MAツールの価格相場|主要ツールの料金比較と選び方

著者: B2Bデジタルプロダクト実践ガイド編集部公開日: 2025/12/26

MAツールの導入を検討しているけれど、費用感がわからない...

「MAツールを導入したいが、どのくらいの予算が必要かわからない」「経営層に予算を通すための情報を集めたい」——こうした悩みを抱えるマーケティング担当者は少なくありません。

実際、MA未導入の理由として「費用が高いから」が5年連続で1位に挙げられており、費用面の不安が導入の大きな障壁となっています。一方で、MAツールの価格は数万円/月から100万円/月超まで幅広く、自社に合った選択肢を見つけることは可能です。

この記事では、MAツールの料金体系や価格相場から、主要ツールの料金比較、ツール費用以外の隠れコストまで詳しく解説します。

この記事のポイント:

  • MAツールの初期費用は0〜10万円、月額費用は10万〜数十万円が平均相場
  • 価格帯は低価格帯(数万〜10万円/月)、中価格帯(30〜50万円/月)、高価格帯(70〜100万円/月)に大別される
  • ツール費用以外に導入コンサルティング費用(200〜500万円)がかかる場合もある
  • 無料プランは機能制限やサービス終了リスクがあるため、本格運用には有料版がおすすめ
  • 価格だけでなく「自社で運用できるか」を重視して選定すべき

1. MAツール導入における費用の重要性

MA(マーケティングオートメーション)ツールは、見込み客の獲得・育成・選別を自動化するシステムです。B2B企業のマーケティング活動を効率化するツールとして注目されていますが、導入のハードルとして費用面が大きな課題となっています。

(1) MA未導入理由5年連続1位は「費用が高いから」

複数の調査において、MA未導入の理由として「費用が高いから」が5年連続で1位に挙げられています。この結果は、MAツールの費用に対する懸念が依然として大きいことを示しています。

しかし実際には、以下のような選択肢が存在します:

  • 無料で始められるMAツール(HubSpot無料プラン等)
  • 月額数万円から利用できる低価格ツール
  • 30日間の無料トライアルがある有料ツール

費用感を正しく把握することで、導入検討のハードルを下げることができます。

(2) 費用感がわからないことによる予算確保の困難さ

MAツール導入を検討する際に直面する課題として、以下のようなものがあります:

  • 月額費用の相場がわからず、予算申請ができない
  • ツール費用以外にどんな費用がかかるか不明
  • 費用対効果をどう算出すればよいかわからない
  • 経営層を説得するための情報が不足

これらの課題を解決するためには、MAツールの料金体系と総所有コスト(TCO)を理解することが重要です。

2. MAツールの料金体系の種類

MAツールの料金体系は主に3つのパターンに分かれます。自社の利用形態に合った料金体系を選ぶことで、コストを最適化できます。

(1) 月額定額制(利用量に関わらず固定費)

月額定額制は、毎月一定の料金を支払う料金体系です。利用量(配信数、リード数)に関わらず固定費となるため、予算の見通しが立てやすい点がメリットです。

特徴:

  • 毎月の支払額が一定で予算管理が容易
  • リード数が多い企業では割安になる傾向
  • プランによって機能や上限が異なる

(2) 従量課金制(配信数・リード数に応じて変動)

従量課金制は、実際に配信したメール数やリード数に応じて料金が変動する課金方式です。

特徴:

  • 利用量に応じて費用が変動
  • リード数が少ない企業では初期コストを抑えられる
  • リード数の増加に伴いコストが上昇するため注意が必要

(3) コンタクト数課金・機能別課金の違い

MAツールの料金は、さらに細かく以下のような基準で設定されています:

コンタクト数課金:

  • 登録するコンタクト(リード)の上限数に応じて料金が決まる
  • 例:1,000件まで○万円、5,000件まで○万円など

機能別課金:

  • 利用する機能(メール配信、リードスコアリング、レポート等)に応じて料金が決まる
  • 必要な機能だけを選択できる場合がある

自社のリード数や必要な機能を整理した上で、最適な料金体系を選定しましょう。

3. 価格帯別MAツール比較

MAツールのライセンス費用は、大きく3つの価格帯に分類されます。価格に応じて、データ量・セキュリティ・機能精度が異なる傾向があります。

(1) 低価格帯(数万〜10万円/月)の特徴とツール

低価格帯のMAツールは、中小企業やMAツール初心者に適しています。

特徴:

  • 基本的なMA機能(メール配信、フォーム作成、リード管理)を提供
  • 操作がシンプルで使いやすい
  • サポート体制は比較的シンプル

代表的なツール:

  • BowNow: 国内シェア第1位の国産ツール。無料プランあり、有料プランは月額数万円〜
  • List Finder: 中小企業向けの国産MAツール。月額39,800円〜

(2) 中価格帯(30〜50万円/月)の特徴とツール

中価格帯のMAツールは、中堅企業やある程度のリード数がある企業に適しています。

特徴:

  • 高度なリードスコアリング、セグメンテーション機能
  • CRM/SFAとの連携機能が充実
  • サポート体制が手厚い傾向

(3) 高価格帯(70〜100万円/月)の特徴とツール

高価格帯のMAツールは、大企業や複雑なマーケティング施策を行う企業に適しています。

特徴:

  • 高度なAI機能、予測分析
  • グローバル対応、多言語対応
  • エンタープライズレベルのセキュリティ
  • 専任のカスタマーサクセス担当

代表的なツール:

  • Adobe Marketo Engage: 国内シェア第4位。高機能なエンタープライズ向けMA
  • Salesforce Marketing Cloud: 大規模なB2Bマーケティングに対応

(4) 主要MAツールの料金比較(BowNow、HubSpot、SATORI、Marketo等)

主要MAツールの料金を比較します(参考値):

ツール名 初期費用 月額費用 特徴
BowNow 無料〜 無料〜(有料プランあり) 国産。シンプルで使いやすい
HubSpot 無料〜 無料〜(有料プランは月額数万円〜) 無料CRMあり。総合プラットフォーム
SATORI 300,000円 148,000円〜 国産。匿名リードへの対応が強み
Marketing Cloud Account Engagement(旧Pardot) 要問い合わせ 150,000円〜 Salesforceとの連携が強み
Adobe Marketo Engage 要問い合わせ 要問い合わせ 高機能。大企業向け

※料金は2025年時点の情報です。最新の料金は各サービスの公式サイトでご確認ください。

4. ツール費用以外の隠れコスト

MAツール導入時には、ライセンス費用以外にもさまざまな費用が発生する可能性があります。総所有コスト(TCO)を見積もる際は、これらの隠れコストも考慮しましょう。

(1) 初期費用とセットアップコスト(0〜10万円が平均)

MAツールの初期費用は、0〜10万円が平均相場とされています。ただし、以下のような作業を依頼する場合は追加費用が発生することがあります:

  • 初期設定・アカウント開設
  • データ移行(既存リストの取り込み)
  • カスタムフィールドの設定
  • 他システムとの連携設定

(2) 導入コンサルティング費用(200〜500万円)

自社でMAツールの運用設計が難しい場合、導入コンサルティングを利用することがあります。

導入コンサルティングの内容(例):

  • 運用設計・シナリオ設計
  • 初期設定・運用テスト
  • スコアリングルールの策定
  • コンテンツ設計支援

導入コンサルティング費用は、200〜500万円程度が目安とされています。ただし、プロジェクト規模や支援範囲により大きく異なるため、事前に見積もりを取ることをおすすめします。

(3) 運用コンサルティング費用(月額数十万円)

導入後も継続的に運用支援を受ける場合、運用コンサルティング費用が発生します。

運用コンサルティングの内容(例):

  • 月次レポート・分析
  • 施策改善提案
  • 運用サポート

運用コンサルティング費用は、月額数十万円程度が目安です。自社で運用できるようになれば、この費用は削減可能です。

5. 予算別おすすめMAツール

予算別に、おすすめのMAツールを整理します。

(1) 予算月額〜10万円(中小企業向け)

月額予算が10万円以下の場合:

ツール 月額費用 特徴
BowNow 無料〜(有料プランあり) 国産。シンプルで導入しやすい
HubSpot 無料〜(有料プランは数万円〜) 無料CRM付属。総合プラットフォーム
List Finder 39,800円〜 国産。中小企業向け

この価格帯は、MAツール初導入の中小企業や、まずは小規模に始めたい企業に適しています。

(2) 予算月額10万円以上(中堅企業向け)

月額予算が10万円以上の場合:

ツール 月額費用 特徴
SATORI 148,000円〜 国産。匿名リード対応
Marketing Cloud Account Engagement 150,000円〜 Salesforce連携
Adobe Marketo Engage 要問い合わせ 高機能。大企業向け

この価格帯は、ある程度のリード数があり、高度な機能やサポートを求める中堅〜大企業に適しています。

(3) 無料版と有料版の違い(機能制限、サービス終了リスク)

無料で利用できるMAツールもありますが、以下のような違いがあります:

無料版のメリット:

  • 初期コストゼロで始められる
  • ツールの使い勝手を試すことができる

無料版の注意点:

  • 機能制限がある(リード数上限、機能の制限など)
  • サポートが受けられない、または限定的
  • サービス終了リスクがある(事前告知なく終了する場合も)

本格的な運用を行う場合は、有料版への移行を検討することをおすすめします。無料版はあくまで試用・評価目的で活用するのが適切です。

6. 費用対効果と選定のポイント

MAツール選定時には、費用だけでなく費用対効果と運用可能性を重視することが重要です。

(1) 年間コストの実態(半数が年間200万円以上)

2021年の調査データによると、MAツールを導入している企業の約半数が年間200万円以上のコストをかけているとされています。

年間コストの内訳(例):

  • ツールライセンス費用: 月額10万円 × 12ヶ月 = 120万円
  • 導入コンサルティング: 200万円(初年度のみ)
  • 運用コンサルティング: 月額20万円 × 12ヶ月 = 240万円

初年度は導入コンサルティング費用が加算されるため、2年目以降と比較してコストが高くなる傾向があります。

(2) 価格だけでなく「運用に乗せられるか」を重視

MAツール選定において、価格は重要な要素ですが、一番のポイントは「きちんと運用に乗せられるかどうか」です。

選定時に確認すべきポイント:

  • 自社のマーケティング担当者が使いこなせるか
  • 必要な機能が過不足なく備わっているか
  • サポート体制は十分か
  • 既存システム(CRM、SFA等)との連携は可能か

高機能なツールを導入しても、運用できなければ費用対効果は低くなります。自社のリソースやスキルに合ったツールを選ぶことが重要です。

(3) 無料トライアルの活用と導入判断

多くのMAツールは30日間程度の無料トライアルを提供しています。導入判断の前に以下を確認することをおすすめします:

無料トライアルで確認すべきポイント:

  • 操作性・UI/UXの使いやすさ
  • 自社のマーケティング施策との適合性
  • レポート・分析機能の使い勝手
  • サポートの対応スピードと質

無料トライアル期間中に実際のシナリオを設定し、運用をシミュレーションしてから導入判断することで、導入後のミスマッチを防ぐことができます。

まとめ:自社の予算と運用体制に合ったMAツールを選ぼう

MAツールの価格は、数万円/月から100万円/月超まで幅広く存在します。自社の予算、リード数、必要な機能、運用体制を整理した上で、複数のツールを比較検討することが重要です。

MAツール費用のポイント(再掲):

  • 初期費用0〜10万円、月額10万〜数十万円が平均相場
  • 価格帯は低価格帯(〜10万円)、中価格帯(30〜50万円)、高価格帯(70〜100万円)に大別
  • ツール費用以外に導入コンサルティング費用(200〜500万円)がかかる場合もある
  • 無料プランは機能制限やサービス終了リスクに注意

次のアクション:

  1. 自社に必要な機能を洗い出す(メール配信、スコアリング、CRM連携など)
  2. リード数と予算を設定する
  3. 3〜5社のMAツール公式サイトで料金・機能を比較する
  4. 無料トライアルで実際の使い勝手を試す
  5. 導入コンサルティングの要否と費用を確認する

※本記事に記載の料金は2025年時点の情報です。最新の料金・機能は各サービスの公式サイトでご確認ください。

よくある質問

Q1MAツールの導入費用相場はいくらですか?

A1MAツールの初期費用は0〜10万円、月額費用は10万〜数十万円が平均相場です。価格帯は低価格帯(数万〜10万円/月)、中価格帯(30〜50万円/月)、高価格帯(70〜100万円/月)に大別されます。BowNowやHubSpotなど無料プランがあるツールもあり、低コストで始めることも可能です。

Q2ツール費用以外にどのような費用がかかりますか?

A2ツールのライセンス費用以外に、導入コンサルティング費用(200〜500万円)や運用コンサルティング費用(月額数十万円)がかかる場合があります。調査データによると、MAツール導入企業の約半数が年間200万円以上のコストをかけています。自社で運用できる体制を整えることで、コンサルティング費用を削減できます。

Q3無料MAツールと有料MAツールの違いは何ですか?

A3無料版は初期コストゼロで始められますが、機能制限(リード数上限、機能の制限など)があり、サポートも受けられないか限定的です。また、サービス終了リスクもあるため、本格運用には有料版が推奨されます。無料版はあくまでツールの評価・試用目的で活用し、本格運用前に有料版への移行を検討することをおすすめします。

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B2Bデジタルプロダクト実践ガイド編集部

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