メルマガを配信しているけれど、なかなか成果が出ない...
BtoB企業のマーケティング担当者の多くが、メルマガ運用に課題を感じています。「開封率が低い」「クリックされない」「何を書けばいいか分からない」といった悩みは尽きません。
メルマガは、BtoBにおいて見込み顧客との接点を維持し、信頼関係を構築するための重要なツールです。しかし、書き方のコツを知らないまま配信を続けても、成果にはつながりにくいのが現状です。
この記事では、開封率・クリック率を高めるメルマガの書き方を、件名から本文構成、配信タイミングまで実践的に解説します。
この記事のポイント:
- 47%以上の読者が件名だけで開封を判断するため、最初の14文字が勝負
- 4U原則(緊急性・独自性・超具体性・有益性)を活用した件名作成が効果的
- BtoB向けは10〜11時、13〜14時の配信が開封されやすい
- 本文は全角35〜40文字で改行し、3〜4行ごとに空白行を入れる
- 開封率の業界平均は15〜25%、継続的な測定と改善が成果を左右する
メルマガが重要な理由とBtoB特有の位置づけ
(1) メルマガの役割(信頼構築と最初の相談相手)
BtoBマーケティングにおいて、メルマガは単なる情報発信ツールではありません。見込み顧客との長期的な関係を構築し、「最初の相談相手」として選ばれるための信頼構築ツールとして位置づけられています。
BtoB企業の購買プロセスは数ヶ月から数年にわたることが多く、その間に複数の意思決定者が関与します。この長い検討期間中、定期的にメルマガで有益な情報を提供し続けることで、購買のタイミングで自社を想起してもらえる可能性が高まります。
メルマガの主な役割は以下の通りです:
- 接点の維持:顧客や見込み顧客との継続的な接点を保つ
- ナーチャリング:見込み顧客を購買に向けて育成する
- 信頼構築:専門性や有益性を示し、信頼を獲得する
- 想起の獲得:購買検討時に「最初に相談したい会社」として思い出してもらう
(2) BtoBとBtoCの違い(購買プロセス・意思決定者)
BtoBとBtoCでは、メルマガの書き方や運用方法に違いがあります:
BtoBの特徴
- 購買プロセスが長期的(数ヶ月〜数年)
- 複数の意思決定者が関与(担当者・上長・経営層など)
- 論理的な情報(ROI、事例、データ)が重視される
- 配信頻度は週1回〜隔週が一般的
- ビジネスライクなトーンが好まれる
BtoCの特徴
- 購買決定が比較的迅速
- 個人が意思決定者
- 感情に訴えるコンテンツが効果的
- セール・キャンペーン情報が中心になりやすい
BtoB企業がメルマガを運用する際は、短期的な成果を求めるのではなく、長期的な信頼構築を目的として計画を立てることが重要です。
メルマガの基本構成(5パート)
(1) 件名・ヘッダー・リード文・本文・フッター
メルマガは一般的に、以下の5つのパートで構成されています:
1. 件名(サブジェクトライン) 開封されるかどうかを決定づける最重要要素です。47%以上の読者が件名だけで開封を判断するといわれています。14文字以内で、読者の興味を引く内容を凝縮します。
2. ヘッダー 会社名やメルマガ名を明記し、送信元を明確にします。受信者が「誰から来たメールか」を瞬時に認識できるようにします。
3. リード文 本文への導入部分です。今回のメルマガで伝えたいことの概要を簡潔に示し、読み進めたくなる動機を与えます。
4. 本文 メルマガの主要コンテンツです。情報提供、事例紹介、お知らせなど、読者に価値を提供する内容を記載します。読みやすいレイアウトと明確な構成が重要です。
5. フッター 配信停止リンク、会社情報、問い合わせ先などを記載します。特定電子メール法により、配信停止方法の明記は義務づけられています。
(2) HTMLメールとテキストメールの使い分け
メルマガには「HTMLメール」と「テキストメール」の2種類があります。現在は多くの企業がHTMLメールを採用していますが、それぞれに特徴があります:
HTMLメール
- 画像や装飾を含むリッチな表現が可能
- 視覚的に読みやすいデザインを実現できる
- 開封率の計測が可能(トラッキングピクセル使用)
- 一部のメールクライアントで表示が崩れる可能性がある
テキストメール
- シンプルで軽量、表示崩れのリスクが低い
- 開封率の正確な計測が難しい
- 装飾に頼らず、文章力が問われる
- ビジネスメールに近い印象を与える
BtoBでHTMLメールを使用する場合は、派手な装飾は控え、シンプルで読みやすいデザインを心がけることが推奨されています。
開封率を高める件名の書き方
(1) 件名14字ルールと4U原則
80%の受信者が件名だけで開封を判断するといわれており、件名はメルマガ成功の鍵を握る要素です。
件名14字ルール 件名は14字以内がベストとされています。これはスマートフォンやメールクライアントで表示される文字数に制限があるためです。長くても20字以内に収め、重要な情報は最初の14文字に配置することが重要です。
4U原則 効果的な件名を作成するためのフレームワークとして「4U原則」が広く活用されています:
- Urgent(緊急性):「本日限り」「残り3日」など、今すぐ行動すべき理由を示す
- Unique(独自性):他社にはない自社ならではの情報を示す
- Ultra-specific(超具体性):「売上30%アップ」など具体的な数値を示す
- Useful(有益性):読者にとってのメリットを明確に示す
4つすべてを盛り込む必要はありませんが、少なくとも1〜2つを意識することで、開封率の改善が期待できます。
(2) 効果的なキーワード(限定・無料・特典付き等)
開封率を高めるキーワードとして、以下のようなものが効果的といわれています:
- 限定:「先着50名限定」「会員限定」
- 無料:「無料ダウンロード」「無料セミナー」
- 特典付き:「特典資料プレゼント」
- 秘密:「成功企業だけが知っている〜」
- 事例:「〇〇社の導入事例」
- 数字:「5つのポイント」「売上120%アップ」
ただし、これらのキーワードを多用しすぎると、スパム判定されるリスクがあるため注意が必要です。
(3) 避けるべき表現とスパム判定リスク
以下のような表現は、迷惑メールフィルターに引っかかりやすいため避けることが推奨されています:
- 「今すぐ」「緊急」の過度な使用
- 「!」「?」の連続使用
- すべて大文字の表記(英語の場合)
- 過度な煽り表現(「絶対に儲かる」「必ず成功」など)
- 受信者との関係性がない売り込み
また、件名で期待を煽りすぎて本文の内容が伴わない場合、次回以降の開封率が低下するリスクがあります。件名と本文の一貫性を保つことが重要です。
読まれる本文の構成とライティング
(1) 改行と余白の活用(全角35-40文字、3-4行で空白)
メルマガの本文は、読みやすさが成果を左右します。以下のルールを意識することで、読みやすい本文を作成できます:
改行のルール
- 全角35〜40文字以内で改行する
- 一文が長くなりすぎないよう注意する
余白のルール
- 3〜4行をひとつのかたまりとして空白行を挟む
- 段落ごとに明確な区切りをつける
- 記号や区切り線を使い視覚的に整理する
例:読みにくい書き方
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例:読みやすい書き方
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(2) CTAの配置と行動を促す書き方
CTA(Call To Action)は、読者に具体的な行動を促す要素です。メルマガでは、CTAの配置と表現を工夫することでクリック率を改善できます。
CTAの配置ポイント
- 本文の複数箇所に配置する(最低2〜3箇所)
- 冒頭・中間・末尾にバランスよく配置する
- ボタン形式とテキストリンク形式を併用する
効果的なCTA表現
- 具体的な行動を示す:「資料をダウンロードする」「セミナーに申し込む」
- ベネフィットを含める:「無料で事例集を手に入れる」
- 緊急性を示す:「本日中のお申し込みで特典付き」
(3) BtoB向けコンテンツ(事例・ホワイトペーパー等)
BtoBメルマガでは、読者に有益な情報を提供することが信頼構築につながります。効果的なコンテンツ例は以下の通りです:
- 導入事例:同業種・同規模企業の成功事例
- ホワイトペーパー:業界動向や課題解決のノウハウ
- ウェビナー案内:専門家による解説セミナー
- ブログ記事:課題解決に役立つ情報コンテンツ
- 調査レポート:自社調査や業界データ
1〜2ヶ月先までのコンテンツを計画し、配信内容に一貫性を持たせることが推奨されています。
効果的な配信タイミングと頻度
(1) BtoB向け最適時間(10-11時、13-14時)
BtoB向けメルマガの配信タイミングは、ビジネスパーソンのメールチェック習慣を考慮して設定します:
推奨される配信時間
- 10〜11時:出勤後、メールチェックが落ち着いた時間帯
- 13〜14時:昼休み後のメールチェック時間
避けた方がよい時間帯
- 早朝(7時以前):他のメールに埋もれやすい
- 深夜:ビジネスメールとして不適切な印象
- 週末:BtoBでは開封されにくい
曜日については、火曜〜木曜が比較的開封されやすいといわれていますが、業界やターゲットによって異なります。自社のデータを分析し、最適なタイミングを見つけることが重要です。
(2) 配信頻度の決め方(週1回・隔週など一定頻度)
BtoBメルマガの配信頻度は、週1回または隔週が一般的です。重要なのは、頻度を一定に保つことです。
配信頻度の考え方
- 週1回:コンテンツを定期的に発信できる体制がある場合
- 隔週:リソースが限られている場合
- 月1回:最低限の接点を維持したい場合
配信頻度が不規則だと、読者の信頼を失い、開封率が低下するリスクがあります。無理のない頻度を設定し、継続することを優先しましょう。
(3) 開封率・クリック率の測定と改善
メルマガの効果を高めるには、継続的な測定と改善が欠かせません:
主要な指標
- 開封率:配信数に対する開封数の割合(業界平均15〜25%、Benchmark Emailユーザー平均23.13%)
- クリック率:配信数に対するリンククリック数の割合
- クリック開封率:開封数に対するクリック数の割合
- 配信停止率:配信数に対する配信停止数の割合
改善のサイクル
- 件名のA/Bテストを実施し、開封率の高いパターンを特定
- CTAの配置や表現を変えてクリック率を比較
- 配信時間を変えて開封率の変化を確認
- 成功パターンを次回以降に適用
開封率やクリック率は業界・配信頻度・リストの質により大きく変動するため、自社のベンチマークを設定し、改善を続けることが重要です。
まとめ:成果を出すメルマガ運用のポイント
BtoBにおけるメルマガは、短期的な成果よりも長期的な信頼構築を目的としたツールです。開封率・クリック率を高めるためには、件名・本文・配信タイミングのそれぞれに工夫が必要です。
次のアクション:
- 件名は14文字以内に収め、4U原則を意識して作成する
- 本文は全角35〜40文字で改行し、読みやすいレイアウトにする
- 配信時間は10〜11時または13〜14時を試す
- 配信頻度を一定に保ち、継続する
- 開封率・クリック率を測定し、改善サイクルを回す
※メルマガの効果は業界・ターゲット・リストの質により異なります。自社のデータを分析し、最適なパターンを見つけていきましょう。
よくある質問:
Q: 件名にどんなキーワードを入れると効果的ですか? A: 「限定」「無料」「秘密」「特典付き」などが有効です。ただし4U原則(緊急性・独自性・超具体性・有益性)を意識し、重要情報は最初の14文字以内に配置することが重要です。多用しすぎるとスパム判定されるリスクがあるため注意しましょう。
Q: BtoBメルマガの適切な配信頻度はどれくらいですか? A: 週1回または隔週が推奨されています。配信頻度を一定に保つことで読者の信頼を獲得できます。BtoBは長期的な購買プロセスのため、継続的な情報提供が重要です。無理のない頻度を設定し、継続することを優先しましょう。
Q: HTMLメールとテキストメールのどちらを使うべきですか? A: 現在は多くの企業がHTMLメールを採用しています。視覚的なデザインで読みやすくでき、開封率の計測も可能です。ただしBtoBでは派手な装飾は不要で、シンプルで読みやすいデザインを心がけることが推奨されています。
Q: 開封率の平均値はどれくらいですか? A: 一般的に15〜20%、Benchmark Emailユーザー平均は23.13%といわれています。ただし業界・配信頻度・リストの質により大きく変動します。80%の受信者が件名で開封判断するため、件名最適化が最重要ポイントです。
Q: メルマガで成果を出すための最重要ポイントは? A: 件名(最初の14文字)、ターゲット設定(誰に何を伝えるか)、配信頻度の一定化、開封率・クリック率の継続的な測定と改善です。内容の質が伴わないと次回以降の開封率が低下するため、件名だけでなく本文の価値提供も重要です。
