主要機能・料金プラン、他のMAツール(HubSpot、Pardot等)との比較、導入検討時の注意点までを網羅的に解説します。
この記事のポイント:
- Marketo(Adobe Marketo Engage)は世界6,000社以上が導入するMAツールで、Gartnerのリーダー評価を獲得している
- リードスコアリング、ナーチャリング、クロスチャネルマーケティング(5チャネル対応)など高度な機能を提供
- 700以上のツールと連携可能で、Adobe製品との統合にも強み
- 料金は非公開で個別見積りが必要(月額20万円〜が目安)、データベースサイズ(リード数)により変動
- HubSpotは使いやすさと明確な価格、PardotはSalesforce連携に強みがあり、企業規模と目的で選定すべき
1. Marketo(マルケト)とは|MAツールの代表格としての位置づけ
Marketo(マルケト)は、B2B・B2Cマーケティングオートメーション市場で代表的なツールの一つです。
(1) Adobe買収とMarketo Engageへの名称変更
Marketoは2006年に創業し、2013年にNASDAQに上場したMAツールベンダーです。2018年にAdobe Systemsが約47億ドルで買収し、現在は Adobe Marketo Engage として提供されています。
Adobe買収後、Adobe Experience Cloud(マーケティング・アナリティクス・コマース等の統合プラットフォーム)の一部となり、Adobe製品との連携が強化されました。
(2) Gartnerリーダー評価と市場での存在感
Marketoは、Gartner Magic Quadrant for B2B Marketing Automation Platforms 2024において、Adobeが リーダー(Leaders) に選出されています。この評価は、製品の実行能力(Ability to Execute)とビジョンの完成度(Completeness of Vision)の両面で高く評価されていることを示しています。
※出典: Gartner「Magic Quadrant for B2B Marketing Automation Platforms 2024」
(3) 世界6,000社以上の導入実績
Marketoは世界6,000社以上、国内でも多数の企業に導入されており、B2B・B2C両方に対応可能な汎用性の高いMAツールです。大企業から中堅企業まで幅広い規模の企業で活用されています。
2. Marketoの主要機能とマーケティングオートメーションの特徴
Marketoは、高度なマーケティングオートメーション機能を提供しています。
(1) リードスコアリングとナーチャリング
リードスコアリング は、見込み客(リード)の関心度や購買意欲を数値化する機能です。Marketoでは、以下の行動をスコアとして記録できます:
- Webサイト訪問(ページ閲覧、資料ダウンロード等)
- メール開封・クリック
- セミナー参加
- フォーム送信
これらのスコアをもとに、購買意欲の高いリードを優先的に営業に引き渡すことができます。
リードナーチャリング は、見込み客を育成し、購買意欲を高める活動です。Marketoでは、リードの行動や属性に応じて自動的にメールを配信し、段階的に情報提供を行うことで、商談化率を向上させます。
(2) クロスチャネルマーケティング(5チャネル対応)
Marketoは、以下の5つのチャネルでマーケティング機能を提供します:
- メール: セグメント配信、A/Bテスト、パーソナライゼーション
- モバイル: プッシュ通知、アプリ内メッセージ
- ソーシャル: SNS広告の配信・効果測定
- デジタル広告: Google広告、Facebook広告等との連携
- Webパーソナライゼーション: 訪問者の属性・行動に応じてWebコンテンツを最適化
これらのチャネルを横断的に管理し、顧客体験を統一的に設計できる点がMarketoの強みです。
(3) 700以上のツール連携とAdobe製品との統合
Marketoは700以上のパートナーソリューションと連携可能で、以下のようなツールと統合できます:
- CRM/SFA: Salesforce、Microsoft Dynamics CRM
- コミュニケーション: Slack、Chatwork
- 分析: Google Analytics、Tableau
- 広告: Google広告、Facebook広告
Adobe Experience Cloud製品(Adobe Analytics、Adobe Target等)との統合により、データ分析・A/Bテスト・パーソナライゼーションを高度に実現できます。
※出典: Adobe「Marketo Engage マーケティングオートメーション」
(4) AI活用の予測コンテンツとパーソナライゼーション
MarketoはAIを活用した機能を提供しています:
- 予測コンテンツ: リードの行動履歴から関心の高いコンテンツを自動予測して配信
- パーソナライゼーション: 顧客の属性・行動に応じてメール・Webコンテンツを最適化
- 送信時間の最適化: メール開封率を最大化するために、最適な送信時間を予測
これらの機能により、マーケティング活動の効果を最大化できます。
3. Marketoの料金プランと導入コスト
Marketoの料金体系は、他のMAツールと比べて特徴的です。
(1) 4つの料金プラン(Select・Prime・Ultimate・Enterprise)
Marketoは以下の4つの料金プランを提供しています:
- Select: 基本的なマーケティングオートメーション機能
- Prime: リードスコアリング、A/Bテスト等の高度な機能追加
- Ultimate: AI活用機能、高度なパーソナライゼーション
- Enterprise: 大企業向けカスタマイズプラン
※出典: Adobe「Marketo Engage 価格とパッケージ」
(2) 料金は非公開・個別見積り(月額20万円〜が目安)
Marketoの料金は 公開されておらず、個別見積りが必要 です。一般的な目安としては、月額20万円〜と言われていますが、データベースサイズ(リード数)やプランにより大きく変動します。
料金に影響する要因:
- データベースサイズ(リード数)
- 選択するプラン(Select・Prime・Ultimate・Enterprise)
- 契約期間(年間契約が基本)
予算計画を立てる際は、事前にAdobeまたは代理店に問い合わせることが必須です。
※この記事は2025年12月時点の情報です。料金・機能は変更される可能性があります。公式サイトで最新情報を確認してください。
(3) データベースサイズ(リード数)による変動
Marketoの料金は、管理するリード数によって変動します。リード数が増えるほど月額費用が増加するため、見込み客数の成長を見越した予算計画が重要です。
例:
- リード数 1万件: 月額20万円〜
- リード数 5万件: 月額50万円〜(目安)
- リード数 10万件以上: 個別見積り
(上記は一般的な目安であり、実際の料金は個別見積りで確認が必要です)
4. 他MAツールとの比較|Marketo・HubSpot・Pardotの違い
Marketoを選定する際は、他のMAツールとの比較が重要です。
(1) 機能の違い:高度なマーケティング機能 vs 使いやすさ
Marketo:
- 高度なマーケティングオートメーション機能
- AI活用の予測コンテンツ・パーソナライゼーション
- BtoB・BtoC両対応
HubSpot:
- インバウンドマーケティングに強み
- 直感的なUI・使いやすさ重視
- CMS・CRM・MAの統合プラットフォーム
Pardot(Salesforce Account Engagement):
- Salesforce CRMとのネイティブ連携
- BtoBマーケティングに特化
- リードスコアリング・ナーチャリングが強力
※出典: BOXIL「MAツールのAccount Engagement・Marketo Engage・HubSpot・SATORIを比較」
(2) 料金体系の違い:非公開 vs 明確な価格
Marketo:
- 料金非公開、個別見積り
- 月額20万円〜(目安)
HubSpot:
- 料金明確、無料プランあり
- 有料プランは月額2,160円〜(機能により変動)
Pardot:
- 料金公開、月額15万円〜(プランにより変動)
Marketoは料金が非公開のため予算計画が立てにくい一方、HubSpotやPardotは明確な価格設定がある点が異なります。
(3) 適している企業規模とユースケース
Marketo:
- 適している企業: 中堅〜大企業(従業員200名以上)
- ユースケース: 高度なマーケティング機能が必要、Adobe製品との連携を重視
HubSpot:
- 適している企業: スタートアップ〜中堅企業(従業員50〜500名)
- ユースケース: 初めてのMAツール導入、コスト重視
Pardot:
- 適している企業: Salesforce利用企業(従業員100名以上)
- ユースケース: SFA/CRM連携を重視したBtoBマーケティング
いずれのツールも無料トライアルやデモを提供しているため、まずは実際に試してから導入を決定することが推奨されます。
5. Marketo導入時の注意点とメリット・デメリット
Marketoを導入する際は、以下のメリット・デメリットを考慮する必要があります。
(1) メリット:高機能・BtoB/BtoC両対応・豊富な連携
メリット:
- 高度なマーケティング機能: リードスコアリング、ナーチャリング、AI活用機能
- BtoB・BtoC両対応: 業種・ビジネスモデルを問わず活用可能
- 豊富な連携: 700以上のツールと連携、Adobe製品との統合も強力
- Gartnerリーダー評価: 市場での高い評価と実績
- ユーザーコミュニティ: ユーザー会・オンラインコミュニティでナレッジ共有が活発
(2) デメリット:高コスト・学習コスト・年間契約必須
デメリット:
- 高コスト: 月額20万円〜と他のMAツールより高額。中小企業には負担が大きい
- 学習コスト: 高機能なため使いこなすまでに時間がかかる。専任担当者の配置が推奨される
- 料金非公開: 個別見積りのため予算計画が立てにくい
- 年間契約: 基本的に年間契約のため、短期間での解約が難しい
※出典: ワンマーケティング「MAツール Marketo(マルケト)とは?特徴や事例を解説」
(3) ユーザーコミュニティとサポート体制
Marketoは以下の3つのコミュニティを提供しており、ユーザー同士のナレッジ共有が活発です:
- ユーザー会: 定期的にオフラインで開催、導入事例の共有
- 分科会: テーマ別の勉強会(ABM、メールマーケティング等)
- オンラインコミュニティ: 質問・回答、Tips共有
また、ソフトバンクなどの国内代理店が導入支援サービスを提供しており、初期設定・運用立ち上げをサポートしています。
6. まとめ:Marketoが適している企業と導入検討のポイント
Marketo(Adobe Marketo Engage)は、世界6,000社以上が導入する高機能なMAツールで、リードスコアリング、ナーチャリング、クロスチャネルマーケティング(5チャネル対応)など豊富な機能を提供します。700以上のツールと連携可能で、Adobe製品との統合にも強みがあります。
料金は非公開で個別見積りが必要(月額20万円〜が目安)、データベースサイズ(リード数)により変動します。HubSpotは使いやすさと明確な価格、PardotはSalesforce連携に強みがあり、企業規模と目的で選定すべきです。
Marketoは中堅〜大企業で高度なマーケティング機能が必要な場合に適していますが、高コストと学習コストがデメリットです。中小企業はHubSpotなど低価格ツールから始めることも選択肢です。
次のアクション:
- 自社のマーケティング課題と必要機能を整理する
- Marketo・HubSpot・Pardotの無料デモやトライアルを試す
- 料金見積りを取得し、予算とROIを検討する
- ユーザーコミュニティや導入事例を参考にする
MAツール選定は自社の規模・目的・予算を考慮し、最適なツールを選びましょう。
