リード対応が遅くて商談機会を逃していませんか?
BtoB企業の営業・CS・マーケティング担当者の多くが、リード対応の遅延や社内連携の効率化に課題を抱えています。「フォーム送信に気づくのが遅れた」「商談進捗がチームに共有されない」「CS対応の優先順位がわからない」といった問題は尽きません。
この記事では、HubSpotとSlackを連携して通知を設定する方法を、営業・CSで活用できる具体的な通知パターンとともに解説します。
この記事のポイント:
- HubSpotとSlackの連携は両サービスのFreeプランから利用可能
- フォーム送信・取引ステージ変更・タスク割り当て・チケット更新などで自動通知できる
- ワークフロー機能(Professional以上)を使えば特定条件での通知自動化が可能
- Slack通知内にアクションボタンを追加し、タスク作成やレコード更新をSlack上から直接実行できる
- Starterプラン以下ではMake(旧Integromat)やZapierで代替可能
1. HubSpotとSlack連携で営業・CS対応が速くなる理由
(1) リード対応遅延の課題
BtoB企業の営業・マーケティング現場では、以下のような課題が発生しがちです。
よくある課題:
- フォーム送信に気づくのが遅れ、リード対応が数時間〜数日遅延する
- 商談のステージ変更が営業チーム全体に即座に共有されない
- タスク割り当ての通知がメールに埋もれ、対応漏れが発生する
- CS担当者がチケット更新に気づかず、顧客対応が遅れる
これらの課題は、HubSpotの通知がメールベースであるため、リアルタイム性が低いことに起因しています。
(2) Slack通知による即時対応の実現
HubSpotとSlackを連携することで、以下のメリットが得られます。
主なメリット:
- リアルタイム通知:フォーム送信や商談進捗を即座にSlackで受け取れる
- チーム全体での可視化:営業・CSの進捗がチャンネルで共有され、透明性が向上
- 即座のアクション:Slack上でタスク作成やメモ登録ができ、対応スピードが向上
- メール通知削減:重要な通知をSlackに集約し、メールボックスの混雑を軽減
CRM×Slack連携のメリットとして、「リード対応速度の向上」「チーム間の情報共有の円滑化」「顧客対応の質向上」が挙げられています(出典: PRONIアイミツ「Slackと連携可能なCRM5選」2025年版)。
2. 連携の前提条件と基本設定手順
(1) 必要な権限(HubSpotスーパー管理者、Slackワークスペース管理者)
HubSpotとSlackの連携には、以下の権限が必要です。
HubSpot側の権限:
- スーパー管理者権限、または
- アプリマーケットプレイスへのアクセス権
Slack側の権限:
- Slackワークスペース管理者権限
どちらかの権限がない場合は、それぞれの管理者に依頼してください。
(2) アプリマーケットプレイスからの連携設定手順
HubSpotとSlackの連携は、以下の手順で設定します。
Step 1: HubSpotアプリマーケットプレイスにアクセス
- HubSpotにログイン
- 画面右上の設定アイコン(歯車マーク)をクリック
- 左メニューから「統合」→「アプリマーケットプレイス」を選択
Step 2: Slackアプリをインストール
- 検索バーに「Slack」と入力
- 公式Slackアプリを選択
- 「アプリに接続」をクリック
- Slackへのアクセス許可を承認
Step 3: 通知チャンネルを指定
- 通知を受け取るSlackチャンネルを選択
- 通知タイプを設定(後述の5つのパターンから選択)
- 設定を保存
これで基本的な連携設定は完了です。HubSpotとSlackの両方のFreeプランから利用可能です。
(3) 初期設定での通知チャンネル指定
通知先のチャンネルは、以下の方針で選定するのが推奨されます。
チャンネル選定の方針:
- 営業チーム向け: #sales、#leads などのパブリックチャンネル
- CSチーム向け: #customer-support、#tickets などのパブリックチャンネル
- 個人通知: DMまたはプライベートチャンネル(後述の設定が必要)
注意点: 非公開(プライベート)チャンネルはデフォルトでは通知先として表示されません。プライベートチャンネルで通知を受けるには、そのチャンネルにHubSpotアプリを追加する必要があります(後述)。
3. 営業・CSで活用できる5つの通知パターン
(1) フォーム送信通知:リード獲得の即時把握
用途: Webサイトのフォームから問い合わせや資料請求があった際、即座にSlack通知を受け取ります。
設定方法:
- HubSpotのワークフロー機能(Professional以上)で設定
- トリガー:「フォーム送信」を選択
- アクション:「Slack通知を送信」を選択
- 通知内容:フォーム送信者の名前・会社名・問い合わせ内容を含める
活用例: 営業チームの#leadsチャンネルに通知し、最速でリードにアプローチできる体制を構築します。
注意点: Starterプラン以下ではワークフロー機能が使えないため、Make(旧Integromat)やZapierを使った代替が必要です(後述)。
(2) 取引ステージ変更通知:商談進捗の可視化
用途: 商談のステージが変更されたとき(例:提案→交渉→成約)、営業チーム全体に進捗を共有します。
設定方法:
- ワークフロー機能で設定
- トリガー:「取引ステージが変更された」を選択
- 条件指定:特定のステージ(例:「交渉」「成約」)に絞ることも可能
- アクション:「Slack通知を送信」を選択
- 通知内容:取引名・担当者・新しいステージを含める
活用例: 営業マネージャーが#salesチャンネルで商談進捗をリアルタイムに把握し、適切なタイミングでサポートできます。
参考記事: 「HubSpotで取引ステージが進んだらSlackに通知する方法」(出典: トライエッジ)に詳細な設定手順が記載されています。
(3) タスク割り当て・リマインダー通知
用途: チームメンバーにタスクが割り当てられたとき、または期限が近づいたときに通知します。
設定方法:
- HubSpotの個人設定から通知設定を開く
- 「Slack」タブを選択
- 「タスク割り当て」「タスクリマインダー」をオンにする
活用例: CS担当者が顧客フォローアップのタスクを見逃さず、期限内に対応できます。
(4) チケット更新通知:CS対応の効率化
用途: カスタマーサポートのチケット(問い合わせ)が更新されたとき、担当者やチーム全体に通知します。
設定方法:
- ワークフロー機能で設定
- トリガー:「チケットプロパティが変更された」を選択
- 条件指定:優先度「高」のチケットのみなど、条件を絞ることも可能
- アクション:「Slack通知を送信」を選択
- 通知内容:チケット番号・顧客名・優先度・更新内容を含める
活用例: CS担当者が#customer-supportチャンネルで優先度の高いチケットをすぐに確認し、迅速に対応できます。
(5) ドキュメント閲覧通知:提案資料の反応確認
用途: 顧客が提案資料やドキュメントを閲覧したとき、営業担当者に通知します。
設定方法:
- HubSpotのドキュメントツールで資料を共有
- 個人設定の通知設定から「ドキュメント閲覧」をオンにする
活用例: 営業担当者が顧客の関心度をリアルタイムに把握し、適切なタイミングでフォローアップできます。
4. ワークフローを使った高度な通知自動化
(1) ワークフロー機能の前提条件(Professional以上)
ワークフロー機能は、以下のHubSpotプランで利用可能です。
利用可能なプラン:
- Marketing Hub Professional以上
- Sales Hub Professional以上
- Service Hub Professional以上
- Operations Hub Professional以上
Starterプラン以下では利用不可のため、外部ツール(Make、Zapier)での代替が必要です(後述)。
(2) 特定条件でのSlack通知設定例
ワークフロー機能を使えば、より柔軟な条件で通知を自動化できます。
設定例1: 高額商談のステージ変更通知
- トリガー:取引ステージが「提案」→「交渉」に変更
- 条件:取引金額が500万円以上
- アクション:営業マネージャーのDMに通知
設定例2: VIP顧客のフォーム送信通知
- トリガー:フォーム送信
- 条件:会社名が「株式会社〇〇」(VIP顧客リスト)に含まれる
- アクション:営業部長のDMと#vip-leadsチャンネルに通知
設定例3: プロパティ変更通知
- トリガー:コンタクトの「ライフサイクルステージ」が「リード」→「MQL」に変更
- アクション:マーケティングチームの#marketingチャンネルに通知
これらの条件指定により、本当に重要な通知のみをSlackで受け取ることができます。
(3) アクションボタンによるSlack上でのレコード操作
Slack通知内にアクションボタンを追加することで、HubSpotを開かずにSlack上で以下の操作ができます。
利用可能なアクション:
- タスク作成
- メモ登録
- プロパティ更新
- レコード検索
設定方法:
- ワークフローのSlack通知アクションで「アクションボタンを追加」を選択
- ボタンの種類(タスク作成、メモ登録など)を選択
- ボタンラベルを入力(例:「タスクを作成」「メモを追加」)
活用例: フォーム送信通知に「タスクを作成」ボタンを追加し、営業担当者がSlack上ですぐにフォローアップタスクを登録できます。
(4) Slackチャンネル自動作成機能(ベータ)
2024年より、HubSpotのワークフローからSlackチャンネルを自動作成できる機能(ベータ版)が提供されています。
用途:
- 新規商談ごとに専用Slackチャンネルを自動作成
- プロジェクトごとのコミュニケーションチャンネルを自動生成
設定方法:
- ワークフローのアクションで「Slackチャンネルを作成」を選択
- チャンネル名の命名規則を設定(例:「deal-{取引名}」)
- 初期メンバーを指定
この機能により、案件管理の効率がさらに向上します。
5. 連携時の注意点とトラブルシューティング
(1) 通知が届かない場合の確認ポイント(メールアドレス一致)
Slack通知が届かない場合、以下の点を確認してください。
確認ポイント1: メールアドレスの一致 HubSpotとSlackのユーザーメールアドレスが一致している必要があります。不一致の場合、通知が届きません。
対処法:
- HubSpotの設定から自分のメールアドレスを確認
- Slackのプロフィールから自分のメールアドレスを確認
- 両方が一致しているか確認し、必要に応じて修正
確認ポイント2: 通知設定の確認 HubSpotの個人設定で、Slack通知がオンになっているか確認してください。
(2) プライベートチャンネルへの通知設定
プライベート(非公開)チャンネルで通知を受け取るには、以下の手順が必要です。
設定手順:
- 通知を受け取りたいプライベートチャンネルを開く
- チャンネル名をクリックし、「統合」タブを選択
- 「アプリを追加する」をクリック
- 「HubSpot」を検索して追加
これで、プライベートチャンネルが通知先として表示されるようになります。
(3) 一方向同期の制限(Slack会話は自動同期されない)
HubSpotとSlackの連携は基本的に一方向同期です。
制限内容:
- HubSpot → Slack:通知が送信される
- Slack → HubSpot:Slack内の会話は自動的にHubSpotに同期されない
対処法: 重要な会話内容は、アクションボタンを使ってSlack上からHubSpotにメモとして記録する習慣をつけることが推奨されます。
(4) Starterプラン以下での代替策(Make、Zapier)
HubSpot Starterプラン以下ではワークフロー機能が使えませんが、外部ツールで代替できます。
代替ツール1: Make(旧Integromat)
- 無料プランあり(月間1,000オペレーションまで)
- ノーコードでHubSpot⇔Slack連携を設定可能
- 複雑な条件分岐も対応可能
代替ツール2: Zapier
- 無料プランあり(月間100タスクまで)
- 設定が直感的で初心者にも使いやすい
- HubSpotとSlackの連携テンプレートが豊富
参考記事: 「HubSpotとSlackの連携方法を徹底解説!5つの通知機能で業務効率化」(出典: 営業DX.jp)にMake連携の詳細手順が記載されています。
6. まとめ:プラン別の活用戦略と代替案
(1) Freeプランから使える基本通知
HubSpotとSlackの連携は、両サービスのFreeプランから利用可能です。
Freeプランで使える通知:
- メンション通知
- タスク割り当て・リマインダー通知
- ドキュメント閲覧通知
おすすめの使い方: 小規模チーム(1〜5人)なら、Freeプランの基本通知だけでも十分に効果が得られます。まずはFreeプランで連携を試し、必要に応じて有料プランへの移行を検討するのが推奨されます。
(2) Professionalプラン以上でのワークフロー活用
Professionalプラン以上では、ワークフロー機能により高度な通知自動化ができます。
Professionalプラン以上でできること:
- フォーム送信通知
- 取引ステージ変更通知
- チケット更新通知
- 特定条件での通知(高額商談、VIP顧客など)
- アクションボタンによるSlack上でのレコード操作
おすすめの使い方: 中堅〜大企業(従業員30名以上)で、リード対応速度や商談進捗の可視化を重視するなら、Professionalプラン以上への移行を検討する価値があります。
(3) 外部ツール連携による拡張
Starterプラン以下でも、外部ツールを使えばワークフロー相当の自動化が可能です。
外部ツール連携のメリット:
- HubSpotのプランをアップグレードせずにコスト削減
- MakeやZapierの無料プランから始められる
- HubSpot以外のツール(Google Sheets、Gmail等)とも連携可能
次のアクション:
- HubSpotとSlackの連携を設定する(両方Freeプランから可能)
- 営業・CSチーム向けに通知チャンネルを作成する
- フォーム送信通知やタスク割り当て通知を試してみる
- ワークフロー機能が必要ならProfessionalプラン移行を検討
- Starterプラン以下なら、MakeやZapierの無料プランを試す
HubSpotとSlackの連携により、リード対応速度が向上し、営業・CSチームの生産性が大きく改善される可能性があります。まずは基本通知から始めて、チームの運用に合わせて段階的に拡張していきましょう。
※この記事は2024年時点の情報です。機能・料金は変更される可能性があるため、公式サイトで最新情報をご確認ください。
