HubSpotマーケティングオートメーション完全ガイド|機能・設定・活用法

著者: B2Bデジタルプロダクト実践ガイド編集部公開日: 2025/12/5

HubSpot MAが選ばれる理由

HubSpotのマーケティングオートメーションが多くのB2B企業に選ばれる背景には、以下の3つの理由があります。

(1) グローバルシェア約30%(1位)の実績

HubSpotは海外MAツールのシェアで約30%を占め、1位の地位を確立しています(2023年11月時点)。全世界20万社以上の企業が利用しており、導入実績の豊富さは信頼性の証と言えます。

国内でも、2023年の調査では上場企業のMAツール導入率が14.6%に達し、2018年比で2倍に増加しました。MAツール市場全体も成長を続けており、2021年時点の国内市場規模は約600億円(前年比110%成長)と報告されています。

(2) 直感的なUI・プログラミング知識不要

HubSpotの最大の特徴は、複雑な設定やプログラミング知識を必要とせず、直感的な操作でMAを導入・運用できる点です。他のMAツール(MarketoやPardot等)では技術的なスキルが求められるケースがありますが、HubSpotは初心者でも扱いやすいUIが高く評価されています。

ただし、機能が多いため運用に慣れるまで1-3ヶ月程度かかる点は留意が必要です。HubSpot Academyで無料の実践的コースや認定資格を取得することで、スムーズな定着が可能です。

(3) CRM連携による一元管理

HubSpotでは、CRM、Marketing Hub、Sales Hub、Service Hub、Content Hubを一つのクラウド型プラットフォームで一元管理できます。これにより、マーケティング部門と営業部門の情報共有がスムーズになり、リード獲得から商談化、受注までのプロセスを可視化できます。

外部CRM(Salesforce等)との統合も可能で、既存システムを活用しながらHubSpotのMA機能を追加することもできます。

HubSpotマーケティングオートメーションとは

(1) MAの基本概念(リード獲得・育成の自動化)

マーケティングオートメーション(MA)とは、リード獲得・育成を自動化するツールです。顧客の行動(ウェブサイト訪問、資料ダウンロード、メール開封等)に応じてパーソナライズされたコンテンツを配信し、見込み客を育成して商談化します。

HubSpot Marketing Hubは、このMA機能をCRM連携、ワークフロー自動化、メール配信、LP作成等の機能と統合し、マーケティング活動全体を一つのプラットフォームで管理します。

(2) HubSpotのMA機能の特徴

HubSpotのMA機能には、以下の特徴があります:

  • CRM連携: 顧客情報を一元管理し、営業部門との情報共有が容易
  • シナリオ設計: 顧客の行動に基づいて自動的にメール配信やタスク割り当てを実行
  • パーソナライズメール配信: 顧客の属性・行動に応じて内容をカスタマイズ
  • リードスコアリング: 見込み客の関心度や購買意欲を数値化し、優先順位をつける
  • ワークフロー自動化: 特定の条件やトリガーに基づいて、一連のアクションを自動実行

MA導入企業は平均20%程度のリード育成効率改善を達成するケースもあると言われています。

(3) 他MAツール(Marketo、Pardot、SATORI等)との違い

HubSpotと他の主要MAツールの違いを以下に整理します:

HubSpot:

  • メリット: 直感的なUI、プログラミング知識不要、CRM統合
  • デメリット: 機能が多く慣れるまで時間がかかる、料金体系が複雑化(2024年3月改定)

Marketo(Adobe):

  • メリット: 大企業向け高機能、カスタマイズ性が高い
  • デメリット: 設定が複雑、技術的なスキルが必要

Pardot(Salesforce):

  • メリット: Salesforceとのネイティブ統合、B2B企業に特化
  • デメリット: Salesforce契約が前提、初期設定に時間がかかる

SATORI:

  • メリット: 国内企業に強い、匿名リード育成に対応
  • デメリット: グローバル展開企業には不向き

自社の規模・目的・既存システムを考慮し、複数のツールを比較検討することが重要です。

HubSpot Marketing Hubの主要機能

(1) リード管理・キャンペーン管理

Marketing Hubでは、リードの獲得から育成、商談化までのプロセスを一元管理できます。キャンペーンごとにリードの動向を追跡し、どの施策が効果的かを分析できます。

(2) Eメールワークフロー・自動配信

ワークフロー機能では、特定のトリガー(例:資料ダウンロード後3日経過)に基づいて自動的にメールを配信できます。パーソナライズされたメールを送ることで、見込み客の関心を維持しやすくなります。

具体例: 資料ダウンロード後のナーチャリングシナリオ:

  1. 資料ダウンロード直後: サンクスメール送信
  2. 3日後: 関連事例を紹介するメール
  3. 7日後: ウェビナー案内メール
  4. 14日後: 無料相談の案内メール

(3) リードスコアリング

リードスコアリング機能では、見込み客の行動(ウェブサイト訪問頻度、メール開封率、資料ダウンロード等)に基づいてスコアを付与し、商談化の優先順位を判断できます。営業部門はスコアの高いリードに集中することで、効率的な営業活動が可能になります。

(4) LP・フォーム作成

ランディングページ(LP)やフォームを簡単に作成でき、リード獲得施策を迅速に展開できます。ABテスト機能を活用すれば、どのLPデザインが効果的かを検証できます(Professional版以上)。

(5) SNS広告連携・アクセス解析

Facebook、Instagram、LinkedIn等のSNS広告と連携し、広告経由のリード獲得状況を一元管理できます。アクセス解析機能では、どのページが見込み客に閲覧されているかを追跡し、コンテンツ改善のヒントを得られます。

(6) マーケティングファネル段階別活用(認知→興味→比較→購入)

HubSpotのMA機能は、マーケティングファネルの各段階で活用できます:

  • 認知段階: ブログ記事・SNS投稿でリード獲得、フォーム作成
  • 興味段階: メールナーチャリング、ウェビナー案内
  • 比較段階: 事例紹介、料金プラン案内、リードスコアリング
  • 購入段階: 営業部門への引き継ぎ、商談化

料金プランと選び方

HubSpotのMarketing Hubには、無料版・Starter・Professional・Enterpriseの4つのプランがあります。

(1) 無料版の特徴(最大5ユーザー、基本CRM機能)

無料版は最大5ユーザーまで利用可能で、基本的なCRM機能(コンタクト管理、取引管理、メール追跡等)が使えます。小規模企業やMA導入の試用段階に適しています。

(2) Starter・Professional・Enterpriseの違い

Starter(月額数万円〜):

  • 小規模企業向け
  • 基本的なメール配信・フォーム作成が可能
  • ワークフロー自動化は制限あり

Professional(月額10〜30万円程度):

  • 中規模企業向け
  • 高度なワークフロー自動化、リードスコアリング、ABテスト機能
  • 詳細なレポート・分析機能

Enterprise(月額30万円以上):

  • 大規模企業向け
  • カスタムレポート、高度なセグメンテーション
  • 専任サポート

(3) CRM Suiteによる料金ディスカウント

CRM Suiteで全機能(Marketing Hub、Sales Hub、Service Hub、Content Hub)を組み合わせて契約すると、個別契約よりも料金のディスカウントを受けられます。マーケティング・営業・カスタマーサポートを一元管理したい企業に適しています。

(4) 自社規模・目的に応じたプラン選定

まず無料版で試用し、必要に応じて有料プランにアップグレードするのが推奨されます。リード数が月50件以上、ワークフロー自動化が必要な場合はProfessional版以上が適切です。

※2024年3月の料金改定でシート単位の料金体系が導入され、2025年9月には200以上の製品アップデートがあり、料金体系が複雑化しています。最新の料金は公式サイトで確認してください(この記事は2025年11月時点の情報です)。

導入・活用の具体的ステップ

(1) 初期設定の手順(CRM連携・ハウスリスト登録等)

HubSpot導入時の初期設定は以下の流れで進めます:

  1. アカウント作成・基本設定: ユーザー登録、企業情報入力
  2. CRM連携: 既存の顧客情報(ハウスリスト)をインポート
  3. フォーム・LP作成: リード獲得施策の準備
  4. ワークフロー設定: メールナーチャリングシナリオの構築

初期設定には1-3ヶ月程度かかるため、HubSpot Academyのコースや認定資格を活用してスキルを向上させることが推奨されます。

(2) ワークフロー設定の具体例(資料DL後ナーチャリングシナリオ等)

前述の「資料ダウンロード後のナーチャリングシナリオ」を実際に設定する手順:

  1. Marketing Hub画面で「ワークフロー」を選択
  2. トリガー設定: 「特定のフォーム送信」を選択
  3. アクション設定: 「3日後にメール送信」「7日後にメール送信」等を追加
  4. パーソナライゼーション: メール本文に顧客名・企業名を差し込み
  5. テスト実行: 少数のリードで効果を検証してから本格運用

(3) HubSpot Academyでのスキル向上

HubSpot Academyでは、無料の実践的コースや認定資格(Inbound Marketing、Email Marketing等)を提供しています。運用担当者がこれらのコースを受講することで、HubSpotの機能を最大限に活用できるようになります。

(4) 効果測定とPDCA(平均20%のリード育成効率改善)

MA導入後は、定期的に効果測定を行い、PDCAサイクルを回すことが重要です:

  • KPI設定: リード獲得数、商談化率、受注率等
  • レポート分析: Marketing Hubのレポート機能でキャンペーン効果を可視化
  • 改善: 効果の低いシナリオを見直し、ABテストで最適化

MA導入企業は平均20%程度のリード育成効率改善を達成するケースもあると言われていますが、効果は企業規模・業種・運用体制により異なります。

まとめ:効果的なMA活用のポイント

HubSpotのマーケティングオートメーションは、直感的なUIとCRM連携により、B2B企業のリード育成を効率化する有力なツールです。導入に際しては、自社の規模・予算・目的を明確にし、複数のMAツールを比較検討することが重要です。

次のアクション:

  • 無料版で試用し、操作性や機能を確認する
  • HubSpot Academyで認定資格を取得し、運用スキルを向上させる
  • ワークフロー設定の具体例を参考に、自社のナーチャリングシナリオを設計する
  • 定期的にKPIを測定し、PDCAサイクルを回す

HubSpotのMA機能を効果的に活用し、リード獲得から商談化までのプロセスを最適化しましょう。

よくある質問

Q1HubSpotの料金プランはどう選べばよいですか?

A1無料版は5ユーザーまで基本CRM機能が使えます。Starterは小規模企業向け、Professionalは高度な自動化・レポート機能が必要な中規模企業向け、Enterpriseは大規模企業向けです。まず無料版で試用し、必要に応じて有料プランにアップグレードするのが推奨されます。

Q2HubSpotのMAは他のMAツールと何が違いますか?

A2HubSpotは海外MAシェア約30%で1位です。直感的なUIで初心者でも扱いやすく、複雑な設定やプログラミング知識が不要な点が強みです。CRM・MA・SFAを一つのプラットフォームで一元管理できます。

Q3無料版と有料版の違いは何ですか?

A3無料版は最大5ユーザーまで利用可能で、基本的なCRM機能(コンタクト管理、取引管理、メール追跡等)が使えます。有料版は高度な自動化(ワークフロー、リードスコアリング)、詳細なレポート、ABテスト機能が追加されます。

Q4導入後、定着するまでどのくらいかかりますか?

A4機能が多いため運用に慣れるまで1-3ヶ月程度かかります。HubSpot Academyで無料の実践的コースや認定資格を取得することで、スムーズな定着が可能です。

Q5日本語サポートは充実していますか?

A5HubSpot公式の日本語サポートに加え、プラチナパートナー企業(タービン・インタラクティブ、100等)が導入支援・コンサルティングを提供しています。

B

B2Bデジタルプロダクト実践ガイド編集部

「B2Bデジタルプロダクト実践ガイド」は、デシセンス株式会社が運営する情報メディアです。B2Bデジタルプロダクト企業のマーケティング・営業・カスタマーサクセス・開発・経営に関する実践的な情報を、SaaS、AIプロダクト、ITサービス企業の実務担当者に向けて分かりやすく解説しています。