メルマガの開封率が低くて成果が出ていませんか?
B2B SaaS企業のマーケティング担当者の多くが「メルマガを配信しているが、開封率が低く、リード育成につながっていない」という課題を抱えています。メルマガは比較的低予算で始められるメールマーケティング手法ですが、作り方や配信方法を間違えると、スパム扱いされたり、開封されずに終わってしまいます。
この記事では、メルマガの基礎知識から、企画・構成・配信のコツ、メール配信ツールの選定まで、B2B SaaS企業の実務担当者向けに解説します。
この記事のポイント:
- メルマガはメールマーケティングの一手法で、定期的な情報提供により見込み顧客を育成する
- 開封率の平均は20%前後(見込み顧客5-10%、興味関心が高い層20-30%)
- 件名は開封率を左右する最重要要素で、4Uの原則(Urgent、Unique、Ultra-specific、Useful)を意識する
- 2024年2月のGmailガイドライン変更により、SPF・DKIM認証が必須化された
- メール配信ツールを活用すれば、配信リスト管理や配信停止対応を自動化でき、初心者でも簡単に運用可能
メルマガとは?メールマーケティングにおける役割を理解する
(1) メルマガ(メールマガジン)の定義
**メルマガ(メールマガジン)**とは、企業や個人が定期的に配信する情報提供型のメールです。ニュースレター、商品情報、イベント案内、お役立ち情報などを配信し、受信者との関係構築やブランド認知向上を目的とします。
(2) メールマーケティングとの違い
メールマーケティングとは、見込み顧客や既存顧客とメールでコミュニケーションを図るマーケティング手法の総称です。メルマガはその一手法であり、他にも以下のような手法があります:
メルマガは、ステップメール(段階的配信)やセグメントメール(属性別配信)などと並ぶメールマーケティングの基本手法です。
(3) B2Bビジネスにおけるメルマガの重要性
B2Bビジネスにおいて、メルマガはリード育成、ブランド認知、既存顧客との関係強化に役立ちます。低予算で始められ、費用対効果が高いのが特徴です。
メルマガの基礎知識
(1) HTMLメールとテキストメールの違いと使い分け
メルマガの形式には、HTMLメールとテキストメールの2種類があります:
HTMLメールは文字色変更や画像挿入等のデザインが可能で、BtoC向けに適しています。テキストメールは装飾なしでビジネスライクな印象を与え、BtoB向けに適しています。目的と配信相手に応じて使い分けてください。
(2) 開封率・クリック率の平均値
メルマガの効果を測る主な指標は、開封率と**クリック率(CTR)**です:
開封率:
- メール到達数のうち、開封された割合
- 計算式: (開封数 ÷ メール到達数) × 100
- 一般的な平均: 20%前後
- 見込み顧客: 5-10%
- 興味・関心が高い層: 20-30%
クリック率(CTR):
- 配信数のうち、メール内のリンクがクリックされた割合
- コンバージョンへの導線評価指標
- 一般的な平均: 2-3%程度
注意点: 開封率・クリック率は業種・ターゲット・配信頻度により大きく異なるため、自社の過去データと比較して改善を図ることが重要です。
(3) 特定電子メール法(オプトイン・オプトアウト)
メルマガ配信においては、特定電子メール法への対応が必須です:
オプトイン(事前同意):
- 受信者の同意なく広告メールを送信することは違法
- メール配信リストに追加する際、必ず受信者の同意を得る必要がある
オプトアウト(配信停止):
- メールには配信停止手段を明示する必要がある
- 配信停止の申し出があった場合、速やかに対応する義務がある
必須項目:
- 送信者情報(企業名、担当者名、連絡先)
- 配信停止(オプトアウト)の方法
- プライバシーポリシーへのリンク
メール配信ツールを利用すれば、これらの法令対応を自動化できます。
メルマガの作り方(5ステップ)
(1) ステップ1:配信の目的を明確にする(伝達・送客・購買)
メルマガ作成の最初のステップは、配信の目的を明確にすることです。目的が不明確だと、内容がブレて効果が出ません。
配信目的は、情報提供(伝達)、Webサイト誘導(送客)、商品購入促進(購買)の3つです。B2B SaaSならリード育成のための情報提供、ECならリピーター獲得のための購買促進が中心になります。
(2) ステップ2:ターゲット設定と配信リスト作成
次に、ターゲットを明確に設定し、配信リストを作成します。
ターゲットを明確に設定し、ペルソナを作成します。配信リストはWebサイトの登録フォーム、資料請求、セミナー参加者、既存顧客等から構築します。必ず受信者の同意を得た上でリストに追加してください。
(3) ステップ3:メール形式の選択(HTMLメール or テキストメール)
配信目的とターゲットに応じて、メール形式を選択します。
選択基準:
- 視覚的デザインが重要な場合: HTMLメール(商品紹介、イベント告知等)
- テキスト中心の情報提供: テキストメール(業界ニュース、ノウハウ記事等)
- BtoB向け: テキストメールが無難(ただし、HTMLメールも増加中)
- BtoC向け: HTMLメールが主流
初心者へのおすすめ: メール配信ツールのノーコード・エディタを使えば、HTMLメールも簡単に作成できるため、まずは試してみることをおすすめします。
(4) ステップ4:メール構成の作成(件名・プレヘッダー・本文)
メールの構成要素は以下の通りです:
件名(15-20文字、4Uの原則)、本文(冒頭で結論、箇条書き活用、CTA明確化)、送信者情報・配信停止リンクを設定します。
(5) ステップ5:配信・効果測定
メールを配信し、効果を測定します。
配信時の確認事項:
- テスト配信を実施し、表示崩れやリンク切れがないか確認
- スマホ・PC両方で表示を確認(レスポンシブ対応)
- 配信リストが正しく設定されているか確認
効果測定の指標:
- 到達率: 配信数のうち、エラーなく届いた割合
- 開封率: 到達数のうち、開封された割合
- クリック率(CTR): 配信数のうち、リンクがクリックされた割合
- コンバージョン率: クリック後、資料請求・購入等の成果に至った割合
PDCAサイクル:
- 配信後、効果指標を分析
- 開封率が低い場合: 件名を改善
- クリック率が低い場合: 本文・CTAを改善
- A/Bテストで継続的に最適化
メルマガの開封率・クリック率を高めるコツ
(1) 件名の工夫(4Uの原則: Urgent、Unique、Ultra-specific、Useful)
件名は開封率を左右する最重要要素です。4Uの原則を意識しましょう:
4Uの原則(Urgent=緊急性、Unique=独自性、Ultra-specific=超具体性、Useful=有用性)を意識し、15-20文字で具体的な数値を使った件名を作成します。
(2) 送信時間・頻度の最適化
BtoB向けは平日午前中、BtoC向けは平日夜が開封されやすい傾向です。配信頻度は週1回が基本ですが、高すぎると配信停止が増えるため、データを見ながら調整してください。
(3) セグメント配信の活用
セグメント配信は、ユーザー属性(業種、企業規模、役職、行動履歴等)に基づいてグループ分けし、最適化された内容を配信する手法です。関連性の高い内容を届けることで、開封率・クリック率が向上します。
(4) スパムフィルタ回避(SPF・DKIM認証)
メールがスパムフィルタに引っかかると、受信者に届きません。以下の対策が必要です:
SPF・DKIM認証は、メール送信元の正当性を検証する認証技術です。配信元ドメインを自社ドメインに設定し、配信リストの品質を高め、スパム的な表現を避けることも重要です。
(5) 2024年2月Gmailガイドライン変更への対応
2024年2月より、Gmailガイドラインが変更され、以下が必須化されました:
必須要件:
- SPF・DKIM認証の設定: これらの認証プロトコルに対応していないとスパム扱いされる可能性が高い
- 配信停止リンクの明示: 全てのメールに配信停止リンクを設置する必要がある
- スパム苦情率0.3%以下: スパム報告が多いと配信制限がかかる
対応方法: メール配信ツールを利用すれば、これらの要件に自動的に対応できます。自社でメールサーバーを運用している場合は、SPF・DKIM設定を手動で行う必要があります。
メール配信ツールの選定と導入
(1) メール配信ツールの主要機能
メール配信ツールには以下のような機能があります:
基本機能:
- メールアドレスの登録・管理
- メール作成(HTMLメール・テキストメール)
- 配信スケジュール設定
- 配信停止(オプトアウト)の自動対応
高度な機能:
- セグメント配信
- A/Bテスト(件名・本文の比較)
- 効果測定(開封率・クリック率・コンバージョン率)
- SPF・DKIM認証の自動設定
- CRM・MA(マーケティングオートメーション)ツールとの連携
メール配信ツールを活用すれば、配信リスト管理や配信停止対応を自動化でき、初心者でも簡単に運用可能です。
(2) 主要ツール12選の比較(配配メール、WEBCAS e-mail、Benchmark Email等)
2025年現在、以下のメール配信ツールが主流です:
主要ツール例: 配配メール(到達率・大量配信)、WEBCAS e-mail(分析機能)、Benchmark Email(無料プラン有)、Mailchimp(世界的シェアNo.1)、SendGrid(API対応)等。
(3) 選定基準(機能・料金・サポート・到達率)
メール配信ツールを選定する際は、以下の基準で比較します:
1. 機能
- 必要な機能(セグメント配信、A/Bテスト、効果測定等)が揃っているか
- HTMLメールエディタの使いやすさ
- CRM・MAツールとの連携が可能か
2. 料金
- 初期費用、月額料金
- 配信数・配信先数の制限
- 無料プランで十分か、有料プランが必要か
- 一般的な料金: 月額4,000円〜(配信数に応じた従量課金が多い)
3. サポート
- 日本語サポートの有無
- サポートチャネル(メール、チャット、電話)
- 導入支援、トレーニングの有無
4. 到達率
- SPF・DKIM認証に対応しているか
- 到達率の実績データが公開されているか
- スパムフィルタ回避の機能があるか
(4) 導入時の注意点(認証設定・配信リスト管理)
認証設定(SPF・DKIM):
- ツール導入時に、SPF・DKIMレコードをDNSに設定する必要がある
- ツールのマニュアルに従って設定(設定代行サービスもあり)
配信リスト管理:
- 既存の配信リストをインポートする際、無効なメールアドレスを事前に削除
- 配信リストの品質が低いと、到達率が低下する
配信停止対応:
- 配信停止の申し出があった場合、速やかに対応する体制を構築
- メール配信ツールを使えば、配信停止を自動化できる
データ保護・セキュリティ:
- 配信リストには個人情報が含まれるため、適切に管理する
- ツールのセキュリティ対策(SSL暗号化、アクセス制限等)を確認
まとめ
メルマガはB2Bビジネスのリード育成・ブランド認知に効果的です。開封率20%が平均で、件名は4Uの原則を意識しましょう。2024年2月以降、SPF・DKIM認証が必須です。配信ツールを活用し、PDCAサイクルで継続的に改善してください。
※この記事は2025年11月時点の情報です。ツール料金・機能、法令・ガイドラインは変更の可能性があるため、最新情報をご確認ください。
