LPページとは何か
Web広告を運用していると、「広告からの訪問者をどうコンバージョンに結びつけるか」が重要な課題になります。この課題を解決する手段として、**LP(ランディングページ)**が広く活用されています。
この記事では、LPページの定義、効果的な構成、作り方、改善方法、制作ツールと費用を詳しく解説します。
この記事のポイント:
- LPはコンバージョン獲得に特化した縦長の単一ページで、1つの目的に集中して設計される
- 効果的なLPはファーストビュー(最初の画面)が重要で、ここでユーザーの離脱が決まる
- 作成手順は「目的設定→構成設計→ツール選定→制作→公開→改善」の6ステップ
- コンバージョン率の目安は2-3%、5%以上で良好、10%以上で優秀
- ノーコードツール利用なら月数千円〜、制作会社への依頼なら30万円以上が相場
(1) LPページの定義
LP(ランディングページ)には、広義と狭義の2つの定義があります。
広義のLP:
- ユーザーが外部から最初に訪問するページ全般
- 検索エンジン、SNS、広告などから流入した最初のページ
狭義のLP(この記事で扱う定義):
- コンバージョン獲得に特化した縦長の単一ページ
- 商品購入、資料請求、問い合わせなど、特定の行動を促すために設計
- 1ページ完結で、他ページへのリンクを最小限にし、離脱を防ぐ構成
一般的に「LP」と言う場合、この狭義の定義を指します。
(2) 通常のWebページとの違い
LPと通常のWebページ(企業サイトやブログ等)の違いを整理します。
LP(ランディングページ):
- 目的: 1つのコンバージョンに特化(購入、資料請求、問い合わせ等)
- 構成: 縦長の1ページ完結型
- リンク: 最小限(離脱を防ぐため)
- デザイン: 視覚的に訴求力が高い、画像・動画を多用
- 情報: 商品・サービスの魅力を集中的に訴求
- 流入元: 広告(リスティング広告、SNS広告等)が中心
通常のWebページ:
- 目的: 情報提供、複数ページへの誘導
- 構成: 複数ページで構成、階層構造
- リンク: 多数(関連ページへの導線が豊富)
- デザイン: 情報重視、読みやすさ優先
- 情報: 企業情報、サービス紹介、ブログ記事など幅広い
- 流入元: 検索エンジン(自然検索)が中心
LPページの効果的な構成
LPは、コンバージョン獲得のために最適化された構成を持ちます。
(1) ファーストビュー(キャッチコピー・メインビジュアル)
ファーストビューは、ページを訪れたユーザーが最初に目にする画面で、LPの成否を左右する最も重要な要素です。
ファーストビューに含めるべき要素:
- キャッチコピー: ユーザーの悩みを解決する明確なメッセージ
- メインビジュアル: 商品・サービスのイメージを伝える画像・動画
- CTA(行動喚起ボタン): 「今すぐ購入」「資料請求」等のボタン
- 権威性・実績: 「導入企業1,000社」「受賞歴」等の信頼要素
例:
- ❌ 悪い例: 「マーケティングツール」(抽象的で何ができるか不明)
- ✅ 良い例: 「リード獲得を3倍にするMAツール|導入企業1,000社」
重要性:
- ユーザーの多くは、ファーストビューを見て3秒以内に離脱するか読み進めるかを判断
- ファーストビューでユーザーの関心を引けないと、以降のコンテンツは読まれない
(2) 本文(問題提起・解決策・実績)
本文は、ユーザーの悩みに共感し、解決策を提示し、信頼を築く構成になっています。
効果的な本文の流れ:
1. 問題提起(ユーザーの悩みに共感)
- 「こんな課題を抱えていませんか?」
- ターゲット層が抱える具体的な悩みを列挙
- 例: 「リード獲得が伸び悩んでいる」「メール配信の効果が分からない」
2. 解決策の提示(商品・サービスの紹介)
- 「〇〇なら、その課題を解決できます」
- 商品・サービスの特徴・機能を紹介
- メリット・効果を具体的に説明
3. 実績・導入事例
- 「導入企業1,000社」「顧客満足度95%」等の数値
- 具体的な導入事例・お客様の声
- ビフォー・アフター(導入前・導入後の変化)
4. 料金・プラン
- 明確な料金表示(税込・税抜を明記)
- プラン比較表
- 無料トライアル・返金保証などの情報
5. よくある質問(FAQ)
- ユーザーの疑問・不安を解消
- 導入時の懸念を払拭
(3) CTA(行動喚起)の配置
CTA(Call To Action)は、ユーザーに行動を促すボタンやリンクです。
効果的なCTAの配置:
- ファーストビュー: 最初の画面に配置(すぐに行動したいユーザー向け)
- 各セクションの終わり: 説得力のある説明の後に配置
- ページ最下部: 最後まで読んだユーザー向け
CTAのデザイン:
- 目立つ色: アクセントカラーを使い、他の要素と区別
- 明確なテキスト: 「今すぐ購入」「資料請求」「無料で試す」等、行動が明確
- 大きめのサイズ: クリックしやすいサイズ(スマホでも押しやすく)
配色の基本:
- メイン・サブ・アクセントの3色を基本にする
- 多すぎるとCTAが不明瞭になる
LPページの作り方(6ステップ)
(1) 目的・ターゲットの設定
LP作成の第一歩は、目的とターゲットを明確にすることです。
設定すべき項目:
- 目的: 何を達成したいか(資料請求、問い合わせ、商品購入等)
- ターゲット: 誰に向けて作るか(業界、役職、課題等)
- KPI: コンバージョン率の目標(例: 5%)
- 流入元: 広告の種類(リスティング広告、SNS広告等)
例: B2B企業向けMAツールのLP
- 目的: 資料請求の獲得
- ターゲット: 中小企業のマーケティング担当者、リード獲得に課題を感じている
- KPI: コンバージョン率5%以上
- 流入元: Google広告(「MAツール」「リード獲得」等のキーワード)
(2) 構成設計(ストーリー・コンテンツ優先順位)
LPの構成を設計します。ストーリー(流れ)とコンテンツの優先順位が重要です。
構成の基本フロー:
- ファーストビュー: キャッチコピー・メインビジュアル・CTA
- 問題提起: ターゲットの悩みに共感
- 解決策: 商品・サービスの紹介
- 実績・導入事例: 信頼構築
- 料金・プラン: 具体的な情報提供
- FAQ: 疑問・不安の解消
- 最終CTA: 行動を促す
コンテンツの優先順位:
- デザインより「何を伝えたいか」が重要
- 最も伝えたい情報を上位に配置
- ユーザーの関心が高い情報(料金、実績等)を目立たせる
(3) ツール選定と制作
LPを制作するツールを選定します。
選択肢:
1. ノーコードツール(プログラミング知識不要)
- Wix: 月額900円〜、初心者向け、テンプレート豊富
- Canva: 月額1,500円〜、デザイン重視、直感的な操作
- STUDIO: 月額980円〜、デザイン性が高い、プロ仕様
- ferret One: 月額1万円〜、B2B向け、MA機能付き
2. 制作会社への依頼
- 費用: 30万円以上が相場
- メリット: プロのデザイン、完成度が高い
- デメリット: 費用が高い、修正に時間がかかる
推奨:
- まずはノーコードツールで作成し、効果を確認してから制作会社への依頼を検討
- 費用対効果を考え、小規模で始める
LPページの改善方法(LPO)
LPは公開後の改善が重要です。**LPO(Landing Page Optimization)**という最適化施策を継続的に実施します。
(1) コンバージョン率の目安(2-3%が一般的、5%以上で良好)
LPのコンバージョン率の目安は以下の通りです。
コンバージョン率の目安:
- 一般的: 2-3%
- 良好: 5%以上
- 優秀: 10%以上
注意点:
- 業界や商材により大きく異なる
- B2B企業の資料請求は3-5%、ECサイトの購入は1-2%が一般的
- 自社の目標値を設定し、継続的に改善
(2) A/Bテストの実施
A/Bテストは、異なるデザインや文言を比較して、より効果的なバージョンを見つけるテスト手法です。
A/Bテストの例:
- キャッチコピー: パターンA「リード獲得を3倍に」 vs パターンB「月間100件のリード獲得を実現」
- CTAボタンの色: パターンA「緑」 vs パターンB「赤」
- 画像: パターンA「商品画像」 vs パターンB「利用シーンの画像」
実施方法:
- LPを2つのバージョンに分け、訪問者をランダムに振り分け
- コンバージョン率を比較し、効果の高い方を採用
- Google OptimizeやVWOなどのツールを使用
(3) よくある改善ポイント(ファーストビュー・CTA・配色)
LPOでよく改善されるポイントは以下の通りです。
改善ポイント1: ファーストビュー
- キャッチコピーを明確にする(抽象的→具体的)
- メインビジュアルを変更(商品画像→利用シーン)
- CTAボタンを目立たせる(色・サイズ・配置)
改善ポイント2: CTA
- ボタンのテキストを変更(「詳細はこちら」→「今すぐ無料で試す」)
- ボタンの色を変更(目立つ色にする)
- ボタンの配置を増やす(各セクションの終わりに配置)
改善ポイント3: 配色
- メイン・サブ・アクセントの3色に統一
- CTAボタンはアクセントカラーで目立たせる
- 背景色を調整(読みやすさ優先)
改善ポイント4: コンテンツの優先順位
- ユーザーの関心が高い情報(料金、実績等)を上位に配置
- 冗長な説明を削減
- FAQ を充実させる(疑問・不安を解消)
LPページ制作のツールと費用
(1) ノーコードツール(Wix、Canva、STUDIO、ferret One等)
ノーコードツールは、プログラミング知識不要でLPを作成できるツールです。
主要ツール比較:
| ツール | 月額料金 | 特徴 | 適用企業 |
|---|---|---|---|
| Wix | 900円〜 | 初心者向け、テンプレート豊富 | 小規模企業、個人事業主 |
| Canva | 1,500円〜 | デザイン重視、直感的 | デザイン性を求める企業 |
| STUDIO | 980円〜 | プロ仕様、デザイン性が高い | デザイン重視の企業 |
| ferret One | 1万円〜 | B2B向け、MA機能付き | B2B企業、リードナーチャリング重視 |
(2) 制作会社への依頼(30万円以上)
制作会社への依頼は、費用は高いですが、完成度の高いLPを作成できます。
費用相場:
- 一般的な制作: 30〜50万円
- 高品質な制作: 50〜100万円
- 大規模な制作: 100万円以上
メリット:
- プロのデザイナー・ライターによる制作
- 完成度が高い
- A/Bテスト設計などのサポート
デメリット:
- 費用が高い
- 修正に時間がかかる(追加費用が発生する場合も)
- 社内にノウハウが蓄積されにくい
(3) ツール利用(月数千円〜)の費用対効果
費用対効果の比較:
ノーコードツール:
- 初期費用: 0円
- 月額費用: 900円〜1万円
- 修正: 自社で即座に対応可能
- ノウハウ: 社内に蓄積
制作会社:
- 初期費用: 30万円以上
- 月額費用: 0円(保守契約がある場合は月額費用が発生)
- 修正: 追加費用が発生
- ノウハウ: 外部依存
推奨:
- まずはノーコードツールで作成し、効果を確認
- コンバージョン率が目標に達したら、制作会社への依頼を検討
- 小規模で始め、継続的に改善する
まとめ:LPページを作成すべき企業・シーン
LPは、コンバージョン獲得に特化したWebページで、広告運用において重要な役割を果たします。
LPを作成すべき企業:
- Web広告を運用している企業(リスティング広告、SNS広告等)
- リード獲得・資料請求・問い合わせを増やしたい企業
- 商品・サービスの訴求を集中的に行いたい企業
LPを作成すべきシーン:
- 新商品・新サービスのリリース時
- キャンペーン実施時(期間限定の特典等)
- 広告からのコンバージョン率を改善したい時
次のアクション:
- 目的とターゲットを明確にする(資料請求、問い合わせ、購入等)
- ノーコードツール(Wix、Canva、STUDIO、ferret One等)に登録
- テンプレートを選び、ファーストビューを作成
- コンテンツ(問題提起・解決策・実績)を作成
- CTAボタンを適所に配置
- 公開後、コンバージョン率を測定し、A/Bテストで改善
LPは公開後の改善が成功の鍵です。まずは小規模で始め、データを見ながら最適化していきましょう。
※この記事は2025年1月時点の情報です。LP制作ツールの機能・料金は頻繁に更新されるため、最新情報は各ツールの公式サイトをご確認ください。 ※コンバージョン率は業界・商材・ターゲット層により大きく異なります。自社の目標値を設定し、継続的に改善してください。
