GoogleアナリティクスとSearch Console、どちらを使えばいいか分からない...
B2Bデジタルプロダクト企業のWeb担当者の多くが、GoogleアナリティクスとSearch Consoleの違いや使い分けに悩んでいます。「両方必要なの?」「何が違うの?」「連携するメリットは?」といった疑問は尽きません。
この記事では、両ツールの役割の違いと連携方法を、B2Bサイト運営の視点から実践的に解説します。
この記事のポイント:
- アナリティクスはサイト訪問後、Search Consoleは訪問前の分析に特化
- 連携することで検索キーワードと成果(CV)を紐付けて分析可能
- 連携設定は管理者権限があれば5分程度で完了
- アナリティクスはCV改善、Search ConsoleはSEO対策に使い分ける
- 両ツールのデータを組み合わせることで効果的なマーケティング戦略を構築できる
1. Googleアナリティクスとサーチコンソールの基本的な役割
まず、両ツールの基本的な役割を理解しましょう。
(1) Googleアナリティクス(GA4)とは
Googleアナリティクスは、サイトへのアクセス後のユーザー行動を分析する無料のウェブ解析ツールです。
主な計測項目:
- ページビュー数・セッション数
- サイト内での滞在時間
- 直帰率・離脱率
- コンバージョン(問い合わせ、資料請求など)
- ユーザー属性(地域、デバイス、流入元)
現在主流のGA4(Google Analytics 4)は2023年7月にUAから完全移行しており、イベントベースの計測が特徴です。
(2) Googleサーチコンソールとは
Googleサーチコンソールは、サイトへのアクセス前の検索行動を分析する無料のSEOツールです。
主な計測項目:
- 検索クエリ(ユーザーが入力したキーワード)
- 検索結果での表示回数(インプレッション)
- クリック数とクリック率(CTR)
- 検索順位
- インデックス登録状況
Search Consoleでは分析だけでなく、サイトマップ送信やインデックス登録リクエストなど、SEO施策の実行も可能です。
2. 両ツールの機能比較:何ができて何ができないか
両ツールの違いを明確にするため、機能を比較してみましょう。
(1) アナリティクスでできること(アクセス後の分析)
できること:
- サイト訪問後のユーザー行動の詳細分析
- コンバージョン(目標達成)の計測と分析
- 流入元ごとの成果比較(自然検索、広告、SNSなど)
- ユーザー属性(地域、デバイス、新規/リピーター)の把握
- ページごとのパフォーマンス測定
できないこと:
- 検索キーワードの詳細分析(自然検索からの流入キーワードは大半が「not provided」)
- 検索順位の確認
- インデックス登録状況の確認
- サイトの技術的なSEO問題の検出
(2) サーチコンソールでできること(アクセス前の分析)
できること:
- 検索キーワードごとの表示回数・クリック数・順位の確認
- インデックス登録状況の確認とリクエスト
- サイトマップの送信と管理
- 技術的なSEO問題の検出(モバイルユーザビリティ、Core Web Vitalsなど)
- 手動ペナルティの確認
できないこと:
- サイト訪問後のユーザー行動の分析
- コンバージョンの計測
- ページごとの詳細な滞在時間・直帰率の確認
- 流入元別の成果比較(広告やSNSからの流入は計測不可)
(3) それぞれでできないこと
アナリティクスの弱点:
- 自然検索からの流入キーワードの詳細が分からない(セキュリティ上の理由で「not provided」と表示される)
- SEO施策の効果測定が困難
Search Consoleの弱点:
- クリック後のユーザー行動が分からない
- どのキーワードからの流入がコンバージョンにつながったか不明
この弱点を補完するために、両ツールの連携が推奨されます。
3. 連携するメリットと活用シーン
両ツールを連携することで、どのようなメリットがあるのでしょうか。
(1) 流入キーワードと成果の紐付け
連携することで、Search Consoleで取得した検索キーワードのデータとアナリティクスのコンバージョンデータを紐付けて分析できます。
具体例:
- 「MA ツール 比較」からの流入:表示回数500回、クリック数50回、CV率10%
- 「マーケティングオートメーション 導入」からの流入:表示回数200回、クリック数30回、CV率15%
このように、どのキーワードから流入したユーザーがコンバージョンしやすいかを把握でき、SEO戦略の優先順位付けが可能になります。
(2) SEO対策とCV改善の統合
Search Console: 検索順位向上のためのSEO施策 アナリティクス: コンバージョン率向上のためのサイト改善
この2つを連携することで、SEO施策の効果をCV(ビジネス成果)で評価できるようになります。
例:
- 特定キーワードの順位が10位→5位に上昇(Search Console)
- そのキーワードからの流入が増加し、CV数が月間5件→12件に増加(アナリティクス)
このように、SEO施策のROI(投資対効果)を具体的に測定できます。
(3) B2Bサイトにおける具体的活用例
B2Bデジタルプロダクト企業での活用例を紹介します。
ケース1: リード獲得施策の改善
- Search Consoleで「ホワイトペーパー 作り方」のクリック率が低いことを発見(順位5位、CTR 3%)
- タイトル・ディスクリプションを改善してCTRを3%→8%に向上
- アナリティクスでCV数が月間3件→8件に増加したことを確認
ケース2: SEO施策の優先順位付け
- Search Consoleで検索ボリュームが多いキーワードを特定
- アナリティクスでCV率の高いキーワードを特定
- 両方を満たすキーワードを優先的にSEO施策の対象とする
4. 連携設定の具体的手順(GA4版)
連携設定は管理者権限があれば5分程度で完了します。
(1) 事前準備(管理者権限の確認)
連携には以下の権限が必要です:
- Googleアナリティクス: 編集者以上の権限
- Search Console: 所有者または完全な権限
権限がない場合は、管理者に設定を依頼してください。
(2) GA4での連携設定手順
ステップ1: GA4にログインし、左下の「管理」(歯車アイコン)をクリック
ステップ2: 「プロパティ」列の「サービスのリンク」をクリック
ステップ3: 「Search Consoleのリンク」を選択
ステップ4: 「リンク」ボタンをクリック
ステップ5: 連携するSearch Consoleのプロパティを選択
ステップ6: 「次へ」→「送信」で完了
(3) 連携の確認方法
連携が正しく設定されたか、以下の手順で確認できます:
確認手順:
- GA4の「レポート」→「集客」→「トラフィック獲得」を開く
- セカンダリディメンションで「Google オーガニック検索クエリ」または「Google オーガニック検索トラフィック」を選択
- Search Consoleのデータ(検索クエリ、クリック数、表示回数)が表示されれば成功
※データが表示されるまで24-48時間かかる場合があります。
5. 連携後の効果的な活用方法とよくあるトラブル
連携後にGA4で利用できるレポートとトラブル対処法を紹介します。
(1) GA4で見られるSearch Consoleレポート
連携後、GA4で以下の2つのレポートが利用可能になります:
レポート1: Google オーガニック検索クエリ
- 検索キーワードごとのクリック数・表示回数・CTR・平均順位
- キーワードごとのセッション数・コンバージョン数
レポート2: Google オーガニック検索トラフィック
- ランディングページごとのクリック数・表示回数
- ページごとのセッション数・コンバージョン数
これらのレポートを活用し、キーワードとページのパフォーマンスを一元的に分析できます。
(2) クリック数が合わない理由と対処法
Search ConsoleとGA4でクリック数が一致しない場合があります。
主な原因:
- 計測タイミングの違い: Search Consoleは検索結果のクリック時、アナリティクスはページ読み込み完了時に計測
- 除外条件の違い: アナリティクスでは特定のIPアドレスやボットを除外設定している場合がある
- 集計期間の違い: データの反映タイミングにずれがある(Search Consoleは約2-3日遅延)
対処法:
- 完全一致は期待せず、傾向の把握に活用する
- 大きな乖離(50%以上の差)がある場合は設定を再確認
(3) 連携エラーのトラブルシューティング
問題1: Search Consoleのデータが表示されない
- 連携設定から24-48時間経過しているか確認
- 両ツールの管理者権限があるか確認
- Search Consoleにデータが蓄積されているか確認(新規サイトはデータが不足している場合がある)
問題2: 一部のプロパティが選択できない
- Search Consoleで「所有者」権限があるか確認
- ドメインプロパティとURLプレフィックスプロパティの違いを確認(GA4ではURLプレフィックスのみ連携可能)
問題3: UA(旧アナリティクス)で連携していたが、GA4で見られない
- UAとGA4は別のプロパティのため、GA4で改めて連携設定が必要
- UAは2023年7月にサポート終了しているため、GA4への完全移行を推奨
6. まとめ:B2Bサイト運営における使い分けのポイント
GoogleアナリティクスとSearch Consoleは、それぞれ異なる役割を持つ補完的なツールです。
使い分けのポイント:
- Search Console: SEO対策(検索順位向上、インデックス管理、技術的問題の検出)
- アナリティクス: CV改善(サイト内行動分析、コンバージョン最適化、ROI測定)
- 連携活用: 検索キーワードと成果の紐付け、SEO施策の効果測定
次のアクション:
- まだ連携していない場合は、今すぐ5分で設定を完了する
- 連携後は「Google オーガニック検索クエリ」レポートでキーワードごとのCV率を確認
- CV率の高いキーワードを優先的にSEO施策の対象とする
- 月次でSearch ConsoleとGA4のデータを統合し、マーケティング戦略を改善
両ツールを効果的に使い分け、B2Bサイトのリード獲得とCV最大化を目指しましょう。
※この記事は2025年11月時点の情報です。設定方法や機能は変更される可能性があるため、最新情報はGoogle公式ヘルプをご確認ください。
