リード(見込み客)とは?BtoBマーケティングでの定義と管理方法を解説

著者: B2Bデジタルプロダクト実践ガイド編集部公開日: 2025/12/18

リード(見込み客)とは?BtoBマーケティングでの定義

「獲得したリードが商談につながらない」「営業部門とマーケティング部門でリードの定義が違う」といった課題を抱えていませんか?BtoB企業では、リード管理の体制構築が重要なテーマです。

リード(見込み客)とは、自社の商品やサービスに興味を持ち、将来的に顧客となる可能性がある人や企業のことです。名刺交換、資料ダウンロード、セミナー参加などで接点を持った相手を指します。

この記事では、リードの基本定義から、温度感別の分類、ステージ管理、営業とマーケティングの連携まで体系的に解説します。

この記事のポイント:

  • リードは自社と接点がある見込み客で、獲得・育成・選別の3プロセスで管理する
  • コールド(低関心)、ウォーム(中関心)、ホット(高関心)の3段階に分類し、適したアプローチを行う
  • MQL(マーケ育成中)、SQL(営業引き渡し可能)、SAL(営業が受け入れ)のステージで管理
  • BtoBでは約10%が即購入、70%は長期フォロー必要なため、MAツールやCRMで一元管理が重要
  • 営業とマーケティングで共通の定義とスコアリング基準を設定し、連携をスムーズにする

1. リード(見込み客)とは?BtoBマーケティングでの定義

(1) リードと見込み客の違い

リードと見込み客は、基本的には同じ意味ですが、微妙なニュアンスの違いがあります。

見込み客:

  • 将来的に顧客となる可能性がある人や企業全般を指す
  • 自社との接点の有無は問わない

リード:

  • 自社と接点がある見込み客を指すことが多い
  • 名刺交換、資料ダウンロード、セミナー参加などで接点を持った相手

マクロミルの記事では、リードの基本概念から分類方法、獲得・育成の全プロセスまでが体系的に解説されています。

(2) BtoBにおけるリードの特徴(10%即購入、70%長期フォロー)

BtoB企業では、リードの購買プロセスが長いという特徴があります。

シャノンの調査によると、BtoBリードの傾向は以下の通りです:

リードの分類:

  • 約10%:即購入(すぐに商談化・受注)
  • 約20%:購入の可能性なし(ターゲット外)
  • 約70%:長期フォロー必要(育成により商談化の可能性)

このため、BtoBマーケティングでは、獲得したリードの70%を育成する仕組みが重要になります。

(3) リードマネジメントの重要性

リードマネジメント(リード管理)とは、リードの獲得から育成、選別、営業への引き渡しまでを一元管理する活動です。

リード管理の目的:

  • リードを適切に分類し、効率的にアプローチ
  • 温度感に応じた育成で商談化率を向上
  • 営業とマーケティングの連携強化
  • リードの取りこぼしを防ぐ

適切なリード管理により、商談化率・受注率の向上が期待できます。

2. リードの分類:コールド・ウォーム・ホットリード

(1) コールドリード:関心が低い、長期的な育成が必要

コールドリードは、自社への関心が低い見込み客です。

特徴:

  • 展示会で名刺交換しただけ
  • 資料請求はしたが、その後アクションなし
  • メール開封率・クリック率が低い

アプローチ方法:

  • 定期的なメルマガで接点を維持
  • 業界トレンド・ノウハウ記事で関心を高める
  • 長期的な育成(数ヶ月〜1年以上)

BtoBマーケティングの教科書では、リードの分類方法と、商談・受注を増やすための具体的な取り組みが実践的に解説されています。

(2) ウォームリード:関心が中程度、育成により商談化の可能性

ウォームリードは、自社への関心が中程度の見込み客です。

特徴:

  • セミナー・ウェビナーに参加
  • 複数の資料をダウンロード
  • メール開封率は高いが、問い合わせには至っていない

アプローチ方法:

  • ウェビナーで製品活用方法を紹介
  • ホワイトペーパーで専門知識を提供
  • 顧客事例で導入イメージを具体化
  • 段階的な育成(数週間〜数ヶ月)

(3) ホットリード:関心が高い、優先的にアプローチすべき

ホットリードは、自社への関心が高く、商談化しやすい見込み客です。

特徴:

  • 価格ページを複数回閲覧
  • 問い合わせフォームから連絡
  • 無料トライアル申込
  • 営業との面談を希望

アプローチ方法:

  • 優先的に営業へ引き継ぎ
  • 電話またはメールで即座にフォロー
  • 具体的な提案・見積もり提示
  • 迅速な対応(数日以内)

Salesforceの記事では、ビジネス、マーケティング、営業それぞれの視点からリードの意味と獲得・育成方法が解説されています。

3. リードステージ管理:MQL・SQL・SALとは

(1) MQL(Marketing Qualified Lead):マーケティング部門で育成中

MQLは、マーケティング部門が育成している見込み客です。

定義:

  • 一定のスコアに達したリード
  • 資料ダウンロード、セミナー参加などの行動履歴あり
  • ただし、まだ営業へ引き渡す段階ではない

マーケティング部門の役割:

  • メルマガで継続的に情報提供
  • ウェビナーで関心を高める
  • スコアリングで温度感を把握

(2) SQL(Sales Qualified Lead):営業部門へ引き渡し可能

SQLは、営業部門へ引き渡し可能な見込み客です。

定義:

  • マーケティング部門での育成が完了
  • 一定以上のスコアに達し、商談化の見込みあり
  • 営業部門へ引き継ぐタイミング

引き渡し基準の例:

  • スコア80点以上
  • 価格ページ閲覧
  • 問い合わせまたはトライアル申込

(3) SAL(Sales Accepted Lead):営業部門が受け入れ、商談化

SALは、営業部門が受け入れ、商談化したリードです。

定義:

  • 営業部門がSQLを受け入れ
  • 初回面談が完了
  • 商談として進行中

営業部門の役割:

  • ヒアリングでニーズを把握
  • 提案・見積もり提示
  • 受注に向けた活動

(4) リードスコアリングと温度感管理

リードスコアリングとは、リードの行動履歴や属性に応じて点数化し、温度感を可視化する手法です。

スコアリングの基準例:

属性スコア(固定):

  • 企業規模:従業員1000人以上 +30点
  • 役職:部長以上 +20点
  • 業種:ターゲット業種 +10点

行動スコア(累積):

  • 資料ダウンロード:+10点
  • ウェビナー参加:+20点
  • 価格ページ閲覧:+30点
  • 問い合わせ:+50点

一定スコア以上でMQL→SQL→SALとステージを進めます。

4. リード管理の3つのプロセス:獲得・育成・選別

(1) リードジェネレーション:Web広告、SEO、セミナー等で獲得

リードジェネレーションは、見込み客を獲得する活動です。

主な手法:

  • オンライン: Web広告、SEO、SNS、ウェビナー
  • オフライン: 展示会、セミナー、テレマーケティング

獲得時に収集すべき情報:

  • 会社名・担当者名
  • 部署・役職
  • メールアドレス・電話番号
  • 抱えている課題

Sansanの記事では、BtoB特化の12のリード獲得手法が、実務での活用方法とともに詳細に解説されています。

(2) リードナーチャリング:メルマガ、ウェビナー、ホワイトペーパーで育成

リードナーチャリングは、獲得したリードの購買意欲を高める活動です。

主な手法:

  • メルマガ(定期的な情報提供)
  • ウェビナー(製品活用方法の紹介)
  • ホワイトペーパー(専門知識の提供)
  • 顧客事例(導入イメージの具体化)

段階的な育成:

  1. コールドリード:業界トレンド・ノウハウ記事
  2. ウォームリード:製品活用事例・ウェビナー
  3. ホットリード:具体的な提案・見積もり

ferret-oneの記事では、見込み客の獲得方法から商談につなげるまでの実践的なステップが解説されています。

(3) リードクオリフィケーション:受注確度の高いリードを選別

リードクオリフィケーションは、育成したリードの中から受注確度の高いリードを選別する活動です。

選別方法:

  • スコアリングで優先度を判定
  • ホットリード(高スコア)を抽出
  • 営業部門へ引き継ぎ

引き継ぎ時の情報:

  • リードの基本情報(会社名・担当者名・役職等)
  • 行動履歴(閲覧ページ・ダウンロード資料)
  • スコアとステージ
  • 興味関心領域

BowNowの記事では、8つの具体的な獲得方法と3つの育成手法が実践的に紹介されています。

5. 営業とマーケティングの連携とリード管理ツール

(1) 部門間で共通の定義とスコアリング基準を設定

営業とマーケティングでリードの定義が異なると、連携がうまくいきません。

よくある課題:

  • マーケティング:「十分育成したSQLを渡したのに、営業がフォローしない」
  • 営業:「マーケから渡されるリードは質が低く、商談にならない」

解決策:

  • MQL・SQL・SALの定義を部門間で統一
  • スコアリング基準を共同で設定
  • 引き渡しルールを明確化(スコア80点以上、価格ページ閲覧など)

(2) MA(マーケティングオートメーション):獲得から育成を自動化

MAツールを活用することで、リード獲得から育成までを効率化できます。

主要なMAツール:

  • HubSpot(中小〜中堅企業向け)
  • Marketo(大企業向け)
  • SATORI(国内企業向け)
  • Pardot(Salesforce連携)

MAツールの機能:

  • リード情報の一元管理
  • スコアリング(行動履歴に基づく点数化)
  • メール配信の自動化
  • 効果測定・分析

ツール選定時は、自社の規模・予算・必要機能を明確にし、複数を比較することが推奨されます。

(3) CRM・SFA:顧客情報の一元管理と営業支援

CRM(顧客関係管理)・SFA(営業支援システム)は、リード管理と営業活動の効率化を支援します。

CRMの機能:

  • 顧客情報の一元管理
  • 商談履歴・対応履歴の記録
  • 顧客セグメント分析

SFAの機能:

  • 営業活動の可視化
  • 案件管理・進捗追跡
  • 売上予測

MAとの連携:

  • MAで育成したリードをCRM・SFAに自動連携
  • 営業活動結果をMAにフィードバック
  • 一気通貫でリード管理

(4) 統合型システムの活用

2025年は、MA・CRM・SFAの統合型システムが増えています。

統合型システムのメリット:

  • 顧客情報を一元管理
  • マーケティングから営業まで一気通貫
  • 部門間の連携がスムーズ
  • データ分析・レポート作成が容易

Sales Markerの記事では、2025年の最新見込み客管理システムが11種類紹介され、選び方とメリットが詳細に解説されています。

6. まとめ:リード管理で成果を出すために

リード(見込み客)は、自社と接点がある見込み客で、獲得・育成・選別の3プロセスで管理します。コールド(低関心)、ウォーム(中関心)、ホット(高関心)の3段階に分類し、適したアプローチを行うことが重要です。

MQL(マーケ育成中)、SQL(営業引き渡し可能)、SAL(営業が受け入れ)のステージで管理し、営業とマーケティングの連携をスムーズにします。BtoBでは約10%が即購入、70%は長期フォロー必要なため、MAツールやCRMでリード情報を一元管理することが重要です。

営業とマーケティングで共通の定義とスコアリング基準を設定し、引き渡しルールを明確化することで、商談化率・受注率の向上が期待できます。

次のアクション:

  • リードをコールド・ウォーム・ホットの3段階に分類する
  • MQL・SQL・SALのステージ定義を営業部門と共同で設定する
  • MAツールやCRMでリード情報を一元管理し、自動化する
  • スコアリング基準を設定し、温度感を可視化する

適切なリード管理体制を構築し、デマンドジェネレーション全体で成果を最大化しましょう。

よくある質問

Q1リードと見込み客の違いは何ですか?

A1基本的には同じ意味ですが、リードは自社と接点がある相手を指すことが多いです。名刺交換、資料ダウンロード、セミナー参加などで接点を持った相手がリードになります。

Q2どのようにリードを獲得すればよいですか?

A2Web広告、SEO、SNS、セミナー、展示会など複数の手法があります。オンラインとオフラインを組み合わせることで、より幅広いターゲットにリーチできます。

Q3獲得したリードをどう育成すればよいですか?

A3メルマガ、ウェビナー、ホワイトペーパーなどで段階的に情報提供し、購買意欲を高めます。コールド→ウォーム→ホットの段階に応じたアプローチが重要です。

Q4リード管理にツールは必要ですか?

A4大量のリードを効率的に管理するには、MA、CRM、SFAなどのツールが有効です。2025年は統合型システムが増え、顧客情報を一元管理できるようになっています。

Q5営業とマーケティングでリードの定義が違う場合は?

A5部門間で共通の定義とスコアリング基準を設定することが重要です。MQL、SQL、SALなどのステージを明確にし、引き渡しルール(スコア80点以上、価格ページ閲覧など)を決めましょう。

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B2Bデジタルプロダクト実践ガイド編集部

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