リード創出(リードジェネレーション)とは?手法・施策・成功のポイントを解説

著者: B2Bデジタルプロダクト実践ガイド編集部公開日: 2025/12/17

見込み顧客が不足している、商談につながらない...

B2B企業のマーケティング担当者の多くが、「見込み顧客(リード)が不足している」「リードを獲得しても商談につながらない」といった課題を抱えています。新規顧客を獲得し続けるためには、継続的なリード創出が不可欠ですが、どの施策から手をつけるべきか、どのように質の高いリードを獲得するかが悩みどころです。

この記事では、リード創出(リードジェネレーション)の基本概念から、オンライン・オフラインの具体的施策、リードナーチャリングとの連携、効果測定のポイントまで、実務で役立つ情報を網羅的に解説します。

この記事のポイント:

  • リード創出とは、自社の製品・サービスに関心を持つ見込み顧客を獲得するマーケティング活動全般
  • リード獲得は3段階:リードジェネレーション(獲得)→リードクオリフィケーション(選別)→リードナーチャリング(育成)
  • オンライン施策(ホワイトペーパー、ウェビナー、SEO、Web広告)とオフライン施策(展示会、セミナー)を組み合わせる
  • BtoB企業のリード獲得単価はWeb広告で1〜3万円、SNS広告で5千〜2万円が目安
  • 量だけでなく質も重視し、MQL・SQLを明確に定義してリードナーチャリングと連携する

1. リード創出(リードジェネレーション)とは?

リード創出(リードジェネレーション)とは、自社の製品やサービスに関心を持つ見込み顧客(リード)を獲得するマーケティング活動全般を指します。

リードとは?

リードとは、将来的に顧客となり得る見込み顧客の情報です。BtoBマーケティングでは、以下のような情報を指します。

  • 企業名
  • 担当者名
  • 部署・役職
  • メールアドレス
  • 電話番号
  • 興味のある製品・サービス

潜在顧客と顕在顧客の違い

リードは、購買意欲の段階によって大きく2つに分類されます。

潜在顧客(潜在リード):

  • 課題に気づいていない、または解決策を探していない層
  • 情報収集段階で、すぐには購入しない
  • 例:業界の最新トレンドを知りたいだけの担当者

顕在顧客(顕在リード):

  • 課題を自覚しており、解決策を探している層
  • 比較検討段階で、購入意欲が高い
  • 例:「MAツールを導入したい」と明確に考えている担当者

リード創出では、潜在顧客を獲得して育成し、顕在顧客へと変えていくプロセスが重要です。

リード獲得の3段階

リード創出から商談化までは、以下の3段階で進めます。

  1. リードジェネレーション(獲得): 展示会、ウェビナー、Web広告等でリードを集める
  2. リードクオリフィケーション(選別): 獲得したリードの中から、購買意欲の高いリードを選別する
  3. リードナーチャリング(育成): メール配信やコンテンツ提供で、購買意欲を高める

この3段階を組み合わせることで、効率的に質の高い商談を創出できます。

2. リード創出のオンライン施策

オンライン施策は、場所や時間に制約がなく、幅広い見込み顧客にリーチできるメリットがあります。

(1) ホワイトペーパー・資料ダウンロード

ホワイトペーパーとは、業界の課題や解決策をまとめた資料です。見込み顧客にとって有益な情報を提供し、ダウンロード時に企業情報を入力してもらうことでリードを獲得します。

主なテーマ例:

  • 業界の最新トレンド解説
  • 課題解決のフレームワーク
  • 導入事例集
  • 製品比較ガイド

メリット:

  • 専門性をアピールできる
  • 一度作成すれば継続的にリード獲得が可能
  • 潜在顧客の情報収集ニーズに応えられる

ポイント: 宣伝色を抑え、顧客の課題解決に役立つ内容にすることで、ダウンロード率が向上します。

(2) ウェビナー・オンラインセミナー

ウェビナーは、Webセミナーのことで、オンラインで開催するセミナーです。2024年現在、BtoB企業の主要なリード獲得施策として定着しています。

ウェビナーのメリット:

  • 場所を選ばず、全国・海外からも参加可能
  • 録画配信で、後日視聴者にもリーチできる
  • リアルセミナーより開催コストが低い
  • 参加者の反応(質問、アンケート)をリアルタイムで把握できる

テーマ例:

  • 製品デモ・使い方セミナー
  • 業界動向や最新トレンドの解説
  • 導入事例の紹介
  • 専門家との対談・パネルディスカッション

ポイント: 申込時に企業情報を入力してもらい、セミナー後にフォローアップメールやアンケートで購買意欲を把握します。

(3) コンテンツSEO・オウンドメディア

コンテンツSEOとは、検索エンジンで上位表示されるコンテンツを作成し、自然検索からリードを獲得する施策です。オウンドメディアやブログで専門的な記事を発信し、記事内で資料ダウンロードや問い合わせを促します。

主なコンテンツ例:

  • 業界用語の解説記事
  • 課題解決のHow-to記事
  • 最新トレンドの分析記事
  • 導入事例インタビュー

メリット:

  • 継続的な流入が期待できる
  • 専門性・信頼性を高められる
  • 広告費がかからない

デメリット: 効果が出るまで時間がかかる(目安:3〜6ヶ月)

ポイント: 顧客が検索しそうなキーワードを調査し、検索意図に応えるコンテンツを継続的に発信することが重要です。

(4) Web広告・SNS広告

Web広告は、短期間でリードを獲得したい場合に効果的です。

主な広告手法:

  • リスティング広告(Google広告、Yahoo!広告): 検索結果に表示される広告
  • ディスプレイ広告: Webサイトに表示されるバナー広告
  • SNS広告(LinkedIn、Facebook、X): SNSに表示される広告
  • リターゲティング広告: 一度サイトを訪問したユーザーに再度広告を表示

BtoB企業の獲得単価(CPL)目安:

  • Web広告(リスティング・ディスプレイ): 1万円〜3万円
  • SNS広告(LinkedIn、Facebook): 5,000円〜2万円

ポイント: 獲得単価は業種や競合状況により変動するため、少額でテストし、効果を測定しながら予算を拡大することが推奨されます。

3. リード創出のオフライン施策

オフライン施策は、対面でのコミュニケーションにより、関係構築や信頼獲得がしやすいメリットがあります。

(1) 展示会・リアルセミナー

展示会は、業界関係者が集まるイベントで、短期間に大量のリードを獲得できる施策です。

展示会のメリット:

  • 短期間で多数の見込み顧客と接点を持てる
  • 製品のデモや体験ができる
  • 競合の動向を把握できる

デメリット: 出展費用が高い(数十万円〜数百万円)

リアルセミナーのメリット:

  • 参加者との深いコミュニケーションが可能
  • 質疑応答で顧客の課題を直接ヒアリングできる
  • 名刺交換で確実に連絡先を獲得できる

ポイント: 展示会やセミナー後のフォローアップが重要です。当日中または翌日にお礼メールを送り、資料提供や個別相談を提案します。

(2) テレマーケティング

テレマーケティング(テレアポ)は、電話で直接見込み顧客にアプローチする手法です。

メリット:

  • 直接対話することで、顧客の課題やニーズを把握できる
  • アポイント獲得から商談化までのスピードが速い

デメリット:

  • 人的リソースが必要
  • 断られることが多く、精神的負担が大きい

ポイント: ターゲットリストを精査し、課題を抱えていそうな企業に絞ってアプローチすることで、効率が向上します。

4. リードナーチャリングとの連携

リードを獲得しても、すぐに商談化するケースは少数です。多くのリードは、育成(ナーチャリング)を経て、購買意欲が高まった時点で商談化します。

(1) MQL・SQLの定義と選別

リードの質を評価するために、**MQL(マーケティング適格リード)SQL(営業適格リード)**を定義します。

MQL(Marketing Qualified Lead):

  • マーケティング部門が適格と判断したリード
  • 一定のスコア(行動履歴、属性)に達した見込み顧客
  • 例:ホワイトペーパーを3回ダウンロード、ウェビナーに参加

SQL(Sales Qualified Lead):

  • 営業部門が適格と判断したリード
  • 商談化の可能性が高い見込み顧客
  • 例:「見積もりが欲しい」「導入を検討している」と明言

MQLとSQLを明確に定義し、スコアリングで購買意欲を数値化することで、営業が優先的にアプローチすべきリードが明確になります。

(2) MAツールを活用した自動育成

MA(マーケティングオートメーション)ツールを活用することで、リードの育成を自動化できます。

MAツールでできること:

  • リードのスコアリング(行動履歴に基づいて点数化)
  • セグメント別のメール配信(興味のあるテーマに応じた情報提供)
  • リードの行動履歴の可視化(サイト訪問、資料ダウンロード等)
  • ホットリード(購買意欲の高いリード)の自動通知

代表的なMAツール:

  • HubSpot(中小企業向け、使いやすい)
  • Marketo(大企業向け、高機能)
  • SATORI(国内企業に強い)

ポイント: MAツールは導入だけでなく、運用体制の構築とコンテンツ制作が必要です。無理なく始めるなら、まずメール配信とスコアリングから着手することが推奨されます。

5. 成功のポイントと効果測定

リード創出の成功には、継続的な効果測定と改善が不可欠です。

(1) 獲得単価(CPL)の目安と予算設定

**CPL(Cost Per Lead)**は、1件のリード獲得にかかった費用です。

計算式: CPL = 総コスト ÷ 獲得リード数

例:広告費30万円で15件のリードを獲得した場合 CPL = 30万円 ÷ 15件 = 2万円

BtoB企業のCPL目安:

  • Web広告: 1万円〜3万円
  • SNS広告: 5,000円〜2万円
  • 展示会: 5,000円〜2万円(出展費用÷獲得名刺数)

ポイント: CPLが目安より高い場合は、ターゲット設定、広告クリエイティブ、ランディングページを見直します。

(2) 量と質のバランス

リード獲得では、量だけでなく質も重視することが重要です。

量を追求しすぎた場合のリスク:

  • 購買意欲の低いリードが増え、営業効率が低下
  • 商談化率が低く、ROIが悪化

質を重視する施策:

  • ターゲットを明確に定義し、絞り込む
  • 資料ダウンロード時に、役職や課題をヒアリング
  • スコアリングで購買意欲の高いリードを優先的に育成

バランスの取り方: 量を確保しつつ、MQL・SQLの定義を明確にし、質の低いリードは長期育成に回すなど、段階的にアプローチします。

注意点: リード獲得施策の効果は業種・企業規模・ターゲット層により大きく異なります。定期的に効果測定を行い、PDCAサイクルを回して最適化することが重要です。

6. まとめ:質の高いリード創出のために

リード創出(リードジェネレーション)は、B2B企業の継続的な成長に不可欠なマーケティング活動です。オンライン施策(ホワイトペーパー、ウェビナー、SEO、Web広告)とオフライン施策(展示会、セミナー)を組み合わせ、量と質のバランスを取りながら進めることが重要です。

リードを獲得したら、リードナーチャリング(育成)を並行して実施し、MQL・SQLを明確に定義してスコアリングすることで、営業効率を高めることができます。CPLや商談化率を継続的に測定し、効果の低い施策は見直しながら、PDCAサイクルを回していきましょう。

次のアクション:

  • 自社のターゲット層と予算に合わせて、オンライン・オフライン施策を選択する
  • ホワイトペーパーやウェビナーのテーマを企画し、制作を開始する
  • MQL・SQLの定義を営業部門と協議して明確にする
  • MAツールの導入を検討し、リードスコアリングとメール配信を開始する
  • 月次でCPLと商談化率を測定し、効果の低い施策を改善する

リード創出は一朝一夕には成果が出ません。複数の施策を組み合わせ、データに基づいて継続的に改善することで、中長期的な成果につながります。

※この記事は2025年1月時点の情報です。マーケティング手法やツールは進化するため、最新の情報は各種メディアや公式サイトをご確認ください。

よくある質問

Q1BtoB企業のリード獲得単価の目安は?

A1Web広告で1〜3万円、SNS広告で5千〜2万円が目安です。ただし業種や競合状況により変動するため、自社でテストして効果を測定しながら最適化することが重要です。

Q2リード獲得後、商談化率が低い場合の対処法は?

A2リードナーチャリング(育成)を強化しましょう。MQL・SQLの定義を明確にし、スコアリングで購買意欲の高いリードを優先的に営業へ引き渡すことで、商談化率の向上が期待できます。

Q3展示会とウェビナー、どちらが効果的?

A3目的によって異なります。リアルな関係構築を重視するなら展示会、広いリーチと効率を重視するならウェビナーが適しています。両方を組み合わせる企業も多いです。

Q4リードナーチャリングはどのくらいの期間行うべき?

A4BtoB企業の検討期間は一般的に3〜12ヶ月です。定期的にメール配信やコンテンツ提供を行い、購買意欲が高まったタイミングで商談化することが推奨されます。

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B2Bデジタルプロダクト実践ガイド編集部

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