Box for Salesforceを使いたいけれど、どう設定すればいいか分からない...
SalesforceとBoxを両方導入している企業の多くが、連携設定に悩んでいます。「どんな機能が使えるの?」「設定手順は難しい?」「実際の業務でどう活用できる?」といった疑問は尽きません。
この記事では、Box for Salesforceの設定方法から実務での活用方法まで、中堅〜大企業の情報システム部門担当者・Salesforce管理者向けに詳しく解説します。
この記事のポイント:
- Box for SalesforceはBox EnterpriseとSalesforceの両方の顧客であれば追加料金なしで利用可能
- Salesforce AppExchangeからダウンロードし、Setup Wizardで簡単に設定できる
- Salesforce画面からBoxフォルダ作成、ファイル管理、電子署名機能が利用可能
- 2024年4月のv4.47リリースでBox Access Levels機能が追加され、よりきめ細かいアクセス制御が可能に
- 顧客管理とファイル管理の一元化により、業務効率化が期待できる
1. Box for Salesforceとは?連携で何ができるのか
Box for Salesforceは、Salesforce内でBoxのコンテンツ管理機能を利用できる統合ソリューションです。Salesforceのインターフェース内から、Boxのファイルを共有・アクセス・管理できるようになります。
(1) Box for Salesforceの基本概念
Box for Salesforceを導入すると、以下のような統合が実現します:
- Salesforce画面からBoxフォルダを作成: 取引先や商談などのレコードに紐付いたBoxフォルダを直接作成可能
- ファイルの一元管理: Salesforceのレコードとファイルを紐づけて管理できる
- Boxの機能をそのまま利用: Box本来のバージョン管理、共有設定、検索機能がSalesforce内で使える
(2) 追加料金なし:Box EnterpriseとSalesforceの両方の顧客が利用可能
Box for Salesforceは、Box EnterpriseとSalesforceの両方を契約している顧客であれば、追加料金なしで利用できます。ただし、Box Enterpriseの契約がない場合は、Boxの有料プランの契約が必要となる点に注意が必要です。
(3) 主な機能
Box for Salesforceの主要機能は以下の通りです:
ファイル管理機能:
- Salesforce画面からBoxフォルダの作成
- ファイルのアップロード・ダウンロード・プレビュー
- バージョン管理と履歴追跡
Box Sign(電子署名):
- Salesforceのオブジェクトフィールドをドキュメントテンプレートに自動入力
- 署名用ドキュメントの送信
- 署名状況の追跡
権限設定:
- Box Access Levelsによるきめ細かいアクセス制御
- SalesforceのアクセスレベルとBoxの協力者ロールのマッピング
Salesforce Flowとの連携:
- Box操作の自動化
- 検索・ファイル移動・Box AI機能の活用
2. Box for Salesforceの導入・設定手順
Box for Salesforceの導入・設定は、Salesforce AppExchangeからのダウンロードとSetup Wizardを使った設定で完了します。
(1) インストール前の準備
導入前に以下の確認が必要です:
必要な契約:
- Box Enterpriseプランの契約
- Salesforceライセンス
- 両方の契約が有効であることを確認
必要な権限:
- Salesforce管理者権限
- Box管理者権限(設定によっては必要)
(2) Salesforce AppExchangeからのダウンロード
- Salesforce AppExchangeにアクセス
- 「Box for Salesforce」を検索
- 「今すぐ入手」をクリック
- インストール環境(本番環境 or Sandbox)を選択
- インストールを実行
(3) Setup Wizardでの設定
Box for Salesforceには、Salesforce-hosted setup wizardが用意されており、管理者は簡単かつ正確に設定できます:
Setup Wizardの主な設定項目:
- Box認証の設定
- Salesforceオブジェクトとの紐付け設定
- 権限設定
- フォルダ作成ルールの設定
UIは定期的に更新される可能性があるため、公式ドキュメントの最新情報を確認しながら設定を進めることを推奨します。
(4) 一般ユーザーの設定
管理者による設定完了後、一般ユーザーも以下の設定が必要な場合があります:
- Boxアカウントとの認証連携
- 個人設定での権限確認
一般ユーザー向けの詳細な設定手順は、Box公式サポートサイトで提供されています。
3. Box for Salesforceの主要機能:ファイル管理・電子署名・権限設定
(1) ファイル管理機能
Box for Salesforceのファイル管理機能により、以下のような業務効率化が実現します:
Salesforce画面からのフォルダ作成:
- 取引先、商談、ケースなど、任意のSalesforceレコードに紐付いたBoxフォルダを作成
- フォルダ名やフォルダ構造のカスタマイズが可能
ファイルの共有・アクセス・管理:
- Salesforce内からBoxファイルのプレビュー、ダウンロード、共有が可能
- Boxのバージョン管理機能により、ファイルの履歴を追跡
- モバイルアプリからもアクセス可能
(2) Box Sign(電子署名)
Box Signが統合されており、Salesforce内から電子署名プロセスを完結できます:
自動入力機能:
- Salesforceのオブジェクトフィールド(取引先名、金額、日付など)をドキュメントテンプレートに自動入力
- 手入力の手間を削減し、入力ミスを防止
署名用送信:
- 作成したドキュメントを署名者に送信
- 署名状況をSalesforce内で追跡
(3) Box Access Levels(権限設定)
2024年4月のv4.47リリースで追加されたBox Access Levels機能により、よりきめ細かいアクセス制御が可能になりました:
SalesforceのアクセスレベルとBoxの協力者ロールのマッピング:
- Salesforceの権限設定をBoxのアクセス権限に自動反映
- ユーザーごとの権限管理が簡素化
Salesforce Flow actionsでの設定:
- 自動化ツールでアクセスレベルを柔軟に管理
- 業務フローに応じた権限設定が可能
(4) Salesforce Flowとの連携
Salesforce Flowを活用することで、Box操作の自動化が実現します:
v5.16.0で追加された機能:
- 検索機能のFlow対応
- ファイル移動の自動化
- Box AI機能のFlow統合
活用例:
- 商談が成約したら自動的に契約書フォルダを作成
- 特定の条件でファイルを移動
- Box AIを活用した文書分類の自動化
4. Box for Salesforceの活用シーン:実務での使い方
(1) 顧客管理とファイル管理の一元化
取引先レコードに紐付いたファイル管理:
- 取引先ごとに契約書、提案書、見積書などを一元管理
- 営業担当者がSalesforce内で必要なファイルにすぐアクセス可能
- ファイル探しの時間を削減
商談進捗に応じたファイル整理:
- 商談フェーズごとにフォルダを作成
- フェーズ進行時に必要なファイルを自動移動(Salesforce Flow活用)
(2) モバイルでの利用
外出先からのファイルアクセス:
- SalesforceモバイルアプリからBoxファイルにアクセス
- 商談前に資料を確認したり、顧客にその場で資料を提示したりできる
セキュアなファイル共有:
- Boxのセキュリティ機能により、安全にファイルを共有
- アクセス権限の管理により、情報漏洩リスクを低減
(3) Chatterとの連携
チーム内でのファイル共有とコミュニケーション:
- ChatterからBoxファイルを共有
- ファイルに対するコメントやフィードバックをChatterで実施
- チームコラボレーションの効率化
(4) 契約書や提案書の電子署名
効率的な契約プロセス:
- Salesforceで契約情報を管理しながら、Box Signで電子署名を実施
- 紙の契約書の印刷・郵送が不要に
- 契約締結までの時間を短縮
署名状況の可視化:
- 誰がいつ署名したかをSalesforce内で確認
- 署名漏れや遅延を防止
5. 運用上の注意点・よくあるトラブルシューティング
(1) 管理者権限の必要性
Box for Salesforceの設定には、Salesforce管理者権限が必要です:
管理者のみ実施可能な設定:
- アプリケーションのインストール
- Setup Wizardでの初期設定
- オブジェクトとの紐付け設定
- 権限設定のカスタマイズ
一般ユーザーの制約:
- 一般ユーザーは管理者が設定した範囲内でのみ利用可能
- 独自の設定変更は不可
(2) セキュリティ・権限設定の重要性
Box Access Levelsを活用したきめ細かいアクセス制御が重要です:
適切な権限設定:
- 必要最小限の権限を付与(最小権限の原則)
- 定期的な権限レビュー
- 退職者・異動者の権限削除
機密情報の取り扱い:
- 契約書、個人情報などは特に厳格な権限設定が必要
- 外部共有の制限設定を確認
(3) 定期的なアップデート対応
Box for Salesforceは定期的に機能アップデートが行われます:
最新情報の確認:
- Box公式サポートサイトでリリースノートを確認
- 新機能の活用を検討
- UIや設定項目の変更に注意
この記事の情報:
- 2024年の情報に基づいています
- 最新の料金・機能は公式サイトで確認してください
(4) よくあるトラブルと解決策
ファイル同期の問題:
- Boxの同期設定を確認
- ネットワーク接続状態を確認
- Box公式サポートに問い合わせ
権限エラー:
- Salesforce側の権限設定を確認
- Box Access Levelsの設定を見直し
- 管理者に権限付与を依頼
インストール時の問題:
- Salesforce AppExchangeのヘルプを参照
- Box EnterpriseとSalesforceの契約状況を確認
- 管理者権限があることを確認
6. まとめ:Box for SalesforceでSalesforceをより便利に活用しよう
Box for Salesforceは、SalesforceとBoxの両方を契約している企業であれば追加料金なしで利用でき、顧客管理とファイル管理の一元化を実現できます。Salesforce AppExchangeからダウンロードし、Setup Wizardで設定すれば、比較的簡単に導入できます。
次のアクション:
- Box EnterpriseとSalesforceの契約状況を確認する
- Salesforce AppExchangeでBox for Salesforceをダウンロードする
- Setup Wizardで初期設定を実施する
- 小規模な部門やプロジェクトでまず試行し、効果を確認する
- 2024年4月以降の新機能(Box Access Levels等)の活用を検討する
Box for Salesforceを活用することで、営業活動の効率化、ファイル管理の一元化、電子署名プロセスの効率化が期待できます。公式サポートサイトやSalesforce AppExchangeのヘルプを活用しながら、自社に合った運用方法を見つけてください。
※最新の料金・機能は、Box公式サイト(https://www.box.com/partners/salesforce)およびSalesforce AppExchange(https://appexchangejp.salesforce.com/)でご確認ください。
