なぜSearch ConsoleとGoogleアナリティクスを連携すべきか
SEOとアクセス解析を担当するB2Bマーケターの多くが、「検索順位は上がっているのにコンバージョンが増えない」「どのキーワードが収益に貢献しているか分からない」といった課題を抱えています。Search ConsoleとGoogleアナリティクス(GA4)を連携することで、検索流入からサイト内行動まで一元管理・分析でき、「お宝キーワード」の発見や改善施策の優先順位付けが可能になります。
この記事では、GA4時代の連携手順から、連携後に見るべき指標、よくあるトラブルシューティングまで、実務担当者が判断に必要な情報を整理してご紹介します。
この記事のポイント:
- Search Consoleは検索「前」のデータ、GA4はアクセス「後」のデータを分析、連携で一貫した分析が可能
- 連携は5分程度で完了、同一Googleアカウント・編集者権限が必要
- クエリレポートとGoogleオーガニック検索レポートで、流入キーワードとコンバージョンの関係を把握
- Looker Studio連携により1,000以上のキーワードの2軸分析が可能
- 数値の完全一致はないが、計測タイミング・集計方法の違いによるもので正常
両ツールの役割と違いを理解する
(1) Search Console:アクセス「前」の検索データ
Google Search Console(サーチコンソール)は、サイト訪問「前」のデータを提供するツールです。
主な機能:
- 検索キーワードごとのクリック数・表示回数
- クリック率(CTR)・平均掲載順位
- インデックス状況・クローラーエラーの確認
- サイトマップの送信・クローラー訪問の促進
用途: Search Consoleは主にSEO対策(検索エンジンで順位を上げる)に使われます。どのキーワードで検索されているか、表示回数に対してクリック率はどの程度か、掲載順位はどうかなど、「検索結果に表示される段階」のデータを分析します。
(2) Googleアナリティクス:アクセス「後」のユーザー行動
Google Analytics(GA4)は、サイト訪問「後」のデータを提供するツールです。
主な機能:
- ユーザー数・セッション数・エンゲージメント率
- コンバージョン数・コンバージョン率
- ページビュー・滞在時間
- ユーザーの属性(地域・デバイス等)
用途: Googleアナリティクスは主にWeb広告担当者が問い合わせや購入率を上げるために使われます。訪問後にユーザーがどのページを閲覧したか、どの経路でコンバージョンに至ったかなど、「サイト内行動」のデータを分析します。
両ツールの違い:
- Search Console: データ分析だけでなく、サイトに対するアクション(クローラー訪問の促進、サイトマップ送信)も実行可能
- GA4: 分析のみで、サイトへのアクションは実行できない
連携することで、検索流入からコンバージョンまでの一貫したデータ分析が可能になります。
GA4とSearch Consoleの連携手順
(1) 連携の前提条件(同一アカウント・編集者権限)
連携には以下の条件を満たす必要があります。
前提条件:
- Search ConsoleとGA4で同じGoogleアカウントを使用している
- GA4プロパティに「編集者」権限がある
- Search Consoleプロパティに「オーナー」権限がある
アカウントが一致していない場合、連携できません。複数のGoogleアカウントを使用している場合は、権限の確認が必要です。
(2) 5分で完了する設定手順
連携設定は以下の手順で5分程度で完了します。
手順:
- GA4の管理画面にアクセス
- 左下の「管理」→「プロパティ」列の「Search Consoleのリンク」をクリック
- 「リンク」ボタンをクリック
- 連携したいSearch Consoleプロパティを選択
- 「次へ」→「送信」で連携完了
(3) レポートメニューへの表示設定
連携設定後、レポートメニューに表示する追加設定も必要です。
表示設定の手順:
- GA4の「管理」→「Search Consoleリンク」を確認
- 連携が「リンク済み」になっていることを確認
- 「レポート」→「ライブラリ」→「コレクションを編集」で「Search Console」を有効化
設定しないとGA4でSearch Consoleデータが確認できないため、必ず実施してください。
連携後に見るべき指標とレポート活用
(1) クエリレポートで「お宝キーワード」を発見
GA4とSearch Consoleを連携すると、流入クエリとコンバージョンの関係を把握でき、収益性の高い「お宝キーワード」を発見できます。
クエリレポートの活用:
- 検索キーワードごとのクリック数・表示回数・クリック率・平均掲載順位を確認
- コンバージョンに至ったキーワードを特定
- 表示回数は多いがクリック率が低いキーワードを改善対象に
分析例:
- 「クリック数は少ないがコンバージョン率が高いキーワード」→ SEOで順位を上げる
- 「表示回数は多いがクリック率が低いキーワード」→ タイトル・ディスクリプションを改善
- 「クリック数は多いがコンバージョン率が低いキーワード」→ ランディングページを改善
(2) Googleオーガニック検索レポートの活用
Googleオーガニック検索レポートでは、ランディングページごとのアクティブユーザー数やエンゲージメント率も確認可能です。
レポートの見方:
- GA4の「レポート」→「集客」→「Googleオーガニック検索」を開く
- ランディングページごとにアクティブユーザー数・エンゲージメント率を確認
- Search Consoleを開かずにGA4で流入クエリを確認でき、検索データとサイト内行動データを一元管理・分析できる
(3) Looker Studio連携による2軸分析
Looker Studio(旧Data Portal)と連携することで、1,000以上のキーワードの2軸分析が可能です。
2軸分析の活用:
- 横軸に「掲載順位」、縦軸に「クリック率」を設定し、改善優先度を可視化
- オウンドメディアの改善箇所をひと目で特定
- Search Consoleの標準インターフェースでは999行までしかダウンロードできないが、Looker Studio連携で制限を超えて分析可能
注意点: 大規模サイトでは「Search Analytics for Sheets」アドオンを使用すると999行制限を超えてデータをスプレッドシートに自動反映できますが、設定が必要です。
トラブルシューティングと注意点
(1) 連携できない場合の対処法
連携できない主な原因と対処法は以下の通りです。
原因と対処法:
- 同じGoogleアカウントでない: Search ConsoleとGA4で同じアカウントを使用しているか確認
- 編集者権限がない: GA4プロパティの「編集者」権限、Search Consoleの「オーナー」権限を確認
- 複数のプロパティがある: 正しいプロパティを選択しているか確認
連携設定が完了しても、レポートメニューへの表示設定が別途必要である点に注意してください。
(2) クリック数が一致しない理由と許容範囲
Search ConsoleとGA4でクリック数が完全に一致しないのは正常です。
一致しない理由:
- 計測タイミングの違い: Search ConsoleはGoogle検索結果のクリック、GA4はサイトへのアクセスを計測
- 集計方法の違い: Search Consoleはクリック数、GA4はセッション数で集計
- データの反映タイミングのずれ: 両ツールのデータ反映タイミングが異なる
許容範囲: 数値の差が10-20%程度生じる場合がありますが、計測方法の違いによるものです。大きな乖離がある場合のみ、GA4のトラッキングコードの設置確認やSearch Consoleのプロパティ設定を確認してください。
まとめ:連携によるデータ活用の第一歩
Search ConsoleとGA4の連携は、検索流入からコンバージョンまでの一貫したデータ分析を可能にし、SEOとコンバージョン改善の両面で効果を発揮します。
連携のメリット:
- 検索流入データとサイト内行動データを一元管理
- 「お宝キーワード」の発見とSEO施策の優先順位付け
- Looker Studio連携による大規模データの2軸分析
- GA4で完結するため、Search Consoleを開く手間が削減
次のアクション:
- 同一Googleアカウント・編集者権限を確認する
- 5分の連携設定を実施する
- レポートメニューへの表示設定を忘れずに実施
- クエリレポートで流入キーワードとコンバージョンの関係を分析
- Looker Studio連携で大規模データの2軸分析を実施
連携は5分程度で完了しますが、データ活用による改善効果は継続的に得られます。まずは連携設定を済ませ、「お宝キーワード」の発見から始めましょう。
※この記事は2025年1月時点の情報です。Google公式ヘルプで最新の設定方法をご確認ください。
