ランディングページ(LP)とは?基礎知識から作成・改善まで解説

著者: B2Bデジタルプロダクト実践ガイド編集部公開日: 2025/12/20

ランディングページを作りたいけれど、何から始めればいいか分からない...

BtoB企業のマーケティング担当者の多くが、リード獲得やコンバージョン改善のためにランディングページ(LP)を活用したいと考えています。しかし、「ホームページと何が違うの?」「どうやって作ればいいの?」「費用はどれくらいかかる?」といった疑問は尽きません。

この記事では、ランディングページの基礎知識から実践的な作成手順、改善方法まで、BtoB企業のマーケティング担当者が知っておくべきポイントを体系的に解説します。

この記事のポイント:

  • LPはコンバージョン獲得に特化した単一目的のページで、通常のWebページとは設計思想が異なる
  • ファーストビュー・7つのブロック構成・CTAの3要素が成果を左右する
  • ノーコードツール(HubSpot、Instapage等)を使えば、初心者でも高品質なLP制作が可能
  • 制作費用はテンプレート利用で10万円未満から、フルオーダーで100万円以上まで様々
  • LPO(最適化)とA/Bテストによる継続的改善が成果向上の鍵

1. ランディングページ(LP)とは

(1) LPの定義と役割

ランディングページ(LP)とは、Web広告や検索結果から訪問者が最初に「着地(ランディング)」するページを指します。広義には、訪問者が最初に到達するあらゆるページを指しますが、マーケティング文脈では、コンバージョン獲得に特化した単一目的の縦長ページを指すのが一般的です。

LPの主な役割は以下の通りです:

主要な役割:

  • コンバージョン獲得: 資料請求・セミナー申込・問い合わせなど特定のアクションを促す
  • 訴求の明確化: 1ページで完結するため、訴求ポイントを集中的に伝えられる
  • 広告効果の最大化: Web広告と連動し、クリック先として最適化される

LPは通常のWebサイトと異なり、訴求内容を絞り込み、訪問者を特定のアクションに誘導することに特化しています。

(2) BtoB企業におけるLPの重要性

BtoB企業では、以下の理由でLPの活用が重要視されています:

BtoB特有のLP活用シーン:

  • ホワイトペーパーのダウンロード: 専門性の高い情報を提供し、リードを獲得
  • セミナー・ウェビナーの申込: イベント告知と申込を1ページで完結
  • 製品デモ・トライアル申込: 複雑な製品の価値を段階的に説明
  • 問い合わせ・資料請求: 検討期間が長いBtoB商材の初期接点

BtoB企業では、検討期間が長く、複数の意思決定者が関与するため、LPで信頼性(導入実績・事例・資格情報など)を示すことが特に重要です。

2. LPと通常のWebページの違い

(1) ホームページとの3つの主要な違い

LPとホームページ(企業サイトのトップページ)の主な違いは以下の3点です:

違い1: ページ構成

  • LP: 縦長の1ページ完結型(5,000〜10,000文字が一般的)
  • ホームページ: 複数ページで構成、各ページへのナビゲーション

違い2: 目的

  • LP: 単一のコンバージョン獲得に特化(例: セミナー申込)
  • ホームページ: 企業情報・事業紹介・採用など複数の目的

違い3: リンク構造

  • LP: 他ページへのリンクを最小限に抑え、離脱を防ぐ
  • ホームページ: グローバルナビゲーションで自由な回遊を促す

この設計思想の違いにより、LPはコンバージョン率(CVR)の向上に最適化されています。

(2) 特設サイト・ブランドサイトとの違い

特設サイトやブランドサイトとLPの違いも理解しておくことが重要です:

特設サイト:

  • 複数ページで構成され、キャンペーンやイベントの全体像を伝える
  • ブランド認知やエンゲージメント向上が主目的
  • LPより情報量が多く、回遊性を重視

ブランドサイト:

  • ブランドの世界観を伝えることに特化
  • コンバージョンよりもブランド体験を重視

LP:

  • 単一ページ、単一目的、即座のコンバージョン獲得に特化
  • 情報は必要最小限に絞り込み、CTAに集中させる

2025年のトレンドとしては、LPにおいても単なる情報提供からUX(ユーザー体験)重視へシフトしており、ミニマルデザインと余白の活用が進んでいます。

3. 効果的なLPの構成要素

(1) ファーストビューの設計

ファーストビューとは、ページを開いた時にスクロールせずに見える最初の画面領域です。訪問者の大半(70%以上とされています)がここで離脱するため、LP成果の最重要ポイントです。

ファーストビューで伝えるべき3要素:

  1. キャッチコピー: 訪問者の課題と解決策を端的に表現

    • 例: 「リード獲得を3倍にするMAツール活用法」
  2. メインビジュアル: 訴求内容を視覚的に補強する画像・動画

    • 製品画像、利用シーン、効果をイメージさせるビジュアル
  3. CTA(Call To Action): 次のアクションを明確に提示

    • 例: 「無料資料をダウンロード」「セミナーに申し込む」

ファーストビューの設計が不適切だとコンバージョン率が大幅に低下するため、十分な検討が必要です。

(2) 7つのブロック構成

LPは7つのブロックに分けて設計すると効果的です:

ブロック1: ファーストビュー

  • キャッチコピー、メインビジュアル、CTA

ブロック2: 課題提起

  • 訪問者が抱える課題を明確化し、共感を生む

ブロック3: 解決策の提示

  • 製品・サービスがどう課題を解決するかを説明

ブロック4: 根拠・実績

  • データ、導入事例、お客様の声で信頼性を示す

ブロック5: 特徴・メリット

  • 他社との違い、独自の強みを具体的に説明

ブロック6: よくある質問(FAQ)

  • 疑問を解消し、コンバージョンへの障壁を取り除く

ブロック7: 最終CTA

  • 改めてアクションを促し、申込フォームや問い合わせへ誘導

この構成に従うことで、訪問者を段階的に説得し、コンバージョンに導くことができます。

(3) CTAの配置と設計ポイント

CTA(Call To Action)は、訪問者に行動を促すボタンやリンクです。効果的なCTAの設計ポイントは以下の通りです:

配置:

  • ファーストビューと最後に必ず配置
  • 長いLPの場合、中間にも複数配置(3〜5箇所が目安)

文言:

  • 具体的で行動を促す表現(「今すぐ資料請求」「無料で試す」)
  • 「送信」「クリック」などの抽象的な表現は避ける

デザイン:

  • 目立つ色(背景と明確にコントラスト)
  • 十分な大きさ(クリックしやすいサイズ)
  • ボタンの周囲に余白を設け、視線を集める

BtoB企業では、「ホワイトペーパーDL」「セミナー申込」「問い合わせ」など、ハードルの低いCTAから設計することが推奨されます。

4. LPの作成手順

(1) 事前準備:目的・ターゲット・素材の整理

LP作成の成果は事前準備で決まると言われています。以下の4点を明確にしてから制作を開始しましょう:

事前準備の4ステップ:

  1. 目的の明確化

    • 何を達成したいか(資料請求数、セミナー申込数など)
    • 目標数値を設定(例: 月間100件のリード獲得)
  2. 訴求ポイントの整理

    • 製品・サービスの強みは何か
    • 競合との違いをどう伝えるか
  3. ターゲット設定

    • 誰に向けたLPか(業種・規模・役職・課題)
    • ペルソナを具体的に設定
  4. 素材準備

    • テキスト(キャッチコピー、本文、事例)
    • 画像・動画(製品画像、導入事例の写真)
    • データ(導入実績、調査データ)

これらを整理することで、制作がスムーズに進み、成果につながるLPが作れます。

(2) LP作成ツールの選び方

コーディング知識がなくても、ノーコードツールを使えば高品質なLPを作成できます。2025年時点の主要ツールは以下の通りです:

初心者向けツール:

  • ペライチ: 国内最大手、テンプレート豊富、月額1,628円〜
  • Wix: 直感的な操作、無料プランあり、有料は月額900円〜
  • Canva: デザイン重視、無料プランあり、Pro版は月額1,500円

BtoB向けツール:

  • HubSpot: MAツールと統合、無料プランあり、有料は月額5,400円〜
  • Instapage: A/Bテスト機能充実、月額199ドル〜

選定ポイント:

  • 無料プランの機能制限(独自ドメイン利用可否、広告表示の有無)
  • MAツール・CRMとの連携(BtoB企業では重要)
  • A/Bテスト機能の有無(継続的改善に必須)

無料プランで試し、効果を確認してから有料プランに移行するのが推奨されます。

(3) 制作費用の相場と外注vs内製の判断

LP制作費用は幅広く、目的と予算を明確にしてから依頼・ツール選定を行うことが重要です:

制作費用の相場(2025年時点):

  • テンプレート利用: 10万円未満(デザインカスタマイズは限定的)
  • セミオーダー: 30〜50万円(一部カスタマイズ、写真撮影含む)
  • フルオーダー: 100万円以上(完全オリジナル、戦略設計から実装まで)

内製の場合:

  • ノーコードツールの月額費用(1,000〜5,000円程度)
  • 人件費(担当者の工数)
  • 初回は時間がかかるが、2回目以降は効率化

外注vs内製の判断基準:

  • 外注が適切: 初回、高額商材、戦略設計から必要な場合
  • 内製が適切: 継続的に複数LP作成、MAツール運用も内製の場合

まずは小規模で試し、効果を見て拡大するのが推奨されます。

5. LP最適化(LPO)と改善方法

(1) LPOとは何か

LPO(Landing Page Optimization)とは、ランディングページ最適化のことで、CVR(コンバージョン率)向上を目的とした改善活動を指します。

LPOの主要な施策:

  • ファーストビューの改善(キャッチコピー、ビジュアル、CTA)
  • CTAボタンの文言・色・配置の変更
  • フォーム項目の削減(入力負荷の軽減)
  • 社会的証明の追加(導入事例、お客様の声)

LPOの重要性:

  • 広告費が一定の場合、CVRが2倍になればリード獲得数も2倍
  • 「たった一つの工夫で問い合わせを10倍にした事例」も報告されている

LPは「作って終わり」ではなく、継続的な改善が成果向上の鍵です。

(2) A/Bテストによる継続的改善

A/Bテストとは、2つの異なるデザインやコピーを比較し、より効果的なものを選ぶテスト手法です。

A/Bテストの実施手順:

  1. 仮説を立てる

    • 例: 「CTAボタンを赤から緑に変えるとCVRが向上する」
  2. テストを実施

    • 訪問者を2つのバージョンにランダム振り分け
    • 一定期間(2〜4週間が目安)データを収集
  3. 結果を分析

    • CVRを比較し、統計的に有意な差があるか確認
  4. 勝ちパターンを採用

    • CVRが高い方を本番適用
    • 次の改善仮説を立てる

優先的に改善すべき箇所:

  • 1位: ファーストビュー(訪問者の大半がここで離脱)
  • 2位: CTAボタン(文言・色・配置)
  • 3位: フォーム項目(入力負荷の軽減)

改善効果は必ず数値で測定し、CVR向上を確認しながら進めることが重要です。

6. まとめ:LPで成果を出すためのポイント

ランディングページ(LP)は、BtoB企業のリード獲得とコンバージョン改善に欠かせない施策です。この記事で解説したポイントを整理します:

成果を出すためのポイント:

  • LPはコンバージョン獲得に特化した単一目的のページで、ホームページとは設計思想が異なる
  • ファーストビュー・7つのブロック構成・CTAの3要素が成果を左右する
  • 事前準備(目的・ターゲット・素材の整理)が成果の8割を決める
  • ノーコードツール(HubSpot、Instapage等)を使えば、初心者でも高品質なLP制作が可能
  • LPO(最適化)とA/Bテストによる継続的改善が成果向上の鍵

次のアクション:

  • 自社のLP目的と目標数値を明確にする
  • ターゲットと訴求ポイントを整理する
  • ノーコードツールの無料プランで試作する
  • 小規模でリリースし、効果測定とA/Bテストで改善する

BtoB企業では、検討期間が長く複数の意思決定者が関与するため、信頼性(導入実績・事例)と段階的な情報提供が特に重要です。まずは小規模で試し、効果を確認しながら拡大していきましょう。

※LP制作費用・ツール料金は2025年11月時点の情報です。最新情報は各社公式サイトをご確認ください。

よくある質問

Q1LPの適切な長さはどれくらいか?

A1商材の複雑さによって異なりますが、BtoB向けなら5,000〜10,000文字が一般的です。高額商材や複雑なサービスほど長くなる傾向があります。ファーストビューから各ブロックまで情報を段階的に提供し、最後まで読ませる設計が重要です。

Q2LP制作の費用相場はどれくらいか?

A2テンプレート利用で10万円未満、セミオーダーで30〜50万円、フルオーダーで100万円以上が相場です。ノーコードツール(HubSpot、Instapage等)を使えば社内制作も可能で、人件費のみで済みます。まずは小規模で試し、効果を見て拡大するのが推奨されます。

Q3無料で使えるLP作成ツールはあるのか?

A3あります。ペライチ、Wix、Canvaなどが無料プランを提供しています。ただし独自ドメイン利用・広告非表示・機能拡張には有料プラン(月額1,000〜3,000円程度)が必要です。BtoB向けならHubSpotの無料プランも選択肢になります。

Q4LPOで最初に改善すべき箇所はどこか?

A4ファーストビューです。訪問者の70%以上がここで離脱するため、キャッチコピー・メインビジュアル・CTAの3要素を最優先で改善しましょう。次にCTAボタンの文言・色・配置をA/Bテストで検証します。改善効果は数値で測定し、CVR向上を確認することが重要です。

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B2Bデジタルプロダクト実践ガイド編集部

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