SNSコンサルとは何か
SNS運用を始めたものの、「投稿しても反応が薄い」「フォロワーが増えない」「どのプラットフォームに注力すべきか分からない」といった課題を抱えているB2B企業は少なくありません。こうした課題を解決する専門家として、**SNSコンサル(SNSコンサルティング)**の活用が注目されています。
この記事では、SNSコンサルの定義やSNS運用代行との違い、サービス内容、費用相場、選び方のポイントを詳しく解説します。
この記事のポイント:
- SNSコンサルは戦略立案・分析が中心、運用代行は実務代行が中心という違いがある
- サービス内容は戦略立案、分析・レポーティング、施策実行支援の3つが主軸
- 費用相場は月額3万円〜100万円と幅広く、業務範囲により大きく変動
- 選定時は同業界での実績、B2B特有の課題への理解、予算に応じたサービス範囲を確認
- 明確な定義も資格もないため、実績と過去の成功事例を重視すべき
(1) SNSコンサルの定義
SNSコンサルとは、企業のSNSアカウント運用における戦略立案、分析、改善提案など、目的達成に貢献する専門家によるマーケティング活動のサポートを指します。
主な役割:
- 戦略立案: 目標設定、ターゲット選定、コンテンツ方針の策定
- 分析・改善: KPI設計、効果測定、データに基づく改善提案
- 施策設計: キャンペーン企画、インフルエンサー連携の設計
実務(投稿作成・投稿・コメント返信等)は基本的にクライアント側または運用代行会社が担当し、SNSコンサルは「戦略・分析・アドバイス」を提供する役割が中心です。
(2) SNSコンサルが必要とされる背景
SNSコンサルが必要とされる背景には、SNSマーケティングの複雑化があります。
2024年現在のSNS環境:
- プラットフォームの多様化: Instagram、X(旧Twitter)、LinkedIn、TikTok等、選択肢が増加
- アルゴリズムの変化: 2024年4月のInstagramアルゴリズム変更で、リール活用が重要に
- B2B企業の参入増加: リード獲得・ブランディング目的でSNS活用する企業が増加
- 効果測定の難しさ: SNS運用の成果を定量的に測定し、改善する専門知識が必要
こうした環境の中で、専門家による戦略・分析サポートの需要が高まっています。
SNSコンサルとSNS運用代行の違い
SNSコンサルとSNS運用代行は、サービス範囲と業務内容が大きく異なります。
(1) サービス範囲の違い(戦略 vs 実務)
SNSコンサル:
- 戦略・分析が中心: 「何をすべきか」を設計・アドバイス
- クライアント側が実務を担当(または運用代行会社と連携)
- 定期的なレポート・改善提案がメイン
SNS運用代行:
- 実務が中心: 「実際に手を動かす」作業を代行
- 投稿作成、投稿、コメント返信、広告運用などを担当
- クライアント側は承認・確認のみ
(2) 業務内容の違い
SNSコンサルの業務内容:
- 目標設定・KPI設計
- ターゲット分析・ペルソナ設定
- コンテンツ方針の策定
- 効果測定・レポート作成
- 改善提案・戦略見直し
- キャンペーン企画・インフルエンサー連携設計
SNS運用代行の業務内容:
- 投稿コンテンツの作成(テキスト・画像・動画)
- SNSアカウントへの投稿
- コメント・DM返信
- ハッシュタグ選定
- 広告運用(予算管理・クリエイティブ作成)
- レポート作成(運用実績の報告)
(3) 費用の違い
SNSコンサル:
- 月額10〜50万円が一般的(戦略立案・分析のみ)
- 高度な分析・複数プラットフォーム対応で月額50〜100万円
SNS運用代行:
- 月額3〜20万円(基本的な投稿代行)
- 月額20〜50万円(広告運用・複数プラットフォーム対応込み)
両方を組み合わせる場合:
- 月額30〜100万円(戦略立案 + 実務代行)
SNSコンサルのサービス内容
SNSコンサルのサービス内容は、大きく3つに分類されます。
(1) 戦略立案(目標設定・KPI設計)
目標設定:
- SNS運用の目的を明確にする(認知拡大・リード獲得・ブランディング等)
- B2B企業の場合、「月間リード獲得30件」「Webサイト流入月間3,000件」等の具体的な数値目標を設定
KPI設計:
- フォロワー数、エンゲージメント率、ウェブサイト流入数、CV数などの指標を設定
- プラットフォーム別の目標を設計(例: LinkedInはリード獲得、Instagramはブランド認知)
ターゲット・ペルソナ設定:
- ターゲット層の明確化(業界、役職、課題等)
- コンテンツ方針の策定(どんな情報を発信すべきか)
(2) 分析・レポーティング(効果測定・改善提案)
効果測定:
- 投稿ごとのエンゲージメント率、リーチ数、クリック率を分析
- フォロワーの属性分析(年齢、性別、地域、興味関心)
- ウェブサイト流入数、CV数の測定
改善提案:
- データに基づく改善策の提示(投稿時間、コンテンツ形式、ハッシュタグ等)
- A/Bテストの設計・実施
- 競合アカウントの分析と差別化提案
レポート作成:
- 月次・四半期レポートの作成
- 経営層向けサマリーレポート
(3) 施策実行支援(キャンペーン企画・インフルエンサー連携)
キャンペーン企画:
- ハッシュタグキャンペーン、プレゼント企画等の設計
- キャンペーン効果の測定・分析
インフルエンサーマーケティング:
- 自社に適したインフルエンサーの選定
- インフルエンサーとの連携設計・効果測定
広告運用戦略:
- SNS広告(Instagram広告、X広告、LinkedIn広告等)の戦略設計
- クリエイティブの方向性提案
SNSコンサルの費用相場
(1) 業務範囲別の費用相場(月額3万円〜100万円)
SNSコンサルの費用は、業務範囲により大きく変動します。
戦略立案のみ(月額10〜30万円):
- 初期戦略設計(目標・KPI・ターゲット設定)
- 月次レポート・改善提案
- 四半期ごとの戦略見直し
戦略立案 + 分析・レポーティング(月額30〜50万円):
- 上記に加え、詳細な分析・競合調査
- A/Bテスト設計・実施
- 複数プラットフォーム対応
戦略立案 + 実務支援(月額50〜100万円):
- 上記に加え、コンテンツ制作アドバイス
- キャンペーン企画・実行支援
- インフルエンサー連携・広告運用戦略
スポット契約(初回のみ):
- 初期戦略設計のみ: 10〜50万円
- SNS診断・改善提案: 5〜20万円
(2) 個人・中小企業・大手企業の費用比較
個人フリーランス:
- 月額3〜20万円
- 戦略立案・アドバイスが中心
- 小規模案件向け
中小企業のSNSコンサル会社:
- 月額20〜50万円
- 戦略立案 + 分析・レポーティング
- 中規模案件向け
大手企業のSNSコンサル会社:
- 月額50〜100万円以上
- 包括的なサポート(戦略・分析・実務支援)
- 大規模案件・複数プラットフォーム対応
(3) 費用対効果の考え方
SNSコンサルの費用対効果は、以下の観点で評価します。
評価基準:
- リード獲得コスト: SNS経由のリード1件あたりのコスト
- ウェブサイト流入: SNS経由のサイト流入数の増加
- CV数: 資料請求・問い合わせ数の増加
- ブランド認知: フォロワー数・エンゲージメント率の向上
目安:
- 月額30万円のコンサル費用で、月間リード30件獲得なら、リード1件あたり1万円
- 既存のリスティング広告のリード獲得コスト(1件あたり3〜5万円)と比較して評価
SNSコンサル会社の選び方
(1) 実績・事例の確認(同業界・類似商品での成功事例)
SNSコンサル会社を選ぶ際、最も重要なのは実績の確認です。
確認すべきポイント:
- 同業界での成功事例: B2B SaaS、製造業、人材サービス等、自社と同じ業界での実績
- 類似商品での成功事例: 高単価商品、複雑な商品等、自社商品と似た特性での実績
- 成果の具体性: 「フォロワー3倍」だけでなく、「リード獲得月間50件」等のビジネス成果
注意点:
- 実績がない、または公開していないコンサル会社は避けるべき
- BtoC事例のみの会社は、BtoB企業には不向きな可能性がある
(2) 業界知識・専門性(B2B特有の課題への理解)
B2B企業のSNS運用には、BtoCとは異なる課題があります。
B2B特有の課題:
- ターゲットが狭い: 特定の業界・役職に絞られる
- 購買サイクルが長い: 認知から契約まで数ヶ月〜1年
- 複数の意思決定者: 担当者・上司・経営層など複数の関与者
- 専門性の高いコンテンツ: 業界用語や専門知識が必要
確認すべきポイント:
- B2B企業での実績があるか
- LinkedInなどB2B向けプラットフォームに精通しているか
- リード獲得・育成(ナーチャリング)の知見があるか
(3) 予算に応じたサービス範囲の選択
予算に応じて、適切なサービス範囲を選択することが重要です。
予算別の選択肢:
月額10万円以下:
- 個人フリーランスによるスポットコンサル
- 初期戦略設計のみ
- その後は内製で運用
月額10〜30万円:
- 戦略立案 + 月次レポート
- 1〜2プラットフォーム対応
- 改善提案のみ(実務は内製)
月額30〜50万円:
- 戦略立案 + 詳細分析・レポーティング
- 複数プラットフォーム対応
- キャンペーン企画支援
月額50万円以上:
- 包括的なサポート(戦略・分析・実務支援)
- 運用代行との連携
- インフルエンサーマーケティング・広告運用戦略
まとめ:SNSコンサルを依頼すべき企業・シーン
SNSコンサルは、戦略立案・分析・改善提案を専門家に任せることで、SNS運用の成果を最大化する手段です。運用代行とは役割が異なるため、目的に応じて使い分けることが重要です。
SNSコンサルを依頼すべき企業:
- SNS運用の戦略が不明確で、何をすべきか分からない企業
- 投稿しているが成果が出ず、改善方法が分からない企業
- 月間予算10万円以上を確保でき、専門家の知見を活用したい企業
- B2B特有の課題(狭いターゲット、長い購買サイクル)に対応したい企業
次のアクション:
- SNS運用の目的を明確にする(認知拡大・リード獲得・ブランディング等)
- 予算を設定する(月額10万円〜100万円の範囲で検討)
- 同業界での実績があるコンサル会社を3〜5社リストアップ
- 実績・費用・サービス範囲を比較し、自社に合った会社を選定
- スポット契約でまず試し、効果を確認してから継続判断
SNSコンサルは、明確な定義も資格もないため、選定には慎重さが必要です。実績と過去の成功事例を重視し、自社の目的・予算に合ったパートナーを見つけましょう。
※この記事は2024年12月時点の情報です。費用相場やサービス内容は変動する可能性があるため、最新情報は各社の公式サイトをご確認ください。
