スコアリングとは|マーケティングの基本概念から運用改善まで解説

著者: B2Bデジタルプロダクト実践ガイド編集部公開日: 2026/1/1010分で読めます

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スコアリングとは|マーケティングにおける役割と重要性

リードスコアリングとは、見込み顧客の属性や行動に点数を付けて購買確度・関心度を数値化し、アプローチ優先度を判断する手法です。最も重要なのは、スコアリングを成果に繋げるには、設計・実装・運用改善までを一貫して行える体制が必要であり、ツール導入だけでは不十分であるという点です。

MA(マーケティングオートメーション)ツールの普及により、スコアリング機能を活用する企業が増えています。しかし、「ツールを導入すれば自動で成果が出る」と考え、スコアリングが形骸化しているケースも少なくありません。

フォローしなかったリードのうち80%が2年以内に競合から製品・サービスを購入しているという調査結果があります。ホットリード(スコアリングにより購買意欲が高いと判定され、営業部門に引き渡す段階にある見込み顧客)を適切に見極め、タイミングよくアプローチすることが、商談化率を高める鍵となります。

この記事で分かること

  • スコアリングの基本概念と用語(MQL、属性スコア、行動スコアなど)
  • 評価基準の設計方法と具体的な配点の考え方
  • スコアリングが機能しないよくある失敗パターン
  • 運用改善で成果につなげる実践手順

スコアリングの基本概念と用語整理

スコアリングを理解するためには、まず基本的な用語を押さえておくことが重要です。BtoBマーケティングのスコアリングでは、資料DL・製品ページ閲覧・料金ページ閲覧などを積算し、数十〜100点前後をMQLラインに設定するケースが一般的です。

MQL(Marketing Qualified Lead) とは、マーケティング活動によって一定の関心度・購買確度に達したと判定された見込み顧客を指します。MQLに到達したリードは営業部門に引き渡され、さらなるフォローを受けることになります。

用語 定義
MQL マーケティング活動により一定の関心度に達した見込み顧客
SQL 営業が商談対象として認定した見込み顧客
属性スコア 業種・企業規模・役職などの静的情報に基づくスコア
行動スコア ページ閲覧・資料DL・セミナー参加などの行動に基づくスコア
ホットリード スコアリングにより購買意欲が高いと判定されたリード

属性スコアと行動スコアの違い

スコアリングには大きく分けて「属性スコア」と「行動スコア」の2種類があります。

属性スコアは、業種・企業規模・役職など見込み顧客の静的情報に基づいて付与されるスコアです。例えば、自社のターゲット業種に該当すれば高いスコアを付与し、決裁権を持つ役職であればさらに加点するといった設計を行います。

行動スコアは、Webページ閲覧・資料ダウンロード・セミナー参加などの行動に基づいて付与されるスコアです。製品ページや料金ページを閲覧した場合は購買意欲が高いと判断し、高いスコアを付与します。

BtoBでは、属性スコアと行動スコアの掛け合わせが定番の設計パターンです。どれだけ行動スコアが高くても、ターゲット属性に該当しなければ商談化しにくいためです。

MQLとSQLの違いとスコアリングの関係

MQLからSQLへの昇格基準として、スコアリングが重要な役割を果たします。

マーケティング部門はスコアリングによってMQLを判定し、営業部門に引き渡します。営業部門はMQLに対してフォローを行い、商談化の見込みがあると判断したリードをSQLとして認定します。

このMQL→SQLの流れを円滑にするためには、マーケティング部門と営業部門の間で「どのようなリードをMQLとするか」の合意形成が不可欠です。

スコアリングの評価基準|属性・行動・興味の設計

スコアリングで成果を出すためには、評価基準の設計が重要です。ある事例では、属性+行動の複合スコアリング導入により商談化率が8.5倍に向上し、マーケティングROIが40%改善したと報告されています。

【比較表】スコアリング評価基準比較表

スコア種別 評価対象 配点例 重視ポイント
属性スコア 業種 +20点(ターゲット業種) 受注実績から相関が高い業種を特定
属性スコア 従業員規模 +15点(100名以上) 商談化しやすい企業規模を分析
属性スコア 役職 +20点(部長以上) 決裁権を持つ役職に高配点
行動スコア 料金ページ閲覧 +30点 購買意欲が高い行動に重み付け
行動スコア 資料ダウンロード +20点 検討段階の行動として評価
行動スコア セミナー参加 +25点 能動的な情報収集行動
行動スコア メール開封 +5点 継続的な関心の指標
行動スコア 採用ページ閲覧 0点 商談に繋がらない行動は除外
行動スコア ログインページ閲覧 0点 既存顧客の行動は除外

受注実績から逆算する属性スコアの設計

属性スコアの設計では、過去の受注データから「どのような企業が商談化・受注しやすいか」を分析することが有効です。

具体的には、受注した企業の業種・従業員規模・担当者の役職などを抽出し、共通する属性条件を特定します。その属性条件に合致するリードには高いスコアを付与する設計を行います。

行動スコアで重視すべきアクション

行動スコアの設計では、「全行動を均等に点数化する」のではなく、受注相関が高い行動に重み付けすることが重要です。

料金ページや仕様ページの閲覧は、具体的な検討段階に入っている可能性が高いため、高いスコアを付与します。一方で、採用情報ページやログインページの閲覧は商談に繋がらないため、0点にする割り切りが有効です。

スコアリングが機能しない原因|よくある失敗パターン

「MAツールにスコアリング機能があるから導入すれば自動で成果が出る」という考え方は誤りです。設計後の運用改善PDCAや営業との引き渡しルール整備を後回しにすると、スコアリングは形骸化してしまいます。

BtoB企業のMA活用事例では、アポイント獲得率が6.3%から11.9%へ約1.9倍に向上した報告があります。また、MA+スコアリング導入後、問い合わせ数が半年で2.5倍に増加した事例もあります。しかし、こうした成果を出すには、設計だけでなく運用改善まで一貫して取り組む必要があります。

設計後の運用改善PDCAが回っていない

多くの企業がスコアリングの初期設計を行っただけで、その後の検証・改善を怠っています。

「1ページ=1点」のような一律配点は精度が低く、ホットリード判別に失敗しやすいです。スコアリングは一度設計して終わりではなく、受注・失注データを分析しながら継続的にチューニングする必要があります。

最近では、CRM/SFAと連携し、過去の受注データからスコアモデルを継続的に改善するアプローチが主流になりつつあります。

マーケと営業の引き渡しルールが曖昧

スコアリングでMQLを判定しても、マーケティング部門と営業部門の間で引き渡しルールが曖昧だと、リードが放置される原因になります。

「○点以上でMQL」と定義しても、営業部門が「マーケから来るリードは温度感が低い」と感じていれば、優先度が下がりフォローが遅れます。マーケと営業の「感覚ギャップ」を埋めるため、MQL昇格ラインを定量化し、合意形成する動きが加速しています。

スコアリング運用改善のポイント|成果につなげる実践手順

スコアリングで成果を出すためには、設計・実装・運用改善までを一貫して行う体制が必要です。ある事例では、属性+行動の複合スコアリングを適切に設計・運用した結果、商談化率が8.5倍に向上しています。

【チェックリスト】スコアリング運用改善チェックリスト

  • 過去の受注・失注データを分析し、属性スコアの配点を設定している
  • 料金ページ・仕様ページなど購買意欲が高い行動に重み付けしている
  • 採用ページ・ログインページなど商談に繋がらない行動は0点にしている
  • MQLラインの点数を設定し、マーケ・営業間で合意している
  • MQL判定からIS架電までの対応時間ルールを明文化している
  • 月次でスコアリングの精度を検証している
  • 受注・失注データとスコアを突き合わせて閾値を調整している
  • CRM/SFAと連携してスコアデータを営業に共有している
  • 営業からのフィードバックをスコア設計に反映している
  • スコアリングの運用責任者を明確にしている

受注データからスコアモデルを検証・改善する

スコアリングの精度を高めるためには、定期的な検証・改善が欠かせません。

具体的には、過去の受注案件と失注案件のスコアを比較し、「MQL判定時点で受注案件のスコアが有意に高かったか」を確認します。もし差がなければ、スコアリングの設計を見直す必要があります。

マーケ・営業間の引き渡しルールを明文化する

スコアリングを成果につなげるためには、マーケティング部門と営業部門の引き渡しルールを明文化することが重要です。

例えば、「80点以上でMQL判定」「MQL判定から2営業日以内にIS架電」「架電後の結果をCRMに入力」といった具体的なルールを設定します。これにより、リードの放置を防ぎ、適切なタイミングでアプローチできるようになります。

まとめ|スコアリングは設計から運用改善まで一貫した体制で成果を出す

マーケティングにおけるスコアリングは、見込み顧客の優先度を判断し、効率的な営業活動を実現するための重要な手法です。

本記事で解説したポイントをまとめると、以下のとおりです。

  • スコアリングは属性スコアと行動スコアの掛け合わせが基本
  • 受注相関が高い行動に重み付けし、商談に繋がらない行動は0点にする
  • ツール導入だけでは成果が出ない。設計後の運用改善PDCAが鍵
  • マーケ・営業間の引き渡しルールを明文化し、合意形成を図る

フォローしなかったリードのうち80%が2年以内に競合から製品・サービスを購入しているという調査結果があります。スコアリングで優先度を付けても、適切にフォローしなければ機会損失につながります。

スコアリングを成果に繋げるには、設計・実装・運用改善までを一貫して行える体制が必要であり、ツール導入だけでは不十分です。自社だけでの対応が難しい場合は、設計から運用まで一気通貫で支援できる専門家への相談も検討してみてください。

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よくある質問

Q1スコアリングのMQLラインは何点に設定すればよいですか?

A1BtoBマーケティングでは、資料DL・製品ページ閲覧・料金ページ閲覧などを積算し、数十〜100点前後をMQLラインに設定するケースが一般的です。ただし、商材やターゲットにより最適な閾値は異なります。受注実績から逆算して設定し、定期的に検証・調整することが重要です。

Q2スコアリングを導入すると商談化率はどのくらい上がりますか?

A2業種・商材により異なりますが、属性+行動の複合スコアリングを適切に設計・運用した事例では、商談化率が8.5倍に向上し、マーケティングROIが40%改善したケースがあります。また、アポイント獲得率が6.3%から11.9%へ約1.9倍に向上した事例も報告されています。ただし、ツール導入だけでは不十分で、運用改善が成果の鍵となります。

Q3スコアリングしたリードをフォローしないとどうなりますか?

A3フォローしなかったリードのうち80%が2年以内に競合から製品・サービスを購入しているという調査結果があります。スコアリングで優先度を付けても、適切なタイミングでアプローチしなければ機会損失につながります。MQL判定後の対応時間ルールを明文化し、リードの放置を防ぐことが重要です。

Q4全てのページ閲覧を同じ点数にしてもよいですか?

A4推奨しません。料金ページ・仕様ページなど受注相関が高い行動に重み付けし、採用情報・ログインページなど商談に繋がらない行動は0点にするメリハリが重要です。「1ページ=1点」のような一律配点は精度が低く、ホットリード判別に失敗しやすくなります。

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B2Bデジタルプロダクト実践ガイド編集部

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