HubSpot MAとは?マーケティングオートメーション機能・料金・他MAツールとの比較

著者: B2Bデジタルプロダクト実践ガイド編集部公開日: 2025/12/7

MAツールの導入を検討しているけれど、どれを選べばいいか分からない...

B2B企業のマーケティング部門では、リード獲得から育成までのプロセスを効率化するためにMAツール(マーケティングオートメーション)の導入が進んでいます。しかし、「HubSpot、Pardot、Marketoの違いが分からない」「料金体系が複雑で予算感が掴めない」といった悩みを持つ担当者は少なくありません。

この記事では、HubSpotのMA機能について、主要機能・料金プラン・他ツールとの比較を詳しく解説します。

この記事のポイント:

  • HubSpot MAはCRM統合型で、無料プランからスモールスタートが可能
  • 主要機能はワークフロー自動化、リードスコアリング、メール配信、AI機能の4つ
  • 料金はシート数・マーケティングコンタクト数・オプションの3要素で変動
  • HubSpotは中小企業向け、Pardotは大企業向け、Marketoはカスタマイズ重視の企業向け
  • 2025年秋にBreeze AI等200以上の新機能を発表

なぜ今MAツールが求められるのか

日本のMA市場は2024年で約612億円規模、2033年には1,272億円規模に拡大すると予測されています(年平均成長率8.5%)。グローバル市場も2024年の69.5億ドルから2029年には153.6億ドルへと成長が見込まれています。

MAツールが求められる背景:

  • リード獲得から育成までの工数削減
  • 営業とマーケティングの連携強化
  • 顧客データの一元管理と活用
  • 属人化したマーケティング業務の標準化

特にB2B企業では、長期的な商談プロセスにおけるリードナーチャリング(見込み客育成)の自動化が重要視されています。

HubSpot MAの基礎知識

(1) HubSpot MAとは何か

HubSpot MAは、インバウンドマーケティングを提唱する米国HubSpot社が提供するマーケティングオートメーション機能です。Marketing Hubとして提供され、無料CRMと統合されています。

HubSpot MAの特徴:

  • 無料プランから利用可能(基本機能が無料)
  • CRMとの統合により顧客データを一元管理
  • ワークフロー自動化、リードスコアリング、メール配信を網羅
  • AI搭載機能(Breeze AI)で業務効率化

(2) CRM統合型MAの特徴

HubSpot MAの大きな特徴は、CRM(顧客関係管理)と統合されている点です。これにより以下のメリットがあります:

CRM統合のメリット:

  • マーケティングと営業のデータが一元化
  • リードの行動履歴を営業担当が即座に確認可能
  • 特定条件を満たしたリードを検知し、営業担当への通知やタスク割り当てを自動化
  • 部門間の情報共有がスムーズ

HubSpot MAの主要機能

(1) ワークフロー自動化

ワークフロー自動化は、マーケティング活動の一連のプロセスを自動化する機能です。

主な用途:

  • リード獲得後のフォローアップメール自動送信
  • 特定の行動(資料ダウンロード、ページ閲覧等)に応じたアクション設定
  • 複数チャネル(メール、SMS、プッシュ通知等)での自動配信
  • 営業担当への通知・タスク割り当て

注意点: 高度なワークフロー自動化機能はProfessional以上のプランで利用可能です。無料プランでは基本的なワークフローのみとなります。

(2) リードスコアリング

リードスコアリングは、見込み客の関心度を数値化する機能です。

スコアリングの基準例:

  • Webサイトの閲覧ページ数・滞在時間
  • メールの開封・クリック
  • 資料ダウンロード
  • フォーム送信
  • 属性情報(企業規模、役職等)

スコアが一定以上になったリードを営業に引き渡す、といった運用が可能です。

(3) メール配信・フォーム作成

メール配信機能:

  • セグメント別の一斉配信
  • 顧客の行動や属性に応じたパーソナライズ
  • A/Bテスト
  • 配信結果の分析(開封率、クリック率等)

フォーム作成機能:

  • ドラッグ&ドロップでフォーム作成
  • CRMデータを使用した適応型フォーム
  • 埋め込み・ポップアップ形式に対応
  • 送信後の自動アクション設定

(4) AI搭載機能(Breeze AI)

2025年9月のINBOUND 2025カンファレンスで、HubSpotは200以上の新製品を発表しました。

主なAI機能:

  • Breeze AI Agents: マーケティング、営業、カスタマーサービスの各領域で自動化を支援
  • Breeze Assistant: 業務全般をAIがアシスト
  • Data Hub: 外部データソースを統合し、AIツールでデータをクリーン化
  • AI-Powered CPQ: Commerce Hubに追加(ベータ版)

これらの機能により、より効率的なマーケティング活動が可能になっています。

料金プランと導入コスト

(1) 無料プランでできること・できないこと

HubSpot MAは無料プランから利用を開始できます。

無料プランでできること:

  • 基本的なフォーム作成
  • メール配信(HubSpotロゴ付き)
  • 基本的なワークフロー
  • CRMとの連携

無料プランでできないこと:

  • 高度なワークフロー自動化
  • リードスコアリング
  • A/Bテスト
  • HubSpotロゴの削除

(2) Starter・Professional・Enterpriseの違い

Starter(小規模向け):

  • 月額50ドル程度~
  • 基本機能の拡張
  • HubSpotロゴの削除

Professional(中堅企業向け):

  • 月額800ドル程度~
  • 本格的なワークフロー自動化
  • リードスコアリング
  • 高度な分析・レポート

Enterprise(大企業向け):

  • 月額3,200ドル程度~
  • 高度なカスタマイズ
  • 権限管理・セキュリティ強化
  • カスタムオブジェクト

※料金は2025年時点の目安です。為替レートやプラン改訂により変動するため、最新情報は公式サイトでご確認ください。

(3) マーケティングコンタクト数による料金変動

HubSpotの料金は、マーケティングコンタクト数に応じて変動します。マーケティングコンタクトとは、マーケティングツールを通じて毎月エンゲージメントするコンタクトのことです。

追加料金の目安:

  • Starterプラン: 1,000件追加ごとに月額6,000円程度
  • Professionalプラン: 5,000件追加ごとに月額30,000円程度
  • Enterpriseプラン: 10,000件追加ごとに月額12,000円程度

コンタクト数の増加に伴いコストが上昇するため、事前に利用規模を見積もることが重要です。

他MAツールとの比較と選定基準

(1) HubSpot vs Pardot vs Marketo

主要MAツール3社の比較表です。

HubSpot:

  • 対象: 中小企業~中堅企業
  • 価格帯: 月額50~3,200ドル程度
  • 特徴: ユーザーフレンドリー、CRM統合、無料プランあり
  • 強み: 導入のしやすさ、スモールスタート可能

Pardot(Marketing Cloud Account Engagement):

  • 対象: 中堅企業~大企業
  • 価格帯: 月額1,250~4,000ドル程度
  • 特徴: Salesforce連携が強み
  • 強み: 大規模なB2Bマーケティング、Salesforceとの統合

Marketo(Adobe Marketo Engage):

  • 対象: 中堅企業~大企業
  • 価格帯: 月額895~3,000ドル程度
  • 特徴: カスタマイズ性が高い
  • 強み: 高度な機能、柔軟なカスタマイズ

※料金は目安です。為替レートやプラン内容により変動します。

(2) 企業規模別の選定ガイド

小規模企業(従業員50人未満):

  • まずはHubSpot無料プランで試用
  • 必要に応じてStarterプランへ移行
  • 初期コストを抑えたい場合に最適

中堅企業(従業員50〜500人):

  • HubSpot Professionalまたは Marketo
  • 本格的なMA機能が必要な場合はProfessional以上
  • Salesforceを利用中ならPardotも検討

大企業(従業員500人以上):

  • Pardot Enterprise または Marketo
  • 高度なカスタマイズが必要な場合はMarketo
  • Salesforceとの連携が重要ならPardot

選定時の確認ポイント:

  • 既存CRM/SFAとの連携可否
  • 日本語サポートの充実度
  • 導入実績(同業種・同規模企業での事例)
  • 無料トライアルの有無

まとめ:HubSpot MA導入の判断ポイント

HubSpot MAは、CRM統合型で無料プランからスモールスタートできる点が大きな特徴です。中小企業のマーケティングDX推進に適していますが、導入目的の明確化とコスト試算が成功の鍵となります。

導入を検討する際の次のアクション:

  • 自社のマーケティング課題と導入目的を整理する
  • 想定コンタクト数を試算し、料金シミュレーションを行う
  • 無料プランで実際に操作性を確認する
  • 複数ツール(HubSpot、Pardot、Marketo)の比較検討を行う
  • 導入実績のある同業種企業の事例を参考にする

※この記事は2025年時点の情報です。料金・機能は変更される可能性があるため、最新情報は各社公式サイトをご確認ください。

よくある質問:

Q: HubSpot MAの無料プランと有料プランの違いは? A: 無料プランは基本的なフォーム作成やメール配信が可能ですが、高度なワークフロー自動化やリードスコアリングにはProfessional以上のプランが必要です。また、無料プランではHubSpotロゴが表示されます。

Q: 他のMAツール(Pardot、Marketo)との違いは? A: HubSpotは中小企業向けで使いやすさが特徴です。Pardotは大企業向けでSalesforce連携が強み、Marketoはカスタマイズ性が高く中堅~大企業向けです。企業規模と既存システムとの連携を考慮して選定するのが適切です。

Q: 中小企業でもHubSpot MAは使えるか? A: 使えます。無料CRMからスモールスタートでき、コンタクト数に応じた従量課金のため無駄がありません。ビジネスエンジニアリング株式会社では導入後リード獲得数が400%増加した事例もあります。

Q: マーケティングコンタクト数とは何か? A: HubSpotのマーケティングツールを通じて毎月エンゲージメントするコンタクトのことです。メール配信やワークフローの対象となるコンタクト数がこれに該当し、この数に応じて追加料金が発生します。

Q: HubSpotとSalesforceの連携は可能か? A: 可能です。HubSpotはSalesforce連携機能を提供しており、双方向のデータ同期が可能です。ただし、Salesforceをメインで利用している大企業の場合は、Pardotの方が連携がスムーズな場合もあります。

よくある質問

Q1HubSpot MAの無料プランと有料プランの違いは?

A1無料プランは基本的なフォーム作成やメール配信が可能ですが、高度なワークフロー自動化やリードスコアリングにはProfessional以上のプランが必要です。また、無料プランではHubSpotロゴが表示されます。

Q2他のMAツール(Pardot、Marketo)との違いは?

A2HubSpotは中小企業向けで使いやすさが特徴です。Pardotは大企業向けでSalesforce連携が強み、Marketoはカスタマイズ性が高く中堅~大企業向けです。企業規模と既存システムとの連携を考慮して選定するのが適切です。

Q3中小企業でもHubSpot MAは使えるか?

A3使えます。無料CRMからスモールスタートでき、コンタクト数に応じた従量課金のため無駄がありません。ビジネスエンジニアリング株式会社では導入後リード獲得数が400%増加した事例もあります。

Q4マーケティングコンタクト数とは何か?

A4HubSpotのマーケティングツールを通じて毎月エンゲージメントするコンタクトのことです。メール配信やワークフローの対象となるコンタクト数がこれに該当し、この数に応じて追加料金が発生します。

Q5HubSpotとSalesforceの連携は可能か?

A5可能です。HubSpotはSalesforce連携機能を提供しており、双方向のデータ同期が可能です。ただし、Salesforceをメインで利用している大企業の場合は、Pardotの方が連携がスムーズな場合もあります。

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B2Bデジタルプロダクト実践ガイド編集部

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