インサイドセールスでZoomを活用する方法|オンライン商談の成功ポイント

著者: B2Bデジタルプロダクト実践ガイド編集部公開日: 2025/12/9

インサイドセールスにおけるオンライン商談の重要性

B2B企業の営業活動において、インサイドセールスの重要性が高まっています。「対面での商談機会が減った」「遠方の顧客にも効率的にアプローチしたい」「営業コストを削減しながら成果を出したい」といった課題を抱える企業にとって、オンライン商談は欠かせない手段となっています。

Zoomは、日本で約71%の利用率を誇るWeb会議ツールとして、インサイドセールスの現場で広く活用されています。画面共有、録画、バーチャル背景など、営業活動を支援する多彩な機能を備えており、オンライン商談の効率化と成約率向上に貢献します。

この記事のポイント:

  • Zoomは日本で約71%の利用率を誇り、オンライン商談ツールとして最も導入ハードルが低い
  • 日本企業のインサイドセールス導入率は約40%、直近1年で導入した企業が半数近くと急増傾向(HubSpot調査)
  • Zoom Revenue Accelerator(旧Zoom IQ for Sales)でAI機能が強化され、会話分析や次のアクション提案が可能に
  • オンライン商談の成約率向上には、事前リサーチ、適切な資料準備、録画を活用した振り返りが重要
  • MA・SFA・CRMとのAPI連携により、商談情報を一元管理し、営業プロセス全体を最適化できる

(1) インサイドセールス市場の拡大

インサイドセールスは、電話・メール・Web会議などを活用し、非対面で行う営業活動です。HubSpotの調査によれば、日本企業のインサイドセールス導入率は約40%に達し、直近1年で導入した企業が半数近くを占めるなど、急速に普及しています。

市場拡大の背景:

  • 働き方改革・リモートワークの浸透
  • 移動コスト・時間の削減ニーズ
  • 遠方の顧客にも効率的にアプローチ可能
  • オンライン商談ツールの機能向上

スマートキャンプの「インサイドセールス業界レポート2024-2025」によれば、インサイドセールス市場は今後も拡大が見込まれており、特にB2B企業での導入が加速しています。

(2) オンライン商談のメリット・デメリット

オンライン商談には、対面商談と比較してメリット・デメリットがあります。

メリット:

  • 移動時間・コストの削減(1商談あたり2-3時間の時短)
  • 遠方の顧客にもアプローチ可能(地理的制約がない)
  • 録画機能で営業ノウハウを可視化・共有できる
  • 画面共有で視覚的なプレゼンが容易

デメリット:

  • 信頼関係の構築に時間がかかる
  • 相手の反応が読み取りにくい
  • 通信環境に依存する
  • 長時間の商談は集中力が続きにくい

対処策: 重要な商談はフィールドセールス(対面営業)と併用し、初回はオンラインで関係構築、クロージングは対面で行うなど、ハイブリッドな営業スタイルが推奨されます。

Zoomの基礎知識と営業活用機能

(1) Zoomとは(シェア・利用率)

Zoom(Zoom Meetings)は、Zoom Video Communications社が提供するWeb会議ツールです。2020年以降、リモートワークの普及に伴い急速にシェアを拡大し、日本では約71%の利用率を誇ります。

Zoomが選ばれる理由:

  • 操作が簡単で、参加者の導入ハードルが低い
  • 安定した通信品質(大人数でも途切れにくい)
  • 無料プランでも十分な機能(1対1は無制限、グループは40分まで)
  • PC・スマホ・タブレット対応

(2) 営業で活用できる主要機能(画面共有・録画・バーチャル背景)

Zoomには、営業活動を支援する多彩な機能があります。

画面共有:

  • プレゼン資料、デモ画面、Webサイトなどをリアルタイムで共有
  • 相手に視覚的に訴求でき、理解度が向上
  • 複数画面の同時共有も可能

録画機能:

  • 商談内容を録画し、後から振り返りや新人教育に活用
  • 顧客の発言を正確に記録し、提案資料に反映
  • クラウド録画(有料プラン)でチーム全体で共有

※録画・録音は相手の許可を得てから行う必要があります。商談開始時に「録画してもよろしいでしょうか?」と確認しましょう。

バーチャル背景:

  • 背景を企業ロゴや製品画像に設定し、ブランディング
  • 自宅環境を隠し、プロフェッショナルな印象を維持

その他の便利機能:

  • チャット機能(リンク・資料を送付)
  • リアクション機能(拍手・挙手など)
  • ホワイトボード機能(図を描きながら説明)

(3) Zoom PhoneとZoom Meetingsの違い

Zoom PhoneとZoom Meetingsは、用途が異なります。

Zoom Meetings:

  • ビデオ会議用ツール
  • オンライン商談・デモ・提案に最適
  • 画面共有・録画機能が充実

Zoom Phone:

  • クラウド型ビジネス電話サービス
  • 架電業務に特化(インサイドセールスの初回アプローチ等)
  • 通話内容の自動書き起こし・分析が可能
  • amptalkなどのツールと連携し、トーク品質を改善

インサイドセールスでは、Zoom Phoneで初回の電話アプローチを行い、興味を持った顧客にZoom Meetingsでオンライン商談を実施するという導線設計が一般的です。

(4) Zoom Revenue Accelerator(AI機能)

2024年、ZoomはRevenue Accelerator(旧Zoom IQ for Sales)でAI機能を強化しました。

主要機能:

  • 会話分析(キーワード抽出、話す速度、沈黙時間の分析)
  • 次のアクション提案(商談後のフォローアップ内容を自動提案)
  • 商談サマリーの自動生成(議事録作成の手間を削減)
  • SFA/CRM連携(Salesforce、HubSpot等にデータを自動同期)

活用例:

  • 商談後、AIが「提案資料を送付」「次回MTGを設定」などの次アクションを提案
  • 成功パターンの会話分析により、営業トークを改善
  • 商談の振り返り時間が50%削減

※Revenue Acceleratorは有料オプションです。最新の料金・機能は公式サイトでご確認ください(2025年3月時点の情報)。

インサイドセールスでのZoom活用法

(1) 初回商談・デモ・提案での活用

Zoomは、インサイドセールスの各段階で活用できます。

初回商談:

  • 顧客の課題ヒアリング
  • 自社サービスの概要説明
  • 次回の提案内容をすり合わせ

デモ:

  • 画面共有で実際の操作画面を見せる
  • 顧客の業務フローに合わせたカスタマイズデモ
  • 質疑応答をその場で解決

提案:

  • 提案資料をプレゼン
  • 見積もり内容の説明
  • 疑問点を解消し、クロージング

活用のコツ:

  • 画面共有は全画面ではなく、特定のウィンドウのみ共有(余計な情報を見せない)
  • 資料は事前に送付し、商談では要点を口頭で補足
  • 録画を活用し、後から顧客に共有(議事録代わり)

(2) 録画機能での営業ノウハウ共有

Zoomの録画機能は、営業ノウハウの可視化・共有に効果的です。

活用方法:

  • トップセールスの商談を録画し、新人教育の教材に活用
  • 成功事例の商談を分析し、成功パターンを抽出
  • 自分の商談を録画し、振り返り・改善に活用

効果:

  • 新人営業の立ち上がりが2-3ヶ月短縮
  • 商談の質が均一化され、成約率が向上
  • 組織全体の営業力向上

注意点:

  • 録画は相手の許可を得てから行う
  • 顧客の機密情報が含まれる場合は社内限定で管理
  • 録画データの保存期間・アクセス権限を明確化

(3) ウェビナーを起点とした見込み客獲得

Zoomのウェビナー機能(Zoom Webinar)を活用し、インサイドセールスの起点として見込み客を獲得できます。

ウェビナー活用の導線:

  1. ウェビナー開催(製品紹介・業界トレンド解説)
  2. 参加者情報をMA/CRMに登録
  3. ウェビナー後、興味度の高い参加者にインサイドセールスがアプローチ
  4. Zoom Meetingsでオンライン商談
  5. 成約

効果:

  • 一度に大人数にアプローチできる
  • 参加者の興味度を事前に把握できる(質問・アンケート)
  • 録画を後日公開し、不参加者にも訴求

(4) Zoom Phoneとamptalkの連携による通話分析

Zoom Phoneとamptalk(通話分析ツール)を連携することで、インサイドセールスの通話品質を改善できます。

amptalkの主要機能:

  • 通話内容の自動書き起こし
  • トークスクリプトの遵守率分析
  • 顧客の反応(ポジティブ/ネガティブ)の自動判定
  • 成功パターンの抽出

活用例:

  • 架電後、AIが「顧客の興味が高い」と判定した案件を優先フォローアップ
  • トークスクリプトの改善ポイントを可視化
  • 新人営業のトーク品質を数値化し、指導に活用

オンライン商談の成約率を上げるコツ

(1) 事前の顧客リサーチと資料準備

オンライン商談の成否は、事前準備で決まると言われています。

事前リサーチのポイント:

  • 顧客企業のWebサイト・ニュースリリースを確認
  • 業界動向・競合情報を把握
  • 顧客の課題を仮説立て(CRMの過去履歴を参照)

資料準備:

  • プレゼン資料は10-15ページに絞る(オンラインは集中力が続きにくい)
  • デモ環境を事前にテスト(画面共有でスムーズに見せられるか)
  • 補足資料・FAQ資料も準備(その場で回答できるように)

(2) 適切な画面共有と視覚的プレゼン

オンライン商談では、視覚的な訴求が重要です。

画面共有のコツ:

  • 画面共有は特定のウィンドウのみ(余計なタブやデスクトップを見せない)
  • 資料は大きめのフォント(小さいと読みにくい)
  • 重要なポイントは口頭で強調

プレゼンのポイント:

  • 最初に「今日のアジェンダ」を共有
  • 一方的に話さず、適度に質問を挟む(「この点についてご不明な点はありますか?」)
  • 顧客の反応を確認しながら進める

(3) 録画を活用した振り返りと改善

商談後、録画を見返して改善点を洗い出すことで、成約率が向上します。

振り返りのポイント:

  • 自分の話す時間と顧客の話す時間の比率(理想は4:6)
  • 顧客の質問に的確に答えられたか
  • 次回アクションを明確に提示できたか

改善の例:

  • 話しすぎている → ヒアリングを増やす
  • 専門用語が多い → 分かりやすい言葉に置き換える
  • 次回アクションが曖昧 → 具体的な日時・内容を提示

(4) 対面商談との併用による信頼関係構築

オンライン商談だけでは、信頼関係構築に限界があります。重要な商談は、対面商談と併用することが推奨されます。

ハイブリッド営業の例:

  • 初回アプローチ: Zoom Phone(電話)
  • 初回商談・デモ: Zoom Meetings(オンライン)
  • 提案・見積: Zoom Meetings(オンライン)
  • クロージング: 対面商談(信頼関係を深める)
  • 導入後フォロー: Zoom Meetings(オンライン)

対面商談の使い分け:

  • 高額商材・長期契約の場合は、クロージング前に1度は対面で会う
  • 遠方の顧客は、オンラインで関係構築後、地域イベント・展示会で対面

Zoom以外のツール比較とSFA/CRM連携

(1) Teams・Google Meetとの比較

主要なWeb会議ツールを比較すると、以下の通りです。

Zoom:

  • 操作が簡単で参加者の導入ハードルが低い
  • 日本で約71%の利用率
  • 無料プランでも十分な機能(1対1無制限)
  • 録画・画面共有など営業向け機能が充実

Microsoft Teams:

  • Microsoft 365との連携に優れる(Outlook、SharePoint等)
  • 既にMicrosoft環境を利用している企業には導入しやすい
  • チャット・ファイル共有が一元管理できる

Google Meet:

  • Google Workspaceとの連携に優れる(Gmail、カレンダー等)
  • シンプルで使いやすいUI
  • 無料プランでも60分まで利用可能

選定のポイント:

  • 既存の業務環境に合わせる(Microsoft環境ならTeams、Google環境ならMeet)
  • 顧客が使いやすいツールを優先(Zoomが最も普及率が高い)
  • 営業向け機能の充実度(録画・画面共有・分析機能)

(2) MA・SFA・CRMとのAPI連携

インサイドセールスでは、Web会議ツール単体ではなく、MA・SFA・CRMと連携して活用することが重要です。

連携のメリット:

  • 商談情報が自動的にCRMに記録される
  • ウェビナー参加者情報がMAに自動登録される
  • 商談後のアクションがSFAに自動反映される

連携の例:

  1. ウェビナー開催(Zoom Webinar)
  2. 参加者情報をMAに自動連携(HubSpot、Marketo等)
  3. 興味度の高いリードをSFAに自動転送(Salesforce等)
  4. インサイドセールスがZoom Meetingsで商談
  5. 商談内容がSFAに自動記録
  6. 次回アクションがリマインダーで通知

主要ツールとの連携:

  • Salesforce Sales Cloud
  • HubSpot CRM
  • Microsoft Dynamics 365
  • Zoho CRM

(3) ツール選定のポイント

インサイドセールスツールを選定する際、以下のポイントを確認しましょう。

選定基準:

  • 既存の業務環境との相性(Microsoft、Google等)
  • 営業向け機能の充実度(録画・画面共有・分析)
  • MA・SFA・CRMとの連携性
  • 料金(無料プラン、有料プランの機能差)
  • サポート体制(日本語対応、導入支援)

推奨される検証方法:

  • 無料トライアルで実際に使ってみる
  • 商談を実際に録画し、振り返りに活用できるか確認
  • SFA/CRMとの連携テストを実施

まとめ:Zoom活用で成果を出すポイント

インサイドセールスにおけるZoom活用のポイントをまとめます。

Zoom活用の成功ポイント:

ツールの活用:

  • Zoom Meetingsで初回商談・デモ・提案を効率化
  • 録画機能で営業ノウハウを可視化・共有
  • Zoom Webinarでウェビナーを起点とした見込み客獲得
  • Zoom Phoneとamptalkでインサイドセールスの通話品質を改善

商談の質向上:

  • 事前の顧客リサーチと資料準備を徹底
  • 画面共有と視覚的プレゼンで訴求力を高める
  • 録画を活用した振り返りと改善を習慣化
  • 重要な商談は対面商談と併用

システム連携:

  • MA・SFA・CRMとAPI連携し、商談情報を一元管理
  • ウェビナー参加者情報を自動でMAに登録
  • 商談後のアクションをSFAに自動反映

次のアクション:

  • Zoomの無料プランで試験的にオンライン商談を開始
  • 録画機能で商談を振り返り、改善点を洗い出す
  • SFA/CRMとの連携を検討し、業務効率化を実現
  • 対面商談とのハイブリッド営業スタイルを確立

Zoomを効果的に活用し、インサイドセールスの成果を最大化しましょう。

よくある質問

Q1Zoomと他のWeb会議ツール(Teams、Google Meet)の違いは?

A1Zoomは操作が簡単で参加者の導入ハードルが低く、日本で約71%の利用率を誇ります。録画・画面共有など営業向け機能が充実しています。一方、Teamsは既存のMicrosoft環境(Outlook、SharePoint等)との連携に優れ、Google MeetはGoogle Workspace(Gmail、カレンダー等)との連携が強みです。選定時は、既存の業務環境と顧客の使いやすさを考慮することが推奨されます。

Q2オンライン商談で成約率を上げるには?

A2成約率向上には、事前の顧客リサーチ・資料準備、適切な画面共有と視覚的プレゼン、録画を活用した振り返りと改善が重要です。また、オンライン商談だけでは信頼関係構築に限界があるため、重要な商談は対面商談との併用が推奨されます。例えば、初回商談・デモはオンラインで効率化し、クロージングは対面で信頼関係を深めるハイブリッド営業スタイルが効果的です。

Q3Zoom PhoneとZoomの違いは?

A3Zoomは会議用のビデオ通話ツールで、オンライン商談・デモ・提案に最適です。一方、Zoom Phoneはクラウド型ビジネス電話サービスで、インサイドセールスの架電業務に特化しています。Zoom Phoneはamptalkなどのツールと連携することで、通話内容の自動書き起こし・分析が可能になり、トーク品質の改善に活用できます。インサイドセールスでは、Zoom Phoneで初回アプローチを行い、Zoom Meetingsでオンライン商談を実施する導線設計が一般的です。

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B2Bデジタルプロダクト実践ガイド編集部

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