安いCRMの相場と選定基準|初期費用0〜10万円の実態と移行判断

著者: B2Bデジタルプロダクト実践ガイド編集部公開日: 2026/1/414分で読めます

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安いCRMを選ぶ際の全体像と成長フェーズでの移行判断

安いCRMは小規模チーム(5-10名以下)の顧客管理には十分ですが、成長フェーズでは機能制限・データ上限が障壁になるため、移行タイミングの見極めが重要です。予算を抑えてCRMを導入したい中小企業にとって、安さだけで選んで失敗するリスクは深刻です。機能不足やMA/SFA連携不全で結局使われなくなり、移行時にデータ移行コストが膨らむケースが後を絶ちません。

この記事で分かること

  • 安いCRMの費用相場と価格帯の実態
  • クラウド型とオンプレミス型の違いとメリット・デメリット
  • 安いCRMを選ぶ際の具体的な選定基準とチェックリスト
  • 成長段階に応じた移行判断のタイミング
  • 失敗パターンとその回避策

BtoB-EC市場規模は2024年514兆4,069億円(EC化率43.1%、前年比10.6%増)に達し、CRMはこれを支えるデータ活用基盤として不可欠です(経済産業省「電子商取引に関する市場調査」令和6年度)。商工中金調査(2023年1月実施)では、中小企業の約半数がCRM/SFAなどの導入済みまたは検討中で、デジタル化が進展しています。この記事では、費用相場、メリット・デメリット、選定基準、移行タイミングを詳しく解説します。

CRMの基礎知識とクラウド型・オンプレミス型の違い

CRM(Customer Relationship Management) とは、顧客との関係を管理するツール・システムです。顧客情報の一元管理、コミュニケーション履歴の記録、顧客セグメント分析などを行います。CRMには大きく分けてクラウド型とオンプレミス型の2種類があり、それぞれ特徴が異なります。

クラウド型CRM市場は急成長しています。2021年度4,047億円(前年比121.9%)で、2026年度には2,918億円へ拡大が予測されています(ミック経済研究所、国内CRMツール市場調査)。また、別の調査では2024年度5,990億円(前年比114.9%増)、2025年度予測6,793億円(前年比113.4%増)、2029年度1.2兆円超と急成長しています(MIC Research Institute)。国内CRM市場全体も2023年2,497億8,600万円(前年比13.4%増)に達しています(FORTUNE BUSINESS INSIGHT調査)。さらに、国内CRMアプリケーション市場規模は2021年前年比13.0%増の1,812億1,800万円で、2020-2026年のCAGR(年平均成長率)は10.0%、2026年予測は2,917億9,000万円とされています(IDC Japan)。

これらの数値は民間調査レポートの予測値であり、経済変動(為替・物価・景気後退)により変動可能性が高いことに注意が必要です。ただし、CRM市場が成長トレンドにあることは複数の調査で一致しています。

クラウド型CRMの特徴とメリット

クラウド型CRMとは、インターネット経由でCRM機能を提供するSaaSモデルです。初期費用が低く、月額課金で利用できます。スケーラビリティに優れる点が最大の特徴です。

クラウド型CRMの相場は初期費用0〜10万円、月額1ユーザーあたり500〜3,000円/月(初年度6〜25万円、翌年度6〜12万円)が一般的です。この価格データは民間比較サイト・ITトレンドサイトの集計が中心で、企業規模・機能により±50%変動可能性があります。

メリット

  • 初期費用が低く、スモールスタートが可能
  • 月額課金のため、予算計画が立てやすい
  • インターネット環境があればどこからでもアクセス可能
  • ユーザー数に応じて柔軟にスケール可能

デメリット

  • カスタマイズ性に制約がある場合が多い
  • ユーザー数増加に伴い、月額コストが上昇する
  • インターネット接続が必須

オンプレミス型CRMの特徴とメリット

オンプレミス型CRMとは、自社サーバーにCRMシステムを構築するモデルです。初期費用は高いが、カスタマイズ性とセキュリティに優れます。オフライン利用可能な点も特徴です。

オンプレミス型CRMの相場は初期費用50〜215万円(20人規模)、ライセンス2〜10万円/人 + サーバー5〜10万円 + 保守5〜30万円/年(初年度35〜135万円、翌年度5〜30万円)です。

TCO(Total Cost of Ownership) とは、総所有コストを指します。導入費用だけでなく、運用費用、保守費用、人件費など、システム全体にかかる総コストを含みます。CRM選定では、TCOの視点で比較することが重要です。

メリット

  • 自社の業務に合わせた高度なカスタマイズが可能
  • セキュリティを自社でコントロールできる
  • オフライン環境でも利用可能
  • 長期的にはユーザー数が多い場合、クラウド型よりコストが低くなる可能性がある

デメリット

  • 初期費用が高額
  • 保守・運用に専門知識が必要
  • システム更新やアップグレードに追加コストがかかる

安いCRMの費用相場と価格帯の実態

クラウド型CRMの相場は初期費用0〜10万円、月額1ユーザーあたり500〜3,000円/月(初年度6〜25万円、翌年度6〜12万円)が一般的です。オンプレミス型CRMの相場は初期費用50〜215万円(20人規模)、ライセンス2〜10万円/人 + サーバー5〜10万円 + 保守5〜30万円/年(初年度35〜135万円、翌年度5〜30万円)です。

クラウド型の初年度総額(6〜25万円)と翌年度(6〜12万円)を見ると、小規模チームにとって導入しやすい価格帯であることがわかります。一方、オンプレミス型の初年度総額(35〜135万円)と翌年度(5〜30万円)は、初期投資が大きく、中小企業には負担が大きい場合があります。

ただし、これらの価格データは民間比較サイト中心のため、企業規模・機能により±50%変動可能性があります。実際の導入時は、複数のベンダーから見積もりを取り、TCOを試算することが推奨されます。

無料プラン・低価格プランの機能と制限

無料プラン・低価格プランの一般的な機能には、顧客管理、基本的なレポート、モバイルアクセスなどがあります。小規模チーム(5-10名以下)であれば、これらの基本機能で十分なケースが多いです。

ただし、制限事項があります。

一般的な制限

  • ユーザー数制限(例: 3〜5名まで)
  • データ容量制限(例: 連絡先1,000件まで)
  • カスタマイズ不可(フィールド追加やワークフロー設定ができない)
  • 高度な分析機能なし(売上予測、顧客セグメント分析など)
  • MA/SFA連携が制限される場合がある

「無料プランで十分」という過信は危険です。成長期にデータ上限超過や機能不足で機会損失が発生するリスクがあります。導入前に、自社の成長予測を立て、データ量やユーザー数が制限を超えるタイミングを見積もることが重要です。

安いCRMのメリット・デメリットと機能制限の実態

安いCRMのメリットは、低コスト、スモールスタート可能、初期投資リスク低という点にあります。予算が限られている中小企業にとって、無料プランや低価格プランから始められることは大きな利点です。

メリット

  • 低コストで導入できる
  • スモールスタートが可能で、段階的に拡張できる
  • 初期投資リスクが低い
  • 無料トライアルで使い勝手を確認できる

デメリット

  • 機能制限(高度な分析、ワークフロー自動化などが使えない)
  • データ上限(連絡先数、ストレージ容量に制限)
  • MA/SFA連携不全(他のツールとの連携が制限される場合がある)
  • カスタマイズ性の制約(自社の業務プロセスに完全に合わせられない)

「安いCRM = 機能不足」という誤解がありますが、実際には基本機能は充実しているツールが多いです。ただし、「クラウド型は必ず安い」という誤解も危険です。ユーザー数増加でクラウド型の年間コストがオンプレミス型と拮抗・逆転する可能性があります。

安さだけで選ぶ失敗パターン

安さだけで選んで、機能不足・MA/SFA連携不全・データ上限超過で結局使われなくなり、移行時にデータ移行コストが膨らむという失敗パターンは非常に多いです。このような失敗を避けるためには、機能要件の事前整理、運用体制の構築、移行タイミングの見極めが不可欠です。

具体的な失敗パターン

  • 機能不足で営業プロセスに合わない(商談管理、見積作成機能がない)
  • データ上限超過で追加課金が発生し、結果的に高コストになる
  • MA/SFA連携ができず、リード獲得から商談化までのプロセスが分断される
  • 移行時のデータ移行ミスで顧客情報が失われ、再構築コストが増大する

「導入すれば自動的に成果が出る」という誤解を避け、運用体制・データ入力ルール・営業プロセス整備が不可欠であることを認識しましょう。

回避策

  • 機能要件の事前整理: 自社の営業プロセスに必要な機能をリストアップする
  • 運用体制の構築: データ入力ルール、責任者を明確化する
  • 移行タイミングの見極め: データ上限の80%に達したら移行を検討する

CRM選定基準と成長段階別の移行判断

CRM選定では、料金面だけでなく、機能要件、運用体制、成長段階に応じた拡張性を総合的に判断することが重要です。インサイドセールス導入率は日本で40.6%、米国は80%超で、2032年市場規模2.3兆円(CAGR 10.3%)が予測されています(HubSpot調査)。クラウド型CRM導入率は、年間売上高10億円以上の中堅・大企業で14.6%(上場企業ベース)に達しています(ただし、上場企業ベースの数値で、中小企業全般への一般化には注意が必要です)。

インサイドセールスとは、非対面(電話・メール・Web)で顧客とコミュニケーションを取り、商談創出や受注を目指す営業手法です。CRM活用が前提となります。

以下に、CRM選定チェックリストと、安いCRM vs 有料CRM vs カスタム開発の判断基準比較表を提供します。

【チェックリスト】CRM選定チェックリスト(料金面+機能要件+運用体制)

  • 初期費用と月額費用を確認し、年間TCOを試算した
  • 自社の営業チーム規模(現在と1年後)を把握した
  • 顧客データ量(現在と1年後の予測)を試算した
  • 必要な機能(顧客管理、商談管理、レポート機能等)をリストアップした
  • MA/SFAとの連携が必要か確認した
  • カスタマイズの必要性を評価した(自社の業務プロセスに合わせる必要があるか)
  • セキュリティ要件(オンプレミス必須か、クラウドで問題ないか)を確認した
  • データ入力ルールを策定した(誰が、いつ、どのデータを入力するか)
  • 運用担当者を選定した
  • 現場への教育・トレーニング計画を立てた
  • データ移行計画を策定した(既存のExcelやスプレッドシートからの移行方法)
  • ベンダーのサポート体制を確認した(日本語対応、電話サポートの有無等)
  • 無料トライアルで実際に使い勝手を確認した
  • 成長段階に応じた移行タイミングを事前に検討した
  • データバックアップ・エクスポート機能を確認した(移行時のリスク軽減)

【比較表】安いCRM vs 有料CRM vs カスタム開発 判断基準比較表

以下の表をコピーして、自社の状況に合わせて検討してください。

判断軸,安いCRM(無料・低価格プラン),有料CRM,カスタム開発(オンプレミス型含む)
初期費用,0〜10万円,10〜50万円,50〜215万円(20人規模)
月額費用,0〜1.5万円/月(5名以下),3〜15万円/月,保守5〜30万円/年
導入期間,即日〜1週間,1〜3ヶ月,3〜12ヶ月
適した企業規模,5-10名以下,10-100名,100名以上または特殊業務
カスタマイズ性,低(テンプレート利用),中(設定で対応可能),高(完全に自社仕様)
MA/SFA連携,制限あり,標準機能で連携可能,API開発で柔軟に連携
データ容量,制限あり(1,000件程度),制限緩和(10,000件以上),無制限(自社サーバー次第)
運用難易度,低(シンプルなUI),中(設定項目多い),高(専門知識必要)
拡張性,低(成長時に移行必要),高(プラン変更で対応),高(自社で追加開発可能)
サポート体制,FAQやコミュニティ中心,電話・チャットサポートあり,ベンダー契約または内製
セキュリティ,ベンダー依存,ベンダー依存,自社でコントロール可能
移行タイミング,データ上限80%到達時,機能不足・カスタマイズ限界時,初期から高度なカスタマイズ必要な場合

成長段階別の移行判断基準は以下の通りです。

無料→有料の移行タイミング

  • データ上限の80%に到達した時点
  • ユーザー数が無料プランの制限を超えた時点
  • MA/SFA連携が必要になった時点

有料→カスタム開発の移行タイミング

  • 有料CRMのカスタマイズ機能では対応できない業務要件が発生した時点
  • ユーザー数が100名を超え、月額コストが高額になった時点
  • セキュリティ要件で自社サーバーでの運用が必須になった時点

小規模チーム向けCRM選定のポイント

小規模チーム(5-10名以下)の特徴は、シンプルな営業プロセスと予算制約にあります。このような場合、無料または低価格プランで十分なことが多いです。

選定ポイント

  • 無料または低価格プランで十分か確認する
  • 基本機能(顧客管理・商談管理)を重視する
  • スモールスタート可能なツールを選ぶ
  • 無料トライアルで現場の使い勝手を確認する

低価格CRM優先ならZoho CRM(低価格で基本機能充実)などから無料トライアルで開始することが推奨されます。

成長企業向けCRM選定のポイント

成長企業の特徴は、ユーザー数増加、営業プロセス複雑化、MA/SFA連携ニーズにあります。このような場合、拡張性・スケーラビリティを重視する必要があります。

選定ポイント

  • 拡張性・スケーラビリティを重視する(ユーザー数増加に対応できるか)
  • MA/SFA連携が可能か確認する
  • カスタマイズ性を確保する(自社の業務プロセスに合わせられるか)
  • データ移行計画を事前に策定する

移行タイミングの見極め方

  • データ上限超過: 顧客データが無料プランの上限に近づいた時点
  • 機能不足: 高度なレポート機能やワークフロー自動化が必要になった時点
  • カスタマイズ限界: 有料CRMでは対応できない業務要件が発生した時点

まとめ:安いCRM選定成功の鍵は移行タイミングの見極め

安いCRMは小規模チーム(5-10名以下)の顧客管理には十分ですが、成長フェーズでは機能制限・データ上限が障壁になるため、移行タイミングの見極めが重要です。

記事の要点

  • クラウド型CRMは初期費用0〜10万円、月額500〜3,000円/ユーザーでスモールスタート可能
  • 無料プラン・低価格プランには機能制限・データ上限があり、成長時に移行が必要
  • 安さだけで選ぶと、機能不足・MA/SFA連携不全で結局使われなくなるリスクがある
  • CRM選定ではTCO(総所有コスト)を試算し、成長段階に応じた拡張性を考慮すべき
  • 移行タイミングはデータ上限80%到達時、機能不足発生時、カスタマイズ限界時が目安

次のアクション

  • CRM選定チェックリストを活用して、自社の要件を整理する
  • 無料トライアルで実際に使い勝手を確認する
  • 成長段階に応じた移行計画を事前に策定する

安さだけで選ばず、機能要件・運用体制・移行タイミングを総合的に判断することで、CRM導入の成功確率が大きく向上します。自社の成長予測を立て、データ量やユーザー数が制限を超えるタイミングを事前に見積もることが、長期的な成功の鍵となります。

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よくある質問

Q1安いCRMの費用相場はどのくらいですか?

A1クラウド型CRMは初期費用0〜10万円、月額1ユーザーあたり500〜3,000円/月が一般的です。オンプレミス型は初期費用50〜215万円(20人規模)と高額です。企業規模や機能により変動するため、TCO(総所有コスト)を事前に試算することが推奨されます。価格データは民間比較サイト中心のため、企業規模・機能により±50%変動可能性があります。

Q2無料CRMと有料CRMの違いは何ですか?

A2無料CRMは基本的な顧客管理・商談管理機能を提供しますが、ユーザー数制限、データ容量制限、カスタマイズ不可、高度な分析機能なしといった制限があります。有料CRMは拡張性・スケーラビリティに優れ、MA/SFA連携やカスタマイズが可能です。小規模チーム(5-10名以下)なら無料プランで十分ですが、成長フェーズでは有料への移行を検討すべきです。

Q3安いCRMを選ぶ際の注意点は何ですか?

A3安さだけで選ぶと、機能不足・MA/SFA連携不全・データ上限超過で結局使われなくなり、移行時にデータ移行コストが膨らむリスクがあります。機能要件(自社の営業プロセスに合うか)、運用体制(データ入力ルール・営業プロセス整備)、移行タイミング(成長段階に応じた拡張性)を総合的に判断することが重要です。

Q4中小企業でもCRMは必要ですか?

A4中小企業の約半数がCRM/SFA導入済みまたは検討中で、デジタル化が進展しています(商工中金調査、2023年1月実施)。BtoB-EC市場がEC化率43.1%に達し、CRMによるデータ活用基盤の需要が拡大しています(経済産業省「電子商取引に関する市場調査」令和6年度)。インサイドセールス導入率も40.6%に達し、CRM活用を前提とした営業スタイルが主流化しつつあります(HubSpot調査)。

Q5CRM導入後の失敗を防ぐにはどうすればよいですか?

A5運用体制・データ入力ルール・営業プロセス整備が不可欠です。「導入すれば自動的に成果が出る」という誤解を避け、現場への教育・トレーニング、定着状況のモニタリング、改善サイクルの構築が重要です。CRM選定チェックリストで事前に要件を整理し、無料トライアルで現場の使い勝手を確認することが推奨されます。

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B2Bデジタルプロダクト実践ガイド編集部

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