Marketo(マルケト)の料金体系の全体像
B2Bデジタルプロダクト企業でMAツールの導入を検討する際、機能だけでなく費用面の把握も重要な判断材料です。特にMarketo(マルケト)は高機能で知られる一方、料金体系が複雑で「具体的にいくらかかるのか分からない」という声が多く聞かれます。
この記事では、Marketoの料金体系を詳しく解説し、導入初年度にかかる総コスト、他のMAツールとの比較、向いている企業・向いていない企業について整理します。予算計画の参考にしてください。
この記事のポイント:
- Marketoの費用はリード件数とオプション機能で変動し、1万件リードで年間約200万円が目安
- 導入初年度は初期費用・トレーニング費用として約150万円が別途必要
- 4つのパッケージプラン(Growth/Select/Prime/Ultimate)があり、企業規模と必要機能で選択
- HubSpotやPardotと比較すると高額だが、大量リード管理と高度な自動化では優位性がある
- 中小企業や予算制約がある企業には他のMAツール(HubSpot、BowNow等)の検討も推奨される
(1) Marketoの料金はリード件数とオプション機能で決まる
Marketoの料金体系は、主に以下の2つの要素で決まります:
管理するリード件数:
- リード(見込み顧客のメールアドレス)の件数が多いほど費用が高くなる
- 一般的な目安として、1万件のリードで年間約200万円が相場
- リード件数が増えるごとに1万件単位で年額20〜50万円程度が加算される
オプション機能:
- リードスコアリング、ABM(アカウントベースドマーケティング)、高度な分析機能などのオプション追加で費用が変動
(参照: Genne「Marketo(マルケト)の料金はどれくらい?価格の目安と評判・機能を紹介」https://genne.jp/marketo-price/)
(2) 年間一括払いが基本(分割払いも条件により対応可能)
Marketoの料金プランは月額ではなく、年間一括払いが基本です。ただし、条件によっては分割払いにも対応可能な場合があります。導入検討時に販売代理店やAdobe担当者に確認することを推奨します。
(3) 公式サイトに具体的な価格は非公開、個別見積りが必要
Adobe公式サイトでは具体的な料金が公開されておらず、個別見積りが必要です。そのため、この記事で紹介する料金は一般的な目安であり、実際の費用は企業の状況やリード件数により異なります。
(参照: Adobe公式「Marketo Engage:価格とパッケージ」https://business.adobe.com/jp/products/marketo/pricing.html)
Marketoの4つのパッケージプランと機能
Marketoには企業規模と必要機能に応じて4つのパッケージプランが用意されています。
(1) Growth:スモールビジネス向け基本パッケージ
対象企業:
- 従業員50〜200名規模のスモールビジネス
- MAツールを初めて導入する企業
主な機能:
- 基本的なメール配信
- ランディングページ作成
- リード管理
- フォーム作成
料金目安:
- 年間約200万円〜(1万件リード想定)
(2) Select:中堅企業向け標準パッケージ
対象企業:
- 従業員200〜500名規模の中堅企業
- MAツールの運用経験があり、中程度の自動化を求める企業
主な機能:
- Growthの機能に加え、リードスコアリング
- A/Bテスト機能
- カスタムレポート
料金目安:
- 年間約300万円〜(リード件数により変動)
(3) Prime:大企業向け拡張パッケージ
対象企業:
- 従業員500名以上の大企業
- 高度な自動化とABM機能を求める企業
主な機能:
- Selectの機能に加え、ABMツール連携
- 高度なセグメンテーション
- 詳細な分析・レポート機能
料金目安:
- 年間約500万円〜(リード件数により変動)
(4) Ultimate:エンタープライズ向けフルパッケージ
対象企業:
- 従業員1,000名以上のエンタープライズ企業
- グローバル展開している企業
主な機能:
- Primeの機能に加え、専任サポート
- カスタマイズ可能な機能拡張
- 優先的なトレーニングサービス
料金目安:
- 年間約800万円〜(リード件数により変動)
(参照: 営業DX.jp「Marketo(マルケト)の価格はいくら?料金プランと特長を解説」https://flued.jp/eigyou-dx/dx-tool/marketo-price/)
導入初年度にかかる総コスト:ライセンス費用・初期費用・トレーニング費用
Marketoの導入には、ライセンス費用だけでなく、初期費用やトレーニング費用が必要です。
(1) ライセンス費用:1万件リードで年間約200万円
前述の通り、1万件のリードを管理する場合、年間約200万円がライセンス費用の目安です。
(2) 初期費用・トレーニング費用:約150万円
導入初年度は、初期設定やトレーニング費用として約150万円が別途必要になります。具体的には以下の項目が含まれます:
- 初期設定費用
- 管理者向けトレーニング
- 運用者向けトレーニング
(3) Launch Packサービス:66万円〜214.5万円
Adobe公式が提供する導入支援サービス「Launch Pack」を利用する場合、66万円〜214.5万円の費用がかかります。このサービスには以下が含まれます:
- 初期設定支援
- オンボーディング支援
- 運用立ち上げサポート
(参照: Adobe公式「Marketoコンサルティングサービス」https://jp.marketo.com/service/consulting.html)
(4) リード件数が増えるごとの追加コスト:1万件単位で年額20〜50万円
リード件数が1万件を超えると、1万件単位で年額20〜50万円程度の追加費用が発生します。例えば:
- 1万件リード:年間約200万円
- 2万件リード:年間約220万円〜250万円
- 5万件リード:年間約300万円〜400万円
- 10万件リード:年間約500万円〜700万円
(参照: Genne「Marketo(マルケト)の料金はどれくらい?価格の目安と評判・機能を紹介」https://genne.jp/marketo-price/)
導入初年度の総コスト例(1万件リード想定):
- ライセンス費用:約200万円
- 初期費用・トレーニング:約150万円
- 合計:約350万円
他のMAツールとの価格比較:HubSpot・Pardot・Eloqua
Marketoの費用感を把握するため、他の主要MAツールと比較してみましょう。
(1) HubSpot:月額1,800円〜(Starter)、年間約200万円〜(Professional)
料金プラン:
- Starter:月額1,800円〜(年間約2万円〜)
- Professional:月額約16万円〜(年間約200万円〜)
- Enterprise:月額約40万円〜(年間約480万円〜)
特徴:
- スモールスタートが可能で、中小企業に導入しやすい
- 使いやすさ重視の設計
- 日本語サポートあり
(参照: HubSpot公式「HubSpotとMarketoの比較」https://www.hubspot.jp/products/marketing/marketing-automation/best/marketo-alternatives)
(2) Pardot:年間約180万円〜(Salesforceライセンス別途必要)
料金プラン:
- Growth:年間約180万円
- Plus:年間約360万円
- Advanced:年間約540万円
特徴:
- Salesforceとのシームレスな連携
- BtoB企業に特化した機能
- 別途Salesforceライセンスが必要(年間約18万円〜)
(参照: BOXIL「Pardot×Adobe Marketo Engage×Eloquaを徹底比較!」https://boxil.jp/mag/a3516/)
(3) Eloqua:年間約300万円〜(大企業向け)
料金プラン:
- Basic:年間約300万円
- Standard:年間約600万円
- Enterprise:年間約900万円
特徴:
- Oracle製の大企業向けMAツール
- 高度なカスタマイズが可能
- グローバル展開企業に適している
(4) 国内MA市場シェア:Pardot(22.50%)、BowNow(16.39%)、Marketo(11.24%)
矢野経済研究所の調査によると、国内MA市場シェアは以下の通りです:
- Pardot:22.50%
- BowNow:16.39%
- Marketo:11.24%
国内ではPardotが最もシェアが高く、次いで国産の低価格MAツールBowNowが続いています。Marketoは3位ですが、エンタープライズ企業を中心に導入されています。
(参照: Markerise「国内MA市場調査」https://www.markerise.com/guide-ma/marketsize/)
価格比較表:
| ツール | 年間費用目安 | 対象企業規模 | 特徴 |
|---|---|---|---|
| HubSpot Starter | 約2万円〜 | 小規模 | スモールスタート可能 |
| HubSpot Professional | 約200万円〜 | 中堅 | 使いやすさ重視 |
| Marketo Growth | 約200万円〜 | 中堅〜大企業 | 高機能・大量リード管理 |
| Pardot Growth | 約180万円〜 | 中堅〜大企業 | Salesforce連携 |
| Eloqua Basic | 約300万円〜 | 大企業 | 高度なカスタマイズ |
※上記は目安であり、実際の費用はリード件数やオプション機能により変動します。
Marketoが向いている企業・向いていない企業
(1) 向いている企業:大量のリード管理、高度な自動化、グローバル展開企業
Marketoが向いている企業の特徴:
大量のリード管理が必要:
- 月間1,000件以上のリード獲得がある企業
- 既存リードが5万件以上ある企業
高度な自動化を求める:
- 複雑なナーチャリングシナリオを実現したい
- ABM(アカウントベースドマーケティング)を実施したい
グローバル展開している:
- 複数国で統一したMAツールを使用したい
- 多言語対応が必要
予算が確保できる:
- 年間300万円以上のMAツール予算がある
- 導入初年度に500万円程度の投資が可能
(2) 向いていない企業:予算制約がある中小企業、シンプルなMA運用を求める企業
Marketoが向いていない企業の特徴:
予算制約がある:
- 年間予算が200万円以下
- 導入初年度の投資が難しい
リード数が少ない:
- 月間リード獲得数が100件以下
- 既存リードが1万件以下
シンプルな運用を求める:
- メール配信とランディングページ作成程度の機能で十分
- 複雑な自動化は不要
中小企業:
- 従業員50名以下
- MAツールの運用リソースが不足している
(3) 代替案の検討:HubSpot(中小企業向け)、BowNow(国産・低価格)
Marketoが予算的に難しい場合、以下の代替案を検討することを推奨します:
HubSpot:
- 月額1,800円〜とスモールスタート可能
- 中小企業に導入しやすい
- 使いやすさ重視の設計
BowNow:
- 国産の低価格MAツール
- 国内企業の利用実績が豊富
- 日本語サポートが充実
(参照: イノベーション「【2024年最新】マーケティングオートメーションの価格を11社一挙比較!」https://www.innovation.co.jp/urumo/marketing_automation-price/)
まとめ:Marketo導入前の費用対効果検討
Marketo(マルケト)は高機能なMAツールですが、費用も相応に高額です。導入を検討する際は、以下のポイントを確認しましょう。
費用対効果の検討ポイント:
- 年間予算が300万円以上確保できるか
- 月間1,000件以上のリード獲得があるか
- 高度な自動化やABM機能が必要か
- MAツールの運用リソース(担当者2名以上)が確保できるか
導入初年度の費用目安(1万件リード想定):
- ライセンス費用:約200万円
- 初期費用・トレーニング:約150万円
- 合計:約350万円
次のアクション:
- Adobe公式サイトから個別見積りを取得する
- HubSpot、Pardot、BowNowなど他のMAツールと比較する
- 社内のリード件数・予算・必要機能を整理する
- 無料デモやトライアルで操作性を確認する
自社の規模・予算・必要機能に合ったMAツールを選び、費用対効果の高いマーケティング活動を実現しましょう。
※この記事は2025年11月時点の情報を基に作成しています。最新の料金プランはAdobe公式サイトをご確認ください。
