Googleアナリティクス4(GA4)の使い方|初心者向け設定・分析の基本

著者: B2Bデジタルプロダクト実践ガイド編集部公開日: 2025/12/20

GA4への移行が必須な理由:UAは2024年7月完全終了

Webサイトのアクセス解析に欠かせないGoogleアナリティクスが、2023年7月から新バージョンのGA4(Google Analytics 4)へ完全移行しました。旧バージョンのUA(Universal Analytics)は2024年7月1日をもって完全終了し、現在はGA4が唯一のGoogleアナリティクスとなっています。

この記事では、GA4の基礎知識、初期設定の手順、基本レポートの見方、B2B企業向けの実践的な分析手法について、初心者向けに解説します。

この記事のポイント:

  • UAは2024年7月1日に完全終了し、GA4が唯一のGoogleアナリティクスに
  • GA4とUAはデータ計測の仕組みが異なり、過去データの移行はできない
  • 初心者は5つの基本ページ(ユーザー、集客、行動、コンバージョン、リアルタイム)を見れば基本的な分析が可能
  • データ保持期間を初期設定の2ヶ月から14ヶ月に変更することで過去データ分析ができる
  • GTM(Googleタグマネージャー)を使った設定が推奨される

(1) 2023年7月:UA計測終了

2023年7月1日をもって、UAによる新規データの計測が終了しました。この時点から、GA4による計測のみが有効になりました。

(2) 2024年7月1日:UAデータアクセス完全終了

2024年7月1日をもって、UAに蓄積された過去データへのアクセスも完全に終了しました。それ以降、UAのデータを閲覧することはできなくなっています。

(3) GA4へのデータ移行は不可:過去データはエクスポート必須

GA4とUAは仕組み自体が異なるため、UAのデータをGA4に移行したり、設定をそのまま使うことはできません。過去データが必要な場合は、2024年7月1日までにエクスポートしておく必要がありました。

GA4の基礎知識:UAとの違いと主要な変更点

(1) GA4とは:イベントベースのデータモデルを採用した次世代アナリティクス

GA4は、2023年7月からUAに代わる新しいGoogleアナリティクスで、イベントベースのデータモデルを採用しています。従来のページビュー中心の計測から、ユーザーの操作(ページビュー、クリック、スクロールなど)をすべて「イベント」として計測する方式に変わりました。

これにより、より柔軟で詳細なデータ分析が可能になりました。

(2) UAとGA4の4つの違い:セッション軸 vs ユーザー軸、機械学習強化、クロスデバイス測定

UAとGA4の主な違いは以下の4点です:

項目 UA(旧版) GA4(新版)
データモデル セッション軸で計測 ユーザー軸・イベントベースで計測
機械学習 限定的 強化(将来のコンバージョン予測など)
クロスデバイス測定 限定的 Googleシグナルでスマホ・PC横断計測が可能
データ移行 可能 不可(仕組みが異なるため)

GA4では、ユーザーがスマートフォンとPCの両方でサイトを訪問した場合でも、同一ユーザーとして認識できるクロスデバイス測定が強化されています。

(3) 2024年の主要アップデート:約100件の変更(ユーザー獲得レポート改善など)

2024年には約100件のアップデートがあり、以下のような大幅な変更がありました:

  • 2024年6月: ユーザー獲得レポート改善
  • 2024年9月: キーイベントレポート廃止

GA4の仕様は頻繁に更新されるため、最新情報は公式サイトで確認することをおすすめします。

(4) 主要な用語解説:GA4・UA・ユーザー・セッション・エンゲージメント率・イベント・GTM・Googleシグナル

  • GA4(Google Analytics 4): 2023年7月からUAに代わる新しいGoogleアナリティクス
  • UA(Universal Analytics): 旧バージョンのGoogleアナリティクスで、2024年7月1日に完全終了
  • ユーザー: サイトを訪問したユニークな訪問者数(同一ユーザーの複数訪問は1とカウント)
  • セッション: ユーザーがサイトを訪問してから離脱するまでの一連の行動(30分以上操作がないと新セッション)
  • エンゲージメント率: GA4でユーザーのサイト滞在や操作の深さを測る指標(UAの直帰率に代わる指標)
  • イベント: GA4でユーザーの操作(ページビュー、クリック、スクロールなど)を計測する単位
  • GTM(Googleタグマネージャー): Webサイトのタグを一元管理するツール、GA4設定に推奨
  • Googleシグナル: Googleアカウントでログインしたユーザーのクロスデバイスデータを収集する機能

GA4の初期設定:導入から設定完了までの手順

(1) ステップ1:GA4プロパティの作成

まず、Googleアナリティクスの管理画面からGA4プロパティを作成します。

  1. Googleアナリティクスにログイン
  2. 「管理」をクリック
  3. 「プロパティを作成」をクリック
  4. プロパティ名を入力し、タイムゾーンを日本に設定
  5. 「次へ」をクリックして完了

(2) ステップ2:Googleタグマネージャー(GTM)での設定(推奨)

GA4の設定は、Googleタグマネージャー(GTM)を使う方法が推奨されます。直接タグを設置すると、複数ツール管理時に設定が複雑化しやすいためです。

GTMを使った設定手順:

  1. GTMにログインし、「タグ」→「新規」をクリック
  2. タグの種類で「Googleアナリティクス: GA4設定」を選択
  3. 測定IDを入力(GA4プロパティの「データストリーム」から取得)
  4. トリガーを「All Pages」に設定
  5. 保存して公開

小規模サイトの場合: 直接タグ設置でも問題ない場合があります。公式サイトのマニュアルを確認してください。

(3) ステップ3:イベント・キーイベント設定

GA4では、ユーザーの操作を「イベント」として計測します。重要なイベント(コンバージョンなど)を「キーイベント」として設定します。

B2B企業の例:

  • 資料ダウンロード完了
  • 問い合わせフォーム送信
  • 無料トライアル申し込み

設定手順:

  1. 「管理」→「イベント」をクリック
  2. 「イベントを作成」をクリック
  3. イベント名とパラメータを設定
  4. 「キーイベント」にマーク

(4) ステップ4:Googleシグナル有効化

Googleシグナルを有効化することで、Googleアカウントでログインしたユーザーのクロスデバイスデータを収集できます。

設定手順:

  1. 「管理」→「データ設定」→「データ収集」をクリック
  2. 「Googleシグナルを有効にする」をクリック

(5) ステップ5:データ保持期間の調整(2ヶ月→14ヶ月)

GA4の初期設定では、データ保持期間が2ヶ月と短く設定されています。これを14ヶ月に変更することで、過去データの分析が可能になります。

設定手順:

  1. 「管理」→「データ設定」→「データ保持」をクリック
  2. 「イベントデータの保持」を「14か月」に変更
  3. 保存

(6) ステップ6:Google Search Consoleとの連携

Google Search Consoleと連携することで、検索クエリやクリック数などSEO関連データも確認できます。

設定手順:

  1. 「管理」→「Search Consoleのリンク」をクリック
  2. 「リンク」をクリック
  3. Search ConsoleのプロパティとGA4プロパティを選択
  4. 保存

GA4の基本レポートの見方:初心者が押さえるべき5つのページ

初心者は、以下の5つのページを見れば基本的な分析が可能です。

(1) ユーザーレポート:ユーザー数・新規 vs リピーター

「レポート」→「ユーザー」→「ユーザー属性」で、以下の情報を確認できます:

  • ユーザー数: サイトを訪問したユニークな訪問者数
  • 新規ユーザー: 初めてサイトを訪問したユーザー数
  • リピーター: 過去に訪問したことがあるユーザー数

B2B企業の活用例: リピーター率が高い場合、コンテンツへの関心が高いと判断できます。

(2) 集客レポート:流入元・チャネル別の効果

「レポート」→「集客」→「トラフィック獲得」で、以下の情報を確認できます:

  • 流入元: Google検索、SNS、広告など
  • チャネル: Organic Search、Paid Search、Socialなど

B2B企業の活用例: どの流入経路が効果的か分析し、マーケティング戦略を最適化できます。

(3) 行動レポート:ページビュー・滞在時間・直帰率(エンゲージメント率)

「レポート」→「エンゲージメント」→「ページとスクリーン」で、以下の情報を確認できます:

  • ページビュー: ページが表示された回数
  • 平均エンゲージメント時間: ユーザーがページに滞在した平均時間
  • エンゲージメント率: ユーザーのサイト滞在や操作の深さを測る指標(UAの直帰率に代わる指標)

注意: GA4では「直帰率」の概念が「エンゲージメント率」に変更されています。

(4) コンバージョンレポート:目標達成状況

「レポート」→「エンゲージメント」→「コンバージョン」で、キーイベントの達成状況を確認できます。

B2B企業の活用例: 資料ダウンロード数、問い合わせ数を確認し、リード獲得の効果を測定できます。

(5) リアルタイムレポート:現在のサイト状況

「レポート」→「リアルタイム」で、現在サイトを訪問しているユーザー数や行動をリアルタイムで確認できます。

活用例: 新規記事公開後の反応や、広告配信直後の流入を確認できます。

(6) 初心者が覚えるべき9つの主要指標

GA4では、以下の9つの主要指標を覚えれば基本的な分析が可能です:

  1. ユーザー数: サイトを訪問したユニークな訪問者数
  2. セッション数: サイト訪問から離脱までの一連の行動の回数
  3. エンゲージメント率: ユーザーのサイト滞在や操作の深さ
  4. 平均エンゲージメント時間: ユーザーがサイトに滞在した平均時間
  5. ページビュー: ページが表示された回数
  6. コンバージョン数: 目標達成数
  7. コンバージョン率: セッションあたりの目標達成率
  8. 新規ユーザー率: 全ユーザーに対する新規ユーザーの割合
  9. 流入経路別ユーザー数: チャネル別のユーザー数

GA4でよく使う分析手法:B2B企業向けの実践例

(1) B2B特有のコンバージョン設定:資料ダウンロード・問い合わせフォーム送信

B2B企業では、以下のようなコンバージョンを設定するケースが多くあります:

  • 資料ダウンロード完了: PDFダウンロードやホワイトペーパー取得
  • 問い合わせフォーム送信: サンキューページ到達
  • 無料トライアル申し込み: 登録完了ページ到達

設定方法: 「管理」→「イベント」から、上記のページ到達をイベントとして設定し、「キーイベント」にマークします。

(2) ランディングページ別の効果測定

「レポート」→「エンゲージメント」→「ページとスクリーン」で、各ページのパフォーマンスを確認できます。

分析例:

  • 滞在時間が長いページ → コンテンツが魅力的
  • エンゲージメント率が低いページ → 改善の余地あり

(3) 流入経路別のコンバージョン率分析

「レポート」→「集客」→「トラフィック獲得」で、流入経路別のコンバージョン率を確認できます。

分析例:

  • Organic Search(自然検索)のコンバージョン率が高い → SEOが効果的
  • Paid Search(広告)のコンバージョン率が低い → 広告の見直しが必要

(4) Search Consoleデータでのキーワード分析

Google Search Consoleと連携することで、「どのキーワードで検索されてサイトに来たか」を確認できます。

活用例: 狙っていないキーワードで流入が多い場合、そのキーワードに特化したコンテンツを追加することで、さらなる流入増加が期待できます。

まとめ:GA4習得のロードマップと継続学習のポイント

GA4は、UAから大幅に変更された新しいアナリティクスツールです。初心者は、まず5つの基本ページ(ユーザー、集客、行動、コンバージョン、リアルタイム)を見ることから始め、9つの主要指標を覚えることで基本的な分析が可能になります。

GA4習得のロードマップ:

  1. 初期設定を完了する(イベント・キーイベント設定、データ保持期間調整など)
  2. 5つの基本ページを毎日見る習慣をつける
  3. 9つの主要指標を覚える
  4. B2B特有のコンバージョン設定を行う
  5. 流入経路別の効果を分析し、改善施策を実施する

継続学習のポイント:

  • GA4の仕様は頻繁に更新されるため、Google公式ヘルプや信頼できるメディアで最新情報を確認する
  • 自社のビジネス目標に合わせた指標を定義し、定期的にレビューする
  • 分析結果をもとに改善施策を実施し、効果を測定するPDCAサイクルを回す

次のアクション:

  • GA4プロパティを作成し、初期設定を完了する
  • GTMの設定を確認し、正しく計測できているかテストする
  • データ保持期間を14ヶ月に変更する
  • Google Search Consoleと連携し、SEOデータも確認できるようにする
  • 自社のコンバージョンをキーイベントとして設定する

GA4を活用して、データドリブンなマーケティング施策の実施と成果の最大化を目指しましょう。

※この記事は2025年11月時点の情報です。GA4の仕様は頻繁に更新されるため、最新情報は公式サイトで確認してください。

よくある質問

Q1GA4とUAの違いは何ですか?

A1UAはセッション軸、GA4はユーザー軸で計測します。GA4では機械学習やクロスデバイス測定が強化され、イベントベースのデータモデルを採用しています。

Q2UAのデータはGA4に移行できますか?

A2仕組み自体が異なるため、UAのデータをGA4に移行したり設定をそのまま使うことはできません。過去データが必要な場合は事前にエクスポートが必要でした。

Q3初心者が見るべきGA4の指標は何ですか?

A3ユーザー数、セッション数、エンゲージメント率、平均エンゲージメント時間、コンバージョン率の5つが基本です。慣れてきたら9つの主要指標(ページビュー、新規ユーザー率、流入経路別ユーザー数など)を覚えましょう。

Q4GA4の初期設定で必須なのは何ですか?

A4イベント・キーイベント設定、Googleシグナル有効化、データ保持期間調整(2ヶ月→14ヶ月)の3つです。特にデータ保持期間は初期設定のまま使うと過去データの分析ができません。

Q5GTM(Googleタグマネージャー)は必須ですか?

A5必須ではありませんが推奨されます。GTMを使うとタグを一元管理でき、複数ツール使用時の設定が簡単になります。小規模サイトでは直接タグ設置でも問題ない場合があります。

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B2Bデジタルプロダクト実践ガイド編集部

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