IT企業の成長戦略|GTM強化とMA/SFA活用で成長を加速する方法

著者: B2Bデジタルプロダクト実践ガイド編集部公開日: 2026/1/1810分で読めます

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IT企業が直面する成長の壁と突破口

IT企業の成長戦略の答えは明確で、プロダクト開発だけでなくGo-to-Market戦略の構築が不可欠であり、MA/SFAを基盤としたマーケティング・インサイドセールス体制の強化が成長ドライバーとなります。

国内IT市場は2025年に前年比9.7%増の27兆8,953億円に達し、2024〜2029年のCAGR(年平均成長率) は6.4%で2029年には34兆6,954億円に達する予測です(IDC Japan調査)。CAGRとは、複数年にわたる成長率を年率換算した指標で、市場規模予測や投資判断に使用されます。

さらに、2025年度のIT予算増額企業割合は47%(前年44%から+3pt)で過去最高を更新し、IT投資インデックスは4.10で2006年以来最高水準となっています(ITR調査)。市場環境としては追い風が吹いている状況です。

しかし、多くのIT企業が直面する課題があります。プロダクトは順調に成長しているのに、売上成長が頭打ちになるという現象です。その原因の多くは、マーケティング・営業組織がプロダクトの成長に追いついていないことにあります。

この記事で分かること

  • IT企業の成長戦略の基本パターンと選び方
  • GTM(Go-to-Market)戦略がIT企業の成長を左右する理由
  • MA/SFAを活用したデータ駆動型営業組織の構築方法
  • IT企業のGTM体制構築の実践ステップとチェックリスト

IT企業の成長戦略の基本パターン

IT企業がとりうる成長戦略は、大きく分けてプロダクト強化型、市場開拓型、M&A型、GTM強化型の4パターンがあります。それぞれの特徴を理解し、自社のフェーズや課題に合った戦略を選択することが重要です。

NRI調査によると、成長力の高い企業はIT投資を「ビジネストランスフォーメーション」に振り向け、組織文化(変化・スピード重視)との連動で業績向上を実現しています。単にIT投資額を増やすのではなく、何に投資するかが成否を分けます。

データドリブン経営とは、データに基づいて意思決定を行う経営手法です。MA/SFAデータを活用し、属人的判断から脱却することで、再現性のある成長を実現できます。

プロダクト強化と市場開拓の両輪

成長を持続させるためには、プロダクト強化と市場開拓を両輪として回す必要があります。

よくある失敗パターンとして、プロダクトの機能追加や開発投資だけに注力し、マーケティング・営業組織の整備を後回しにするケースがあります。この考え方では、良いプロダクトがあっても市場シェアを獲得できず成長が頭打ちになります。

優れたプロダクトがあっても、それを必要としている顧客に届ける仕組みがなければ成長は限定的です。特に従業員50-300名規模のIT企業では、プロダクト開発と並行してGTM(Go-to-Market)戦略を構築することが成長の加速につながります。

GTM(Go-to-Market)戦略がIT企業の成長を左右する理由

GTM戦略の整備が、IT企業の成長を左右します。技術や機能の優位性だけでは、持続的な競争優位を築くことが難しくなっています。

経産省DXレポートによると、2025年までにIT人材が約43万人不足し、21年以上経過したレガシーシステムが約6割を占める**「2025年の崖」**が指摘されています(2018年時点の予測であり、現在の状況とは差異がある可能性があります)。2025年の崖とは、経産省が警鐘を鳴らすDX未進展による経済損失リスクで、レガシーシステム刷新とIT人材確保が課題となっています。

一方、JIPDEC調査によると、DXによる業務デジタル化で成果を実感している企業は52.1%、意思決定迅速化は33.3%、ワークスタイル変革は36.3%にとどまっています(企業の自己申告ベースであり、成果の定義は企業により異なる可能性があります)。

これは、技術導入だけでは成果が出にくいことを示唆しています。技術をビジネス成果に変換するためには、GTM戦略の整備が不可欠です。

成長ステージ別に優先すべき戦略

IT企業の成長ステージによって、優先すべき戦略は異なります。以下の比較表を参考に、自社のフェーズに合った投資配分を検討してください。

【比較表】成長ステージ別・優先すべき成長戦略比較表

成長ステージ プロダクト投資 GTM投資 組織体制 主要KPI
シード期 最優先 創業者営業中心 少人数 PMF達成、初期顧客獲得
アーリー期 重要 営業体制構築開始 マーケ・IS採用開始 MRR成長率、顧客獲得数
グロース期 継続 最優先 マーケ・IS・FS分業 CAC、LTV、チャーンレート
スケール期 安定 効率化・最適化 専門チーム分化 ROI、営業効率

シード期はプロダクト開発に集中し、アーリー期以降は徐々にGTM投資の比重を高めていくことが一般的です。特にグロース期では、GTM戦略の成否が成長速度を大きく左右します。

MA/SFAを活用したデータ駆動型営業組織の構築

データ駆動型営業組織の構築には、MA/SFAの活用が効果的です。属人的な営業スタイルから脱却し、再現性のある営業プロセスを確立できます。

国内民間企業のIT投資額は2024年度に前年比5.1%増の15兆8,200億円となり、2025年度も伸長が予測されています(矢野経済研究所調査)。多くの企業がIT投資を拡大する中、MA/SFAへの投資も増加傾向にあります。

SFA(Sales Force Automation) とは、営業活動を自動化・効率化するシステムです。商談管理、顧客情報管理、売上予測などを支援します。

MA(Marketing Automation) とは、マーケティング活動を自動化するツールです。見込み客の育成、メール配信、スコアリングなどを実行します。

これらのツールを連携させることで、マーケティングから営業への引き渡しがスムーズになり、リード育成から商談化までのプロセスを可視化できます。

リード獲得から商談化までのデータ連携

MA/SFA連携において重要なのは、データの一貫性と可視性です。以下のポイントを押さえることで、効果的な連携が実現できます。

  • リードステータスの統一: MAとSFAで同じ定義を使用し、リードの状態を一元管理する
  • スコアリング基準の設計: 行動データ(Webサイト訪問、資料ダウンロード等)に基づくスコアリングルールを設計
  • 引き渡しルールの明確化: 特定スコアに達したリードを自動的にインサイドセールスに引き渡す仕組みを構築
  • フィードバックループの構築: 営業からの商談結果をMAに反映し、スコアリング精度を継続的に改善

特定のツールを推奨するものではなく、自社の営業プロセスに合った連携設計が重要です。

IT企業のGTM体制構築の実践ステップ

GTM体制を構築する際は、段階的に進めることをお勧めします。一度にすべてを整備しようとせず、優先度の高い要素から着手していきましょう。

サイバーセキュリティ人材は約11万人不足しており、需給ギャップは97.6%に達しています。企業のサイバーセキュリティ対策への投資比率は31.6%という調査結果もあります(TEKsystems調査)。IT人材の確保が難しい環境下では、限られたリソースを効果的に配置する視点も重要です。

以下のチェックリストで、自社のGTM体制の現状を確認してください。

【チェックリスト】IT企業のGTM体制チェックリスト

  • ターゲット顧客像(ICP)を明文化している
  • ターゲット市場のTAM/SAM/SOMを試算している
  • カスタマージャーニーを設計している
  • リード獲得チャネルを特定・運用している
  • コンテンツマーケティング施策を実施している
  • MAツールを導入・運用している
  • リードスコアリングの基準を設計している
  • インサイドセールスチームを設置している
  • マーケとISの引き渡しルールを定めている
  • SFAで商談管理を行っている
  • マーケ・IS・FSの連携会議を定期開催している
  • リード獲得から受注までのファネル指標を計測している
  • CAC(顧客獲得コスト)を把握している
  • LTV(顧客生涯価値)を計算している
  • チャーンレートを把握・改善している

マーケティングとインサイドセールスの連携設計

マーケティングとインサイドセールス(IS)の連携は、GTM体制の要です。両チームが同じ目標に向かって動くための設計ポイントを整理します。

  • 共通KPIの設定: マーケは「MQL数」、ISは「SQL数」だけでなく、共通目標として「商談化率」「パイプライン金額」を設定する
  • 定例MTGの実施: 週次でMQL/SQLの状況、商談結果のフィードバック、スコアリング精度の検証を行う
  • SLA(サービスレベル合意)の締結: MQL引き渡し後のIS対応期限、コンタクト回数の下限などを合意する
  • フィードバック文化の醸成: ISからマーケへ「このリードは良かった/悪かった」の定性フィードバックを習慣化する

これらの連携設計により、マーケとISが分断されず、一体となってリード育成から商談化を推進できます。

まとめ:IT企業の持続的成長に向けて

本記事では、IT企業の成長戦略について、GTM強化とMA/SFA活用の観点から解説しました。

重要なポイントを整理します。

  • 国内IT市場は成長基調にあり、IT投資意欲も高まっている(2025年市場規模27兆8,953億円、IT予算増額企業47%)
  • IT企業の成長戦略は、プロダクト強化型、市場開拓型、M&A型、GTM強化型に分類できる
  • 成長企業はIT投資を「ビジネストランスフォーメーション」に振り向け、組織文化との連動で業績向上を実現
  • 技術導入だけでは成果が出にくく、GTM戦略の整備が成長を左右する
  • MA/SFAの連携によりリード獲得から商談化までのプロセスを可視化・最適化できる

IT企業の持続的成長には、プロダクト開発だけでなくGo-to-Market戦略の構築が不可欠であり、MA/SFAを基盤としたマーケティング・インサイドセールス体制の強化が成長ドライバーとなります。本記事のチェックリストで自社の現状を確認し、GTM体制の整備を進めてみてください。

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よくある質問

Q1IT企業の成長戦略にはどのようなパターンがありますか?

A1主にプロダクト強化型、市場開拓型、M&A型、GTM(Go-to-Market)強化型の4パターンがあります。NRI調査によると、成長力の高い企業はIT投資を「ビジネストランスフォーメーション」に振り向け、組織文化(変化・スピード重視)との連動で業績向上を実現しています。

Q2IT企業がGTM戦略を強化すべき理由は何ですか?

A2プロダクトが優れていても、マーケティング・営業組織が整備されていなければ市場シェアを獲得できないためです。JIPDEC調査によると、DXによる業務デジタル化で成果を実感している企業は52.1%にとどまり(自己申告ベース)、技術導入だけでは成果が出にくい実態があります。

Q3MA/SFAはIT企業の成長にどう貢献しますか?

A3MA/SFAを連携活用することで、リード獲得から商談化までのプロセスをデータで可視化し、属人的な営業から脱却できます。リードスコアリングや引き渡しルールを設計することで、マーケティングとインサイドセールスの連携が強化され、営業効率の向上が期待できます。

Q4IT企業の成長を阻害する要因は何ですか?

A4経産省DXレポートでは、2025年までにIT人材が約43万人不足し、21年以上経過したレガシーシステムが約6割を占める「2025年の崖」が指摘されています(2018年時点の予測)。人材確保とシステム刷新の遅れが成長を阻害する要因となります。

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B2Bデジタルプロダクト実践ガイド編集部

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