MAツール選定でMarketoが候補に挙がる理由
BtoB企業でマーケティング活動を効率化したいと考えている担当者にとって、MA(マーケティングオートメーション)ツールの選定は重要な課題です。「リード獲得を増やしたい」「営業との連携を強化したい」「データに基づいた施策を実施したい」といったニーズに対して、多くの企業がMarketoを候補に挙げています。
Marketoは世界5,000社以上の導入実績を持ち、Adobe社が2018年に買収した信頼性の高いMAツールです。カスタマイズ性の高さや外部ツールとの連携の豊富さが評価されており、BtoB・BtoC問わず活用されています。
この記事では、Marketoの基本機能、特徴、料金体系、他のMAツールとの違い、導入事例を公平に解説します。
この記事のポイント:
- Marketoは世界5,000社以上の導入実績を持つAdobe社提供のMAツール
- カスタマイズ性が高く、CRM・SFA・CMS・広告管理ツール等との連携が可能
- 料金は月額20万円~が目安、4つのプラン(SELECT・PRIME・ULTIMATE・ENTERPRISE)から選択可能
- BtoB・BtoC問わず、リード獲得・育成・データ管理を高度に自動化したい企業に適している
- 導入時は専門知識と体制構築が必要
Marketoとは?基本機能と仕組み
(1) Marketoの基本情報(提供元・導入実績)
Marketoは、Adobe社が提供するMAツールです。2018年10月にAdobe社が買収し、現在は「Adobe Marketo Engage」として展開されています。世界5,000社以上の導入実績があり、日本国内でもシェア4位(2025年時点)の位置づけです。
日本ユーザーコミュニティが活発で、導入後の悩みを解決しやすい環境が整っている点も特徴です。
(2) 主要機能:顧客データ管理とマーケティング自動化
Marketoの主要機能は以下の通りです:
顧客データ管理:
- プロファイル一元化(複数チャネルの顧客情報を統合)
- エンゲージメント履歴(Web訪問、メール開封、ダウンロード等の行動履歴)
- AIセグメンテーション(顧客を属性・行動に基づいて自動分類)
マーケティング自動化:
- バッチメール配信(大量のメールを一斉配信)
- リードナーチャリング(見込み客を段階的に育成)
- 多段階キャンペーン(複数の施策を組み合わせて実施)
これらの機能により、マーケティング活動の効率化とデータに基づいた意思決定が可能になります。
(3) パーソナライゼーションとセールス連携
Marketoは、顧客属性や過去の行動に基づいてWebページを動的に変更するパーソナライゼーション機能を提供しています。訪問者の場所やエージェント対応状況に応じてコンテンツを出し分けることが可能です(2024年の機能強化で追加)。
また、セールス連携機能(Sales Insight、Sales Connect)により、マーケティング部門と営業部門の情報共有がスムーズになります。リードの関心度をスコアリングし、営業担当者に優先順位をつけて引き渡すことができます。
Marketoの特徴と他のMAツールとの違い
(1) カスタマイズ性の高さと外部ツール連携
Marketoの最大の特徴は、カスタマイズ性の高さと外部ツール連携の豊富さです。以下のようなツールと連携可能です:
連携可能な外部ツール:
- CRM・SFA(Salesforce、Dynamics 365等)
- CMS(WordPress、Adobe Experience Manager等)
- チャットツール(Slack、Microsoft Teams等)
- 広告管理ツール(Google広告、Facebook広告、LinkedIn広告等)
- リターゲティング広告(Google、Facebook等)
この柔軟性により、既存システムを活かしながらマーケティング活動を拡張できます。
(2) 他の主要MAツールとの機能比較
国内市場における主要MAツールとMarketoを比較すると、以下のような位置づけになります:
国内シェア上位5社(2025年時点):
- BowNow(国産、シンプルな機能・操作性、低価格、国産ならではのサポート充実)
- Marketing Cloud Account Engagement(旧Pardot、Salesforce連携に強い)
- HubSpot(中小企業向け、使いやすさ重視)
- Adobe Marketo Engage(カスタマイズ性・外部連携の豊富さ)
- SATORI(国産、匿名顧客の行動追跡に強い)
機能面での比較:
- BowNow・List Finder・Kairos3: シンプルな機能・操作性で低価格
- HubSpot: 中小企業向けで使いやすさ重視、無料プランあり
- Marketo: カスタマイズ性が高く、大企業向けの高機能ツール
- SATORI: 匿名顧客の行動追跡に強い
Marketoは高機能ゆえに導入・運用には専門知識が必要ですが、既存システムとの連携やカスタマイズを重視する企業には適していると言われています。
(3) 日本ユーザーコミュニティとサポート体制
Marketoは日本ユーザーコミュニティが活発で、導入後の悩みを解決しやすい環境が整っています。不二印刷の導入事例では「日本語サポート・適切な規模感を評価」とされており、国内企業でも安心して利用できるサポート体制があると考えられます。
Marketoの料金体系とプラン比較
(1) 4つのプラン(SELECT・PRIME・ULTIMATE・ENTERPRISE)
Marketoは4つのプランを提供しています:
SELECT(基本機能):
- リード管理、メール配信、フォーム作成、ランディングページ作成などの基本機能
- 小規模〜中規模企業向け
PRIME(企業単位管理・リターゲティング):
- 企業単位でのリード管理
- リターゲティング広告連携
- 中規模〜大企業向け
ULTIMATE(テスト環境・配信到達率強化):
- テスト環境(Sandbox)の提供
- メール配信到達率を強化する機能
- 大企業向け
ENTERPRISE(カスタマイズ相談):
- カスタマイズ要件に応じた個別相談
- 最大規模の企業向け
企業規模・目的に応じて段階的に拡張できる点が特徴です。
(2) 料金の目安と変動要因
Marketoの料金は公式サイトでは非公開で、問い合わせが必要です。目安としては以下の通りです:
料金の目安:
- 月額20万円~
- 年間200万円程度
料金の変動要因:
- リード件数(データベースのサイズ)
- メールアドレス数
- オプション機能の追加
導入前に詳細な見積もりを取得し、想定外のコストが発生しないよう確認することが重要です。
(3) 企業規模・目的別のプラン選定
企業規模・目的別のプラン選定の目安は以下の通りです:
小規模企業(従業員50人未満):
- SELECTプランから開始し、効果を見ながら拡張
- 月額20万円程度の予算を想定
中堅企業(従業員50〜500人):
- PRIMEプランで企業単位管理・リターゲティング広告連携を活用
- 月額30〜50万円程度の予算を想定
大企業(従業員500人以上):
- ULTIMATEまたはENTERPRISEプランでテスト環境・カスタマイズを活用
- 月額50万円以上の予算を想定
※料金は2024年時点の目安です。最新情報は公式サイトで確認してください。
Marketo導入事例と導入時の注意点
(1) 国内企業の導入事例と成果
国内企業の導入事例と成果は以下の通りです:
株式会社東京商工リサーチ:
- 創業130年の信用調査会社
- 既存MAツールをMarketo Engageに置き換え
- メール作成時間削減、開封率23%向上、年間130回以上のウェビナー開催を実現
GEヘルスケア・ジャパン:
- 2014年6月導入
- マーケター・営業担当者を巻き込んだワークショップ形式で導入
クレスト:
- 受注コンバージョン率約5倍向上
不二印刷:
- 日本語サポート・適切な規模感を評価
- 情報誌の効果測定に活用
電機メーカー:
- 年間100未満のキャンペーンから1年で300件、数年で1,000件近くまで拡大
導入事例は企業規模・業種・運用体制により結果が異なるため、自社の状況に照らして参考にすることが重要です。
(2) 導入時の体制構築のポイント
導入時の体制構築のポイントは以下の通りです:
マーケター・営業担当者の両方を巻き込む:
- GEヘルスケア・ジャパンの事例では、ワークショップ形式で導入を進めたことが成功につながっています
専門知識を持つ人材の確保:
- 高機能ゆえに導入・運用には専門知識が必要です
- 初期設定や運用体制の構築にリソースを割く必要があります
段階的な拡張:
- 電機メーカーの事例では、年間100未満のキャンペーンから段階的に拡大しています
- 最初は小規模で始めて、効果を見ながら拡張するのが適切と考えられます
(3) 2024年の最新機能アップデート
2024年はMarketoの機能が大幅に強化されています:
2024年のリリース(6つのリリースを実施):
- オンデマンドウェビナー機能(2024年1月)
- 会話型ランディングページ(2024年1月)
- ボットアクティビティ検出機能(2024年1月)
- 条件分岐機能(訪問者の場所・エージェント対応状況に応じたコンテンツ表示)
- jQuery 3.xへのアップデート
- 編集ウィンドウの自動最適化でクリーンな編集体験
注意事項:
- 2024年2月1日からGmail・Yahoo!の送信者要件が変更されており、メール配信設定の見直しが必要になる場合があります
- LinkedIn Marketing APIのアップグレードに伴い、2024年7月26日~12月15日の間に再認証が必要です
機能仕様は頻繁に更新されるため、最新情報は公式サイトで確認してください。
まとめ:Marketoはどんな企業に適しているか
Marketoは、カスタマイズ性が高く外部ツールとの連携が豊富なMAツールです。BtoB・BtoC問わず、リード獲得・育成・データ管理を高度に自動化したい企業に適していると言われています。
Marketoが適している企業:
- 既存システム(CRM・SFA・CMS等)を活かしながらマーケティング活動を拡張したい企業
- 複数の広告チャネル(Google、Facebook、LinkedIn等)を統合的に管理したい企業
- データに基づいた意思決定とパーソナライゼーションを重視する企業
- 専門知識を持つ人材を確保できる企業
次のアクション:
- 自社の予算と必要機能を整理する
- Marketoの公式サイトで最新の料金・機能を確認する
- 他のMAツール(HubSpot、SATORI、BowNow等)と比較する
- 無料デモや導入相談を依頼する
自社に合ったMAツールで、マーケティング活動の効率化とリード獲得の最大化を目指しましょう。
※この記事は2024年11月時点の情報です。最新情報は各社公式サイトをご確認ください。
