CVR(コンバージョン率)とは?マーケティングにおける計算方法・改善施策を解説

著者: B2Bデジタルプロダクト実践ガイド編集部公開日: 2025/12/16

CVR(コンバージョン率)とは?マーケティングにおける重要性

Webマーケティングにおいて、CVR(コンバージョン率)は成果を測定する重要な指標です。「広告を出しているけれど成果につながらない」「LPの効果を改善したいけれど、何から始めればいいか分からない」といった課題を持つ担当者の方も多いのではないでしょうか。

この記事では、CVRの基本概念から計算方法、業界別の平均値、具体的な改善施策まで、B2Bマーケティング担当者向けに実践的に解説します。

この記事のポイント:

  • CVR(Conversion Rate)は、Webサイト訪問者のうち目標アクションに至った割合を示す指標
  • 基本計算式は「CVR(%)= コンバージョン数 ÷ セッション数 × 100」
  • 全業界平均CVRは1.82%、B2B検索広告は2.41%が目安(調査データによる)
  • CVRが低い主な原因は、ターゲット不一致、CVポイントの乖離、導線設計の問題
  • 改善にはページ表示速度、ファーストビュー、フォーム設計の最適化が有効

(1) CVRの定義と基本概念

CVR(Conversion Rate、コンバージョンレート)とは、Webサイトを訪問したユーザーのうち、購入、資料請求、会員登録、問い合わせなどの「目標アクション(コンバージョン)」に至った割合を示す指標です。日本語では「顧客転換率」とも呼ばれます。

Webマーケティングにおいて、CVRは広告やLPの成果を測定し、改善するための基本指標となります。

(2) CTRとCVRの違い

混同されやすい指標として「CTR(Click Through Rate、クリック率)」があります。両者の違いを整理します。

指標 意味 計算式
CTR 広告表示からクリックまでの割合 クリック数 ÷ 表示回数 × 100
CVR サイト訪問から成果までの割合 コンバージョン数 ÷ セッション数 × 100

ポイント:

  • CTRは「広告を見た人がどれだけクリックしたか」
  • CVRは「サイトに来た人がどれだけ成果に至ったか」
  • CVRの方が最終成果に直結する指標

CVRの計算方法と計算例

CVRを正しく計算するためには、分母の設定が重要です。目的に応じて適切な指標を選択します。

(1) 基本計算式(セッション数・クリック数基準)

基本計算式:

CVR(%)= コンバージョン数 ÷ セッション数 × 100

計算例:

  • セッション数: 2,000
  • コンバージョン数: 20
  • CVR: 20 ÷ 2,000 × 100 = 1%

分母の選択肢:

分母 使用シーン
セッション数 サイト全体のCVRを測定したい場合(一般的)
ユーザー数 リピーターを含めた実人数ベースで測定したい場合
広告クリック数 広告の費用対効果を把握したい場合

注意: 分母は「ページビュー(PV)数」ではなく「セッション数」を使用するのが一般的です。PV数は同一ユーザーが複数ページを閲覧した場合にカウントが増えるため、CVRが低く計算されてしまいます。

(2) B2BとB2CでのCVR計算の違い

B2Bの特徴:

  • 検討期間が長く、複数回の訪問を経て成果に至ることが多い
  • コンバージョンポイントが「資料請求」「問い合わせ」など中間指標
  • CVRは低めになる傾向(検索広告で2.41%程度が目安)

B2Cの特徴:

  • 即決購入が多く、セッション内でコンバージョンしやすい
  • コンバージョンポイントが「購入」「会員登録」など最終成果
  • ECサイトでは5%程度のCVRが見られる業界もある

B2Bでは、ファネル段階ごと(認知→興味→検討→商談)にCVRを分解して管理することが効果的です。

CVRの平均値:業界別・広告種類別データ

自社のCVRが適切かどうかを判断するためには、業界平均を参考にします。ただし、商品単価やターゲット層により大きく異なるため、あくまで参考値として扱いましょう。

(1) 業界別CVR平均値(EC・B2B・サービスなど)

以下は各種調査データに基づく業界別の目安です。

業界 CVR平均(目安)
全業界平均 1.82%
ECサイト 5.0%前後
美容・アパレル 3%台
B2B 2%前後
高額商品(不動産・車など) 1%台

※Contentsquare調査(460億セッション、25カ国対象)などのデータを参考

傾向:

  • 緊急性が高い商品・サービスほどCVRが高い傾向
  • 商品単価が高いほどCVRは低くなる傾向
  • B2Bは検討期間が長いためCVRは低め

(2) 広告種類別CVR平均値(検索広告・ディスプレイ広告)

WordStreamの調査データによると、広告種類によってCVRに大きな差があります。

広告種類 CVR平均
検索広告 3.75%
ディスプレイ広告 0.77%
B2B検索広告 2.41%
B2Bディスプレイ広告 0.46%

検索広告の方がCVRが高い傾向にあります。これは、検索ユーザーは能動的に情報を探しているため、コンバージョン意欲が高いことが要因と考えられています。

(3) デバイス別CVR傾向

デバイス CVR傾向
デスクトップ 2%超
タブレット 2%超
モバイル 1.5%程度

モバイルはCVRがやや低い傾向があります。フォーム入力のしにくさや、検討段階での閲覧が多いことが要因として挙げられます。

CVRが低い原因と改善施策

CVRが低い場合、まずは原因を特定してから改善施策を検討することが重要です。

(1) CVRが低下する3つの主な原因

原因1: ターゲットユーザーが適切に集客できていない

  • 広告のターゲティングがズレている
  • キーワード選定がターゲットの検索意図と合っていない
  • 流入経路のミスマッチ

原因2: CVポイント(コンバージョンポイント)がユーザー目的と乖離

  • ユーザーが求める情報とLPの内容が合っていない
  • CVのハードルが高すぎる(いきなり購入を求めるなど)
  • 信頼性・安心感が不足している

原因3: CVポイントまで到達していない(途中離脱)

  • ページ表示速度が遅い
  • 導線が分かりにくい
  • フォーム項目が多すぎる

(2) すぐに実践できるCVR改善施策

技術面の改善:

  • ページ表示速度の改善(目安: 3秒以内)
  • ブラウザ・OS対応の確認
  • モバイル対応(レスポンシブデザイン)

コンテンツ面の改善:

  • ファーストビューの最適化(課題提起→解決策を明確に)
  • キャッチコピーの改善(ユーザーの悩みに寄り添う)
  • 信頼性の訴求(導入実績、お客様の声、メディア掲載など)

フォーム設計の改善:

  • 入力項目の削減(必要最小限に)
  • 入力補助の実装(郵便番号→住所自動入力など)
  • エラー表示の分かりやすさ

リマインド施策:

  • リターゲティング広告(一度訪問したユーザーへ再アプローチ)
  • カゴ落ちメール(ECサイトの場合)
  • ステップメールでのナーチャリング(B2Bの場合)

CVR改善に役立つ分析ツールと活用方法

CVR改善には、データに基づいた仮説立案と効果測定が重要です。代表的な分析ツールを紹介します。

(1) Google Analyticsでのコンバージョン分析

できること:

  • コンバージョン数・CVRの計測
  • 流入経路別のCVR比較
  • デバイス別・地域別の分析
  • コンバージョンまでの経路分析

活用のポイント:

  • 目標設定でコンバージョンポイントを定義
  • 流入経路別にCVRを比較し、効果の高いチャネルを特定
  • 離脱ページを特定し、改善優先度を決定

Google Analytics(GA4)は無料で利用でき、基本的なCVR分析には十分な機能を備えています。

(2) ヒートマップツールの活用

できること:

  • クリック位置の可視化(どこがクリックされているか)
  • スクロール深度の把握(どこまで読まれているか)
  • ユーザー行動の録画・再生

代表的なツール:

  • Microsoft Clarity(無料)
  • Hotjar(無料プランあり)
  • Ptengine(有料)

活用のポイント:

  • CTAボタンがクリックされているか確認
  • ファーストビューで離脱していないか確認
  • ユーザーが迷っている箇所を特定

まとめ:CVR改善で成果を出すための考え方

CVRは、Webマーケティングの成果を測定し改善するための基本指標です。改善に取り組む際には、以下のポイントを意識しましょう。

CVR改善の基本ステップ:

  1. 現状のCVRを計測し、把握する
  2. 業界平均と比較して、自社の位置を確認
  3. CVRが低い原因を特定する(データ分析)
  4. 仮説を立て、改善施策を実行
  5. 効果測定を行い、PDCAを回す

注意点:

  • CVRだけを追求すると、ターゲットを絞りすぎて流入が減る可能性がある
  • CVR向上のためにハードルを下げすぎると、質の低いリードが増えることも
  • CVRとCPA(顧客獲得単価)のバランスを見ながら最適化を進める

次のアクション:

  • Google Analyticsで現状のCVRを確認する
  • 流入経路別にCVRを比較し、効果の高いチャネルを特定
  • ファーストビュー・フォーム設計を見直す
  • A/Bテストで仮説検証を行う

CVR改善は一度で完了するものではなく、継続的な改善サイクルが重要です。データに基づいて仮説を立て、検証と改善を繰り返すことで、着実に成果を向上させていきましょう。

※本記事のCVR平均値は各種調査データを参考にしていますが、調査機関・時期により異なる場合があります。自社の業界・商品特性に応じた目標設定をお勧めします。

よくある質問

Q1CVRとCTRの違いは?

A1CTR(クリック率)は広告表示からクリックまでの割合、CVR(コンバージョン率)はサイト訪問から成果(購入・資料請求など)までの割合です。CTRは「広告を見た人がどれだけクリックしたか」、CVRは「サイトに来た人がどれだけ成果に至ったか」を示し、CVRの方が最終成果に直結する指標です。

Q2CVRの目標値はどう設定すべき?

A2業界平均を参考にしつつ、自社の現状値から段階的に改善を目指すのが現実的です。全業界平均は1.82%、B2B検索広告は2.41%程度が目安とされています。ただし、商品単価やターゲット層により大きく異なるため、まずは自社のCVRを計測し、そこから改善目標を設定しましょう。

Q3A/BテストでCVR改善は可能?

A3可能です。ファーストビュー、CTAボタンのデザイン・文言、フォーム項目数などを変更して効果測定を行います。重要なのは「仮説→検証→改善」のサイクルを回すことです。一度のテストで終わらず、データに基づいて継続的に改善を進めることが成果につながります。

Q4CVR改善に使えるツールは?

A4Google Analytics(無料)でコンバージョン数やCVR、流入経路別の分析が可能です。ヒートマップツール(Microsoft Clarity、Hotjarなど)を使えば、ユーザーのクリック位置やスクロール深度を可視化でき、改善ポイントを特定しやすくなります。まずは無料ツールから始めるのがお勧めです。

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B2Bデジタルプロダクト実践ガイド編集部

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